JP2001229854A - 偏向ヨーク及びこれを用いた表示装置 - Google Patents

偏向ヨーク及びこれを用いた表示装置

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JP2001229854A
JP2001229854A JP2000035315A JP2000035315A JP2001229854A JP 2001229854 A JP2001229854 A JP 2001229854A JP 2000035315 A JP2000035315 A JP 2000035315A JP 2000035315 A JP2000035315 A JP 2000035315A JP 2001229854 A JP2001229854 A JP 2001229854A
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magnetic field
deflection
correction
electron beam
pair
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Takashi Kinoshita
崇 木下
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Toshiba Corp
Toshiba Development and Engineering Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Toshiba Electronic Engineering Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】表示画像の品位を改善することが可能な偏向ヨ
ーク及びこの偏向ヨークを備えた表示装置を提供するこ
とを目的とする。 【解決手段】電子ビームを水平軸H方向に偏向する水平
偏向磁界を発生する一対の水平偏向コイル10a及び1
0bと、電子ビームを垂直軸V方向に偏向する垂直偏向
磁界を発生する一対の垂直偏向コイルと、磁性体によっ
て形成されたフェライトコアと、電子ビームの軌道を補
正する補正磁界を発生する一対の補正マグネット16a
及び16bと、補正マグネットによって発生される補正
磁界とは逆向きの磁界を発生する電磁コイル17a及び
17bと、を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、偏向ヨーク及び
これを用いた表示装置に係り、特に、画像を表示する陰
極線管に装着された偏向ヨークに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、表示装置は、大画面でかつ画面の
平面化が進んでいる。特に、画面が平面化すると、従来
の偏向ヨークでは、ラスタ歪みが大きくなり、十分な補
正ができないといった問題が生じる。
【0003】図12及び図13に示すように、従来の偏
向ヨークは、射出成形されたモールド51の内側に取り
付けられた上下(垂直軸V上)一対の水平偏向コイル5
0a及び50bと、モールド51の外側に取り付けられ
た左右(水平軸H上)一対の垂直偏向コイル53a及び
53bと、磁性体によって形成されたフェライトコア5
4と、ラスタ歪みを補正する上下一対の補正マグネット
55a及び55bと、電子ビームのコンバージェンスを
補正する上下一対の補正素子56とを備えている。
【0004】例えば、図14に示すように、画面周辺部
のラスタ歪み34及び画面中間部のラスタ歪み35が基
準枠35に対してピンクッション型である場合につい
て、従来の偏向ヨークがこれらのラスタ歪みを補正する
原理について説明する。図15に示すように、補正マグ
ネット55aは、偏向ヨークの開口部側すなわち蛍光体
スクリーン側から見て左向きの磁界を形成する。なお、
図15において、第3象限および第4象限における磁界
の作用は、実質的に第1象限及び第2象限と同一である
ので、図示することは便宜上省略する。
【0005】図15に示すように、画面周辺部に偏向さ
れた電子ビーム42は、補正マグネット55aによって
形成された磁界36により、フレミングの法則にしたが
