JPS5925591B2 - コンニヤクの製造方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、コンニャクの製造方法に関する。

従来装置を用いてコンニャクを自動的に製造する手段と
しては１例えば特公昭４５−３９０２９公報や特公昭４
９−３９８３２公報などによって開示されているように
、コンニャク原料を練合して最もよい条件の生のり状態
とする工程部と凝固剤である石灰水を混和させる工程部
とが夫々別個に設けてあり、更にこれらの工程が全て密
閉された状態で行われるようにしである。

このように原料の練合工程と凝固剤の混和工程が別個の
個所で行われることは装置が煩雑化されると−もに大型
化せざるを得ない。

また特にこの種の手段の欠点としては、上述した各工程
が密閉された実空状態下で行われることがら触気作用が
殆んどなく、従って呼吸作用があるとされているコンニ
ャク原料にとって苛酷な条件下で処理せしめられるため
、コンニャクの生命である弾力性、コク、舌触わりなと
全ての点において手作りのものより劣ることである。

このことは同じ原料を用いて製造した機械作りと手作り
製品を比較した結果明らかにされている。

本発明はこのような実情に鑑みなされたもので。

簡単な装置と合理的な手段とによって従来の機械作りの
長所と手作りの長所とをとり入れた美味なコンニャクを
自動連続的に製造せしめ、併せて装置の簡略化と良品質
製品の量産化を計らんとするものである。

次に本発明方法を実施するための装置を図面について説
明すると、１は上面を開放し下部を漏斗状に形成した円
筒形状の槽であって、該槽１の内部軸心方向には上端に
伝動部を有し下端を槽底に接触しないよう近接させた回
転軸２が出入自在に装入してあり、またこの回転軸２の
一側には上記槽１の垂直内壁面に近接する垂直翼３と、
槽の傾斜内壁面に近接する斜翼４と、上記垂直翼３の上
端と回転軸２とを結ぶ水平翼５とからなる枠状翼６が設
けである。

この垂直翼３は第３図に示す如くこの垂直翼を構成する
板材が矢印で示す回転方向に対して翼の外側縁が後方と
なるように斜設即に槽壁面に対し後退角をもって臨むよ
うにしてあり、原料を攪拌且つ練成する機能がもたせで
ある。

また上記斜翼４も第４図に示すように後退角をもたせ、
垂直翼３と同様に原料を攪拌、練成する作用が与えられ
ているし、加えて原料を後述するポンプ方向に誘導する
作用も有している。

また上記水平翼５も第４図から明らかなように上記各翼
３，４と同様に後退角を有しており、原料を攪拌練合す
る作用に加えて上層の原料を下方に誘導対流せしめる作
用をもっている。

７は上記枠状翼６を構成する水平翼５と斜翼４の中間部
間に垂直に而も回転自在に軸架せしめたスクリュー翼で
あって、該スクリュー翼７は板材をひと捻りした程度の
ピッチの大きなものである。

そしてこのスクリュー翼７に設けた上方の軸８を上方に
延長し、この上端にピニオン９を設けると５もにこのピ
ニオン９を上記回転軸２にその中心部を遊嵌した径大の
ギヤー１０に噛合せしめ。

このスクリュー翼７に対し回転軸２の回転による公転と
、ギヤー１０とピニオン９による軸８の回転で自動運動
を与えるようにし、更にスクリュー翼７の回転により原
料を刃側なく攪拌、対流させる。

尚特に図示してないが、上記ギヤー１０に代えてリング
状のインターナルギヤ−を用いても同様な作用か得られ
るものであるため、実施例のものに特定されることはな
い。

また上記槽１の下端部にはバイブ１１を介してギヤーポ
ンプなどのポンプ１２が接続してあり。

該ポンプ１２の吐出端は槽内の約３０％に相当する量の
原料を触気させながら絶えず槽１の上部に帰戻循環投入
せしめるバイブ１３が接続されている。

このバイブ１３の水平部に切換バルブ１４を介して後述
する定量充填機のホッパーに原料を供給するバイブ１５
が接続してあり、またこの切換バルブ１４と上記循環用
バイブ１３の垂直部下端との間のバイブ部をＵ字状に屈
折せしめ、該屈折部最下端にバルブ１６を備え且つ上記
ホッパーにバイブ１３内の原料を流下供給するバイブ１
７が設けである。

