JPS5935994Y2 - 熱収縮性チユ−ブの収縮用治具 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は熱収縮性チューブの収縮用治具の改良に関する
ものである。

電線・ケーブルを接続する場合、その接続箇所に熱収縮
性チューブを挿通し、該チューブを加熱収縮により接続
部上に密着複覆させることがあり、この場合、電熱式の
加熱治具を使用することがある。

この加熱治具においては、熱収縮性チューブの収縮が進
行しても、チューブと治具との間での隙間の発生を防止
できるように、チューブの収縮に追従して自己縮径可能
とすることが加熱効率上有利である。

このため、本出願人は、第１図に示すように、対象物Ｓ
′上に挿通した熱収縮性チューブ１′上にシート状発熱
体２′を巻回し、この巻回体をスプリング３’、３’
により自己縮径可能としたものを既に提案ずみである（
実願昭４９−３３７１９号）。

ところで、熱収縮性チューブを収縮被覆する場合、チュ
ーブ中央部を先に収縮され、両端部に至るほど遅れて収
縮させることが、チューブ内への空気の抱き込みを防止
するうえに有効である。

本考案は、この収縮工法を可能とするように上記の治具
を改良したものである。

すなわち、本考案に係る熟成性チューブの収縮用治具は
、熱収縮性チューブ上に縦沿えにより被覆される通電発
熱体を有し、この縦沿え発熱体に縮径力を付与するため
の張力弾性体を付加せる治具において、上記発熱体を両
端区よりも中央部はど発熱量の大なる３箇以七の発熱量
を有する構成とし、これら各発熱量に上記の張力弾性体
をそれぞれ付加したことを特徴とするものである。

以下、図面により本考案を説明する。

第２図は本考案の一実施例を示している。

第２図において、１は蛇行状電熱線１ａ、ｌｂ。

１ｃにより構成された発熱体を示し、３箇の発熱量Ａ、
Ｂ、 Ｃを有し、中央発熱量Ｂは両端発熱量Ａ、Ｃよ
りも発熱量が大である。

これらの発熱量Ａ、Ｂ、Ｃは、後述するように、直列に
接続される（所望により各発熱量を接続せず、別々に電
源に接続しでもよい）。

上記電熱線には、抵抗線をシリコンゴム等の耐熱絶縁材
で被覆した可撓性コード状ヒータ又はリボン状ヒータを
使用できる。

発熱量の犬なる中央発熱量Ｂは、その蛇行状電熱線の間
隔Ｗを第２図に示すように両端発熱量Ａ、 Ｃの蛇行状
電熱線の間隔Ｗ。

よりも狭くするか、又は電熱線の電気抵抗を両端発熱量
Ａ、 Ｃの電熱線の電気抵抗よりも大きくする等によっ
で構成できる。

２ａ、２ａ、（２ｂ、２ｂ）、（２ｃ、２ｃ）ｉ、ｉ各
発熱区Ａ、（Ｂ）、［Ｃ〕に取付けた張力弾性体、例え
ば、コイルバネであり、電熱線と直角方向に延び、電熱
線とバネとは交叉箇所の全て又は一部において耐熱性の
糸又は金属細線等でバインドされている。

このバインドに代え、電熱線をコイルバネのピッチ間に
挟着するようにしてもよい。

３．３は発熱体１の両脇に設けたコイルバネ保持具であ
り、コイルバネ２ａ・２ａ、２ｂ・２ｂ。

２ｃ・２ｃの各端がそれぞれ各保持具３，３に結着され
ている。

第３図Ａは本考案治具の使用状態を示し、４は熱収縮性
チューブ、５はチューブ４により被覆すべき対象物、例
えば電線・ケーブルであり、本考案治具が熱収縮性チュ
ーブ４上に縦沿えされ、コイルバネ保持具３，３がクリ
ップ６、・・・・・・で締結されている。

又、発熱量Ａ、 Ｂ、 Ｃの蛇行状電熱線１ａ、ｌｂ、
ｌｃが直列に接続されている。

熱収縮性チューブ４の熱収縮にあたっては、発熱体１を
通電する。

この通電により、各発熱量Ａ。Ｂ、 Ｃが発熱される。

この場合、中央発熱量Ｂの発熱量が両端発熱量Ａ、 Ｃ
の発熱量よりも大であるので、第３図Ｂに示すように、
チューブ４の中央部４ｂが両端部よりも顕著に収縮しチ
ューブ中央部４ｂが先に電線・ケーブル５に密着し、而
るうち、チューブ両端部が電線・ケーブルに密着する３
従って、既述したチューブ内への空気の抱き込みを排除
できる。