って、垂直軸V方向の上向きに作用するローレンツ力F
Hを受ける。また、画面中間部に偏向された電子ビーム
44は、同様に、磁界36により、垂直軸V方向の上向
きに作用するローレンツ力FLを受ける。電子ビーム4
4は、電子ビーム42と比較して補正マグネット55a
からの距離が遠いため、作用するローレンツ力FLの大
きさもローレンツ力FHより小さい。すなわち、FH>
FLとなる。このため、画面中間部におけるピンクッシ
ョン型のラスタ歪み35の補正量は、画面周辺部におけ
るピンクッション型のラスタ歪み35の補正量より小さ
い。
【0006】また、主にラスタ歪みの補正に用いられる
補正マグネットは、それ自体の着磁量に個体差があるた
め、ローレンツ力FH及びFLは、常に一定ではなく、
また、これらのローレンツ力の比も常に一定ではない。
【0007】したがって、図16に示すように、画面周
辺部のラスタ歪み46を基準枠32に合わせて補正でき
たとしても、画面中間部のピンクッション型のラスタ歪
み47を十分に補正できなかったり、また逆に、画面中
間部のピンクッション型のラスタ歪みをバレル型に過剰
に補正してしまうおそれがある。
【0008】また、図17に示すように、画面中間部の
ラスタ歪み49を基準枠32に合わせて補正できたとし
ても、画面周辺部のピンクッション型のラスタ歪み48
をバレル型に過剰に補正してしまったり、また逆に、画
面周辺部のピンクッション型のラスタ歪みを十分に補正
できないおそれがある。
【0009】このため、従来の技術では、画面周辺部及
び画面中間部の両方のラスタ歪みを同時に補正すること
は困難である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
の補正マグネットは、その着磁量に個体差があり、画面
周辺部及び画面中間部にそれぞれ偏向される電子ビーム
に対して作用するローレンツ力の大きさにばらつきがあ
る。このため、画面周辺部のラスタ歪みを補正できたと
しても、画面中間部でのラスタ歪みが残るおそれがあ
る。また、画面中間部のラスタ歪みを補正できたとして
も、画面周辺部でのラスタ歪みが残るおそれがある。
【0011】したがって、画面周辺部及び画面中間部の
両方のラスタ歪みを同時に補正することが困難であり、
表示画像の品位を低下する問題が発生する。
【0012】この発明は、上述した問題点に鑑みなされ
たものであって、その目的は、表示画像の品位を改善す
ることが可能な偏向ヨーク及びこの偏向ヨークを備えた
表示装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決し目的を
達成するために、請求項1に記載の偏向ヨークは、電子
ビームを水平軸方向に偏向する水平偏向磁界を発生する
一対の水平偏向コイルと、電子ビームを垂直軸方向に偏
向する垂直偏向磁界を発生する一対の垂直偏向コイル
と、磁性体によって形成されたフェライトコアと、電子
ビームの軌道を補正する補正磁界を発生する一対の補正
マグネットと、前記補正マグネットによって発生される
補正磁界とは逆向きの磁界を発生する電磁コイルと、を
備えたことを特徴とする。
【0014】請求項5に記載の表示装置は、電子ビーム
を発生する電子銃構体と、前記電子銃構体を封入するネ
ック、蛍光体スクリーンを内部に備えたパネル、及びネ
ックとパネルとを接続するファンネルを有する外囲器
と、前記ファンネルの外面に装着される偏向ヨークと、
を備えた表示装置において、前記偏向ヨークは、電子ビ
ームを水平軸方向に偏向する水平偏向磁界を発生する一
対の水平偏向コイルと、電子ビームを垂直軸方向に偏向
する垂直偏向磁界を発生する一対の垂直偏向コイルと、
磁性体によって形成されたフェライトコアと、電子ビー
ムの軌道を補正する補正磁界を発生する一対の補正マグ
ネットと、前記補正マグネットによって発生される補正
磁界とは逆向きの磁界を発生する電磁コイルと、を備え
たことを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、この発明の偏向ヨーク及び
この偏向ヨークを備えた表示装置の一実施の形態につい
て図面を参照して説明する。
【0016】図1に示すように、この発明の偏向ヨーク
を備えた表示装置、すなわちカラー陰極線管装置は、水
