JPS5933853Y2 - 過給機付機関の給気マニホルド等の遮熱装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は過給機付機関の給気マニホルド及びエアダクト
を冷却空気を導入する遮熱カバーで覆い、給気マニホル
ド及びエアダクトを冷却するための遮熱装置に関するも
のである。

内燃機関の給気弁に給気を行なうに当り、燃焼効率を高
めるため過給機を用いる過給機付機関にあっては、過給
機により給気が圧縮されるため発熱しかかる高温の給気
の通過により過給機と給気マニホルドを連結するエアダ
クトや給気マニホルドの表面温度は１００℃以上の高温
となり火傷の危険性があるため、従来の過給機付内燃機
関においては人手が直接給気マニホルドや前記エアダク
トに触れるのを防止するため遮熱カバーによりかかる高
温部を覆う場合があるが、このように単に高温部を覆っ
たのみの遮熱カバーではエアダクト及び給気子ニホルド
からの放熱が妨げられるばかりでなく、遮熱カバーと給
気マニホルド等との間に熱がこもり、該遮熱カバー自身
が高温となり火傷のノー記を抜本的に解消するには至っ
ていなかった。

従って、本考案の第１の目的は給気マニホルド等に該給
気マニホルド等を覆う遮熱カバーヲ設け、給気マニホル
ド等と該遮熱カバーとの間に設けた空気通路に冷却用空
気を流通させ、遮熱カバーを冷却することにより火傷の
危険性を全面的に解消せんとするものである。

又、過給機を出た給気は前述の通り高温・高圧であるか
ら、そのままでは過給機の圧縮効率は一定以上には上が
らず、従ってシリンダーへの給気量にも限界があり、燃
焼効率を一定以上向上させることはできないが、かかる
高温の給気もシリンダーに入る前に冷却してやれば収縮
し、密度の高いものとなるからその圧力も低下し過給機
の圧縮効率が向上するので実質的に多くの空気がシリン
ダーに流入し出力が増大する。

又、出力を一定とすれば給気量の増大、冷却により排気
温度が下がり、機関の耐久性が向上する。

従って、本考案の第２の目的は給気マニホルド°等のま
わりに遮熱カバーに囲まれた空気通路を形成し、これに
冷却用空気を導くことにより給気マニホルド等内の給気
の温度を下げ機関の出力を増大させると共に、機関の耐
久性を向上させる点にある。

次に本考案に係る実施例を添付図面について説明する。

第１図は機関室１内に設けた内燃機関２の概略図であり
、図において３１ｒｉシリンダヘツド４より排出された
排気ガスを一箇所に集める排気マニホルド５から送り出
される排気ガスにより回転される排気タービンを駆動源
とする過給機であり、該過給機３により圧縮された給気
を該過給機３から送出する給気出口６には給気を給気マ
ニホルド７へ導くためのエアダクト８が連結されている
。

前記エアダクト８及び給気マニホルド７は遮熱カバー９
に覆われ、且つ、該遮熱カバー９とエアダクト８及び給
気マニホルド７の間には空気通路１０が介在していると
共に、該空気通路１０は機関室１外に設けた送風装置、
例えば吸入ファン１１により取り入れた外気を該空気通
路１０に導くための連絡パイプ１２により形成される連
絡通路１３と連通している。

かかる遮熱カバー９の取付状態を説明すると。

第１図のＩ−Ｉ断面によりエアダクト部の遮熱カバー９
の取付状態を表わす第２図に示す如くエアダクト８な覆
う遮熱カバー９は同図ａに示すようにエアダクト８のま
わりを完全に取り囲んだ上部遮熱カバー９１及び下部遮
熱カバー９２により構成し、その合せ面１４をボルト１
５で結合する如くなしてもよいし、又、同図すに示す如
くカバー９を断面コの字型の樋状とし、エアダクト８の
上部のみを覆い、その下端部１６をボルト１７により直
接エアダクト８の下部側面１８に結合してもよい。

