JPS593018B2 - テレビジョン画像映出用装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は複数個の電子ビームを発生させるための電子
銃組立体を装着する首部と、幅が最大である端が映出ス
クリーンで終端する漏斗形部とを有するシャドウマスク
形映出管と；首部と漏斗形部との移り目で映出管の周り
に同軸的に配置された偏向コイル系とを具え、この偏向
コイル系が第１と第２の偏向コイルユニットを具え、各
偏向コイルユニットが互に対向して位置する２個のほぼ
対称的なコイル半部を有し、第１の偏向コイルユニット
が第２の偏向コイルユニットに対し９０゜回転させて位
置させ、これにより、２個の偏向コイルユニットが、付
勢された時、電子ビームを第１と第２の直交する偏向方
向に偏向させることができるようにしたテレビジョン画
像映出用装置に関ｆるものである。

この発明はまた斯かるテレビジョン画像表示用装置のた
めの偏向コイル系及び斯かる偏向コイル系を有する受像
管にも関するものである。

このようなテレビジョン画像映出用装置は英国特許明細
書第７３９０６８号から既知であり、ここに於ては、白
黒テレビジョンの映像歪を補正するために四極静磁界を
用いている。

しかし、この方法では受像管のクッション形又は樽形の
画像歪を補正することはできない。

その理由はこの方法では斯かる歪を画像の偏向方向にお
いては逆に強めてしまうからである。

また、このような補正磁界はカラー受像管にも使えない
。

その理由は加えて都合の悪いことにそれが三本の電子ビ
ームのコンバージェンスに影響を及ぼすからである。

斯かる四極磁界を以てしては画像偏向方向の偏向感度が
低下することさえある。

この発明の目的は白黒受像管にもカラー受像管にも適し
、画像歪を両偏向方向においても可成り小さくでき且つ
一般に両偏向方向の偏向感度が増すクッション形又は樽
形の画像歪を補正することができるテレビジョン画像映
出用装置を提供するにある。

この発明によれば、前述した形式のテレビジョン画像映
出用装置において、更に、第１と第２の四極静磁界を発
生させる手段を設け、これらの四極静磁界の極を交互に
前記第１と第２の偏向方向に一致したり、それらの間に
対角線的に位置する軸系の軸どうしの間に位置させ、前
記第１の四極静磁界を前端が映出スクリーンに面する前
記偏向コイル系の前端部又はそれを越えて発生させ、他
方第２の四極静磁界を後端が電子銃組立体に面する前記
偏向コイル系の後端部又はそれを越えて発生させ、前記
第１と第２の四極静磁界の対応して位置する極どうしを
反対の磁極としたことを特徴とするものである。

この大極靜磁界は、例えば、多数の永久磁石を偏向コイ
ル系に組み入れることによって偏向コイル系内に発生さ
せることができる。

或はまた八個の補正コイルを偏向コイル系に組み入れそ
れにより四極静磁界を直流励磁によって発生させること
も可能である。

この補正コイルは鞍形でもトロイダル形でもよい。

後に述べることであるが、この方法で偏向コイル系に四
極静磁界を作ることは三本の収束電子ビームを有するカ
ラー受像管には適しない。

その理由は斯かる四極静磁界はコンバージェンスの妨げ
となるからである。

カラー受像管に対しては四極静磁界を映出スクリーン側
の偏向コイル系の端部またはそこから若干離れた位置に
発生させると好適である。

四極静磁界を偏向コイル系内に発生させる場合、カラー
受像管に於てはコンバージェンスを良好に維持するため
余分な手段を講する必要がある。

白黒受像管に於てはそのまま四極静磁界を偏向コイル系
に組み入れることができる。

四極静磁界をカラー受像管に用いる場合に関し本発明を
一層詳細に説明する。

明細書前文に述べた種類のカラーテレビジョン画像映出
用装置、偏向コイル系及び受像管についてはオランダ国
公開特許公報第６９１０４９５号にも記載がある。

ここには偏向コイルの心上に設けた四個のトロイダル形
巻線を動的に励磁することによってそれにより電子ビー
ムのランディングにさしたる影響を与えることな（全方
向非点収差に対スるコンバージェンス補正を行なうこと
かできるシステムが記載されている。

