JPS592052Y2 - ワインダ - Google Patents

ワインダ

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JPS592052Y2
JPS592052Y2 JP10161880U JP10161880U JPS592052Y2 JP S592052 Y2 JPS592052 Y2 JP S592052Y2 JP 10161880 U JP10161880 U JP 10161880U JP 10161880 U JP10161880 U JP 10161880U JP S592052 Y2 JPS592052 Y2 JP S592052Y2
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専一 前田
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Description

【考案の詳細な説明】 本考案はワインダ(巻糸機あるいは巻返機)に関し、と
くに伸縮弾性糸を好ましい状態に巻くためのものに関す
る。
例えばスパンデックス糸であるとかスパンデックス糸と
ウーリーナイロン糸との合糸であるとかの如き優れて伸
縮弾性を有する糸は、これをボビンに対してストレート
チーズやコーンチーズ等の形状にワインダで巻く場合、
その性質上、張力を均等に且できるだけ低くしてできる
だけ伸縮を生ぜしめないように緩く巻上げることを要望
されるところである。
この要望を遠戚するためには、ワインダが、巻取部のボ
ビンの部分でこれに巻かれる糸に対して大きな圧力や摩
擦を及ぼさないものであること、及び供給源からのボビ
ンに向って供給されていく糸に対して大きな張力を及ぼ
したり、巻上げられていくに従って張力変化を生せしめ
たりしないものであることが肝要となる。
このためのワインダとしては、例えばドラムワインダの
ように巻取部のボビンが回転するドラムあるいはローラ
に圧接して消極的に回転されるような形式のものでは、
糸の巻き速度が一定となって張力が一定となり得る点で
は有利とはいえ、ドラムやローラが巻かれる糸に対して
大きな圧力や摩擦を及ぼすという本来的に重大な弱点を
もつので不適当であり、むしろ回転スピンドルによって
これに装着されたボビンが積極的に回転されるスピンド
ルワインダ方式のものが巻かれる糸に大きな圧力や摩擦
を及ぼ゛さない点で適している。
ところがスピンドル方式では、スピンドルの回転速度に
関して、主として巻始めから巻上りまでの間での糸の巻
径の次第の増大との関連において、糸の巻き速度を常に
一定にするように制御するようなことは実質上不可能で
、どうしても糸速変化による糸の張力変化は免れ得ない
という障害があり、所期の要望が遠戚され難い。
すなわち、スピンドルワインダ方式では、スピンドルの
回転速度が始終一定である場合には、巻き始めから巻上
りまでの間でボビンに対する糸の巻径が次第に増大して
いくに従い、その周速が次第に高まっていって巻き速度
が次第に高まっていくが故に、ボビンに対して供給源か
ら供給される糸に次第に張力を増大せしめていくような
作用を必然的に招来する。
またそのために、巻始めから巻上りまでの間でスピンド
ルの回転速度を段階的に遅くすることが通常なされては
いるが、この場合でも糸の巻径が増大していくに従い、
ある程度は糸の巻き速度が増大していって張力が増大せ
しめられるのが通常であり、しかもこの場合に不利なこ
とには、スピンドルの回転速度変化が段階的であるが故
に、糸の巻き速度に微妙に不規則な変化を生じて、糸に
不規則な張力変化が生ゼしぬられるのである。
従って、いずれにせよ、スピンドルワインダ方式のワイ
ンダで伸縮弾性糸を巻いた場合には、巻始めから巻上り
までの間において次第にあるいは不規則に伸縮をきたし
つつ巻上げられていくこととならざるを得す、結果とし
て張力及至は伸張度が不均等で、最終的に大きく緊張し
て伸張した状態に固く乱雑にしか巻上げられず、所期の
要望が側底達成され難いのである。
またその問題に加えて、伸縮弾性糸をとくにコーンチー
ズ等のようにボビンの長さ方向に巻径が相違する状態に
トラバースしながら巻く場合には、トラバースによって
巻き速度がたえず変化する故に、糸がたえず張力変化を
生じて不規則に伸張をきたすこととなり、この点でも所
期の要望を達成し難いものである。
