JPS5916995B2 - 船用推進装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は伝達装置、特に船舶推進装置等の逆転クラッチ
又は逆転伝達装置に関するものである。

船外機及び他の船舶推進装置は一般に逆転クラッチ又は
逆転伝達装置を使用しており、逆転クラッチ又は逆転伝
達装置はニュートラル、前進駆動及び後退駆動操作を備
えるためにエンジンの出力シャフトを駆動シャフト、即
ち推進シャフトに連結するようになっている。

このような伝達装置は軸方向に一定間隔を有して対向し
た一組の駆動ギヤーと、推進シャフトにキー溝連結され
且つ駆動ギヤーと係合するため軸方向に選択的に移動で
きるクラッチ掛金とを備えている。

移動可能なりラッチ掛金は駆動ギヤーに備えた。

駆動突起と係合する別の駆動突起を備えている。

駆動突起が係合すると、駆動ギヤーは駆動シャフト又は
推進シャフトを駆動させるところのクラッチ掛金を駆動
するようになっている。

駆動突起の初期の係合はクラッチ掛金の駆動突起にかか
る相当のショックと衝突を生じ、特に高速回転駆動ギヤ
ーによって動力を伝達する場合、推進シャフトの初期の
負荷は高く、クラッチ掛金の駆動突起の過度の摩耗と破
砕が生じる。

船舶推進装置用の逆転伝達装置の先行例は下記のアメリ
カ合衆国特許及び特許出願に記載されている。

シマンカス氏 特許第３，２１６，３９２号１９６５年１１月９日発行
ユーリヒ氏 特許第３，３８６，５４６号１９６８年６月４日 発行
シマンカス氏 特許第３，４４７，５０４号１９６９年６月３日 発行
ブランチヤード氏 特許第３，４５５，４２０号１９６９年７月１５日発行
シマンカス氏 特許第３，４６７，０５１号１９６９年９月１６日発行
ストラング氏 特許第３，４８９，１２０号１９７０年１月１３日発行
シマンカス氏 特許第３，５５６，０４１号１９７１年１月１９日発行
シマンカス氏 特願第８１１，８２９号 １９６９年４月１日 出願本
発明は特に船外機又は船尾駆動装置のような船舶推進装
置に適用するための伝達装置を提供するもので、該伝達
装置は駆動シャフトに関して軸方向に移動させ且つ駆動
シャフトと共同回転させるため推進シャフトのような駆
動シャフトに取付けた駆動装置と、軸方向に移動できる
ように駆動装置に取付は且つ駆動突起を有するクラッチ
掛金と、共同回転させるためにクラッチ掛金と駆動ギヤ
ーを連結するため駆動ギヤーに備えた駆動突起と係合す
るクラッチ掛金の駆動突起と、駆動ギヤーと係合する位
置にクラッチ掛金を移動させるため駆動装置を駆動シャ
フトの軸方向に選択的に移動させる装置と、クラッチ掛
金の回転に対応して駆動装置の回転を達成させるために
クラッチ掛金を駆動装置に連結する装置とを備えている
。

本発明により、クラッチ掛金の回転と対応して駆動装置
を回転させるためにクラッチ掛金を駆動装置に連結する
ための装置はクラッチ掛金と駆動装置の初期の係合にお
いてクラッチ掛金によって駆動装置に適用されるトルク
が順次増大し、それによってクラッチ掛金の駆動突起に
かかる初期のショック又は衝突を減少させるように配設
しである。

特にそのような初期の連結装置はクラッチ掛金と駆動装
置との間に伸縮自在連結を備えるので、クラッチ掛金に
よって駆動装置にトルクを最初にかける間に、それらの
間ではわずかな回転が生じ、トルクを最初にかけた後は
クラッチ掛金と駆動装置との間に堅固な連結を備えるよ
うになっている。

本発明の一実施例によると、連結装置は螺旋状に巻いた
ねじりバネで構成してあり、ねじれバネはクラッチ掛金
と駆動装置との対向端に固定され、クラッチ掛金から駆
動装置にトルクの一部を伝達させるために配設され、ク
ラッチ掛金を駆動ギヤーと係合させた後に、クラッチ掛
金の初期の回転中中に順次巻かれるようになっている。