父、給気マニホルド７部の遮熱カバー９の取付状態は第
１図におけるＢ矢視図である第３図に示す如く、多気管
にまたがる長筒の給気マニホルド７の全長にわたって遮
熱カバー９がかぶせられており、該遮熱カバー９ｉｊ給
気マニホルド７の中心に連結されたエアダクト８を覆う
遮熱カバー９に一体的に連通しており、かかる遮熱カバ
ー９は第３図における■−■線断面図である第４図に示
す如く給気マニホルドＴの首部１９から同下端部２０ま
での上半分な覆い、ボルト２１にまり給気マニホルド７
に取り付けられていると共に、遮熱カバー９と給気マニ
ホルド７との間に設けられた空気通路１０は前記給気マ
ニホルドＴの首部１９及び同下端部２０において外気と
連通している。

又、給気マニホルド７やエアダクト８の外表面２５に第
５図に示す如き放熱フィン２２を並設すれば給気マニホ
ルド等のより効率の良い冷却効果が伜られるものである
。

尚、前述の送風装置１１は吸入ファン、ブロアー、ポン
プその他のいかなる送風機をも用いることができると共
に、外気を連絡通路１３、空気通路１０を通って機関室
１に導入する型式のみでなく、前記空気通路１０内の空
気を連絡通路１３を通って機関室外へ導出する型式のも
のであっても差支えない。

次いで、外気を機関室内に導入する型式の場合について
空気の流れを説明すると、送風装置１１の働きによって
機関室１内に導入される空気は連絡通路１３を通って空
気通路１０内に入ったところで過給機３の方向へ向かう
流れと給気マニホルド７の方向へ向かう流れに分岐し、
過給機３方尚の流れはエアダクト８周辺に設けた空気通
路１０中を通ってその端部２３から機関室１内へ流出し
、給気マニホルド７方向の流れはエアダクト８周辺の空
気通路１０及び給気マニホルド周辺の空気通路１０を通
って給気マニホルド７の首部２１や下端部２０及び遮熱
カバー９の両端部２４から機関室１内へ流出する。

本考案は以上述べた如く過給機付機関の給気マニホルド
とエアダクトに遮熱カバーを取り付け、該遮熱カバーと
前記給気マニホルド及びエアダクトとの間に設けた空気
通路に空気を流通させ、前記給気マニホルド、エアダク
ト及び遮熱カハーヲ冷却するものであるから、操作員が
遮熱カバーに触れて火傷する危険性が解消されると共に
、各シリンダーの給気孔に入る前の給気が冷却され給気
の密度が向上して出力増大の効果を期待し得るばかりで
なく、給気量の増大、冷却により排気温度が下がり、機
関の耐久性が向上する効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は機関室内に設げた内燃機関２を含む一実施例を
示す概略図、第２図ａ ｓ ｂはそれぞれ第１図におけ
るＩ−Ｉ断面図、第３図は第１図におけるＢ矢視図であ
り、第４図は第３図における■−■断面図、第５図はエ
アダクトの変形例である。 ３・・・・・・過給機、Ｔ・・・・・・給気マニホルド
、８・・・・・・エアダクト、９・・・・・・遮熱カバ
ー、１０・・・・・・空気通路、１１・・・・・・送風
装置。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 ■、過給機付機関の給気マニホルドＴと、過給機３と給
   気マニホルド７を連結するエアダクト８とに遮熱カバー
   ９を取り付け、該遮熱カバー９と、前記給気マニホルド
   ７及びエアダクト８との間に空気通路１０を設けて該空
   気通路１０に空気を流通させ、前記給気マニホルド７、
   エアダクト８及び遮熱カバー９を冷却する如くなしたこ
   とを特徴とする過給機付機関の遮熱装置。 ２、冷却用空気通路１０が送風装置１１に連通されてい
   る実用新案登録請求の範囲第１項記載の遮熱装置。 ３、給気マニホルド７及びエアダクト８のいずれか一方
   又は両方の外表面２５に放熱フィン２２が設けられてい
   る実用新案登録請求の範囲第１項若しくは第２項記載の
   遮熱装置。