本考案はかかる問題を解決することを目的とする。
すなわち、スピンドルワインダ方式のワインダにつき、
巻始めから巻上りまでの間において糸の巻き速度に次第
の高まりや不規則な変化を生じても、これで伸縮弾性糸
が次第に伸長を生ぜしめられたり不規則に伸長を生ぜし
められたりすることなく所期の要望される好ましい状態
に巻き上げられ得るようにすることを目的とする。
この目的は、本考案によれば、スピンドルが回転して糸
を巻取る巻取部と該巻取部に対する糸の供給源との間に
、外周に複数条の周溝を備えた溝車と該溝車の上方で互
いに該溝車の径方向に離れて位置する少なくとも2つの
スレッドガイドとを配設し、供給源からの糸をそれら溝
車の各周溝の一部とスレッドガイドとの間に重なり合わ
せずに複数回巡回せしめてから巻取部に供給せしめ、前
記溝車を巻取部における糸の巻取速度よりも早い周速で
巻取部への糸の送り方向に回転せしめると共に、巻取部
における糸の巻径の次第の増大に応じて前記スレッドガ
イドのうちの少なくとも1つのスレッドガイドを前記巡
回された糸の溝車の各周溝に対する周方向への接触長さ
を増大せしめる方向に次第に移動せしめるようにした構
成によって達成される。
すなわちその構成によれば、供給源からの糸には、その
巡回における溝車の各周溝の一部に対する接触によって
巻取部へ向っての送り力が付与されるが、この場合、巻
取部と該部における糸の巻き速度よりも早い周速で回転
される溝車との間の速度差によって、その間で糸には常
に弛緩しようとする作用が伴うので、糸は溝車の各周溝
の一部に対する接触においてたえずスリップしながら適
度に送り力を付与されて巻取部へ送られることとなると
共に、巻取部における糸の巻き速度が変化すると、これ
に相応して上記スリップの度合の変化を生じて糸に付与
される送り力の度合の変化を生じることとなり、これが
ために巻取部における糸の巻き速度が変化しても、巻取
部への糸の送り速度乃至は送り量がそれに相応した度合
にたえず自動的に制御される作用が得られる。
またその作用と共に、巻取部における巻径の次第の増大
に応じたスレッドガイドの次第の移動による巡回された
糸の溝車の各周溝に対する周方向への接触長さの増大に
よって、その巻径の次第の増大に伴う巻き速度の次第の
高まりに相応して、溝車による糸の送り力が次第に高ま
って、巻取部に向っての糸の送り速度乃至は送り量が次
第に高められることとなる作用が得られる。
従ってそれらの作用により、伸縮弾性糸の場合に、巻取
部における巻き始めから巻上りまでの間での巻き速度の
次第の高まりや不規則は変化については、これがあって
も次第に伸張せしめられたり不規則に伸張せしめられた
りするようなことがなくなり、始終均等な張力乃至は伸
張度で、且可及的に伸張の少ない状態に緩く整然と美し
く巻上げられ得るのである。
以下に本考案を図示の実施例について詳細に説明する。
図示のスピンドルワインダ方式のワインダにおいて、糸
Tが機械の下前部に定置の供給源1から繰り出されて、
最終的にその上方の別位置に定置の巻取部2に送られて
巻取られるようになっている。
供給源1は、糸Tをチーズその他適宜の状態に巻いたも
のを巻芯を機械の後方に向けて横向きに定置し、糸Tが
後方に消極的に繰り出されるようにされている。
巻取部2は、機械の前方に向って横向きに定置された回
転スピンドル3にボビン4が装着され、糸Tがトラバー
スガイド5でトラバースされながらスピンドル3で゛回
転されるボビン4に対してストレートチーズ、コーンチ
ーズ等の円柱形又は円錐形に巻取られるようにされてい
る。
巻取部2には、ボビン4に対してこれに巻かれる糸の外
周の側部に軽く周接する小径の周接ローラ6が設けられ
、糸Tはトラバースガイド5からその周接ローラ6の周
接部に送り込まれて巻取られていくようにされている。
供給源1と巻取部2との間には、糸送り用回転溝車7と
、該溝車7の上方で互いに溝車7の径方向である機械の
前後方向に離れて位置する2つのスレッドガイド8,9
とが配記されている。
溝車7は、外周に並列の複数条の周溝7a・・・・・・
を有し、機械の後方から前方に向けて横向きに突設され
た定置のフレーム10の側部に定置状態に軸支され、適
宜の回転駆動手段によって供給源1から巻取部2へ向け
ての糸Tの送り方向に定速回転される。
該溝車7は、巻取部7aにおけるスピンドル3の回転に
よるボビン4に対する糸Tの巻き速度よりも早い周速で
