JPS5924455Y2

JPS5924455Y2 - 振れ止め装置

Info

Publication number: JPS5924455Y2
Application number: JP1978175913U
Authority: JP
Inventors: 憲一宗方; 道夫藤田; 慶農夫鈴木
Original assignee: 豊田工機株式会社
Priority date: 1978-12-25
Filing date: 1978-12-25
Publication date: 1984-07-19
Also published as: JPS5593450U

Description

【考案の詳細な説明】この考案は工作機の主軸により保持された工作物が切削
抵抗を受けて撓み変形などしたりするとき生じる工作物
の振れを防止するための振れ止め装置に関し、特に該振
れ止め装置の主要部をなす工作物保持用レスト本体のベ
ッドがらのオーバハング量を減少させるようにしたもの
である。

従来、例えばクランクピン研削盤こ用いられる工作物振
れ止め装置のレスト本体はベッドの前面部に突出して
設けた支持台上に前後方向に進退可能に支持され、がっ
該レスト本体は支持台上に前後方向に作動し得るよう設
置したシリンダ装置に直結されている。

このため、クランクピン研削盤のようにレスト本体の進
退量を大きくする必要があるものにおいては、振れ止め
装置（特にシリンダ装置）の後端部分がベッドの前面が
ら大きくオーバハングし、研削盤前面の作業者位置がら
工作物の支持中心までの距離が大きくなり、したがって
工作物着脱のための作業に支障を来たし作業性が悪い欠
点があった。

この考案は上記のような従来の欠点を除去したもので、
レスト本体の進退用操作手段をベッドに枢着した揺動ア
ームと、これを動作するベッド内に設置したシリンダと
により構成することによって、ベッドからのオーバハン
グ量を小さくするようにした工作物の振れ止め装置を提
供するにある。

以下この考案の一実施例を図面について説明する。

第１図〜第３図において、１はベッド、２は主軸台等が
設置されるテーブルで、このテーブル２の上方には、テ
ーブル２上の左右（第１図の前後）主軸台に設けた閃格
の偏心チャックにより把持される工作物３が配置され、
工作物３にはその外周面を研削する砥石４が対峙されて
いる。

また、上記主軸台（図示せず）間には左右側偏心チャッ
クを同期して回転する同期軸５が横架されており、この
同期軸５は左右の主軸台に固定した保護筒６によってカ
バーされている。

７は上記ベッド１の前面側壁に固着した固定フレームで
、この固定フレーム７の上端には箱状をなす支持台８が
テーブル２とオーバラップした状態に取付けられ、そし
て支持台８の工作物３側は上記同期軸５および保護筒６
が貫通するようになっていると共に、支持台８内には、
第２図および第３図に示すように前後方向（第３図の左
右）に延びる一対のパイロットパー９，１０が平行かつ
水平に固着され、このパイロットパー９，１０にレスト
本体１１がブツシュ１２．１３を介して摺動可能に取付
けられている。

レスト本体１１はこれを前後方向に貫通するパイロット
パー９または１０の軸線と平行な貫通穴１４を有し、こ
の貫通穴１４内に工作物３側から上部レストアーム１５
が前後方向にスライド可能に嵌挿され、かつねしピン１
６によって回転が阻止されていると共に、上部レストア
ーム１５の外方突出先端には工作物３に摺接するレスト
シュ１７か゛固着され、さらにレストアーム１５の貫通
穴１４側軸心部には送りナツト１８が固着され、この送
りナツト１８に送りねじ１９が螺合されている。

送りねじ１９の軸部は、貫通穴１４内にその他端側から
嵌着したスリーブ２０の一部に回転かつ摺動可能に支承
され、このようにした軸部端にはベアリング２１を介し
て上部レストアーム１５の位置調整ねじ２２が回転可能
に取付けられ、該位置調整ねじ２２は」二記スリーブ２
０内に螺合されている。

２３は位置調整ねじ２２のスリーブ２０外突出端に取付
けたつまみである。

２４は上記レスＩ・本体１１内に上記送りねじ１９の軸
部と直交して水平に設けた上記レス１〜アーム１５のア
ラプローチ送り用シリンダで゛、このシリンダ２４のラ
ックピストン２４ａには上記送りねじ１９の軸部に固
着したピニオン２５が噛合され、ラックピストン２４
ａの前後進によりピニオン２５を介して送りねし１９を
回転すると同時に上部レストアーム１５を工作物３に対
し接近または離間させるようになっている。

また、上記ラックピストン２４ａの前進端側に対向し
たレスト本体１１の内部には、上部レストアーム１５を
微細送り制御する送り部材２６がラックピストン２４
ａの移動方向に摺動可能に設けられており、そしてこの
送り部材２６の端面に突設したピン２６ａはシリンダ
２４のヘッドキャップを貫通してラックピストン２４
ａの前道端面に接触されるようになっていると共に、送
り部材２６にはナツト２７を介してねじ軸２８が連結さ
れ、このねじ軸２８はレスト本体１１に一体に組付けた
パルスモータ２９により回転されるようにしである。

