JPS5917378B2 - 圧縮試験方法およびその装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、熱間厚板圧延等の圧延シユミレー； シヨ
ンのための圧縮試験方法およびその装置に関するもので
ある。

この種の圧延シュミレーションにおいて、例えば８００
〜１２００℃に加熱した厚さ１００ｕの試験片を一回当
り１０ｎづつ圧下して厚さ１０ｕ０の板とする。

ここで、一回の圧縮時間は０．１秒、圧縮後除荷し１０
秒後に次の圧縮を行なう。このような圧延シュミレーシ
ョンによつて１製品材料のじん性、強度などから圧延バ
ススケジュールを設定する。２標準バススケジュールか
ら製品材料５ の性能を確認する３標準材料から圧延機
のパワー、圧下刃等を設定する。

従来の圧縮装置は、第１図に示すように偏心カムからな
る下ロール５１と下アンビル５４に設けられた上ロール
５２を有し、下ロール５１をモー’０ 夕により１回転
回転させ、下ロール５１の突部５１Ａが上ロール５２を
押上げることにより下アンビル５４が押し上げられ上ア
ンビル５３と下アンビル５４とによつて試験片ｗか圧縮
されることになる。

ｉ５しかしながら、このような圧縮装置の場合、下ロー
ルをカム形状の異なる下ロールに変える以外連続的に別
の圧下を行なうことかできない欠点かある。

次に、第２図に示すのは油圧で下アンビル５４ｒｏを押
し上げる圧縮装置で、下アンビル５４をラムとしシリン
ダ５５内に配設し、油圧制御装置５６および圧下検出器
５７により下アンビル５４の上昇距離を制御することに
より複数回の圧下が可能である。

しかしながら、圧縮位置を制御するため■５ 圧縮中の
圧縮速度を高精度で制御できず、特に停止前の圧縮速度
は圧縮量を精度よく実現するために低くなる欠点がある
。この発明はこのような欠点を解消すべく提案されたも
ので、その目的は高精度で連続的に種々の圧縮を行なう
ことのできる圧縮試験方法およびその装置を提供するこ
とにある。

この発明に係る圧縮試験方法は、一対のアンビルの一方
を固定し他方を接近する方向に可動とし、この可動アン
ビルの後端に可動ロールを回転自在に取付け、この可動
ロールに対向して固定ロールを回転自在に設け、一対の
アンビル間に試験片を入れた後、可動ロールと固定ロー
ルとの間隙に板厚の異なる種々の板材を挿入することに
より試験片に種々の圧縮を高精度に加えるようにしたも
のである。

この発明に係る圧縮試験装置は、架台に固定された上ア
ンビルと、この上アンビルに対して接近する方向に可動
とされた下アンビルと、この下アンビルを上下動自在に
支持する支持部と、前記下アンビルの下端部に回転自在
に設けられた可動ロールと、この可動ロールと間隙をお
いて架台下部に回転自在に設けられた固定ロールと、こ
の固定ロールと前記可動ロールとの間隙に挿入されかつ
板厚の種々異なるくさび状の板材と？のくさび状の板材
を前記間隙に押送する押送装置とからなり、比較的簡単
な構成で試１験片に種々の圧縮を高精度に加えるように
したものである。

以下この発明を図示する一実施例に基づいて説明する。

第３図に示すように門型の架台１の上部に上アンビル２
が固定され、この上アンビル２に対向して下アンビル３
が設けられている。架台１の支柱４，４にはこの支柱に
沿つて上下動する支持部５，５か設けられ、このような
支持部５，５に下アンビル３か取付けられて上下動自在
とされている。

下アンビル３の下端部には可動ロール６か回転自在に取
付けられ、この可動ロール６と間隙Ｓをおいて固定ロー
ル７か回転自在に架台１下部に設けられている。

固定ロール７はモータ８により駆動される。このような
上下一対のロールは、両方とも，駆動ロールとしても、
いずれか一方を駆動ロールとしてもよいし、さらに両方
ともアイドルロールとしてもかまわない。架台１の側方
には固定ロール７の上部にまで延出するテーブル９が設
けられ、このテーブル９上にはくさび状の板材１０とこ
の板材１０を押送しロール６，７の間隙を通過させ得る
油圧シリンダ等の押送装置１１が設けられている。

