JPS5924457Y2 - 定寸装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は研削盤等の工作機械の精度高い定寸装置の改良
に関する。

従来の定寸装置の多くは砥石前面のベッドに固定されて
おり数値制御（以下ＮＣという）多段自動定寸装置を設
置するとテーブル上のツーリングが干渉によって使用で
きない場合が非常に多かった。

又ベッド前面に大きな定寸装置が位置するので作業者の
工作物への近寄りが制限され操作性がかんばしくなかっ
た。

更に多段定寸装置により直接寸法設定を行なうものはツ
ーリングの干渉により制約をうけて構造上からして高精
度が得がたいものであった。

更に又マスターゲージと比較測定するものでは工作物の
測定部位の寸法に合わせて多段のゲージを製作しなけれ
ばならず多くの準備時間と経費を必要とする等の数々の
欠点を有していた。

本考案は上記にかんがみなされたものであって砥石の上
方に工作物直径に応じて正確に寸法設定できるＮＣ寸法
設定装置を配置し、指令によって設定寸法に合わせて位
置決めできる測定子と測定子の微小変位を測定して信号
を出力する測定手段を有する測定装置を前記ＮＣ寸法設
定装置と工作物のそれぞれの前面に上下に揺動されるよ
うに設置し、設定寸法を測定装置に移して精度の高い測
定が可能な定寸装置を提供するものである。

次に実施態様を図面について説明する。

研削盤のベッドに固定され砥石１の砥石カバー２の上面
迄伸びる支持台３にＮＣによる寸法設定装置４が取付け
られている。

この設定装置４は絶対測定の物指として例えば商品名イ
ンダクトシンが垂直に内蔵されている。

そしてインダクトシンのスケールとスライダにはそれぞ
れ装置の枠外に平行に突出しているジョー５ ａ、 ５
ｂが取付けられている。

ショーの面外側は平行として外径測定に対応させている
が、内面をも平行となし、外径・内径の設定寸法に対応
できるよう厚みを正確に製作することもある。

インダクトシンのスケールとスライダは一定水平線を中
心として上下に等距離正確に移動できるように周知のね
し機構で駆動せられ、これ等の動きが周知のＮＣ装置に
より制御せられる。

設定装置４の枠側面には水平案内６が砥石軸線に対して
直角方向に設けられていて、この案内上を移動台７が摺
動可能に載置されている。

更に移動台側面に上下の間隔をおいて２本の等長のリン
ク８ａ、８ｂが砥石軸線に平行に突設した軸９ａ、９ｂ
に枢支されている。

そしてこのリンク先端にフック形の測定装置１０が軸９
ａ、 ９ ｂの間隔と等しい間隔で軸１１ ａ、 １
１ ｂにより枢支されていて、平行リンク機構を形成し
て、リンクの旋回により測定装置１０は上下に平行移動
される。

リンクの一方の８ａには軸９ａ側の枢支点を中心として
扇形歯車１２が固着されている。

この歯車１２は流体圧駆動装置１３のピストンロッド１
４に刻設されたラックと噛合している。

従ってこの駆動機構１３が指令により作動したときリン
ク８ａ、８ｂを介して測定装置１０は後述の測定子が工
作１ｅ７１５の水平前面準備位置と設定装置４のジョー
５ａ、５ｂの検定位置水平前面待機位置の２位置に搬送
される。

又移動台７は支持台３に設けられたりリービング装置１
６に連結されている。

従って指令によるリリービング装置の作動で移動台７が
水平前後に移動されることにより測定装置１０は前記準
備位置より工作物１５の測定位置へ或いは待機位置より
設定装置４のジョー５ａ、５ｂの検定位置へと動かされ
るものである。

而して測定装置１０には測定装置の軸方向即ち垂直方向
に個別に移動され且任意位置において固定される測定子
１７ａ、１７ｂが設けられている。

又測定子は同時逆方向に移動される形式も考えられる。

この測定子は指令によってジョー５ａ、５ｂの間隔より
も少し大きな間隔に開き、又ジョー５ａ、５ｂの停止位
置迄送られて固定される。

そして差動トランス１８ ａ、 １８ｂが測定子１７ａ
、１７ｂの微小動きを測定するようにそれぞれ設けられ
ていて検定寸法よりの偏差を測定して所定位置において
信号発生する電気回路（図示せず）に接続されている。

