JPS5919601Y2 - スパイクタイヤ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はスパイクタイヤに関し、一層詳細には、スパ
イク鋲の出入が自由かつ瞬時に行なえるスパイクタイヤ
に関する。

積雪時および道路凍結時にはタイヤチェーンを巻くか、
ノーマルタイヤをスパイクタイヤに履き換えて使用しな
ければ安全な走行ができず、一旦スパイクタイヤに履き
換えると、取外し、取換が極めて面倒であり、いつ降雪
に会うとも限らないため一冬じゆうスパイクタイヤを常
着するのが普通である。

このためスパイクタイヤの不用な完全に除雪された道路
や雪や氷で覆われていない通常の道路を走行するに際し
て、単に騒音を発したり、運転時にバンドルが重かった
りするのみでなく、道路や道路上の標示を鋭いスパイク
鋲で削り取るため、通路の破損が著しく、道路補修費用
が莫大となる。

しかもスパイクタイヤを使用するときは燃費が悪化し省
エネルギーの観点からも好ましくなく、またスパイクタ
イヤとの交換はスムースに行ない難いため急な降雪時に
おいてはスリップ事故や交通渋滞が多発し、降雪時期が
近ずくといつタイヤ交換を行なうべきかドライバーは非
常に判断に迷うこととなる。

しかしながら必要な瞬間に自由にタイヤからスパイク鋲
を突出してスパイクタイヤとし、積雪時に安全な走行を
行ない、スパイクの必要がない時にはスパイク鋲を引込
めておくことができるならば、これらの問題はすべて解
決する。

この考案は上記の点に鑑みてなされたもので、タイヤ内
の区画された外周壁内に配設された扁平チューブに空気
を注入することにより瞬時にスパイク鋲を突出させるこ
とができるスパイクタイヤを提供することを目的とし、
その特徴は、タイヤ内表面に近接して、該タイヤ内表面
に沿って鋼板製の区画板を内設してタイヤ内を外周室と
内周室とに区画し、外周室内にタイヤの接地面方向を向
くスパイク鋲を植設してなる扁平チューブを配設し、該
スパイク鋲に対応してタイヤの接地面に孔部を形成し、
該扁平チューブからタイヤ外部に通じる空気注入口を延
出したところにある。

以下、図面に従い本考案の実施例につき詳細に説明を行
なう。

第１図に示すタイヤ１０の横断面図において、タイヤ内
部にチューブ１２を設けるとともに、タイヤ１０の外皮
１４底面に、通常の如く円周方向および幅方向の伸びの
少ないカーカス（図示せず）を内在させる。

このカーカスを避けてタイヤ１０の接地面１６からタイ
ヤ１０内部に通じるスパイク鋲用の孔部１８とスパイク
鋲２０を設け、スパイク鋲２０のタイヤ１０内の端部を
チューブ１２の内面に接した扁平チューブ２２の下底面
に固着する。

扁平チューブ２２の上面を覆ってチューブ１２内を周回
する鋼板製の区画板２４を設け、区画板２４をチューブ
１２内面に形威した突条２６と凹凸係合して気密に係止
する。

扁平チューブ２２に空気注入用のパイプ（図示せず）を
設け、このパイプを区画板２４を貫通し、チューブ１２
内面からタイヤ外に連通して空気注入口を形威し、この
空気注入口をチューブ１２の空気注入口２８に近接して
配置する。

次に本考案にかかるスパイクタイヤの使用法にってい述
べる。

まず通常のごとくチューブ１２に空気注入口２８から自
動車走行に必要にして十分な空気を入れ、扁平チューブ
２２にもスパイク鋲２０がタイヤ１０の接地面１６から
突出しない程度の空気を入れておく。

この空気圧によって扁平チューブ２２の左右方向へのズ
レや移動を防ぐことができ、２重クッション性、タイヤ
パンク防止の効果をも奏する。

区画板２４はタイヤの補強としても作用するほが、チュ
ーブ１２内の圧力が扁平チューブ２２に直接及ぶのを阻
止する。

急な降雪時において、スパイクタイヤとする必要が生じ
たときは、短がいホースを使用してチューブ１２内の空
気を扁平チューブ２２内に送り込む。

扁平チューブ２２はこの空気圧によって十分に膨張し、
スパイク鋲２０をタイヤの接地面１８がら突出し、スパ
イクタイヤとしての効果を奏する。

スパイク鋲が不用となったときは、ただちに扁平チュー
ブ２２内の空気をある程度後いて空気圧を低下させるこ
とにより、スパイク鋲２０はタイヤ１０内に収納される
。

他の実施例について、スパイク鋲３０とタイヤ１０との
関係を拡大して第２図に示す。

下方に凸となる截頭円錐形状のスパイク鋲３０をタイヤ
の接地面１６に穿設した逆円錐形状の孔部３２に挿通す
る。

スパイク鋲３０を植設した扁平チューブ３４とタイヤ内
面との間にウレタンスポンジ３６を貼着し、スパイク鋲
３０引込時の引込力を与える。

３８はスパイク鋲３０から扁平チューブ３０のゴムが逃
げないための鋼板である。

このように本考案によるときは、スパイク鋲をタイヤか
ら突出させるために単にスパイク鋲付扁平チューブを膨
張させるのみであって、瞬時にノーマルタイヤからスパ
イクタイヤに変更でき、スパイクタイヤからノーマルタ
イヤへの変更も容易である。

スパイク鋲付扁平チューブの膨張の程度を加減して初雪
降雪時、厳冬期、雪解期と、道路の状況に応じた最適の
スパイク状態を選択して使用することができ、スパイク
鋲の減りを減少することもできる。

また燃費や騒音、ドライバビリティを改善することもで
きる。

さらに、スパイク鋲の突出が確実に行なえ、タイヤが２
重構造となるためクッション性が良好となり、パンクを
防止することができるなどの著効を奏する。

【図面の簡単な説明】

図面は、本考案の実施例を示し、第１図はスパイクタイ
ヤの横断面図、第２図は他の実施例を示すスパイクタイ
ヤの部分拡大断面図である。 １０・・・・・・タイヤ、１２・・・・・・チューブ、
１４・・・・・・外皮、１６・・・・・・接地面、１８
・・・・・・孔部、２０・・・・・・スパイク鋲、２２
・・・・・・扁平チューブ、２４・・・・・・区画板、
２６・・・・・・突条、２８・・・・・・空気注入口、
３０・・・・・・スパイク鋲、３２・・・・・・孔部、
３４・・・・・・扁平チューブ、３６・・・・・・ウレ
タンスポンジ、３８・・・・・・鋼板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. タイヤ内表面に近接して、該タイヤ内表面に沿って鋼板
   製の区画板を内設してタイヤ内を外周室と内周室とに区
   画し、外周室内にタイヤの接地面方向を向くスパイク鋲
   を植設してなる扁平チューブを配設し、該スパイク鋲に
   対応してタイヤの接地面に孔部を形成し、該扁平チュー
   ブからタイヤ外部に通じる空気注入口を延出したことを
   特徴とするスパイクタイヤ。