JPS5928744Y2 - 被加工物のクランプ装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は被加工物のクランプ装置に関する。

殊に、本考案は、間隔をもって配置された複数の被加工
物を同時に保持するためのクランプ装置に関する。

たとえば、自動車の操向輪支持機構に用いられるナック
ル等の部品は、左右一対の部品が同時に載置台上にクラ
ンプさ札穿孔等の加工が施される。

この場合、クランプ装置は一対の被加工物載置台間に配
置されて、これら一対の被加工物を同時にクランプする
ようにすることが好ましい。

しかし、被加工物が鍛造品のように寸法上のばらつきの
大きいものの場合、一つのクランプ装置で両側の被加工
物を同時にクランプすることは困難である。

本考案は、このような点に着目して得られたもので、外
形寸法にばらつきのある複数の被加工物を同時にクラン
プすることのできるクランプ装置を提供することを目的
とする。

すなわち、本考案のクランプ装置においては、間隔をも
って配置された複数の被加工物載置台の間に、流体圧カ
シリンダにより軸方向に動かされるクランプロッドが配
置さ札 クランプロッドの先端には抑圧部材が軸支され
ていずれの被加工物載置台の側に向っても傾倒し得るよ
うになっている。

押圧部材の自由端側には抑圧面が形成され、この抑圧面
より突出した部分に、一対のクランプアームが軸支され
てそれぞれの被加工物載置台の側に向って揺動可能に構
成されている。

各々のクランプアームには、その軸支された端部側に、
抑圧部材の押圧面に当接する当接曲面が形成され、他端
側に被加工物保持用の保持部が形成されている。

さらに、−力のクランプアームは一力の被加工物載置台
にアームにより結合さ札他力のクランプアームは他力の
被加工物載置台に他のアームにより結合され、流体圧カ
シリンダによってクランプロッドを押出すことにより、
クランプアームの各々が被加工物載置台上の被加工物を
保持部により保持するようになっている。

被加工物に寸法上のばらつきがある場合には、抑圧部材
がいずれかの載置台の側へ適宜傾倒し、自動的に調整機
能を果すので、複数の被加工物を同時に支障なくクラン
プすることができる。

クランプアームは、適当な遊びをもって押圧部材に軸支
しておけば、抑圧部材の押圧面が確実にクランプアーム
の当接曲面に当接するようになり、クランプアームの軸
支部にクランプ荷重が作用するのを防止することができ
る。

以下、本考案の一実施例を図について説明すると、第１
図において、被加工物載置台１ａ、ｌｂは間隔をもって
配置され、その上に被加工物２ａ＋２ｂがそれぞれ載置
される。

