JPS5917033Y2 - カセツトテ−プのリ−ルハブ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、カセットテープのリールハブに関し、特に、
磁気テープの一端をクランプ固定するクランプピースの
変形を防止するようなりランプ部構造を有するものであ
る。

一般のカセットテープレコーダに用いられるカセットテ
ープ（いわゆるコンパクトカセット）は、カセットハー
フ内に一対のリールハブが設けられており、磁気テープ
の走行方向の両端に取付けられたやや厚めのリーダーテ
ープが上記一対のり−ルハブにそれぞ゛れクランプ固定
されている。

第１図は、従来のカセットテープのリールハブ１を示し
ており、磁気テープのクランプ部２は、クランプピース
３と、このクランプピース３を嵌合固定するための凹部
４とから或っている。

クランプピース３は、リールハブ５と同様なプラスチッ
ク材で作られており、胴部６と、この胴部６の両端から
図中下方に向かって延ばされた脚部７ａ、７ｂと、これ
らの脚部７ａ、７ｂのそれぞれの先端から外側に向かっ
て突設された嵌合突部８ａ、ｓｂとを有している。

凹部４は、リールハブ５の外周近傍の一部に形成されて
おり、上記嵌合突部８ａ、８ｂをそれぞれ嵌め込むため
の溝部９ａ、９ｂを有している。

磁気テープのリーダーテープは、このクランプピース３
と凹部４との間で挾みつけられ、抜は止めがなされる。

ここで、クランプピース３の胴部６の外方の表面（図中
上面）１０は、リールハブ５の外周面１１に連続して、
全体としてなめらかな円筒面を形成するものである。

ところが、このようなりランプピース３では、第２図に
示すように、上記凹部４への嵌合前の状態（第２図の点
線参照。

）において、胴部６の外方表面がなめらかな円筒面の一
部であっても、上記凹部４に嵌合した後には変形が生じ
る。

すなわち、上記嵌合した状態では、クランプピース３の
両脚部７ａ、７ｂに内側向きの力（第２図矢印参照。

）が印加されているため、この応力が胴部６に作用して
、外方表面１０がわん曲変形する。

このわん曲変形は、通常の場合、第３図に示すようなテ
ープ巾方向についてのそりであり、このクランプピース
３上の磁気テープ１２も同様なそりが生じる。

この磁気テープ１２の変形により、磁気テープ１２に機
械的な歪が発生して、特性に悪影響を及ぼし、音質が劣
化するという欠点がある。

本考案は、このような実情に鑑みてなされたものであり
、クランプピース自体に変形を与えなし゛ようなりラン
プ部構造を有するカセットテープＣノールハブを提供す
ることにより、磁気テープＣ変形を防止し、音質劣化等
の悪影響を有効に防ぐことを目的としている。

以下、本考案の好ましい一実施例について図面を参照し
ながら説明する。

第４図は本考案の第１の実施例を示し、カセットテープ
のリールハブ２１のクランプ部２２は、クランプピース
２３と、このクランプピース２３を嵌合固定するための
凹部２４とがら或っている。

クランプピース２３は、リールハブ２５の外周面２６に
連続して円筒面を形成するための外方表面２７を有する
胴部２８と、この胴部２８の両端部がら上記外方表面２
７とは反対側方向（図中下方）に嵌合方向に沿って延設
された一対の脚部２９ａ、２９ｂと、これらの脚部２９
ａ、２９ｂの先端がらそれぞれ内側に向かって突設され
た突部３０ａ、３０ｂとが、たとえばプラスチックの一
体成型法等により一体的に形成されている。

また、四部２４は、リールハブ２５の外周近傍の一部に
形成されており、上記脚部２９ａ、２９ｂの挿入方向に
沿って形成されがっ該脚部２９ａ、２９ｂと対接して位
置規制する側壁３１ａ。

３１ ｂと、これらの脚部２９ａ、２９ｂの下端に対し
て一定の間隙を介して対向する底壁３２と、この底壁３
２から突設された一対のリブ３３ａ、３３ｂと、これら
のリブ３３ａ、３３ｂの先端にそれぞれ外側に向かって
形成された突部３４ａ、３４ｂとを有している。

第５図は、このようなりランプピース２３を上記凹部２
４に挿入するときの状態を示し、上記リブ３３ａ、３３
ｂノ先端の突部３４ａ、３４ｂは、クランプヒース２３
ノ脚部２９ａ、２９ｂノ先端突部３０ａ。

３０ ｂによりそれぞれ内側方向に押圧されて変形する
。

ここで、クランプピース２３の脚部２９ａ。２９ ｂは
、上記挿入の方向に平行に形成されており、これらの脚
部２９ａ、２９ｂは凹部２４の側壁３１ａ、３１ｂによ
り位置規制されていることがら、変形が生ずることがな
い。