ねじれバネはクラッチ掛金と駆動装置との間に堅固な連
結を達成するまで完全に巻かれ、その後十分なトルクが
クラッチ掛金から駆動装置に伝達される。

ねじれバネが巻かれている時期の間にクラッチ掛金と駆
動装置との間の回転はクラッチ掛金の駆動突起に無負荷
状態から十分な負荷状態に順次変更するようになる。

本発明の他の実施例によると、ねじれバネは弾性パッド
又は弾性クッションに支承されている。

このパッド又はクッションはねじれバネによって巻かれ
るので、それにより圧縮され、クラッチ掛金の駆動突起
の無負荷状態と十分な負荷状態との間の時間が更に遅れ
る。

本発明の重要な特徴は逆転伝達装置を備えた船舶推進装
置を提供するもので、該逆転伝達装置は過度の摩耗や損
傷をさせず高速回転で移動できるようになっている。

本発明の他の重要な特徴は船舶推進装置に使用する逆転
伝達装置を提供するもので、該逆転伝達装置はクラッチ
掛金を備え、クラッチ掛金が回転駆動ギヤーと係合した
後にクラッチ掛金によって駆動シャフトに伝達させた初
期のトルクを順次増大させるようにしである。

本発明の別の重要な特徴は船舶推進装置を提供するもの
で、該船舶推進装置において、クラッチ掛金によるトル
クの初期の伝達中にクラッチ掛金と駆動装置との間の回
転を行う装置によってクラッチ掛金を移動可能な駆動装
置に連結するようにしたものである。

本発明の他の特徴と利点は下記の詳細な説明、図面及び
特許請求の範囲を参照することにより明らかになるであ
ろう。

本発明の詳細な説明する前に、本発明は図面に示した実
施例又は下記に説明する構成部材の配置及びその構造に
限定するものではないことを理解しなければならない。

本発明は他の実施例にも適用できるし、種々の方法で実
施することができる。

更に以下に使用する術語及び専門用語は説明のためのも
ので、それらの言語に限定するものではない。

図には船外機のような船舶推進装置１０を示してあり、
船舶推進装置１０は内燃機関１４を内装した動力ヘッド
１２と、転換伝達装置又はクラッチ２０を内装するギヤ
ー箱を有する下方枠体１６とを含んでいる。

下方枠体１６を通して延伸し、内燃機関１４に作動的に
連結した駆動軸２２はベベル駆動ギヤー２４を装着しで
ある。

伝達装置２０は駆動ギヤー２４によって駆動される被駆
動シャフトとして示した推進シャフト２６を含み、推進
シャフト２６はギヤー箱１８に軸受けされており、駆動
軸２２と垂直に配設されている。

推進シャフト２６はギヤー箱１８から延伸して、その外
端にプロペラ２８を装着している。

ギヤー箱１８には軸方向に一定間隔で対向している一組
のベベル駆動ギヤー３０．３２が装置されており、ベベ
ル駆動ギヤー３０，３２は推進シャフト２６に回転可能
に装着され、駆動ギヤー２４と噛合っている。

第２図に示した通り、伝達装置２０は更に移動可能な推
進シャフト駆動器３４を含んでおり、推進シャフト駆動
器３４は該１駆動器３４に関し゛Ｃ回転可能なりラッチ
掛金３６．３８を装着してあり、これらは軸線方向には
共に移動できるように配設されている。

推進シャフト駆動器３４は推進シャフトとキー溝連結し
てあり、クラッチ掛金３６゜３８を駆動ギヤー３０．３
２に向は軸方向に移動させることができ且つ推進シャフ
ト駆動器３４を推進シャフト２６と共に回転させること
ができるようにしである。

特に推進シャフト駆動器３４は内側キー溝４０を有する
中央孔を備えており、該キー溝４０は推進シャフト２６
に備えた外側スプライン４２を収容するようになってい
る。

クラッチ掛金３６．３８の各外端には１個又はそれ以上
の駆動突起４４を備え、該駆動突起４４は各駆動ギヤー
３０，３２に備えた駆動突起４６と係合するように配設
されている。

駆動ギヤー３０とクラッチ掛金３６との係合は前進、駆
動状態を生ぜしめ、駆動ギヤー３２とクラッチ掛金３８
との保合は逆転駆動状態を生せしめるようにしである。

推進シャフト、駆動器３４が第２図に示したニュートラ
ル位置にある場合、はクラッチ掛金３６．３８のどちら
も各駆動ギヤー３０．３２と係合しないようになってい
る。

従って、推進シャフト２６が回転しないニュートラル１
駆動状態をとる。

推進シャフト駆動器３４を所望の駆動状態と合致する位
置に選択的に移動させるため、即ち推進シャフト駆動器
３４を推進シャフト２６上に上述の位置のどちらかに移
動させる装置を備えである。

図示の特定の構造において種々の装置を使用することが
でき、推進駆動器３４の外周面には半径方向に延伸する
円形案内板４８を備えてあり、該円形案内板４８はヨー
ク５２（第３図参照）の対向腕５０に備えた滑動溝（図
示せず）に摺動可能に収容させである。