１８は一般に使用されている定量充填機であって、該定
量充填機は、ホッパー１９．一方が原料を定量吸引した
ときに他方が原料を吐出するようにした２本のシリンダ
ー２０．２１及び該両シリンダー２０．２１の両畦出側
を連通させたノズルバイブ２２などによって構成されて
いる。

図中２３はコンニャク整形包装用の角形容器２４を移送
せしめるコンベヤーなどの移送体。

２５は容器内に充填された盛り上り状の原料を抑圧整形
するための押圧体、２６は該押圧体２５によって原料と
の間に挟圧支持され容器２４と押圧体２５の移動によっ
て一定の長さぞけ引き出されるコイル状のフィルムで、
該フィルムは蓋として用いられる。

また２７は押圧体２５と一緒に移動し上下動しながらフ
ィルム２６を上記容器２４の周縁フランジに一体融着し
且つヒートカットせしめるヒーターである。

ヒートカットの代りにカッター２８の共同作用でフィル
ムを切断してもよい。

そして上記押圧体２５とヒーター２７は後述する作用説
明のように、水平方向の往復運動と上下動を交互連続的
即ち矩形状の運動を行うようにしである。

尚この定量充填機及び包装機に続いてコンニャク原料を
凝固させるためのボイル装置が連続的に接続されるが、
この装置については適宜のものが使用しうるため省略し
である。

図中２９は大中小の３つの脚３０，３１．３２を備えた
センサーで、原料が中間の脚３１から離れたときに回路
が閉じポンプ１２が駆動して原料をホッパー１９に供給
し、供給原料レベルが最短の脚３２に接したときポンプ
１２の駆動が停止するようにしたもので、ホッパー内に
常に所要量の原料が供給蓄溜されるようにしである。

次に上記装置に基いて本発明方法の実施例を説明すると
、バイブ１３の水平部に設けた切替バルブ１４を操作し
て該バイブ１３の定量充填機への連通を遮断した状態に
しておく。

この状態で槽１内に所定量の水（２０〜２５°Ｃ）を容
れ回動軸２及びポンプ１２を比較的低速に回転駆動させ
る。

従って槽内の水は回転軸２に設けた枠伏翼６とスクリュ
ー７とによって攪拌され且つポンプ１２の作用でバイブ
１３を通って絶えず循環される。

次いで、この槽１内に所定量、即ち水量の約３５〜３７
分の１に相当するコンニャク原料（マンナン粉）を投入
し、更に攪拌練合を続けると。

コンニャク原料は徐々に、膨潤溶融（ゲル化）し、更に
枠伏翼６、スクリュー翼７の攪拌練合作用と原料の触気
作用、加えて、バイブ１３による循環触気作用とによっ
て、約１５〜３０分後には最もよい生のり条件（粘り、
光沢など）となる。

このように原料が最もよい生のり条件となった時に回転
軸２の回転数を急激に高め、この状態で約１０％濃度の
適量の石灰水（凝固液）を単に投入するか或は枠伏翼と
スクリュー翼による攪拌練合部に追従させながら投入し
てこれを生のりに均等に且つ素早く混合すると約１分未
満の短かい時間のうちに生のりはピンク色になる。

この時点で回転軸２の回転を停止すると共に切換バルブ
１４を定量充填機側に切換え、またバルブ１６を開くこ
とによって槽１内の原料はポンプ１２の作用で定量充填
機１８のホッパー１９内に供給され、また一方循環用バ
イブ１３内に残溜せる原料は自重流下してホッパー１９
内に供給せしめられる。