この動的励磁には放物線電圧が必要でこれは別の回路で
発生させねばならない。

前記オランダ国公開特許公報に既に示されているように
、ｎ極磁界は次式で表わすことができる。

即ち、 ■ （ｎ−１） Ｂ＝ＡＶ ２ （１）ここで■は
磁界の強さＢを表す複素面内のベクトルであり、Ａは（
積分）定数であり、■は座標き及びｙで表示できる補助
複素量であり、次式が成立つ。

Ｂ＝Ｂ ＋１ＢＸ（２） 及び Ｖ＝ｙ−ｉｘ （３）偏向中にｎ極
磁赤白の三本の電子ビームの中心は位置Ｘ。

、ｙｏの方に移動する。この新しい中心について磁界を
記述すると次の関係式が得られる。

■ −−−（−ｎ−１） Ｂ＝Ａ（Ｖｏ−Ｖ’） ２ （４）こ
こで Ｖｏ ＝’ｉｏ ｊＸｏ （５）
Ｖ’−ｙ’−ｉ ｘ’ （６）
そしてｙ′及びｙ′は平行移動された座標系の座標であ
る。

本発明の四極磁界に対しては（４）式から次式が導びか
れる。

Ｂ＝Ａ（８＋３６’ ＋３ ＶｏＶ１２＋Ｖ１３）（７
） ところで、一般に、大きな偏向については１ｖｏｌ＞ｌ
Ｖ’ｌ、換言すれば、その時偏向によって惹き起される
大極磁赤白での変位はビームの偏心に比して太きい。

この結果ｙ／ ２及び７７３０項は無視でき、次の近似
式が成立つ。

Ｂ＝Ａ（Ｖ３＋３ｖ５Ｖ’） （８）第一
項ＡＶ８は大きさが偏向の三乗で変わり方向が偏向方向
に依存する均質磁界を表す。

この磁界は画像歪の点では三本の電子ビームに対して等
しい影響を及ぼすがコンバージェンスの点では等しくな
い。

第二項３ＡＶ３Ｖ’は大きさがｖ乙、即ち偏向の自乗で
変り従ってコンバージェンスに影響する四極静磁界を表
す。

カラー受像管に於て画像の形を補正するために大極静磁
界を使用できるためにはコンバージェンスへの影響が最
小であると好適である。

従って、式（８）の第二項は第一項に対して小さくなげ
ればならない。

この発明によれば大極静磁界を偏向磁界全域上に延在さ
せるのでなく、既に述べたように偏向磁界の映出スクリ
ーン側だけにかかるようにすることによってこれを達成
できる。

この大極静磁界を作る方法は沢山ある。

例えば四個又は八個の永久磁石又は電磁石を用いそれ等
を、例えば、極を互に延長した線が環状に並ぶように配
列することもできるし、°或は電極を半径線上に配列す
ることも可能である。

このように配列した磁石を偏向コイル系の外匣内に組み
入れることもできるし、偏向コイル系にほぼ向きあって
置くこともできるし或は偏向コイル系からい（らか離し
て、例えば、受像管の管球に支持させることもできる。

しかし、斯かる大極静磁界を使用する場合にコンバージ
ェンスへの影響がなお太きすぎる時は、本発明によれば
付加的装置を前記端部の反対側に位置する偏向コイル系
の他端部またはその近傍に組み入れ反対極性の第二の大
極静磁界を発生させることができる。