ヨーク５２は揺動腕５４に作動的に連結しており、揺動
腕５４はその他端で作動杆５６と連結している（第２図
参照）。

作動杆５６は下方枠体１６を通って延伸し、遠隔制御レ
バー（図示せず）によって推進シャフト駆動器３４を前
進、ニュートラル及び逆転位置間に軸移動させ、同時に
ヨーク５２に関して推進シャフト駆動器３４の案内板４
８の回転移動を生じさせるように作動されるようになっ
ている。

本発明によって、各駆動ギヤー３０．３２と係合するク
ラッチ掛金３６．３８の駆動突起４４に及ぼすショック
又は衝突負荷を減少させるために、クラッチ掛金３６．
３８が推進シャフト駆動器３４にかけるトルクの割合を
減少させるための装置を備えである。

特に各クラッチ掛金３６ 、３８を推進シャフト駆動器
３４に回転可能に連結するための装置が備えられ、それ
により、駆動ギヤー６との係合後、クラッチ掛金によっ
て推進シャフト駆動器３４にトルクが最初にかけられる
間にクラッチ掛金と推進シャフト駆動器とが伸縮可能な
連結を行うので、それらの間で一定の相対回転ができる
ようになり、それによりトルクが最初にかけられた後に
はクラッチ掛金と推進シャフト駆動器との間に固定的な
連結が備えられる。

図示した、この特別な構造において、種々の装置が使用
できる。

推進シャフト駆動器３４は一定間隔で半径方向の肩部６
０．６２を備えた中央で半径方向に突出した円形部分５
８と、肩部６０．６２から軸方向に延伸する対向した円
筒スリーブ６４．６６とから構成しである。

案内４８と係合するヨークは円形部分５８の外周に装着
しである。

クラッチ掛金３６，３８はそれぞれ円筒状本体部分６８
．７０を備えており、円筒状本体部６８゜７０は各１駆
動層部６０，６２から軸方向に延伸し、推進シャフト駆
動器３４の円筒スリーブ６４゜６６に回転可能に嵌合さ
れる中央透孔を備えている。

スリーブ６４．６６にクラッチ掛金３６゜３６を保持す
るためにバネリング７２のような保持装置が本体部分６
８．７０の外端で各スリーブ６４．６６上に備えである
。

クラッチ掛金３６゜３８は更にそれぞれ半径方向に延伸
する円形フランジ７４．７６を備え、該円形フランジ７
４゜７６は各肩部６４，６６から軸方向に隔離し、駆動
突起４４を装着しである。

推進シャフト駆動器３４の突出部分５８とクラッチ掛金
のフランジ７４との間は連結しており、弾性部材の一例
として示した螺旋状に巻いたねじれバネ７８がクラッチ
掛金の本体部分６８を包囲している。

ねじれバネ７８の内部には挿入部材８０を備え、該挿入
部材８０は推進シャフト駆動器５４の円形突出部分５８
に備えた半径方向に延伸する透孔８２に固定されてあり
、ねじれバネ７８の外端には挿入部材８４を備え、該挿
入部材８４はクラッチ掛金のフランジ７４に備えた軸方
向に延伸する透孔に固定する。

推進シャフト駆動器３４の突出部分５８とクラッチ掛金
のフランジ７６との間は連結しており、ねじれバネ７８
と同じような別の螺旋状に巻いたねじれバネ８８がクラ
ッチ掛金の本体部分６８を包囲し、該ねじれバネ８８は
その両端に挿入部材９０．９２を備えてあり、各挿入部
材９０．９２はそれぞれ推進シャフト駆動器３４の突出
部分５８に備えた半径方向に延伸する透孔９４と、クラ
ッチ掛金のフランジ７６に備えた軸方向に延伸する透孔
９６に固定される。

ねじりバネ７８，８８の螺旋巻きは駆動ギヤー３０と３
２を駆動できるように係合した後に、クラッチ掛金３６
，３８の回転によって該バネが巻き、堅固に巻きつける
ようになっている。

クラッチ掛金３６と３８は同じ方法で作動するので、ク
ラッチ掛金３６の作動だけを詳細に説明する。

推進シャフト駆動器３４が駆動位置に移動した時に、ク
ラッチ掛金３６の駆動突起４４が駆動ギヤー３０の駆動
突起４６と作動できるように係合する位置に移動する。

駆動ギヤー３０によるクラッチ掛金３６の初期の回転中
にねじれバネ７８が巻き初め、推進シャフト駆動器３４
と推進シャフト２６にトルクを伝達し初める。

バネ７８を巻くために要求される回転移動はクラッチ掛
金３６が推進シャフト駆動器３４に最初に十分なトルク
を伝達しないようにクラッチ掛金３６を推進シャフト駆
動器３４との間に成る相対回転を生じさせる。

バネ７８が完全に巻かれるようになった時にクラッチ掛
金３６と推進シャフト駆動器３４との間に堅固な連結が
達成され、その後クラッチ掛金３６によって推進シャフ
ト駆動器３４に十分なトルクが伝達される。

