JPS5921676Y2 - タバコフイルタ−用プラグ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は新規な構造を有し、繊維充填率に対するタバコ
煙中の有害成分の除去効率が高く、かつ香喫味成分の通
過特性が良好なタバコフィルター用プラグに関するもの
である。

近年タバコの喫煙による健康阻害の問題が大きな社会問
題となってきており、健康阻害を起しにくいタバコの開
発が要望されている。

この観点より最も有効な方法としてフィルター付きタバ
コの開発か鋭意進められており、可成りの程度にその目
的を遠戚してきている。

ところが従来開発されてきたプレーン型フィルタープラ
グにおいては喫煙時に於けるタバコの煙中の有害成分の
除去効率を高めるにはフィルタープラグ中へのフィルタ
ー素材の充填率を高めなければならず充填率を高めた結
果プラグ製造コストは増加し、タバコの煙中の香喫味成
分をも高率で除去し、また、吸引抵抗が過大となり喫煙
による満足感を低下させることになった。

そこで本考案者等は、タバコの煙中に含まれるタールな
どの有害成分の除去効率が高く、ニコチンなどの香喫味
成分の通過性の高いフィルタープラグを開発することを
目的として検討し第１図に示す如く、フィルタープラグ
〔■〕の外周にフィルター素材が、フィルタープラグの
長平方向に折りたたまれた構造の外層４をフィルタープ
ラグの外周の５０％以上、とくにフィルタープラグの巻
上げ方向の上面側を主体として形成せしめその内部にフ
ィルター素材がプラグの巻上方向に対する垂直断面に於
である角度αを持った摺曲状に配列された繊維集合体５
よりなるものが従来開発されてきたフィルタープラグに
比べその目的を効率よく遠戚しうるちのであることを見
出し、本考案を完成した。

本考案の要旨とするところは、繊維集合体を円棒状に成
形したタバコフィルター用プラグにおいて、当該プラグ
が繊維配列構造の異なる内層と外層とより構成され、内
層はプラグの側断面に於いて断面長軸に対しある角度α
なる摺曲構造の繊維集合体よりなり、外層は内層の外周
面を５０％以上、プラグの長さ方向にほぼ平行に折りた
たまれた形状の繊維層で覆われていることを特徴とする
タバコフィルター用プラグにある。

本考案のタバコフィルター用プラグは、通常のフィルタ
ープラグマシンの巻上部に特殊なエアージェットを設け
ることによって製造することができるか′、その略断面
図を第２図に、その拡大図を第３図に示した。

第２図に於て６は開繊されたトつであり、このトウはト
ランペット１によって集束され、エアージエツＩ・の７
より吹込まれた圧縮空気によってエアージェットの嘴状
部２に押し込まれる。

続いてこのトウは圧縮空気によってトング８へ押し込ま
れることによって、その進行方向に対し、垂直方向に折
りたたまれる。

その後圧縮空気はトング８と嘴状部２とによって作られ
た隙間より９の方向へ吹き出る。

この時圧縮空気は折りたたまれたトウの最外層部を第３
図１０に示す如くプラグマシンの進行方向とほは゛平行
となるように折りたたんで外側へ押出すが、この平行な
折りたたみ部はフィルター素材のプラグマシンへの巻取
りの進行に従って巻上部の中へと引張り込まれていく。

またプラグマシンのプラグ巻上げ方向とほぼ垂直に折り
たたまれたトウ１１は静止したトング８と移動するガニ
チャーテープ１２との間ですり剪断が与えられ、この結
果繊維集合体の内部層にプラグ巻上方向垂直断面におい
て角度αを有する摺曲状物を形成しながらライスペーパ
ー１３によって巻上げられ第１図に示す如き構造のフィ
ルタープラグとすることかで゛きるので゛ある。

また、摺曲構造を有する本考案のフィルターの摺曲角α
とは、フィルターの長軸Ｂに対する摺曲構造軸Ｃの角度
を意味し、この角度αは９０°以下の角度であればいず
れの角度であってもよく、通常は１０〜８０°の範囲と
なる。

折りたたまれた外層の繊維層で移動するライスペーパー
１３に接する繊維の一部は、円棒状になる前に、高速に
て巻上げた場合、折りたたまれた繊維が移動するライス
ペーパー１３によって引き戻され、部分的に折りたたみ
繊維外層が無くなってしまうが、これは外層の５０％未
満であれば後述する本考案の優れた特性に大きな変化を
与えない。

第２図中１４はコネクター、１５はＯリング、１６はガ
ニチャー、１７はカバーレール、１９はブラケットであ
る。

本考案のタバコフィルター用プラグは、従来開発されて
きたプレーン型フィルターに比べ、プラグ一本当りの繊
維充填率は同一通気抵抗を有するフィルターで約８５〜
９５％の繊維充填率のもので十分となるため軽くかつ経
済的なフィルターであると共に、タールなどの有害成分
の除去効率が高いにもかかわらずニコチンなどの香喫味
成分の通過性が大きいという、従来のプレーンフィルタ
ーとは異なった好しい特性を有するフィルタープラグを
作ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案のタバコフィルター用プラグの側断面図
を、第２図は本考案のタバコフィルター用プラグを作る
際の断面部分図を、第３図は第２図の部分Ａの拡大図を
示したものである。 ４・・・・・・本発明のフィルターの外層、５・・・・
・・摺曲状に折りたたまれた繊維構造よりなる内層、α
・・・・・・摺曲軸のフィルタープラグの長軸に対する
角度。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 繊維集合体を円棒状に成形したタバコフィルター用プラ
   グにおいて、当該プラグが繊維配列構造の異なる内層と
   外層とより構成され、内層はプラグの側断面に於て断面
   長軸に対しある角度αなる摺曲構造の繊維集合体よりな
   り、外層は内層の外周面を５０％以上、プラグの長さ方
   向にほぼ平行に折りたたまれた形状の繊維層で覆われて
   いることを特徴とするタバコフィルター用プラグ。