その場合この第二大極静磁界の強さを式（８）の第二項
が相殺され従って最早やコンバージェンスへの実質的影
響が存在しないように選ぶことができる。

画像歪を決める式（８）の第一項は第二の大極静磁界の
第一項によっては僅かしか相殺されない。

これはこの第二の大極静磁界のｖｏがずっと小さいため
である。

第一の大極静磁界と全く同じに、第二の大極静磁界もコ
イル、電磁石又は永久磁石を使って多くの態様で作るこ
とができる。

しかし、第二の大極静磁界を必要としないことは多い。

例えば、偏向コイル系の製造工程中に、四極磁界のコン
バージェンスに対する影響を既に考慮に入れられている
場合には第二の大極静磁界は必要でない。

この発明は白黒テレビジョン受像管にも満足に適用する
ことができる。

この発明はまた就中電子ビームが管軸にほぼ直交する平
面内に位置する二等辺三角形の頂角を通る「デルタ」形
のカラー受像管に適用することもできる。

しかし、この発明はまた電子ビームがほぼ一平面内に位
置する「インライン」形のカラー受像管に適用するのに
も好適である。

本発明のように大極静磁界を使用する場合は、偏向と共
に変化する電圧や電流は必要ない。

か（して斯かる電圧や電流を発生するために余分な回路
を必要とすることもない。

本発明に於ては、補正に必要な動的特性は電子ビーム自
体の偏向によって得られる。

図面につき本発明を一層詳細に説明する。

第１図に示すカラー受像管は首部２と漏斗形部３とを有
すガラス管球１を具えている。

首部２内に３本の電子銃γ、８及び９を設ける。

このカラー受像管は「インライン」形であり従って電子
銃１．８及び９の軸はほぼ一平面内に位置している。

この電子銃によって発生させられたビームは偏向コイル
系１１によって偏向させられ色選択電極５の孔６を通っ
て映出スクリーン４に衝突する。

三本の電子ビームは相互に小角度（所謂色選択角）をな
して孔６を通り従って６各は一色の蛍光体ストリップに
しか衝突しない。

偏向コイル系１１には多数の鞍形コイル及びトロイダル
コイル又はそのいずれか一方を設けることができる。

カラー受保管の一つの重要な特性はコンバージェンスで
ある。

コンバージェンスとは三本の電子ビーム２γ２８及び２
９が色選択電極５の孔６でほぼ一点に一致することであ
る。

三本の電子ビームは色選択電極の中心で一点に収束する
だけでな（偏向コイル系１１による偏向中ずつと収束を
保たねばならない。

その理由は、さもないと赤、緑及び青色画像が最早や完
全には一致せず、画面中の輪郭で色のついたエツジが現
われるからである。

カラー受像管の色選択電極の中心だけでなら簡単な手段
で良好なコンバージェンスが得られる。

しかし、電子ビームが強（偏向されている色選択電極の
部分でも良好なコンバージェンスを維持することは殊に
困難である。

その理由は電子ビームが強く偏向される部分では三本の
電子ビームに及ぼす偏向磁界の影響が等しくないためで
ある。

もう一つの重要な特性は画像歪の程度である。

画像のクッション形歪及び樽形歪又はそのいずれか一方
として現われる画像歪は大部分偏向コイル系による非線
形偏向の結果として発生する。

白黒受像管の偏向コイルでも歪は発生する。

白黒受像管用偏向コイルを設計するに当っては主として
この歪の程度を小さくするようにする必要がある。

しかし、本発明の大極静磁界を使用すればこのようにす
る必要はなくなる。

カラー受像管ではコンバージェンスが極めて重要である
。

しばしばコンバージェンスの良好な偏向コイルに生じし
かもしばしば可成り大きくなる歪は従来偏向コイル系の
各巻線パケットに個別に電流を流すことによって補正さ
れてきたわしかし、この補正電流は別の回路で発生させ
ねばならず、この解決法は厄介でコストも高い。

しかるにこの発明によれば映出スクリーン４の側の偏向
コイル系１１の端部またはその近傍に存在し且つ多数の
磁石１２によって発生させられる大極静磁界によってカ
ラー受像管での前記補正を巧みに遂行することができる
。

