JPS5934763Y2

JPS5934763Y2 - 湯水混合水栓

Info

Publication number: JPS5934763Y2
Application number: JP2850281U
Authority: JP
Inventors: 良一大橋; 正彦堀野
Original assignee: ヤンマーディーゼル株式会社; ヤンマ−産業株式会社
Priority date: 1981-02-27
Filing date: 1981-02-27
Publication date: 1984-09-26
Also published as: JPS57141276U

Description

【考案の詳細な説明】本考案は、１つのハンドルを操作することによって、湯
水の混合量と、温水吐出量の調節を行なうようにしたワ
ンハンドル式の湯水混合水栓に関する。

このようなワンハンドル式湯水混合水栓は、現在、モー
ン混合水栓等が知られているがシリンダ内に内嵌したカ
ートリッジステムを回動操作することによって、湯と水
の混合量を調節し、同じくステムの摺動操作によって吐
出量を調節するものであるが、このような混合水栓は、
国内における一般的使用条件と考えられる、湯側供給圧
力０．５ｋｇ／ｃ♂、水側供給圧力３〜５ｋｇ／−の条
件で使用すると、約１ケ月〜６ケ月位で、初期における
摺動操作のスムーズさが失われ、操作が重くなる現象を
生じる。

これは、上記の如く、湯側の供給圧力と水側の供給圧力
が異なる条件下で使用すると、ステム全体が高圧側から
低圧側へ押付けられ、このため、上記ステムと該ステム
を内嵌するシリンダとの間に設けたＯリングが、摺動操
作時に、片側へ押付けられた状態で捩じられることから
、０リングの片側の歪量が他方に比べて大きくなり、摺
動操作の繰返しによってこれが累積され、結果としてＯ
リング自体の摺動抵抗を増大させることに起因する。

本考案は、このような欠点を解消することを目的として
なされたもので、水栓の非使用時、即わち吐出口の全開
時においては、上記Ｏリングによって完全にシールされ
ていることが必要であるが、それ以外の場合においては
、必ずしもこのシールは必要でないことに着目し、上記
Ｏリングとステムとの摺動範囲において、全開時若しく
は全開時と全開時に接触する部分を除いた他の部分のス
テム外径を小径にし、これによって、０リングによって
生ずる歪の累積を防止するようにしたものである。

本考案の構成を一実施例を示す図面に基づいて説明する
と、以下の通りである。

第１図において、１は、筒状のカートリッジシリンダで
あって、このカートリッジシリンダ１は水栓本体２内に
嵌入される。

同じく、カートリッジシリンダ１の端部には、その円周
上に湯流入口３と水流入口４とが相対向して形成され、
これらの各流入口３，４は、各々、水栓本体２に形成し
た湯流入路５と水流入路６に連通され、これによって、
湯と水を別々にシリンダ１内へ取入れるようになってい
る。

また、水栓本体２には、温水吐出ロアを有し、該吐出ロ
アに連通して、カートリッジシリンダ１の外周に、温水
流出口８が形成されている。

他方、９は、その先端部を中空１０にして湯水混合室と
したカートリッジステム（以下単にステムと呼称する）
であり、このステム９は、前記カートリッジシリンダ１
内へ回転自在で、がっ、長平方向摺動自在に内嵌される
。

そして、該ステム９の端部外周には、前記カートリッジ
シリンダ１の湯流入口３と水流入口４の双方に対応して
、湯水流入口１１が開口され、同じくカートリッジシリ
ンダ１の温水流出口８に対応して、その外周上に複数の
温水流出口１２が形成されている。

したがって、前記水栓本体２の湯流入路５と水流入路６
によって別々に供給される湯と水は、上記カートリッジ
シリンダ１の湯流入口３及び水流入口４と、ステム９の
湯水流入口１１からステム中空部１０内に入り、ここで
混合された後、ステ′ム９とカートリッジシリンダ１の
温水流出口１２，８より、水栓本体２の吐出ロアへ流出
する。

