JPS5934540B2 - タンクロ−リに於けるタンク固縛装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はタンクローーの車体に対するタンクの固縛装置
の改良に関する。

従来のタンクローーにあつては、シャーシフレームに対
し、タンクは直接、又は間接にセットプレート或いはＵ
ボルト等を用いて、しつかりと固定する構成のものが多
い。

従つて走行中に於ける車体の振動がタンクヘ伝わり、タ
ンク内の積荷に種々な悪影響を及ぼす。また剛性の高い
タンクと、ねじれ等の変形を生じるシャーシフレームと
が結合されているところから走行中に生じるシャーシフ
レーム側からの衝撃的なねじれ変形力が結合部分各所に
加わり、この力が繰り返し加えられることによつて、終
には結合部分の緩み、或いは破損を来し、重大な事故に
発展する危惧もある。本発明は上述の点に鑑み発明され
たものであつて、剛性の高いタンクをシャーシフレーム
に固縛するに当つて、車体の振動を極力吸収すると共に
、シャーシフレームのねじれ変形等には無理なく、対処
して長期に亘り、安定した機能を発揮する様にし、特に
径大タンクの塔載に適用して有効なタンク固縛装置を提
供しようとするものである。以下、本発明の実施例を図
面に基づいて説明すれば、１は車輌のシャーシフレーム
、２はこのシャーシフレーム上に固着されたサブフレー
ムで、両者間にはクッション材３が介装される０４はサ
ブフレーム２を介し塔載されるところのタンク本体、５
はこのタンク本体４の中央部下部に半捲き状にして装着
したアウトリガ、６はこのアウトリガ５の下方に位置し
、サブフレーム外面に固着される取付基板で、この基板
上にはサブフレーム外方に突出状にして、座板Ｔが固着
してあり、この座板Ｔがアウトリガ５下面に直接、或い
は図示例ゆ如く、アウトリガ５に一体とする座板８と重
合せられ、ボルトナット等の止具９によつて結合する。
尚、図中１０は座板Ｔの補強用リブである。１１はサブ
フレーム２に固着したクロスメンバーで、これは左右の
サブフレーム間にその両端部を挿通固着する。

図示例では両端ねじ部を設けたねじ棒の複数本を使用し
、各端にサブフレーム２外方からナツトを緊締固定する
構成を示したが、溶接等によつてもよい。次に、タンク
前後端部は第３図乃至第５図に示す様にタンク本体４に
アウトリガ１２を装着し、また左右のサブフレーム間に
は桁部材１３を架設し、タンク中心線真下に位置して該
中心線に平行する支軸１４を介し、アウトリガ１２と桁
部材１３とを枢支連結すると共にサブフレーム外方に支
承板１５を突設し、この支承板１５と、アウトリガ１２
間に弾性体１６を介装する。

この弾性体１６は支軸１４を中心とする円弧接線方向に
合致し、支軸１４を申心とするタンクの横振れを防止す
るためのものである。上記構成よりして車輌の走行時の
振動、或いはシヤーシフレーム１のねじれ等はシヤーシ
フレーム１とサブフレーム２間に介装したクツシヨン材
３で吸収する他、タンク前後端部に於いては、桁部材１
３を介し、アウトリガ１２とサブフレーム２とを枢支連
結するところの支軸１４を中心とする動きを許容しつつ
支承板１５とアウトリガ１２間に介装した弾性体１６に
よつて吸収され、タンク本体４の振動を軽減するのであ
る。

而して、本発明に於いてはシヤーシフレームのねじれ変
形が最小とされるタンク中央部はタンク本体と、シヤー
シフレームが直接的に固定され、しかも、この固定には
シヤーシフレーム外方に突出状にした座板が使用される
から、タンクの安定性が極めて良く、左右サブフレーム
間の間隔に比べ径大タンクの塔載を可能とする。

また、このシヤーシ側座板は取付基板上に固着され、こ
の取付基板は更にクロスメンバーと一体にサブフレーム
に固着されるからタンク中央部を固定するシヤーシ側の
各部材結合が強固となり、タンク側からの高荷重に良く
耐え、安全性を向上するものである。

また、車輌の走行時に於けるタンクの横振れ及びシヤー
シフレームのねじれ変形等に対しては、タンク前後端部
に於いて、これを許容する自由度を有し、しかも弾性体
によつて振動エネルギーを悉く吸収して極力常態を保持
する作用があるから、積荷に悪影響を与えず、構成部材
各部に対する無理も生じさせないものである。以上、説
明した様に、本発明の装置はタンクローりのシヤーシフ
レームの寸法上からして塔載可能なタンクの大きさ特に
その直径の制限を拡大でき、且つタンクの安定性を向上
し、またシヤーシ側とタンク側の振動系が異なつても、
この振動を吸収して車輌の乗心地を向上すると共に積荷
への悪影響もなく、鋼性の高いタンク側とねじれ変形等
を常時生起するシヤーシ側との固縛には充分な強度を有
する上に、各部材に無理がなく、耐久性も向上して車輌
の安全運行に寄与し、使用目的に合わせて、各種タンク
ローリを提供することが出来る優れた技術発明である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明装置を適用したタンクローりの全体図、
第２図はタンク中央部の要部拡大正面図、第３図は同側
面図、第４図はタンク端部の要部拡大側面図、第５図は
同一部切欠断面図である。 １・・・・・・シヤーシフレーム、２・・・・・・サブ
フレーム、３・・・・・・クツシヨン材、４・・・・・
・タンク本体、５・・・・・・アウトリガ、６・・・・
・・取付基板、７・・・・・・座板、８・・・・・・座
板、９・・・・・・止具、１０・・・・・・リブ、１１
・・・・・・クロスメンバー １２・・・・・・アウト
リガ、１３・・・・・・桁部材、１４・・・・・・支軸
、１５・・・・・・支承板、１６・・・・・・弾性体。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ シャーシフレーム上に、クッション材、サブフレー
   ムを介して、タンクを搭載し、タンク中央部をサブフレ
   ームに固定し、且つ、タンク前後端部はタンク中心線真
   下に位置して該中心線に平行する支持を介して枢支連結
   し、前記タンク中央部固定用のサブフレーム側座板をサ
   ブフレーム外方に突出状にして取付基板上に固着すると
   ともに、タンク前後端のアウトリガとサブフレーム間に
   弾性体を介装したことを特徴とするタンクローリに於け
   るタンク固縛装置。 ２ タンク側の固定用座板はタンクに装着したアウトリ
   ガ下面と一体としたことを特徴とする前記特許請求の範
   囲第１項記載のタンクローリにおけるタンク固縛装置。