JPS5918470Y2 - 電子楽器におけるコ−ド選択装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は唯一個の鍵を押下操作することによりその鍵に
対応した特定のコードを出力する電子楽器に関するもの
である。

従来、このような電子楽器において、出力されるコード
の種類をメジャー、マイナー、セブンス等に変化させる
には別個に設けられたスイッチ装置を操作することによ
り行っていた。

ところが、この従来の装置においては前述のようなスイ
ッチ装置を特別に必要とする上に、そのスイッチ装置は
コードを選択出力する鍵を押下操作した状態において容
易に操作され得るように、その操作部分を鍵の配列に沿
って横に長く延びた形状とする必要があり、大型のもの
となっていた。

本考案の目的は上記従来の欠点に鑑み、コード演奏用の
鍵を総て白鍵とするとともに、この白鍵にて選択された
コードの種類を特定の黒鍵を押下操作することにより変
化させうるようにし、従来例にみられる大型の特別のス
イッチ装置を必要としない電子楽器におけるコード選択
装置を提供するにある。

以下、本考案の一実施例を図面を参照して説明する。

第１図において、１はソロ演奏用音源、２，３は夫々キ
ースイッチ４，５を介してソロ演奏用音源１から楽音信
号が供給される音色回路である。

前記キースイッチ４，５の総数は第２図に示す鍵盤の鍵
数と同じであり、特にキースイッチ５は本実施例にては
二十−個あり、第２図において斜線にて示した低音側の
二十−個の鍵に夫々対応するものである。

前記音色回路２の出力側はトレモロ、リバーブ等の効果
回路６及びメイン増幅回路７を介してスピーカ８に接続
されており、前記音色回路３の出力側は効果回路９及び
スイッチ１０を介して前記メイン増幅回路７に接続され
ている。

１１はコード演奏用音源、１２は第２図において斜線に
て示す白鍵に夫々二個−組となって対応するコード用の
十二組のＸ−スイッチであり、前記各組の一方は互いに
共通接続されて切換スイッチ１３の常閉接点１４側に接
続されている。

この切換スイッチ１３の可動接点１５は後段の切換スイ
ッチ１６の常閉接点１７に接続されるというように順次
接続され、最後段の切換スイッチ１８の可動接点１９は
音色回路２０、前記スイッチ１０と連動するスイッチ２
１を介して前記メイン増幅回路７に接続されている。

また前記キースイッチ１２の各組の他方は共通接続され
た後、前記切換スイッチ１３．１６゜１８の常開接点２
２．２３．２４に接続されている。

尚、この切換スイッチ１３．１６．１８は第２図におい
て斜線にて示す黒鍵により作動されるもので総数は九個
である。

上記構成において、次にその回路動作を説明する。

まず、本電子楽器にて通常の演奏を行うには手動にて連
動するスイッチ１０を閉成し、スイッチ２１を開放する
。

この状態において第２図の斜線が施されていない鍵を押
下操作すれば、その鍵に対応したキースイッチ４が閉或
し、ソロ演奏用音源１から楽音信号が、音色回路２、効
果回路６、メイン増幅回路７を介してスピーカ８へ供給
され、また第２図の斜線を施した鍵を押下操作すれば、
その鍵に対応したキースイッチ５が閉或し、ソロ演奏用
音源１から楽音信号が、音色回路３、効果回路９、スイ
ッチ１０、メイン増幅回路７を介してスピーカ８へ供給
される。

尚、この際、第２図において斜線にて示した白鍵を押下
操作した場合には、コード演奏用音源１１に接続された
キースイッチ１２も閉成されるが、スイッチ２１が開放
状態にあるのでこのキースイッチ１２の閉成動作は無効
となる。

従って、上記状態においては第２図に示す総ての鍵がソ
ロ演奏となる。

次に、本電子楽器にてコード演奏を行うには手動にて連
動するスイッチ１０を開放し、スイッチ２１を閉成する
。

この状態において第２図の斜線が施されていない鍵を押
下操作すれば前記と同様にソロ演奏用音源１から楽音信
号がスピーカ８へ供給される。

次に第２図において斜線にて示す白鍵を押下操作すれば
その白鍵に対応するキースイッチ５及びキースイッチ１
２が閉成されるが、前記キースイッチ５の閉成動作はス
イッチ１０が開放されているため無効となり、キースイ
ッチ１２の閉成動作のみが有効となる。

このキースイッチ１２は前述の通り二個−組となってい
るもので、その切換スイッチ１３の常閉接点１４に接続
されている側にはメジャーコードが、常開接点２２に接
続されている側にはマイナーコードが夫々コード演奏用
音源１１から供給される。

従って、前記押下操作された鍵がＣコードに対応するも
のであれば、Ｃメジャーコードが、対応するキースイッ
チ１２、切換スイッチ１３．１６．１８、音色回路２０
、スイッチ２１．メイン増幅回路７を介してスピーカ８
へ供給される。

即ち、第２図において斜線にて示す十二個の白鍵はＣ，
Ｃ＃ Ｄ、・・・ Ａ”ｌ’ｌ”、 Ｂの十二個の
コードに夫々対応している。

上記Ｃメジャーコードがスピーカ８へ供給されている状
態において、第２図において斜線にて示す黒鍵を押下操
作すれば切換スイッチ１３．１６．１８の可動接点１５
．１６．１９の何れかが固定接点２２．２３゜２４に接
し、前記Ｃメジャーコードに代って、Ｃマイナーコード
がスピーカ８へ供給される。

尚、この黒鍵の押下操作に伴って対応するキースイッチ
５も閉成されるがスイッチ１０が開放されているのでこ
のキースイッチ５の閉成動作は無効となる。

従って、上記状態においては第２図にて斜線が施されて
いない鍵にてソロ演奏を行い、斜線が施された白鍵にて
コード演奏を行い、更に斜線が施された黒鍵によって、
前記白鍵にて演奏するコードをメジャーからマイナーに
変化させ得る。

上述の通り、本実施例においては、通常のソロ演奏が可
能な電子楽器において、必要に応じて特定の白鍵にてコ
ード演奏を行うことができ、しかもそのコードの種類を
特定の黒鍵にてメジャーからマイナーに変化させうろこ
とができ、従来例の如き特別のスイッチ装置を必要とせ
ず、しかも前記黒鍵はコード演奏用の白鍵の近くに存在
するので演奏上も好都合である。

尚、本実施例において、黒鍵にてメジャーからマイナー
へコードの種類を変化させる場合について述べたが、例
えば第２図において斜線にて示す黒鍵の内あるものを押
下操作すればマイナーが得られ、他のものを押下操作す
ればセブンスが得られるようにもできる。

この場合、コード演奏用音源１１は予めメジャー、マイ
ナー、セブンスの三種のコードを出力する必要がある。

以上に詳述の通り、本考案の電子楽器におけるコード選
択装置は構成が簡単で演奏も容易であり、その効果は大
きい。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を説明するためのブロック回
路図、第２図は同じく本考案の一実施例を説明するため
の鍵盤の平面図である。 図中、１はソロ演奏用音源、４，５はキースイッチ、１
１はコード演奏用音源、１２はキースイッチ、１３、１
６．１８は切換スイッチである。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 コード演奏用の鍵を複数個備え、それらの内の唯一個の
   鍵を押下操作することによりその鍵に対応した特定のコ
   ードを出力する電子楽器において、 前記コード演奏用の鍵を総て白鍵とするとともに、この
   白鍵にて選択されたコードの種類を、特定の黒鍵を押下
   操作することにより変化させ得る構成としたことを特徴
   とするコード選択装置。