この大極静磁界は永久磁石によって又は電磁石若しくは
コイルによって発生させることができる。

このコイルまたは磁石は偏向コイル系１１内に組み入れ
ることができる。

或はまたそれらを映出スクリーン側に、例えばプレース
又はストリップによっていくらか偏向コイル系から離し
て設けることも可能である。

前記大極静磁界がコンバージェンスに及ぼす影響がなお
太き過ぎることが判明した場合は、多数の磁石１３によ
ってこの大極静磁界と極性が反対な付加的大極静磁界を
偏向コイル系の反対側端部に発生させて画像歪を確実に
補正する効果に余り影響せずにコンバージェンスに及ぼ
す影響を補償することができる。

第２図は多数の磁力線１４によって大極静磁界を模式的
に示したものである。

軸Ｘ及びＹは偏向方向と一致する軸系に一致している。

第２図には各電子ビームに作用する力Ｆも示しである。

極（Ｎ及びＺ）は各軸の間に位置している。

大極静磁界は完全に対称的である必要はない。

大極静磁界を完全には対称しないことによって、高次の
多極磁界（例えば、１２極、１６極）が付加的に得られ
、これによって画像の高次の誤差を補正できる。

第３図は画像のクツショケ形歪（実線）を示す。

本発明を用いることにより、力Ｆは画像を補正するよう
に（点線）電子ビームに作用する。

画像歪は樽形であること１もある。

この樽形歪を補正するには大極静磁界の極性を、力Ｆが
第３図に示す場合とは正反対方向を向くようにしなけれ
ばならぬ。

第４図乃至第１２図は大極静磁界を発生させる多数の実
施例を示す。

第４図は四個の永久磁石１５，１６，１７及び１８によ
って大極靜磁界を発生させる方法を示す。

第５図は永久磁石リング１９を使っても大極靜磁界を発
生できることを示す。

第６図及び第７図は第４図及び第５図の永久磁石の代り
に置換えることができる電磁石２０及び２１を示す。

第８図は八個の永久磁石２２によって大極静磁界を発生
させる場合を示す。

この永久磁石は偏向コイル系１１内に組み入れることも
できるし或は偏向コイル系から僅か離して組立てること
もできる。

第９図は多数のコイル２３によっても大極静磁界を発生
できることを示す。

第１０図はトロイダル構成した大極静磁界を示す。

多数のコイル２５を一個の磁気継鉄２４の周りに図面に
示すように巻く。

第１１図は磁気領域４２で大極静磁界を構成する二個の
磁気リング４６及び４７を示す。

これ等の磁気リングを相対的に回転させることによって
大極静磁界の強さを調整できる。

例えば二個の磁気リングを同時に回転させることは第１
２図に示すピニオン伝動機構によって遂行できる。

櫛歯４８を磁気リング４６に設け、櫛歯４９を磁気リン
グ４７に設け、両者をピニオン５０によって連結する。

この調整可能な大極静磁界は偏向ユニット１１の前部に
位置する第二〇大極静磁界でコンバージェンスを補正し
なければならぬ場合に使用するのに好適である。

第１３図に示す白黒受像管は首部３２と漏斗形部３３と
を有するガラス管球３１を具えている。

首部３２に電子銃３４を設げて電子ビーム３５を発生さ
せ、これを映出スクリーン３６に衝突させる。

電子ビームは偏向コイル系３７によって水平及び垂直偏
向方向に偏向させられる。

第１４図は第１３図に示す偏向コイル系３７を模式的に
示す。

コイル３８は水平及び垂直偏向コイル３９及び４０によ
って惹き起こされたクッション形又は樽形画像歪を前述
のようにして補正する大極静磁界を発生するように励磁
される。