そして、上記湯水の混合量は、ステム９を円周方向に回
動操作することによって、該ステム９の湯水流入口１１
と、カートリッジシリンダ１の湯流入口３及び水流入口
４相互の連通開面積を調整して行ない、他方、吐出量の
調整及び開閉は、ステム９を長平方向へ摺動させ、該ス
テム９とカートリッジシリンダ１の温水流出口１２，８
相互の連通開面積を調整すべく開閉させることによって
行なう。

しかして、上記ステム９の摺動操作において、第１図が
温水流出口１２，８の全開時を、第２図が全開時を示し
ているが、カートリッジシリンダ１の内周には、該カー
トリッジシリンダ１の温水流出口８の両側に、円周方向
に沿う環状溝１３．１４が形成され、この環状溝１３．
１４へＯリング１６．１７が挿入せしめられている。

これらのＯリング１６．１７は、ステム９の外周に接触
し、これらのうち、水栓本体２から供給される湯と水の
供給圧の影響を強く受ける流入口３．４．１１側のＯ
リング１６は、ステム９に形成した温水流出口１２の前
後に亘って、該ステム９外周に摺接することとなるが、
本実施例においては、ステム９の摺動範囲において、上
記のような全開時及び全開時に接触する部分を除いた部
分、即わち、第３図及び第４図に示すように、温水流出
口１２に対応する長さ１１の範囲に亘って、ステム９外
径ｄを他の部分の外径りより小径とし、これによって、
この部分の０リング１６との接触を回避したものである
。

したがって、温水流出口１２を全閉した状態にお・いて
は、前記０リング１６がステム９へ接触し、該ステム９
とカートリッジシリンダ１間の隙間より吐出ロアへの湯
水の漏れを防止しているが、その他の吐出量の調整範囲
にお゛いては、ステム９に接触しないため、該ステム９
を摺動させてもＯリング１６が捩じられることがなく、
また、上記全開時に多少捩じられたとしても、この接触
しない部分にお・いて容易に開放されるから、歪が蓄積
されることがない。

なお、上記にお・いて、小径部分の径ｄは、０リング１
６がステム９に接触しないよう僅かな隙間を残すか、或
いは接触しても締め代がＯとなる程度にする。

上記実施例では、全開及び全開時に接触する以外の部分
を小径として、この部分はシールを開放するようにして
いるが、更に、全開時にお・いても、このようなシール
は必ずしも機能しなくてもよく、したがって、第５図の
如く、全開状態に対応する部分までの範囲１２に亘って
小径としてもよい。

なお、ステム９の外端には、円形又はレバー型等のハン
ドルが取付けられる。

以上の如く、本考案によれば、全閉・全開時若しくは全
開時を除く、ステムの摺動範囲においては、該ステムの
径を小径としているから、ステムの摺動によるＯリング
の変形が防止され、また、大径部分で変形したとしても
、この小径部分で開放され、したがって、給水圧力と給
湯圧力に差のある条件下で使用しても、ステムの摺動操
作が重くなるということがない。

【図面の簡単な説明】

第１図は全開状態における湯水混合水栓の縦断面図、第
２図は同じく全閉状態における縦断面図、第３図はステ
ムの一部切欠正面図、第４図は第２図における要部の拡
大図、第５図は本考案の他の実施例を示す要部拡大図で
ある。１・・・・・・カートリッジシリンダ、３・・・・・・
湯流入口、４・・・・・・水流入口、８・・・・・・温
水流入口、９・・・・・・ステム、１０・・・・・・中
空部、１１・・・・・・湯水流入口、１２・・・・・・
温水流出口、１６・・・・・・Ｏリング。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

湯と水の流入口を相対向して備えたシリンダ内に、前記
流入口に対向する流入口を備えた中空ステムを内嵌し、
同じく、ステムとシリンダに伴に相対向する流出口を形
成して、上記流入口よりステム中空内に入った湯水の混
合湯を、上記流出口より吐出さしめるとともに、前記ス
テムの摺動操作によってこの流出口を開閉させるものに
おいて、前記シリンダ内周部に密封用Ｏリングを取付け
、該Ｏリングに対応するステム外径部分を、前記流出口
の全開時若しくは全開・全開時に接触する部分を除いて
、小径としたことを特徴とする湯水混合水栓。