パルスモータ２９は上記工作物３の研削外径寸法を測定
する定寸装置（図示せず）からの信号により制御される
。

第１図および第２図において、工作物３を下方から保持
する下部レストアーム３０の基部は上記支持台８を貫通
する部分に位置した同期軸保護筒６にベアリング３１を
介して回動可能に枢着され、その回動先端に工作物３に
摺接するレストシュ３２が取付けられている。

上記下部レストアーム３０の定圧送り並進がし用シリン
ダ３３は支持台８内に設置され、このシリンダ３３のピ
ストンロッド３３ａは下部レストアーム３０の基部に
突設した耳部３０ａにピン３４によって連結されてい
る。

また、第２図および第３図において、符号３５は支持台
８内にレスト本体１１の下方に位置して垂直に設けたノ
ックピン進退用のシリンダで、該シリンダ３５のピスト
ンロッド３５ａの上方突出端にはこれと一体にノック
ピン３６が形成され、かつレスト本体１１の下面にはノ
ックピン３６が係合するテーパ穴３７が形成されている
。

ノックピン３６とテーパ穴３７との係合は、レスト本体
１１が前進端位置にセットされたときであり、両者が係
合することによって研削抵抗によるレスト本体１１の逃
げを防止するようにしである。

３８は上記レスト本体１１を進退させるための揺動アー
ムで、この揺動アーム３８の下端はベッド１の前面側壁
に固着したブラケット３９にピン４０により前後方向（
第１図の左右方向）に回動可能に枢着され、そしてピン
４０との枢支孔３８ａは長孔になっていると共に、揺
動アーム３８はレスト本体の支持台８内に延長され、そ
の延長先端に第２図に示す如く連結軸４１を水平に固着
し、この連結軸４１をレスト本体１１の側面に軸受ブツ
シュ４２を介して回転可能に取付ける。

また、揺動アーム３８の枢支点より上方に位置する上記
ベッド１内には、第１図に示す如く揺動アーム３８に対
向してレスト本体進退用のシリンダ４３が水平に設置さ
れ、このシリンダ４３のピストンロッド４３ａはピン
４４によって揺動アーム３８のほぼ中間に連結されてい
る。

４５はシリンダ４３の前端に突設した揺動アーム３８の
前進回動端（レスト本体１１の前進端決め）を設定する
ストッパである。

また上記揺動アーム３８内にはその長さ方向に沿って一
対の流体通路４６．４７が形成され、この各流体通路４
６．４７の一端は、連結軸４１に形成した通路４８．４
９を通して上記アプローチ送り用シリンダ２４の両端に
接続されている。

さらに通路４６．４７の他端はベッド１内への突出部３
８ｂに形成した結排ポート５０、５１に接続されてい
る。

次に上記のように横取されたこの考案装置の動作につい
て説明する。

左右の主軸台チャックに両端の把持された工作物３（
例えばクラックシャフト）を研削するに際しくクランク
シャフトの場合はそのクランクピンの研削）、これをレ
ストアーム１５．３０により保持する場合は、まず、第
１図の２点鎖線に示す状態にある揺動アーム３８をレス
ト本体進退用シリンダ４３の後退勤作によりピン４０を
支点にして反時計廻り方向に回動させる。

すると、レスト本体１１はパイロットパー９，１０に沿
って第３図に示す２点鎖線の位置から実線に示す状態に
急速前進され、揺動アーム３８が第１図に示す如くスト
ッパ４５に突き当った時点でレスト本体１１の前進がス
トップする。

このとき上部レストアーム１５のレストシュ１７は工作
物３に接触する一歩手前の状態におかれる。

そしてノックピン進退用シリンダ３５が前進動すること
により、ノックピン３６を第２図に示す如く前進したレ
スト本体１１のテーパ穴３７に係合してレスト本体１１
を前進端位置にロックする。

つづいてシリンダ３３が前進動すると、そのピストンロ
ッド３３ａに連結された下部レストアーム３０が保護
筒６を中心に時計廻り（第３図において）回動され、そ
のレストシュ３２を工作物３に下面側から押付けると同
時に給排ポート５０から圧力流体が通路４６．４８を通
してアプローチ送り用シリンダ２４の左室Ｃに供給され
、ラックピストン２４ａを送り部材２６のピン２６
ａに突き当るまで第２図の矢印Ｘ方向にスライドさせて
ピニオン２５および送りねし１９を回転し、これにより
上部レストアーム１５を前進させて、そのレントシュ１
７を工作物３に押付ける。