平方向Hに一列配置された3電子ビームを放出するイン
ライン型電子銃構体を備えている。
【0017】このカラー陰極線管装置は、パネル101
と、ネック105と、パネル101とネック105とを
接続するファンネル102と、からなる外囲器100を
有している。
【0018】パネル101は、水平方向Hに長軸及び垂
直方向Vに短軸を有する略矩形状に形成され、その内面
に、赤(R)、緑(G)、青(B)にそれぞれ発光する
ストライプ状あるいはドット状の3色蛍光体層及びメタ
ルバック層からなる蛍光体スクリーン103を備えてい
る。また、このカラー陰極線管装置は、蛍光体スクリー
ン103に対向する位置に所定の間隔をおいて装着され
たシャドウマスク104を有している。このシャドウマ
スク104は、その内側に、電子ビームを通過させるた
めの多数のアパーチャを有している。
【0019】ネック105は、管軸Zに一致する中心軸
を有する略円筒状に形成され、その内径の断面形状も略
円形である。このネック105は、その内部に、同一水
平面上を通る一列配置の3電子ビーム106B、106
G、106Rを放出する電子銃構体107を備えてい
る。
【0020】これら3電子ビーム106G、106B、
106Rは、水平方向Hに一列配置され、管軸方向Zに
平行な方向に沿って放出される。3電子ビームのうち、
センタービームとしての電子ビーム106Gは、ネック
105の中心軸に最も近接した軌道を進行する。また、
一対のサイドビームとしての電子ビーム106B、10
6Rは、センタービーム106Gの両サイドの軌道を進
行する。
【0021】この電子銃構体107は、これら3電子ビ
ーム106R、106G、106Bをそれぞれ蛍光体ス
クリーン103面上においてフォーカスすると同時に、
3電子ビームを蛍光体スクリーン103面上でコンバー
ジェンスする。
【0022】また、このカラー陰極線管装置は、ファン
ネル102の外側に装着された偏向ヨーク108と、フ
ァンネル102の外側に形成された外部導電膜113
と、ファンネル102からネック105の一部にわたる
内面に被着形成された内部導電膜117と、を有してい
る。内部導電膜117は、陽極電圧を供給する陽極端子
に導通されている。
【0023】このような構造のカラー陰極線管装置で
は、電子銃構体107から放出された3電子ビーム10
6B、106G、106Rは、偏向ヨーク108によっ
て発生されたピンクッション型の水平偏向磁界およびバ
レル型の垂直偏向磁界からなる非斉一磁界により、自己
集中しながら偏向され、シャドウマスク104を介して
蛍光体スクリーン103を水平方向H及び垂直方向Vに
走査される。これにより、カラー画像が表示される。
【0024】このカラー陰極線管装置に適用される偏向
ヨーク108は、図2乃至図4に示すように、水平偏向
磁界を形成する一対の水平偏向コイル10a及び10b
と、垂直偏向磁界を形成する一対の垂直偏向コイル11
a及び11bと、磁性体によって形成されたフェライト
コア12と、射出成形された樹脂によって形成された保
持モールド13と、主にコンバージェンスを補正する補
正磁界を形成する一対の補正素子14a及び14bと、
主にラスタ歪みを補正する棒状に形成された一対の補正
マグネット16a及び16bと、を備えている。
【0025】保持モールド13は、管軸Zを中心軸とす
るほぼ円錐状に形成されている。この保持モールド13
は、図3に示すように、その外側の水平軸H上に互いに
対向するように配置された一対の垂直偏向コイル11a
及び11bを保持している。
【0026】また、この保持モールド13は、図4に示
すように、開口部側すなわち蛍光体スクリーン103側
から見て、その内側の垂直軸V上に互いに対向するよう
に配置された一対の水平偏向コイル10a及び10bを
保持している。また、この保持モールド13は、その内
側の垂直軸V上に互いに対向するように配置された一対
の補正マグネット16a及び16bを保持している。
【0027】垂直偏向コイル11a及び11b、及び、
水平偏向コイル10a及び10bは、所定形状に加工さ
れた雄型及び雌型からなる金型を回転させると同時にあ
るいは金型を固定して雄型と雌方との隙間に電線を巻回
することによってそれぞれサドル型に形成される。
【0028】フェライトコア12は、垂直偏向コイル1