図示の場合偏向を鞍形コイルで行い大極静磁界をトロイ
ダルコイルで発生させている。

代りに偏向を磁気継鉄リング４１０周りに巻いたトロイ
ダルコイルで行い、他方四極静磁界を多数の鞍形コイル
で発生させることも可能である。

或いはまた大極静磁界を発生する多数の永久磁石を管球
の漏斗形部に支持させるように設けることも可能である
。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の「インライン」形カラー受像管の断面
図、第２図は大極静磁界とその結果電子ビームに働（力
を示す線図、第３図は画像の形状に及ぼす大極静磁界の
効果を示す線図、第４図乃至第１２図は大極静磁界を発
生させる多数の実施例を示す図、第１３図は本発明の白
黒受像管の断面図、第１４図は偏向コイル系の他の例を
模式的に示す線図である。 １・・・ガラス管球、２・・・首部、３・・・漏斗形部
、４・・・映出スクリーン、５・・・色選択電極、６・
・・孔、乙８．９・・・電子銃、１１・・・偏向コイル
系、１２．１３・・・磁石、１４・・・磁力線、１５〜
１８・・・永久磁石、１９・・・永久磁石リング、２ｏ
、２１・・・電磁石、η・・・永久磁石、２３・・・コ
イル、２４・・・磁気継鉄、ｂ・・・コイル、２７，２
８．２９・・・電子ビーム、３１・・・ガラス管球、３
２・・・首部、３３・・・漏斗形部、詞・・・電子銃、
３５・・・電子ビーム、３６・・・表示スクリーン、３
７・・・偏向コイル系、３８・・・コイル、３９・・・
水平偏向コイル、４０・・・垂直偏向コイル、４１・・
・磁気継鉄リング、４６，４γ・・・磁気リング、４８
゜４９・・・櫛歯、５０・・・ピニオン。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 複数個の電子ビームを発生させるための電子銃組立
   体を装着する首部と、幅が最大である端が映出スクリー
   ンで終端する漏斗形部とを有するシャドウマスク形映出
   管と；首部と漏斗形部との移り目で映出管の周りに同軸
   的に配置された偏向コイル系とを具え、この偏向コイル
   系が第１と第２の偏向コイルユニットを具え、各偏向コ
   イルユニットが互に対向して位置する２個のほぼ対称的
   なコイル半部を有し、第１の偏向コイルユニットが第２
   の偏向コイルユニットに対し９０°回転させて位置させ
   、これにより、２個の偏向コイルユニットが、付勢され
   た時、電子ビームを第１と第２の直交する偏向方向に偏
   向させることができるようにしたテレビジョン画像映出
   用装置において、更に、第１と第２の大極静磁界を発生
   させる手段を設け、これらの大極静磁界の極を交互に前
   記第１と第２の偏向方向に一致したり、それらの間に対
   角線的に位置する軸系の軸どうしの間に位置させ、前記
   第１の大極静磁界を前端が映出スクＩＪ−ンに面する前
   記偏向コイル系の前端部又はそれを越えて発生させ、他
   方第２の大極静磁界を後端が電子銃組立体に面する前記
   偏向コイル系の後端部又はそれを越えて発生させ、前記
   第１と第２の大極静磁界の対応して位置する極どうしを
   反対の磁極としたことを特徴とするテレビジョン画像映
   出用装置。 ２ 大極靜磁界を偏向コイル系内で発生させるようにし
   たことを特徴とする特許請求の範囲第１項記載のテレビ
   ジョン画像映出用装置。 ３ 多数の補正コイルを偏向コイル系に組み入れ、これ
   らを直流励磁して大極静磁界を発生させるようにしたこ
   とを特徴とする特許請求の範囲第２項記載のテレビジョ
   ン画像映出用装置。 ４ 前記大極静磁界を発生させる手段を少（とも四個又
   は八個の永久磁石を以って構成したことを特徴とする特
   許請求の範囲第１項記載のテレビジョン画像映出用装置
   。 ５ 前記大極静磁界を発生させる手段を四個又は八個の
   コイル又は電磁石を以って構成したことを特徴とする特
   許請求の範囲第１項記載のテレビジョン画像映出用装置
   。