回転され、たとえば周速が巻き速度の2倍程度の回転速
度とされ、定速回転であってよい。
溝車7の上方の2つのスレッドガイド8,9は、いずれ
も機械の左右方向に横向きに延びる小径の両枠又は円棒
状ローラからなり、夫々に溝車7の複数条の周溝7a・
・・・・・に対応した複数条の周溝8a・・・・・・及
び9a・・・・・・が備えられている。
しかして糸Tは、供給源1から巻取部2に至る間におい
て次のような経路で送られるようにされている。
すなわち、糸Tは、供給源1から、まずその後方の溝車
7の下方に位置された適当速度で回転される糸送り用回
転リール11に至るようにされている。
次に糸Tは、そのリール11から、その付近後上方に設
置された適宜のストレッドガイド12を通り、さらに溝
車7の後側近接位置に設置されたスレッドガイド13を
通ってから上方に立ち上って溝車7の上方にある後側の
スレッドガイド9に至るようにされている。
次に糸Tは、後側のスレッドガイド9から前方に向って
前側のスレッドガイド8に至り、さらにその前側のスレ
ッドガイド8から下方に向って溝車7に至り、溝車7の
周囲の下部に接してから立ち上って再び後側のスレッド
ガイド9に帰環するようにされている。
そしてここで、そのように糸Tが後側のスレッドガイド
9から前側のスレッド8を経て溝車7に至り、溝車7の
下部に接してから後側のスレッドガイド9に帰環するこ
とを複数回繰り返すようにされている。
つまり、糸Tは、溝車7と、その上方で互いに溝車の径
方向に離れて位置する2つのスレッドガイド8.9に対
して、それらの間を略々三角形の巡回経路で複数回(図
示例では実質上3回)巡回せしめられている。
この巡回においては、糸Tが、溝車7の各周溝7a・・
・・・・と2つのスレッドガイド8,9の夫々の各周溝
8a・・・・・・及び9a・・・・・・とに、1巡回毎
に順を追って位置をかえて通るようにされ、これによっ
てその複数回の巡回で糸Tが重なり合うことのないよう
にされている。
次にそのように巡回された糸Tは、巡回の最後において
溝車7がら溝車7の後上方に設置されたスレッドガイド
14に至り、さらに上方に設置された適宜のスレッドガ
イド15.16を経てから、巻取部2の側方に設けられ
た棒状又は棒ロール状のスレッドガイド17を経て、先
に述べたようにトラバースガイド5から周接ローラ6の
周接部に至らしめられボビン4に巻取られるようにされ
ている。
このようにして、供給源1からの糸Tは、一旦、溝車7
とその上方で互いに離れて位置する前後2つのスレッド
ガイド8,9との間に重なり合わせずに複数回巡回せし
められ、この巡回において溝車7の各周溝7a・・・・
・・の下部に周方向適当長さで接せしめられてから巻取
部2に供給されて巻取られるようにされている。
そしてこの場合、糸Tには、回転リール11と溝車7と
によって巻取部2へ向っての送り力が付与されるように
なっている。
糸Tの巡回される溝車7とその上方の前後2つのスレッ
ドガイド8,9のうち、溝車7は前記のとおり定置であ
り、また後側のスレッドガイド9は、フレーム10から
立接された固定の支柱18に取付は支持されており、定
置であって移動せしめられない。
これに対して前側のスレッドガイド8は、巻取部2の周
接ローラ6に関係したリンク作動機構20によって、巻
取部2における巻始めから巻上りまでの間のボビン4に
対する糸Tの巻径の増大に応じて、巡回された糸Tの溝
車7の各周溝7a・・・・・・に対する周方向への接触
長さを増大せしめる方向である後側のスレッドガイド9
に接近する方向の後方に向って次第に移動せしめられる
ようにされている。
そのリンク作動機構20は次のようになっている。
すなわち、巻取部2の周接ローラ6は、その下方に定置
の枢軸21で回動自在に枢着されたベルクランク22の
一方のアーム22 aに取付は支持されている。
ベルクランク22には、これを周接ローラ6がボビン4
に巻かれる糸Tの外周に常にあまり強くない適当な圧力
で軽く周接せしめられる方向に回動付勢するようにバラ
ンスウェイト23が付設されている。
従って、ボビン4に巻かれる糸Tの巻径が第2図に実線
で示される状態から仮想線で示される状態へとのように
次第に幅大していくと、これに伴ってベルクランク22
が同図に実線で示される状態から仮想線で示される状態
へとのような方向に向って枢軸21を中心に次第に回動
せしめられるようになっている。