そしてこの信号により制御回路が仕上研削・定寸・スパ
ークアウト等研削盤の制御を行なうものである。

この構成において今寸法測定装置は待機位置にあって測
定子１７ ａ、 １７ ｂはジョー５ａ、５ｂの間隔よ
りも少し大きい間隔に開いているものとする。

このとき寸法設定装置のジョー５ａ、５ｂは次の工作物
仕上寸法に合わせてＮＣ指令により予め位置決めされて
いる。

次に指令によりリリービング装置１６を作動させ設定装
置４の検定位置に前進させる。

次に指令で測定装置１０の測定子１７ａ、１７ｂを別々
に間隔のせばまる方向に移動させてジョー５ａ、５ｂに
接触させる。

この接触により差動トランス１８ａ、１８ｂの出力が所
定の値となったとき測定子１７ａ、１７ｂを位置決めし
てこの出力値を零点とする。

従ってこの値からの偏差は正確な設定値からの寸法偏差
として読みとることができる。

次の指令でリリービング装置１６を作動させ測定装置１
０を後退、待機位置において待機させる。

この間に工作物１５は搬送されて両センタ間に支持され
る。

次の指令で駆動装置１２を作動させピストンロッド１４
を押し上げてリンク８ ａ、 ８ ｂを下方に旋回させ
ることにより測定装置１０を準備位置に移動させる。

次の指令でリリービング装置１６を作動させ測定装置１
０を前進させて工作物測定位置に位置決めする。

工作物１５は取り代分径が大きいので差動トランス１８
ａ、１８ｂはプラスの値を出力している。

砥石１の前進により工作物１５が研削され差動トランス
１８ａ、１８ｂの出力が電気回路に入力し演算され各所
定寸法において研削盤は仕上切込・停止・スパークアウ
ト・後退等の工程を行なう。

なお支持台３を砥石カバー２上に設けることも可能であ
りこのときは砥石摩耗と工作物寸法に対応して測定装置
の位置補正装置を必要とするものである。

以上説明したように絶対値で正確に寸法設定できる装置
を砥石の上方に配し、これと分離して測定装置の支持部
材をも砥石の上方に配して不作動時は待機位置で待機さ
せるようになしたから良い還境下で連続的に設定装置の
寸法にならって正確な寸法測定を行なうことができ信頼
度の高い寸法管理が行なえるものである。

又支持部をすべて上、下又は後に設はフック形測定装置
として不使用時は待機位置に待機させるので他のワーク
ロケータ・ワークレスト・オートローダ等のツーリング
の設計取付けが容易となるとともに干渉が少なく作業者
の寄付きが良くなり操作性を向上させることができる。

又インダクトシンを内蔵する測定装置は付属品との干渉
をさけるため高剛性に製作することが困難であったが設
定部と測定部とに分離させたのでインダクトシンによる
寸法設定部を高剛性に製作することができ高精度の維持
が可能となる等の特徴を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本実施態様を側面から示した説明図、第２図は
要部である設定装置・測定装置の一部を前面から示した
説明図である。 ４・・・・・・設定装置、５ａ、５ｂ・・・・・・ジョ
ー、８ａ。 ８ｂ・・・・・・リンク、１０・・・・・・測定装置、
１３・・・・・・旋回駆動装置、１７ａ、１７ｂ・・・
・・・測定子、１６・・・・・・リノーピ゛ ング装置、 １８ａ。 １８ ｂ・・・・・・差動トランス。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 砥石の上方に設置されＮＣの指令により工作物径に合せ
   て絶対値で正確にショーの寸法を設定可能な寸法設定装
   置と測定子間隔を指令により任意に調節可能でこの測定
   子の微少変位を測定して信号を出力する手段を有する寸
   法測定装置と、該寸法測定装置を寸法設定装置のショー
   前面の待機位置と工作物前面の準備位置とに平行に移動
   させるノンク手段と、指令により該リンク手段を旋回さ
   せる駆動装置と前記寸法測定装置を待機位置から寸法設
   定装置の検定位置へ又準備位置から工作物の測定位置へ
   移動させるリリービング装置とを含んでなり設定寸法を
   測定装置に移して自動的に工作物寸法測定を行ないうる
   定寸装置。