上記のようにチューブ中央部４ｂがチューブ両端部より
も顕著に収縮する結果、第３図Ｂに示すように、チュー
フ沖央部４ｂとチューブ両端部との間には段差が生じる
が、発熱体１の中央発熱量Ｂ並びに両端発熱量（Ａ）、
［Ｃ’ｌは、それぞれのバネ２ｂ、 ２ｂ、 （２ａ
、 ２ａ）、 ［２ｃ、 ２ｃ］の縮みに基づく蛇
行状電熱線１ｂ、（１ａ）、［１ｃｌの間隔の減少によ
り、相互独立的に縮径していくから、中央発熱量Ｂの電
熱線１ｂとスリーブ中央部４ｂとの接触、並びに両端発
熱量Ａ、 Ｃの電熱線１ａ、ｌｃとスリーブ両端部との
接触を、それぞれチューブの収縮中、常に保持できる。

従って、チューブを良好な加熱効率で加熱できる。

上記発熱体には、第４図に示すように、中央発熱量Ｂと
両端発熱量Ａ、 Ｃとを連続の電熱線で構成し、各発熱
量の間の電熱線にたるみ１ｏを施したものも使用できる
。

第５図Ａは本考案の別実施例を示し、可撓性に秀れたシ
ート状通電式発熱体１ （例えば、導電性粒子混合の耐
熱性樹脂をガラス布等の多孔質基材に含浸し、これを絶
縁フィルムで被覆したもの）を、第５図Ｂに示すように
低電気抵抗の両端発熱区Ａ、Ｃ１高電気抵抗の中央発熱
量Ｂがら戊る構成とし、このシート状発熱体１を熱収縮
性チューブ４上に樅沿えし、この縦沿え体の各発熱量Ａ
。

Ｂ、 Ｃをそれぞれ独立的に自己縮径可能とするように
、各発熱量Ａ、（Ｂ）、［Ｃ］に対し、それぞれバネ２
ａ、２ａ、（２ｂ、２ｂ）、［２ｃ、２ｃ］を付加した
構成である。

なお、上記何れの実施例においても、発熱体の発熱量は
３区とされているが、熱収縮性チューブの長さに応じ発
熱量の数を増加することが有効である。

本考案に係る熱収縮性チューブの収縮用治具は、上述し
た通りの構成であり、熱収縮性チューブの中央部を電線
・ケーブル第の対象物の中央部に収縮密着させてから両
端部を同対象の両端部に収縮密着させ得、しかもチュー
ブ収縮中、常に発熱体と熱収縮性チューブとの接触を保
ち得るから、熱収縮性チューブを空気の抱き込みなく、
かつ良好な加熱効率で収縮できる。

勿論、治具の各発熱量を同時に通電するものであるから
、１回の通電ですみ、作業も簡単である。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の熱収縮性チューブの収縮用治具を示す説
明図、第２図は本考案に係る治具を示す説明図、第３図
Ａ並びに第３図Ｂは本考案治具によるチューブ収縮前並
びに収縮中の状態を示す説明図、第４図は本考案の別実
施例を示す説明図、第５図Ａ並びに第５図Ｂは本考案の
他の別実施例並びにその実施にお・いて使用した発熱体
を示す説明図である。 図にお−いて、１は発熱体、Ａ、 Ｂ、 Ｃ，は発熱量
、２ａ２ａ、２ｂ２ｂ、２ｃ２ｃはバネ、４は熱収縮性
チューブである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 熱収縮性チューブ上に樅沿えにより被覆される通電発熱
   体を有し、この縦沿え発熱体に縮径力を付与するための
   張力弾性体を付加せる治具において、上記発熱体を両端
   区よりも中央部はど発熱量の犬なる３箇以上の発熱量を
   有する構成とし、これら各発熱量に上記の張力弾性体を
   それぞれ付加したことを特徴とする熱収縮性チューブの
   収縮用治具。