くさび状の板材１０は第４図に示すように上面が前方に
向かつて一定角度でかつ下り勾配で傾斜する傾斜面１０
Ａを有する。

この傾斜角度は、板材１０がロール間を通過するとき押
込装置がある場合は噛込条件はなくなる。試験片ｗに一
定歪速度を与えるように次式により決定される。さらに
、板材１０がロール間を通過中塑性変形しないようにＨ
１は最低２０ｍｍとされ、！あるいは△Ｈを変えること
によりくさび形状を変えることができる。

このような構成において次の順序で圧縮が行なわれる。

１テーブル９上に必要な圧縮回数分の板材１０を順に並
べて用意し、間隙Ｓが次式のように設定する。

２０ール回転数Ｎを所定の歪速度εに対応して次式で設
定する。

３ くさび状の板材１０を押送装置１１により嘉ール間
隙内に送り込む。

ここで、間隙Ｓより板材１０の後端側高さＨか高いため
下アンビル３が押し上げられ試験片ｗが圧縮される。４
次に、よりＨの大きい板材を同様にロール間隙に送り込
み再度試験片ｗの圧縮を行なう。

必要回数分の板材がロール間隙を通過すれば圧縮試験が
完了する。このような圧縮試験を行なつた結果の一例を
第５図に示す。

二秒毎に３顛、５關の圧下が行なわれ、二回の圧縮とも
歪速度が圧下中一定に保たれていることがわかる。なお
、第６図に示すように一つの板材１０に二種類の傾斜面
１０Ａ，１０Ｂを形成するようにして板材１０の数を減
少させてもよい。

この場合、高さの異なる水平面１０ａ，１０ｂ，１０ｃ
を形成しておく。この発明に係る圧縮試験方法によれば
試験片に種々の圧縮を連続して高精度に加えることがで
きる。

この発明に係る圧縮試験装置は、比較的簡単な構成で試
験片に種々の圧縮を連続して高精度に加えることができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のカム式圧縮試験装置を示す正面図、第２
図は従来の油圧式圧縮試験装置を示す正面図、第３図は
この発明に係る圧縮試験装置を示す正面図、第４図はく
さび状の板材を示す側面図、第５図は圧下状況を示すグ
ラフ、第６図はくさび状の板材の変形例を示す側面図で
ある。 １・・・・・・架台、２・・・・・・上アンビル、３・
・・・・・下アンビル、４・・・・・・支柱、５・・・
・・・支持部、６・・・・・・可動ロール、７・・・・
・・固定ロール、８・・・・・・モータ、９・・・・・
・テーブル、１０・・・・・・板材、１０Ａ，１０Ｂ・
・・・・・傾斜面、１０ａ，１０ｂ，１０ｃ・・・・・
・水平面、１１・・・・・・押送装置、５１・・・・・
・下ロール、５１Ａ・・・・・・突部、５２・・・・・
・上ロール、５３・・・・・・上アンビル、５４・・・
・・・下アンビル、５５・・・・・・シリンダ、５６・
・・・・・油圧制御装置、５７・・・・・・圧下検出器
。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 一対のアンビルの一方を固定し他方を接近する方向
   に可動とし、この可動アンビルの後端に可動ロールを回
   転自在に取付け、この可動ロールに対向して固定ロール
   を回転自在に設け、一対のアンビル間に試験片を入れた
   後、可動ロールと固定ロールとの間隙に板厚の異なる種
   々の板材を挿入することを特徴とする圧縮試験方法。 ２ 架台に固定された上アンビルと、この上アンビルに
   対して接近する方向に可動とされた下アンビルと、この
   下アンビルを上下動自在に支持する支持部と、前記下ア
   ンビルの下端部に回転自在に設けられた可動ロールと、
   この可動ロールと間隙をおいて架台下部に回転自在に設
   けられた固定ロールと、この固定ロールと前記可動ロー
   ルとの間隙に挿入されかつ板厚の種々異なるくさび状の
   板材と、このくさび状の板材を前記間隙に押送する押送
   装置とからなることを特徴とする圧縮試験装置。