1a及び11bによって形成される偏向磁界の外部への
漏洩を防止するために、保持モールド13の側面に沿っ
て垂直偏向コイル11a及び11bを囲むように配置さ
れている。
【0029】補正素子14a及び14bは、コの字型の
けい素鋼板に電線を巻回して形成された電磁コイルであ
る。これら一対の補正素子14a及び14bは、垂直軸
V上に互いに対向するように対称な位置に配置されてい
る。
【0030】また、この偏向ヨーク108は、図4に示
すように、垂直軸V上に互いに対向するように配置され
た一対の電磁コイル17a及び17bを備えている。こ
れらの電磁コイル17a及び17bは、棒状に形成され
た補正マグネット16a及び16bのそれぞれに直接電
線を巻回することによって形成されている。これらの電
磁コイル17a及び17bは、所定方向に流れる電流が
供給されることにより、補正マグネット16a及び16
bによって形成される補正磁界とは逆向きの磁界を形成
する。電磁コイル17a及び17bによって形成される
磁界の強さは、コイルを流れる電流の大きさを制御する
ことによって調整される。
【0031】2個の電磁コイル17a及び17bは、図
5に示すように、2個の垂直偏向コイル11a及び11
bと電気的に直列に接続されている。このため、これら
の電磁コイル17a及び17bには、垂直偏向コイル1
1a及び11bに流れる垂直偏向電流が供給される。し
たがって、垂直偏向コイル11a及び11bに供給され
る垂直偏向電流が増大するにしたがって、電子ビームに
対して作用する垂直偏向磁界が強くなり、電子ビームの
偏向量が増大する。すなわち、電子ビームが画面周辺部
に偏向されるにしたがって、垂直偏向電流が増大する。
【0032】既に説明したように、強い着磁量を有する
補正マグネットのみで画面中間部のラスタ歪みを補正し
た場合、すなわち、画面中間部のラスタ歪みを補正する
のに十分はローレンツ力を有する補正マグネットを使用
した場合、画面周辺部に偏向された電子ビームは、補正
マグネットに近づくため、より強い補正磁界の作用によ
り、強いローレンツ力を受け、垂直軸V方向の上向きに
過剰に補正される。このため、図6に示したように、画
面中間部のピンクッション型のラスタ歪み60は、補正
されるが、画面周辺部のピンクッション型のラスタ歪み
61は、バレル型となり、補正できない。
【0033】一方、図7に示すように、電磁コイル16
aは、補正マグネット16aによって形成される補正磁
界とは逆向き、すなわち、開口部側から見て右方向の磁
界9を形成する。図7では、補正磁界の向きは図示して
いないが、補正マグネット16aの磁極の向きから、開
口部側から見て左方向の補正磁界を形成している。な
お、この図7において、第3象限および第4象限におけ
る補正マグネット16b及び電磁コイル17bによる磁
界の作用は、実質的に第1象限及び第2象限と同一であ
るので、図示することは便宜上省略する。
【0034】このように、電磁コイル16aは、補正磁
界とは逆向きに作用するため、補正磁界の強さを弱める
ように作用する。この電磁コイル16aには、上述した
ように、垂直偏向電流が供給されているため、電子ビー
ムの偏向量が増大するにしたがって、垂直偏向電流が増
大し、電磁コイル16aによって形成される磁界の強さ
は強くなる。
【0035】図7に示すように、画面周辺部に偏向され
た電子ビーム6は、電磁コイル16aによって形成され
る磁界により、垂直軸V方向の下向きに作用するローレ
ンツ力FH2を受ける。また、画面中間部に偏向された
電子ビーム8は、電磁コイル16aによって形成される
磁界により、垂直軸V方向の下向きに作用するローレン
ツ力FL2を受ける。電磁コイル16aに近い磁界は、
強いため、ローレンツ力FH2は、ローレンツ力FL2
より強い。
【0036】このため、画面周辺部に偏向された電子ビ
ーム6は、補正磁界により、垂直軸V方向の上向きに作
用する強いローレンツ力を受け、ピンクッション型のラ
スタ歪みが過剰に補正され、バレル型のラスタ歪みを生
じるが、電磁コイル16aによって形成される磁界によ
り、垂直軸V方向の下向きに作用する強いローレンツ力
を受け、バレル型のラスタ歪みを補正することが可能と
なる。
【0037】比較的偏向量の少ない画面中間部に偏向さ
