JPS59166Y2 - 電気かんなの傾斜ガイド - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は電気かんなの傾斜ガイドに関し、ガイド板の傾
斜角の調整をガイド面の上端縁近傍を中心とする回動に
よって行なえるようにしたものである。

従来より、電気かんなにより敷居等の傾斜面を切削する
場合は、かんな本体の一側部にかんなベースに対し傾斜
調整可能なガイド板を取付け、該ガイド板を木材の側面
に当接させるようにしている。

そして前記ガイド板の取付構造としては、第１図のよう
に、かんな本体１の一側面に略ｊ形状の取付支持板５が
取付けられ、該取付支持板５の下端部にガイド板６の裏
面に突設された支持板７が重合されてねじ等で止着され
ており、ガイド板６はねじ等を緩めたときに前記止着点
８を支点に回動し得て傾斜角を調整できるようになって
いる。

しかしながら上記のようなガイド板の取付構造の場合、
ガイド板６がかんなベース２に対して直角の状態にある
とき、ガイド面の上端縁６ａががんな刃の側端面より内
方位置にあってかつ前記上端縁とかんなベース面との間
隙ａが僅小なるよう設定されているも、ガイド板６が第
１図鎖線のごとく傾斜調整されるに伴なって前記間隙が
ａ′のごとく大となり、そのため薄板に対しては傾斜切
削加工が行なえないことになる。

また前記ガイド板の回動中心となる支点の位置がガイド
板に近い程間隙ａ−）ａ′の変動が小となるが、工作上
あまりガイド板に近づけることはできない。

本考案は上記に鑑みて薄板に対しても切削加工でき、特
にガイド板の傾斜調整をガイド面の上端縁とかんなベー
ス面との間隙を略一定に保持した状態で行なえるように
したものである。

次に本考案の実施例を図面に基いて説明する。

１はかんな本体、２はかんな本体１の下部に装着したか
んなベース、３はかんな刃を示す。

１０はかんな本体の一側に垂設される所要長さのガイド
板で、かんな本体１側のガイド面の裏面にはこれに垂直
な支持板１１が少なくとも前後二個所において互に平行
に突設され、一部が上方へ突出せしめられている。

前記各支持板１１にはガイド板１０のガイド面の上端縁
近傍を曲率中心Ｏとする円弧状の案内孔１２が形成され
ている。

図の場合ガイド面の上端縁の角部が案内孔１２の曲率中
心Ｏとなるよう設定されているが、このほかガイド面の
上端縁とかんなベース面の中間点あるいはかんなベース
面へのさらに近接点を曲率中心として定めることができ
る。

２０は前記ガイド板１０をかんな本体１の、側面に取付
は支持する取付支持板であって、ガイド板１０の支持板
１１と対応するように少なくともかんな本体１の一側面
の前後二個所にねし２１等にて取付けられる。

この取付支持板２０は図のように側方へ延びてさらに垂
下した略１形状をなしており、その先端部には、上記ガ
イド板１０を特にガイド面の上端縁がかんな刃３の側端
面よりやや内方下方にあるよう位置させた状態で支持板
１１を取付支持板２０に重ね合せたときに前記支持板１
１の案内孔１２に嵌入する二つのガイド２２ ａ、 ２
２ ａまたは−のガイド２２ ｂが突設されている。

そしてガイド板１０は、前記のような位置関係で支持板
１１を取付支持板２０に重合するとともに二つのガイド
２２ａ、２２ａまたは−のガイド２２ｂを案内孔１２に
嵌合させ、さらに支持板１１と取付支持板２ｏとをボル
トナツト、蝶ねし等の締緩自在な止定具３ｏにより締結
して取付けており、止定具３ｏを緩めたときに支持板１
１つまりガイド板１０を案内孔１２の長さの範囲内でそ
の曲率中心Ｏを中心に回動させ得るように設けている。

そのため支持板１１つまりガイド板１０の回動のための
ガイド２２ ａ、 ２２ ａおよび２２ ｂは前記曲率
中心Ｏを中心に回動案内できるように設定しである。

例えば第１図〜第５図の実施例では、取付支持板２０の
案内孔１２との対応位置に若干能して二つのガイド２２
ａ、２２ａを設け、このガイド２２ａ。

２２ ａを案内孔１２に嵌入させており、案内孔１２の
少なくとも一方の弧状縁が常に二つのガイド２２ａ、２
２ａに接した状態でのみつまり案内孔１２の曲率中心Ｏ
を中心にのみ回動できるように設けられている。

この場合ボルト等の止定具３ｏを一方のガイド２２ ａ
の個所に設けることができ、また一方のガイド２２ ａ
を前記止定具３０にて兼用することができる。

また第６図の実施例では、案内孔１２と同じ円弧状をな
しかつ案内孔１２よりもがなり短がい−のガイド２２
ｂを設け、該ガイド２２ ｂを案内孔１２に嵌合させて
おり、案内孔１２の弧状縁がガイド２２ｂの弧状縁に摺
接、して回動つまり案内孔１２の曲率中心Ｏを中心に回
動できるよう設けられている。