そして、砥石４に粗研および精研のための切込み送りが
かけられると、その切込み送り動作に伴って工作物３が
研削される。

このとき工作物３の時々刻々減少する径寸法は図示しな
い定寸装置により測定され、電気信号として出力される
と共に、該出力信号はパルスモータ２９に供給される。

このためパルスモータ２９は駆動され、これに連結した
ねじ軸２８を回転してナツト２７を第２図において矢印
Ｙ方向に移動させる。

このためラックピストン２４ａの押圧力を受けている
送り部材２６はナツト２７の移動に追従し、同時にラッ
クピストン２４ａも微速前進されることになる。

これに伴いピニオン２５を介して連繋された送りねじ１
９が回転し上部レストアーム１５を研削による工作物の
径寸法の減少分だけ前進させてレストシュ１７を工作、
ｅ１３に押付ける。

またシリンダ３３により定圧送りのかけられている下部
レストアーム３０においても工作物の径寸法減少に追従
動作して工作物を保持する。

したがって工作物３が研削抵抗を受けても振れ回りする
ことない。

かくして工作物３が所定の寸法に研削されれば砥石４は
後退されると同時に、上部レストアーム１５は給排ポー
ト５１から通路４７．４９を通して供給される圧力流体
により動作されるラックピストン２４ａの後退勤作に
よって後退され、さらに下部レストアーム３０もシリン
ダ３３の後退勤作によって工作物３から離間される。

また、シリンダ３５が後退勤作してノックピン３６がレ
スト本体１１のテーパ穴３７から抜け、支持台８に対す
るレスト本体１１のロックが解除されると、レスト本体
進退用シノンダ４３が前進動作し、第１図の実線に示す
状態にある揺動アーム３８をピン４０を支点に第１図の
２点鎖線に示す状態に回動させる。

このためレスト本体１１はパイロットパー９，１０に沿
って第３図の２点鎖線に示す位置に急速後退される。

なお、実施例の図面は、揺れ止め装置をクランクピンの
研削盤に用いているため、その同期軸を利用して下部レ
ストアームを支持するようにしたが、この考案はこれに
限定されるものではなく、下部レストアームをレスト本
体に枢着するようにしても良い。

以上のようにこの考案の振れ止め装置によればレスト本
体をベッドに固定した支持台のパイロットパーによって
水平移動可能に支持し、かつこのレスト本体の進退操作
を、ベッドに枢着した上下方向に延びる揺動アームとこ
れを動作するベッド内に設置したシリンダによって行う
ようにしだので、振れ止め装置がベッドの前面からオー
ババングする量が小さくなり、このため従来のこの種振
り止め装置を用いた加工機械に比し機械前面の作業位置
から工作物の支持中心までの距離が減少し、工作物の着
脱時などにおける作業性が向上でき、しかもレスト本体
はその前進端位置においてノックピンにより支持台に位
置決めされるので、研削抵抗によるレスト本体の逃げを
防止でき、工作物の振れ止めを高精度に行うことができ
るなどの利点か゛ある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案における振れ止め装置の一部を切欠い
て示す側面図、第２図はそのＩＩ −ＩＩ線に沿う拡大
断面図、第３図は第２図のＩＩＩ−ＩＩＩ線に沿う断面
図である。１・・・・・・ベッド、３・・・・・・工作物、７・・
・・・・固定フレーム、８・・・・・・支持台、９，１
０・・・・・・パイロットバー１ルスト本体、１５・・
・・・・上部レストアーム、３０・・・・・・下部レス
トアーム、３３・・・・・・下部レストアーム定圧送り
前進がし用シリンダ、３５・・・・・・ノックピン進退
用シリンダ、３６・・・・・・ノックピン、３８・・・
・・・揺動アーム、４１・・・・・・連結軸、４３・・
・・・・レスト本体進退用シリンダ。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

テーブルを摺動可能に載置したベッドの前面に固定され
た固定フレームと、この固定フレーム上に取付けられた
支持台と、この支持台に上記テーブルの摺動方向と直角
な水平方向に取付けられたハイロットバーと、このパイ
ロットバーにソノ軸線方向に沿い摺動可能に取付けられ
たレスト本体と、このレスト本体に前記パイロットバー
の軸線と平行な方向に摺動可能に支持され送り手段によ
り送り制御される工作物保持用の上部レストアームと、
下端を上記ベッドに回動可能に枢着し上端を上記レスト
本体に連結した揺動アームと、上記ベッド内に設置され
上記揺動アームを回動操作するレスト本体進退用シリン
ダと、上記支持台に進退可能に設けられ上記レスト本体
の前進端位置においてレスト本体に係合する逃げ防止用
ノックビンとからなる振れ止め装置。