なお、トラバースガイド5と、その側方のスレッドガイ
ド17とは、そのベルクランク22の回動に随伴して一
体的に動くものとされている。
そのように回動されるベルクランク22の他方のアーム
22 bは、その下方に定置された別の中間ベルクラン
ク24に対して、これを連系作動せしめるように上下方
向のリンク棒25で連結されている。
さらに中間ベルクランク24は、その下方のフレーム1
0上に定置された別の後部ベルクランク26に対して、
これを連系作動せしめるように上下方向のリンク棒27
で連結されている。
さらに後部ベルクランク26は、その前方のフレーム1
0上に定置された別の前部ベルクランク28に対して、
これを連系作動せしめるように前後方向のリンク棒29
で連結されている。
そして前部ベルクランク28の作用側のアーム28 a
の枢着基部近くに支柱30が下部を枢着されて立設され
、該支柱30の上自由端部に前側のスレッドガイド8が
取付は支持されている。
ここで、前部ベルクランク28の作用側アーム28 a
は、これに枢着された支柱30よりも前方に傾斜突出し
、そのアーム28 aの自由端部と支柱30の中間部と
の間には、これらを互いに弾力的に連結するコイルばね
31が介装されている。
しかして、そのリンク作動機構20では、巻取部2にお
けるボビン4に対する糸Tの巻径が巻始めから巻上りに
向って次第に増大していくと、これに伴うベルクランク
22の次第の回動により、これに従う各ベルクランクと
リンク棒との連系作動によって、最終的に前部ベルクラ
ンク28とこれに枢着された前側のスレッドガイド8の
取付支柱30とが、第3図に実線で示された前側への傾
斜状態から仮想線で示された立っていく状態へとのよう
に前から後へ向けて次第に回動せしめられる作用を惹起
する。
これによって、巻取部2におけるボビン4に対する糸の
巻始め時には、前側のスレッドガイド8が溝車7の上方
で溝車7の外周より前方に位置しており、従って巡回さ
れた糸Tの溝車7の各周溝7a・・・・・・の下部に対
する周方向の接触長さが短かいのであるが、ボビン4に
対する糸Tの巻上りに向うに従っての巻径の増大につれ
て、前側のスレッドガイド8が次第に溝車7の上方で溝
車7の外周の前部に近づく方向の後側のスレッドガイド
9に近づく方向である後方に向って移動せしめられ、従
って巡回された糸Tの溝車7の各周溝7a・・・・・・
の下部に対する周方向の接触長さが次第に増大せしめら
れるものである。
ここで、前記のスレッドガイド8と後側のスレッドガイ
ド9が溝車7の上方で溝車7の外周径より内側に位置す
ること、つまりは巡回され糸Tの巡回径路が、溝車7と
前側のスレッドガイド8との間、及びとりわけ溝車7と
後側のスレッドガイド9との間で垂直以上に溝車7の内
側に向って傾斜していると、巡回された糸Tが溝車7に
巻き込まれて巻きついてしまう不都合を生ずるおそれが
あるので、このようにしないことが好ましい。
このため、図示例では、後側のスレッドガイド9の取付
支柱18が、溝車7の外周の後側に略々一致する部分で
フレーム10に取付けられて垂直乃至は後方に向って少
し傾斜した状態に立設され、これによって後側のスレッ
ドガイド9が溝車7の外周の後側の直上乃至はそれより
も少し後方に位置せしめられるようにされており、また
、前側のスレッドガイド8の取付支柱30の枢着部乃至
はその枢着の前部ベルクランク28のフレーム10上で
の取付は枢着部が、溝車7の外周の前側に略々一致する
部分に設けられて、支柱30が当初は前方に向って大き
く傾斜しており、これが序々に後方に向つて回動起立せ
しめられ、その回動起立の最終時には最大限垂直となっ
て前側のスレッドガイド8が溝車7の外周の前側の直上
乃至はそれより少し前方の位置に至らしめられるように
されている。
なお、溝車7の各周溝7a・・・・・・は、略々■字形
の溝で、その溝底部が鋭角的でなく少し丸みをもってい
て糸があまり固くくい込むようなことのないような溝で
あることが好ましい。
また、この構成のワインダでは、ボビン4に対する糸T
の巻径が所定の大きさになって巻上ったときにこれを検
知して機械を自動停止する装置を、図示されていないが
、たとえばリンク作動機構20の適当部分の作動量に関
係せしめるようにして簡単に設けることができる。
その一例をあげれば、周接ローラ6のベルクランク22
の回動が所定回動程度に達したときに、これに直接関係