れた電子ビーム8は、補正磁界により、垂直軸V方向の
上向きに作用する強いローレンツ力を受け、ピンクッシ
ョン型のラスタ歪みが補正される。このとき、電子ビー
ム8の偏向量が比較的少ないため、垂直偏向電流が比較
的小さく、しかも、電子ビーム8が電磁コイル16aか
ら比較的離れているため、垂直軸V方向の下向きに作用
するローレンツ力は、電子ビーム8に対してほとんど作
用しない。したがって、画面中間部におけるピンクッシ
ョン型のラスタ歪みは、主に、補正マグネット16aに
よって形成された補正磁界によって補正される。
【0038】すなわち、バレル型になった画面周辺部の
ラスタ歪みは、補正マグネット16aによって形成され
る補正磁界を、電磁コイル17aによって形成される磁
界によって弱めることにより、補正されると同時に、画
面中間部のラスタ歪みは、主に補正マグネット16aに
よって形成される補正磁界によって補正され、歪みの少
ない画面を表示することが可能となる。
【0039】上述した実施の形態では、電磁コイルを補
正マグネットに直接巻回したが、必ずしもその必要は無
く、電磁コイルが補正磁界を打ち消す向きに磁界を形成
するような位置であればどの位置に配置されても良い。
【0040】また、上述した実施の形態では、電磁コイ
ル16(a、b)は、図5に示したように、垂直偏向コ
イル11(a、b)に電気的に直列に接続したが、図9
に示すようなブリッジ回路18に接続しても良い。この
ブリッジ回路18は、例えば、4個のダイオードによっ
て形成される。このブリッジ回路18は、垂直偏向コイ
ル11(a、b)に供給される垂直偏向電流を整流し
て、電磁コイル16(a、b)に供給する。ブリッジ回
路18を構成するダイオードのインピーダンス比を適当
に選択することにより、電磁コイル16(a、b)に供
給される電流の大きさを調整することが可能となり、電
磁コイルによって形成される磁界の強さを調整すること
ができる。このため、補正マグネットの着磁量に合わせ
て、画面周辺部及び画面中間部のラスタ歪みを同時に補
正することが可能となる。
【0041】さらに、上述した実施の形態では、2個の
電磁コイル16(a、b)に供給される電流は、一定で
あったが、補正マグネットの着磁量の個体差を考慮し
て、それぞれの電流の比のバランスを調整し、電磁コイ
ルによって形成される磁界の強さを個々に調整すること
も可能である。
【0042】すなわち、図10に示す2個の電磁コイル
16(a、b)は、2個の垂直偏向コイル11(a、
b)に電気的に直列に接続されている。2個の電磁コイ
ルには、調整手段として機能する可変抵抗19が接続さ
れている。この抵抗を調整することにより、各電磁コイ
ルに流れる電流を調整することが可能となる。
【0043】また、図11に示す2個の電磁コイル16
(a、b)は、互いに並列に接続され、これらが2個の
垂直偏向コイル11(a、b)に電気的に直列に接続さ
れている。これらの電磁コイル16(a、b)にも、調
整手段として機能する可変抵抗19が接続されている。
【0044】なお、以上の説明では、ブリッジ回路、可
変抵抗などを用いて電磁コイルに流れる電流を制御する
ことにより、個々の電磁コイルが生じる磁界の強さを調
整しているが、電磁コイルの巻数を相互に変えることに
より電磁コイルが生じる磁界を調整してもよい。
【0045】このように、補正磁界の強さを調整するた
めの電磁コイルに供給される電流は、個々に調整するこ
とが可能となるため、補正マグネットの着磁量のばらつ
きに合わせて補正磁界を打ち消す磁界の強さを調整する
ことが可能となる。
【0046】以上説明したように、この発明の偏向ヨー
ク及びこの偏向ヨークを備えた表示装置すなわちカラー
陰極線管装置によれば、平面化した画面に画像を表示し
た場合、画面周辺部だけでなく、画面中間部におけるラ
スタ歪みを同時に補正することが可能となり、表示画像
の品位を改善することができる。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、表示画像の品位を改善することが可能な偏向ヨーク
及びこの偏向ヨークを備えた表示装置を提供することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、この発明の偏向ヨークを備えた表示装