載置台１ａ、ｌｂの間にはシリンダ３が設けらへこのシ
リンダ３内にピストン４が往復動自在に配置されている
。

ピストン４に一端が結合されたピストン棒すなわちクラ
ンプロッド５は、シリンダ３から上方に突出し、その上
端に押圧部材６がピン７により軸支されている。

ピン７は、図の紙面に直角な方向に向いており、したが
って抑圧部材６はいずれの載置台２ａ、２ｂに向っても
傾倒することができる。

抑圧部材６は、その先端部に平担な抑圧面６ａを有し、
この押圧面６ａより上方に突出するラグ６ｂに一対のク
ランプアーム８ａ、８ｂが軸支される。

各クランプアーム８ａ、８ｂは、ピン穴９を有し、この
ピン穴９にはラグ６ｂ上に植設した該ピン穴９より直径
の小さいピン１０が遊びをもって挿入されている。

クランプアーム８ａ、８ｂの軸支端側には、押圧部材６
の押圧面６ａに当接する円弧状の当接曲面１１ａ、１１
ｂがそれぞれ設けられている。

さらに、クランクアーム８ａ、８ｂの自由端には、被加
工物保持用の保持部１２ａ。

１２ｂが形成されている。

各クランプアーム８ａ＋８ｂは、その先端部付近におい
て、アーム１３ａ。

１３ｂにより、被加工物載置台１ａ、：Ｉｂのラグ１４
ａ、１４ｂにそれぞれ連結されている。

以上述べた構造において、シリンダ３内のピストン４を
降下させて、クランプロッド５を引込めると、クランプ
アーム８ａ 、８ｂが起される。

この状態で、被加工物２ａ、２ｂを載置台１ａ。

１ｂ上に置き、ピストン４を上昇させてクランプロッド
５を押し上げると、押圧部材６の押圧面６ａがクランプ
アーム８ａ、８ｂの当接曲面１１ａ、ｌｌｂに当接して
これを押し上げるため、クランプアーム８ａ、８ｂの保
持部１２ａ、１２ｂ側は下向きに回動し、その保持部１
２ａ、１２ｂが被加工物２ａ 、２ｂに係合してこれを
保持する。

このとき、被加工物２ａ、２ｂ間に寸法差があると、た
とえば第２図に示すように、押圧部材６がピン７まわり
に傾倒するため、両方のクランプアーム８ａ、８ｂの保
持部１２ａ 、 １２ｂが均等な力配分で被加工物２ａ
、２ｂに係合することができる。

尚、図示の実施例では、各載置台ｌａ。１ｂの外側に、
被加工物１ａ、１ｂを外側からも保持するクランプ機構
１５ａ、１５ｂが設けられている。

このクランプ機構１５ａ、１５ｂは、それぞれシリンダ
１６ａ、１６ｂ、該シリンダ内で摺動するピストン１７
ａ、１７ｂ、該ピストン１７ａ 、 １７ｂに結合され
たクランプロッド１８ａ、１８ｂクランプロツド１８ａ
、１８ｂの先端に軸支されたクランプアーム１９ａ、
１９ｂからなり、クランプアーム１９ａ、１９ｂの先端
部はアーム２０ａ 、２０ｂにより載置台１ａ、１ｂの
ラグ２１ａ 、２１ ｂにリンク結合されている。

本実施例においては、一対の載置台上に一対の被加工物
が載置されているが、３個以上の載置台を列状に並べ、
各対の載置台間に本考案のクランプ装置を設けることも
できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案のクランプ装置の一実施例を示す断面図
、第２図はその作動の一態様を示す図である。 １ａ、１ｂ・・・・・・被加工物載置台、２ａ 、 ２
ｂ・・・・・・被加工物、５・・・・・・クランプロッ
ド、６・・・・・・押圧部材、６ａ・・・・・・押圧面
、８ａ、８ｂ・・・・・・クランプアーム、１１ ａ
、 １１ ｂ・・・・”当接曲面、１３ａ。 １３ｂ・・・・・・アーム。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 間隔をもって配置された複数の被加工物載置台と、これ
   ら載置台の間に配置され流体圧カシリンダにより軸方向
   に動かされるようになったクランプロッドと、一端が前
   記クランプロッドの先端に軸支されていずれの被加工物
   載置台の側に向っても傾倒し得るようになっており他端
   には抑圧面が形成された押圧部材と、一端が前記押圧部
   材の抑圧面より突出する位置で該押圧部材に軸支されて
   前記被加工物載置台の側に向って揺動可能な一対のクラ
   ンプアームとを有し、前記クランプアームの前記一端側
   には前記抑圧部材の前記抑圧面に当接する当接曲面が形
   成され他端側には被加工物保持用の保持部が形成さ札一
   方のクランプアームを一力の被加工物載置台にリンク結
   合するアームと、他力のクランプアームを他方の被加工
   物載置台にリンク結合するアームとが設けらへ前記流体
   圧カシリンダによって前記クランプロッドを押出すこと
   により、前記クランプアームの各々が被加工物載置台上
   の被加工物を保持部により保持するようになったことを
   特徴とする被加工物のクランプ装置。