して作動されるリミットスイッチ等のスイッチを設けて
機械を停止せしめるようにできる。
かくして、この構成のワインダによれば、溝車7の周速
が糸Tのボビン4に対する巻き速度よりも早いことによ
って、複数回巡回された糸Tの溝車7の各周溝7a・・
・・・・の一部(下部)に対する接触によって糸Tに付
与される送り力が、常に糸Tをボビン4と溝車7との間
と複数回の巡回経路において弛緩せしめよう゛とするも
のとして作用する。
しかしその緩みが生ずると、糸Tの溝車7の各周溝7a
・・・・・・に対する接触圧力が弱まるので、その接触
部にスリッドガイドが生じて糸Tに付与される送り力が
自動的に減少する作用が伴う。
このため糸Tは、ボビン4に対して巻かれる速度に応じ
た度合で溝車7の各周溝7a・・・・・・の一部(下部
)に対する接触部においてたえずスリップしながら相応
の送り力を付与されてボビン4に向って送られて巻きと
られていくこととなる。
そしてこの場合、ボビン4に対して糸Tの巻かれる速度
が高くなる変化を生じたときには、糸Tの緩みが減少し
て張力を増すので、溝車7の各周溝7a・・・・・・に
対する糸Tの接触圧力が増してスリップの度合が減少す
ることとなり、ボビン4へ向っての糸Tの送り力が高ま
って送り速度乃至は送り量が高まる。
また逆に、ボビン4に対して糸Tの巻かれる速度の低く
なる変化を生じたときには、糸Tの緩みが増すので、溝
車7の各周溝7a・・・・・・に対する糸Tの接触圧力
が弱まってスリップの度合が増大することとなり、ボビ
ン4へ向っての糸Tの送り力がイ氏くなって送り速度乃
至は送り量が低くなる。
これがためにボビン4に対する糸Tの巻かれる速度が不
規則に変化しても、ボビン4へ向っての溝車7による糸
Tの速度乃至は送り量がそれに相応した度合にたえず自
動的に制御される。
つまりは糸の巻き速度と送り速度乃至は送り量とが互い
に均衡した状態に維持される。
なお、上記のスリップ作用は、糸Tが溝車7の各周溝7
a・・・・・・の下部に接するような巡回にされている
ことにおいて、糸Tに僅かでも緩みが生ずると直ちに糸
Tが溝車7の各周溝7a・・・・・・の溝底から下方に
垂下離脱しようとする現象を生ずるのできわめて的確に
生ずる。
またこの構成のワインダにおいては、巻始めから巻上り
までの間でのボビン4に対する糸Tの巻径の次第の増大
に応じ、巡回された糸Tの溝車7の各周溝7a・・・・
・・に対する周方向への接触長さを増大せしめる方向に
スレッドガイド8が次第に移動されることによって、ボ
ビン4に向っての溝車7による糸Tの送り速度乃至は送
り量が次第に高められ得ることとなる。
すなわち、スレッドガイド8が次第に移動していって、
糸Tの溝車7の各周溝7a・・・・・・に対する周方向
への接触長さが次第に増大せしめられていくに従い、そ
の接触部における糸Tの接触摩擦力が次第に高められて
いき、糸Tのスリップの度合が次第に減少せしめられて
いくこととなり、これがためその接触で糸Tに付与され
るボビン4へ向っての送り力が次第に高められていって
送り速度乃至は送り量が次第に高められ得ることとなる
のである。
またこの作用に伴い、スレッドガイド8が次第に移動し
ていくと、複数回巡回された糸Tの巡回経路が次第に縮
少されていくこととなり、このこともボビン4へ向って
の糸Tの送り速度乃至は送り量を次第に高めることに有
効に作用する。
叙上の如き作用は、とくに糸Tが伸縮張性糸である場合
に、きわめて的確に生じ得る。
従って、この構成のワインダによれば、糸Tが伸縮弾性
糸である場合に、スピンドル3が始終定速回転され、あ
るいはスピンドル3が巻始めから巻上りまでの間で段階
的に回転速度を遅くされ、またコーンチーズ等のように
ボビンの長さ方向に巻径の相違した状態にトラバースガ
イド5によってトラバースされながら巻がれるといった
ことのために、巻始めから巻上りまでの間でボビン4に
対する糸Tの巻き速度が次第に高められ且たえず不規則
に変化しても、ボビン4へ向っての糸Tの送り速度乃至
は送り量がその巻き速度に相応して均衡した度合に始終
自動的に制御維持されるのであり、これによって糸Tが
次第にあるいは不規則に伸張されるようなことがなくな
り、始終はとんど緩みも緊張もないような張力均等の可
及的に伸縮度の低い状態に緩く整然と美しく巻上げられ
得るのである。
なお、前側のスレッドガイド8の取付支柱30が前部ベ
ルクランク28の作用側アーム28 aの枢着基部近く