置の構造を概略的に示す断面図である。
【図2】図2は、この発明の偏向ヨークの構造を概略的
に示す側面図である。
【図3】図3は、図2に示した偏向ヨークの背面図であ
る。
【図4】図4は、図2に示した偏向ヨークの正面図であ
る。
【図5】図5は、図4に示した電磁コイルと垂直偏向コ
イルとの電気的な接続を示す回路図である。
【図6】図6は、補正マグネットのみでピンクッション
型のラスタ歪みを補正した時に画面周辺部のバレル型歪
みを生じた画面の一例を示す図である。
【図7】図7は、補正マグネット及び電磁コイルによる
ピンクッション型のラスタ歪みの補正を説明するための
図である。
【図8】図8は、ピンクッション型のラスタ歪みが補正
された画面を示す図である。
【図9】図9は、電磁コイルと垂直偏向コイルとの電気
的な接続を示す他の回路図である。
【図10】図10は、電磁コイルと垂直偏向コイルとの
電気的な接続を示す他の回路図である。
【図11】図11は、電磁コイルと垂直偏向コイルとの
電気的な接続を示す他の回路図である。
【図12】図12は、従来の偏向ヨークの構造を概略的
に示す側面図である。
【図13】図13は、図12に示した偏向ヨークの正面
図である。
【図14】図14は、ピンクッション型のラスタ歪みを
説明するための図である。
【図15】図15は、補正マグネットによるピンクッシ
ョン型のラスタ歪みの補正を説明するための図である。
【図16】図16は、従来の偏向ヨークにより、補正マ
グネットのみで画面周辺部のラスタ歪みを補正したとき
に画面中間部にピンクッション型のラスタ歪みが残った
画面の一例を示す図である。
【図17】図17は、従来の偏向ヨークにより、補正マ
グネットのみで画面中間部のラスタ歪みを補正したとき
に画面周辺部にバレル型のラスタ歪みが残った画面の一
例を示す図である。
【符号の説明】
10(a、b)…水平偏向コイル 11(a、b)…垂直偏向コイル 12…フェライトコア 13…保持モールド 14(a、b)…補正素子 16(a、b)…補正マグネット 17(a、b)…電磁コイル 108…偏向ヨーク

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電子ビームを水平軸方向に偏向する水平偏
    向磁界を発生する一対の水平偏向コイルと、 電子ビームを垂直軸方向に偏向する垂直偏向磁界を発生
    する一対の垂直偏向コイルと、 磁性体によって形成されたフェライトコアと、 電子ビームの軌道を補正する補正磁界を発生する一対の
    補正マグネットと、 前記補正マグネットによって発生される補正磁界とは逆
    向きの磁界を発生する電磁コイルと、 を備えたことを特徴とする偏向ヨーク。
  2. 【請求項2】前記電磁コイルは、前記補正マグネットに
    直接巻回されたことを特徴とする請求項1に記載の偏向
    ヨーク。
  3. 【請求項3】前記電磁コイルは、前記垂直偏向コイルと
    電気的に直列に接続されたことを特徴とする請求項1に
    記載の偏向ヨーク。
  4. 【請求項4】前記偏向ヨークは、さらに、前記電磁コイ
    ルを複数個接続した場合、各電磁コイルに流れる電流の
    比を調整する調整手段を備えたことを特徴とする請求項
    1に記載の偏向ヨーク。
  5. 【請求項5】電子ビームを発生する電子銃構体と、 前記電子銃構体を封入するネック、蛍光体スクリーンを
    内部に備えたパネル、及びネックとパネルとを接続する
    ファンネルを有する外囲器と、 前記ファンネルの外面に装着される偏向ヨークと、を備
    えた表示装置において、前記偏向ヨークは、 電子ビームを水平軸方向に偏向する水平偏向磁界を発生
    する一対の水平偏向コイルと、 電子ビームを垂直軸方向に偏向する垂直偏向磁界を発生
    する一対の垂直偏向コイルと、 磁性体によって形成されたフェライトコアと、 電子ビームの軌道を補正する補正磁界を発生する一対の
    補正マグネットと、 前記補正マグネットによって発生される補正磁界とは逆
    向きの磁界を発生する電磁コイルと、 を備えたことを特徴とする表示装置。
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