従って、クラッチ掛金３６の駆動突起４４上の初期の衝
突又はショックはバネ７８が巻きつけるので、クラッチ
掛金３６の無負荷又は無トルク状態から十分な負荷又は
十分なトルク状態に順次変更するために比較的少い。

第２図に示した好適な実施例において、各クラッチ掛金
３６．３８が最初に推進シャフト駆動器３４にかけるト
ルクの割合を減少するための装置を更に別に備えている
。

バネ７８．８８は縦長円形パッド又はクッション９８，
１００に支承され、縦長円形パッド９８．１００はゴム
のような弾性材料から作製されており、クラッチ掛金の
フランジ７４．７６と推進シャフト駆動器の肩部６０゜
６２との間に載置している。

弾性バネクッション９８．１００はクラッチ掛金のフラ
ンジと推進シャフト駆動器の肩部との間の軸方向の間隔
よりもわずかに長手方向の長さを短くしであるので、そ
れらは圧縮して軸方向に拡張できるようになっている。

従って、例えばバネ７８が上述した通り巻かれるように
なると、弾性バネクッション９８は別の作用を受けるま
で、押圧され且つ圧縮され、それにより、クラッチ掛金
３６と推進シャフト駆動器３４とが堅固に連結するよう
になる。

バネ７８によってバネクッション９８を圧縮している期
間中クラッチ掛金３６と推進シャフト駆動器３４との間
の相対回転は駆動ギヤー３０と最初に係合した後にクラ
ッチ掛金３６の無負荷又は無トルク状態と十分な負荷又
は十分なトルク状態との間の時間を遅くらせるようにな
っている。

従って、クラッチ掛金３６の駆動突起４４上の最初のシ
ョック又は衝突を更に減少させるようにしである。

本発明の伝達装置は船舶推進装置に使用するために記載
しであるけれど、他の類似の装置においても使用するこ
とができることを理解できるであろう。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明による逆転クラッチ伝達装置と協働する
船舶推進装置の一部を断面で示した側面図、第２図は第
１図に示した伝達装置を拡大して示した断面図、第３図
は第２図の３−３線に沿う断面図である。 １６・・・・・・下方枠体、２４・・・・・・駆動ギヤ
ー、２２・・・・・・駆動軸、２６・・・・・・推進シ
ャフト、２８・・・・・・プロペラ、３０，３２・・・
・・・駆動ギヤー、３４・・・・・・推進シャフト駆動
器、３６．３−８・・・・・・クラッチ掛金、４８・・
・・・・円形案内、５０・・・・・・対向腕、５２・・
・・・・ヨーク、５４・・・・・・揺動腕、５６・・・
・・・作動杆、７８゜８８・・・・・・ねじれバネ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 通常の走行状態において水中に位置する如く配置さ
   れたギヤーケース部を備えた下部ユニットを有する船用
   推進装置であって、該推進装置が、前記ギヤーケース部
   内に配置された動力伝達ギヤーを備えた駆動軸と、前記
   ギヤーケース部内において回転可能に支持されまたプロ
   ペラを取付けられている推進軸と、該推進軸上に回転可
   能に支持されかつ軸線方向に互いに離された１対の駆動
   ギヤーとを有し、該駆動ギヤーは前記動力伝達ギヤーと
   噛合しでおりかつ各々駆動突起を有しており、さらに前
   記１駆動ギヤーの間において前記推進軸に対し共に回転
   するが軸線方向の運動は可能なように支持された駆動装
   置が設けられ、該駆動装置は、軸線方向に互いに離れた
   半径方向に存在する肩部を形成する径の大きくなった中
   央部と該肩部より各々逆方向に軸線方向に延びる円筒形
   のスリーブ部とより成る全体として円筒状の部材より成
   っており、前記スリーブの各々に前記駆動装置と共に軸
   線方向に移動するが相対回転は可能なようにクラッチド
   グが取付けられ、該クラッチドグの各々は対応する肩部
   から離れた方の端部に駆動突起を有し前記駆動装置を前
   記推進軸上で軸線方向に選択的に動かすことに応じ前記
   クラッチドグの駆動突起が前記駆動ギヤーの駆動突起に
   係合するようになっており、また両端を前記、駆動装置
   の中央部と１つのクラッチドグとに固定させ該クラッチ
   ドグをとり巻く各々のつる巻ばねが設けられ、これらつ
   る巻ばねの巻方向は対応するクラッチドグと、駆動ギヤ
   ーとが係合したときさらにきつく巻かれる如き方向であ
   り、さらに、前記クラッチドグを係合させるため前記駆
   動装置を前記推進軸上で軸線方向に選択的に移動させる
   装置を有している船用推進装置。