に枢着され、両者間にばね31が介装されていることは
、支柱30がばね31の弾性伸張の許容範囲内でアーム
28 Hに対する枢着部を中心に相対的に独自に後方に
向って回動傾斜し得、これによって巡回された糸Tの張
力を適度に保つ作用が得られると共に、糸Tに以外に大
きな張力がかかったときに、その張力を吸収し緩衝する
作用と同時にベルクランク28の回動程度以上に独自に
糸Tの溝車7の各周溝7a・・・・・・に対する周方向
の接触長さを増大せしめて送り力を高めるという有利な
作用が得られる。
しがし、このことは本考案にとって必ずしも必要としな
いことであって、前側のスレッドガイド8の取付支柱3
0を前部ベルクランク28の作用側アーム28 aと同
体としてばね31をなくしてもかまわない。
以上のようにして本考案によれば、従来容易にはなし難
かったところの、伸縮弾性糸をワインダによって張力及
び伸張度均等に、且伸張度を可及的に低く緩く整然と美
しく巻上げることを、スピンドルが回転するスピンドル
ワインダ方式のワインダにおいて容易可能とするもので
ある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案になるワインダの実施例を示す斜視図、
第2図はそのワインダの巻取部の正面図、第3図はその
ワインダの一部省略側面図である。 1・・・・・・供給源、2・・・・・・巻取部、3・・
・・・・スピンドル、4・・・・・・ボビン、5・・・
・・・トラバースガイド、6・・・・・・周接ローラ、
7・・・・・・溝車、7a・・・・・・周溝、8・・・
・・・スレッドガイド8a・・・・・・周溝1.9a・
・・・・・周溝、20・・・・・・リンク作動機構、T
・・・・・・糸。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. スピンドル3が回転して糸Tを巻取る巻取部2と該巻取
    部に対する糸Tの供給源1との間に、外周に複数条の周
    溝7a・・・・・・を備えた溝車7と該溝車7の上方で
    該溝車7の径方向に離れて位置する少くとも2つのスレ
    ッドガイド8,9とを配設し、供給源1から糸Tをそれ
    ら溝車7の各周溝7a・・・・・・の一部とスレッドガ
    イド8,9との間に重なり合わせずに複数回巡回せしめ
    てから巻取部2に供給せしめ、前記溝車7を巻取部2に
    おける糸Tの巻取速度よりも早い周速で巻取部2への糸
    の送り方向に回転せしめると共に、巻取部2における糸
    Tの巻径の次第の増大に応じて前記スレッドガイドのう
    ちの少なくとも1つのスレッドガイド8を前記巡回され
    た糸Tの溝車7の各周溝7a・・・・・・に対する周方
    向への接触長さを増大せしめる方向に次第に移動せしめ
    るようにしたことを特徴とするワインダ。
JP10161880U 1980-07-16 1980-07-16 ワインダ Expired JPS592052Y2 (ja)

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JP10161880U JPS592052Y2 (ja) 1980-07-16 1980-07-16 ワインダ

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JP10161880U Expired JPS592052Y2 (ja) 1980-07-16 1980-07-16 ワインダ

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JP (1) JPS592052Y2 (ja)

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JP2591526Y2 (ja) * 1991-08-26 1999-03-03 本田技研工業株式会社 サッシュレスドア車用ルーフキャリア

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Publication number Publication date
JPS5725854U (ja) 1982-02-10

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