したがって、クランプピース２３自体の変形がないため
、胴部２８の外方表面２７はリールハブ２５の外周面２
６とともに正常な円筒面を形成し、従来のような磁気テ
ープの変形が生じない。

また、２本の脚部２９ａ、２９ｂの先端の突部３０ａ、
３０ｂがリブ３３ ａ、 ３３ ｂノ先端の突部３４ａ
、３４ｂと係合することにより、磁気テープのリーダー
テープがクランプ固定されるため、クランツブ力、すな
わちクランプされたテープを引き抜くために必要とされ
る力も十分とれる。

次に、上記クランプ力をさらに強めたい場合には、第６
図に示す第２の実施例のように、リールハブ２５の凹部
２４の底壁３２について、一対のリブ３３ａ、３３ｂ間
の部分に厚み部分３６を設ける。

これらのリブ３３ａ、３３ｂの先端から上記厚み部分３
６の上部までの距離ｌを調整することにより、上記クラ
ンプ力を任意に調整することができる。

また、第７図に示す第３の実施例のように、一対のリブ
３３ａ、３３ｂ間に、横方向に架けわたされる補強リブ
３８を形成することにより上記クランプ力を強めること
ができる。

この場合には、一対のリブ３３ａ、３３ｂの先端から補
強リブ３８までの距離ｌと補強リブ３８の厚みｔを調整
することにより、上記クランプ力の調整が行なえる。

なお、これら第２、第３の実施例において、上記第１の
実施例と同一または同様な作用を行なう部分には、同一
の参照番号を付して説明を省略する。

以上の説明から明らかなように、本考案に係るカセット
テープのリールハブによれば、磁気テープのリーダーテ
ープを固定するクランプピースの胴部の両端から嵌挿方
向と平行に一対の脚部を延設し、これら一対の脚部の先
端からそれぞれ内側に向かって突部を設けるとともに、
このクランプピースが嵌合するリールハブ外周近傍の一
部に形成された凹部に、上記クランプピースの一対の脚
部と対接する側壁および上記一対脚部の先端の突部と係
合する上記側壁方向に突出した突部をそれぞれ有する一
対のリブを設け、上記クランプピースを上記凹部に嵌め
込むときに上記リブが変形して上記脚部を案内するよう
になされたことを特徴としている。

したがって、上記クランプピースは変形せず、従来例の
ように胴体の外方表面にそり等が生じることがないため
、磁気テープに対して機械的変形等の悪影響を与えるこ
とがなくなり、音質劣化も有効に防止できる。

また、クランプピースの挿入が容易であるとともにクラ
ンプ力も大きくとれるため、組立容易でかつテープ抜は
止めが確実に行なえる。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第３図は従来例を示し、第１図はノールハ
ブ１の全体を示す平面図、第２図はクランプピース３の
針視図、第３図は磁気テープ１２を巻装した状態を示す
第１図のＩＩＩ−ＩＩＩ線断面図である。 第４図および第５図は本考案の第１の実施例を示し、第
４図はリールハブ２１の全体を示す平面図、第５図はク
ランプピース２３を嵌め込む前の状態を示す要部拡大図
である。 第６図は本考案の第２の実施例の要部を示す平面図であ
る。 第７図は本考案の第３の実施例の要部を示す平面図であ
る。 ２１・・・・・・リールハブ、２２・・・・・・クラン
プ部、２３・・・・・・クランプピース、２４・・・・
・・凹部、２８・・・・・・胴部、３２・・・・・・底
壁、２９ａ、２９ｂ・・・・・・脚部、３０ａ、３０ｂ
・・・・・・先端突部、３１ ａ、 ３１ ｂ・・・・
・・側壁、３３ａ、３３ｂ・・・・・・リブ、３４ａ、
３４ｂ・・・・・・突部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 磁気テープのリーダーテープを固定するクランプピース
   の胴部の両端から嵌挿方向と平行に一対の脚部を延設し
   、これら一対の脚部の先端からそれぞれ内側に向かって
   突部を設けるとともに、このクランプピースが嵌合する
   リールノ・ブ外周近傍の一部に形成された凹部に、上記
   クランプピースの一対の脚部の挿入方向に沿って形成さ
   れた側壁および上記一対の脚部の先端の突部と係合する
   上記側壁方向に突出した突部をそれぞれ有する一対のリ
   ブを設け、上記クランプピースを上記凹部に嵌め込むと
   きに上記リブが変形して上記脚部を案内するようになさ
   れたカセットテープのリールノ飄ブ。