この場合ボルト等の止定具３０をガイド２２ ｂの個所
に設けておけばよい。

上記止定具３０は支持板１１つまりガイド板１０の回動
に支障なきよう上記実施例のごとく案内孔１２の位置に
設ける必要か゛ある。

なお、支持板１１の案内孔１２の長さおよび取付支持板
２０側のガイド２２ａ、２２ａまたは２２ ｂの位置は
、ガイド板１０をかんなベース２に対して直角の位置か
ら少なくとも４５°角程度回動できるように設定してお
く。

図中１３は傾斜角の目盛を示す。

本考案は上記のように構成されており、木材４０に対し
傾斜切削加工を行なう場合、止定具３０を緩めて支持板
１１に有する円弧状の案内孔１２の範囲内でガイド板１
０を回動させ、かんなベース２に対するガイド板１０の
傾斜角を被切削面４１の傾斜角に応じて調整し、その後
再び止定具３０を締付けて止定すればよく、ガイド板１
０を木材４０の側面に当接せしめて切削加工を行なうも
のである。

しかして本考案は、ガイド板１０の裏面に突設した支持
板１１にガイド面の上端縁近傍を中心とする円弧状の案
内孔１２を形成し、他方ガイド板１０をかんな本体１に
連結して支持するための取付支持板２０に前記案内孔１
２に嵌入する二つのガイド２２ａ、２２ａまたは円弧状
の−のガイド２２ ｂを設け、支持板１１つまりガイド
板１０を前記案内孔１２の曲率中心Ｏを中心に回動させ
得るようなしたものであるから、曲率中心Ｏであるガイ
ド板１０のガイド面の上端縁近傍の一点は常に不動で定
位置にあり、そのためガイド板１０の回動調整によって
前記ガイド面の上端縁がかんな刃３の側端面よりやや内
方下方にあって殆んど動かず、該上端縁とかんなベース
２との間隙ａを常に略一定に保持できる。

従って本考案は、ガイド板の傾斜角調整を、ガイド面の
上端縁近傍を中心とする回動によって前記ガイド面の上
端縁とかんなベース面との間隙を略一定に保持した状態
で行なえ、従来よりも薄板のものに対して傾斜切削加工
が行なえる。

特に回動中心となる案内孔の曲率中心がガイド面の上端
縁とかんなベース面との中間点でかつかんなベース面に
近接している場合はど、ガイド板を傾斜させた場合にお
けるガイド面の上端縁から前記ガイド面の延長上のかん
なベース面までの間隔の変動が小さく、しかも木材の側
面は前記ガイド面延長」−に沿いかつ切削可能な厚みが
前記間隔によって定まるものであるから、傾斜角が大き
くなっても前記間隔変動が僅かであることによって傾斜
角が小なる場合と残存側部の厚みが殆んど変らない薄板
に対して傾斜切削加工が行なえる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のガイド板取付構造を示す略本正面図、第
２図は本考案の実施例を示す斜視図、第３図は同上一部
の欠截拡大側面図、第４図は同」ニ一部の拡大正面図、
第５図は同上のガイド板を傾斜させた状態の正面図、第
６図は別な実施例を示す一部の正面図、第７図は使用状
態を示す正面図である。 １・・・・・・かんな本体、２・・・・・・かんなベー
ス、３・・・・・・かんな刃、１０・・・・・・ガイド
板、１１・・・・・・支持板、１２・・・・・・案内孔
、Ｏ・・・・・・曲率中心、２０・・・・・・取付支持
板、２２ａ、 ２２ ａ、 ２２ ｂ・・・・・・ガイ
ド、３０・・・・・・止定具、４０・・・・・・木材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. かんな本体の一側に垂設するガイド板のかんな本体側の
   面をガイド面となし、ガイド板には前記ガイド面の裏面
   にこれに垂直な支持板を突設してその一部を上方へ突出
   せしめ、前記支持板にはガイド板のガイド面の上端縁近
   傍を曲率中心とする円弧状の案内孔を形成し、前記ガイ
   ド板を前記ガイド面の上端縁がかんな刃の側端面よりや
   や内方下方にあるよう位置させるとともに、かんな本体
   の一側面に取付けられた取付支持板に前記支持板を重ね
   合せ、さらに取付支持板には前記支持板の案内孔に摺接
   可能に嵌入する二つのガイドまたは案内孔と対応した円
   弧状をなす−のガイドを突設し、支持板を前記案内孔の
   曲率中心を中心に回動案内できるようなし、また取付支
   持板に対し支持板を任意の回動位置で止定できる締緩自
   在な止定具を備えたことを特徴とする電気かんなの傾斜
   ガイド。