ホッパー１９内に所要量の原料が供給されると２本平行
したシリンダー２０．２１が上述のように交互に働き常
に定量の原料がノズルバイブ２２から吐出せしめられ、
移送体２３上の容器２４内に定量充填される。

容器２４の中に原料が盛り上り状に充填された容器２４
は移送体２３の移動によって一定の距離だけ移送される
と、この位置で押圧体２５が下降しフィルム２６を介し
盛り上り状の原料を圧潰的に押圧整形して容器２４内に
ムラなく充填せしめる。

そしてフィルム２６を挾んだ状態で容器２４は移送体２
３の運動によって更に一定距離だけ移動する。

このとき上記押圧体２５もそのま５の状態で追従移動せ
しめられ１次いでこの抑圧体２５の外周に設けたヒータ
ー２７が下降してフィルム２６と容器のフランジ部とを
ヒートシールすると共にフィルムをカッター２８により
カットしカッターは上昇退避する。

尚カッターを用いずにヒートカットすることも可能であ
る。

この作業が済むと押圧体２５とヒータ−２７が上昇し更
に移送体２３の進行方向と逆方向に移動して再び上記と
同様な作用を繰り返し行う。

またフィルムによる施蓋が完了した容器は任意のボイル
装置に送られて加熱処理され原料は凝固しコンニャクと
なる。

また原料を連続的に充填包装する。

鴨合には、第５図に示すように槽を複数個並設しておき
、各種における原料の製造時間を段階的にずらしておく
ことにより槽１ａで作られた原料を供給充填後バルブ１
４によって槽１ｂに切り換え、槽１ｂが充填に連ってい
るときに槽１ａ内で上述の原料製造を行い、槽１ｂ内の
原料充填が終った時点で槽１ｃに切換えるようになし、
原料が絶えず定量充填機１８に供給されるようにしたも
のである。

尚回転軸２の、駆動停止、切換バルブ１４．バルブ１６
の開閉切換などは制御装置により自動的に行わせるよう
にすることが望ましく、これらは全て幾多実験の結果か
らプログラムされるものである。

このように本発明によれば、同一槽内においてコンニャ
ク原料を攪拌練合する生のり化と１石灰水の配合による
凝固可能な原料を生産することが。

でき、而もこの作業が全て開放、即ち触気状態で行われ
、加えて、槽内の原料をポンプ、パイプラインを介して
循環しながら触気させるので、原料の触気力椙動的に充
分に行われ、従って、得られたコンニャク製品は１手作
りの最高品質のものと同じものが機械的に、而も連続的
に得られるなど優れた特長を有するものである。

【図面の簡単な説明】

図は本発明方法を実施するに当り使用する装置を示し、
第１図は一部切欠正面図、第２図は同上要部の縦断正面
図、第３図は第２図Ａ−Ａ線の断面図、第４図は第２図
Ｂ−Ｂ線の断面図、第５図は自動連続包装装置と組み合
わせた状態の平面図である。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ （イ）上面を開口した円筒漏斗形の槽内に、これの
   内側壁面との相関関係によりコンニャク原料（マンナン
   粉）を攪拌練合する回転翼部材を設けるとともに、上記
   槽の下部に、ポンプと、これに接続し、かつ、槽の上部
   に開放された出口を臨ませ、原料を触気させながら槽内
   に循環せしめるパイプラインを連設した装置を用い。 （ロ）上記槽内に所定量の水を容れ１次いでこの槽内に
   所定量のコンニャク原料を入れて所要時間。 上記回転翼部材による。 攪拌、練合、およびポンプ、パイプラインによる循項触
   気を行わしめ。 （ハ）原料が最もよい条件の生のり状態となった時に、
   所要量の凝固剤液（石灰水など）を添加し、これが均一
   混和した時点で練合作用と循環作用を停止し、槽内の原
   料を他の容器に移注後加温凝固させることを特徴とする
   コンニャクの製造方法。