JPS59140117A - 乗物室内の自動空調方法及びその装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、乗物室内の自動空調方法及びその装置に関す
るものである。

従来から、自動車等の乗物においては、その乗物室、内
の自動空調方法として、乗物室内・外の気温、日射量を
検出し、乗物室内が乗員の設定した温度となるように空
気調和装置を制御するものが知られているが、この従来
の乗物室内の自動空調方法は、以下に述べる点において
不十分である。

（イ）　乗員が温熱的快適感を得るのに好適の乗物室内
温度は、その温熱的快適感が乗員の乗車前後の産熱量に
依存して変化するために変化するものであり、設定温度
が必らずしも乗員にとっての温熱的快適感を得るのに好
適の乗物室内温度となるものではない。

（ロ）乗員の各個人の座席位置によって、その各個人が
受ける日射量、空気調和装置から送風される空気の各個
人への到達状況が異なるために、乗物室内の温度が平均
的に一定となるように制御したとしても、それには場所
によってばらつきがあり、乗員の各個人の周囲毎で、温
熱環境がそれぞれ異なり、各個人毎に温熱的快適感を与
えることが困難である。

また、従来の乗物室内の自動空調装置には、空気調和装
置を車室前部に設置して、ダッシュパネルに設けられて
いる吹出口から空気を吹き出すようにしているが、その
吹出口と乗員との間が離れているパために、乗員の温熱
感覚を向上させるのに効果的な部位に空気調和された空
気を送風しにくく、とくに、後席に対しては、以下に述
べる不具合がある。

げ）後席の乗員が温熱的快適感を得ることができるよう
に、前席の乗員が空気調和装置の設定温度、吹出し速度
、吹出し方向の変更等の操作を行なわなければならない
。

（ロ）後席の乗員の温熱感覚を向上させるのに効果的な
部位に空気調和された空気を送風しようとする場合には
、空気調和装置から後席に向かって延びるダクトを配置
しなければならず、空気調和装置が車室前部に設けられ
ているためにそのダクトが長くなる。

従来の乗物室内の自動空調装置は、上記の不具合点の他
に、座席そのものが、夏期には駐車中に叶射と高気温と
によシ暖まり加えて乗員から放散される熱がその座席に
こもり、かつ、冬期には駐車中に低気温により冷やされ
て、乗員の座席との接触部に不快感をひきおこすという
不具合がある。

さらに、従来技術においては、空気温度を適当な値に設
定することによって温熱的な快適さを得るようにしてお
り、乗員が快適であるか否かＫついての情報は全く利用
されていない。人間が快適な状態であるか否かについて
の情報は、生理学の分野において皮膚温によって得られ
ることが知られており、一般の室内においては人体各部
の面積割合を加味した平均皮膚温が３３〜６４℃のとき
、人間の年令、性別、着衣量によらず、人間は快適な状
態にある。

しかしながら、これまでのところ、 （イ）一般の室内において快適な状態であるときの人体
各部位別の皮膚温がどのような値であるか知られていな
い。

（ロ）車室内で乗員が座席に着座している場合に、乗員
が快適な状態であるときの皮Ｊａ温がどのような値であ
るのか知られていない（室内では、一般の室内と比較し
て、人間の背および尻、大腿部下部を大きく被う座席に
座っている点、空気調和装着からの風の影響が大きいな
ど特徴的な温熱環境の違いがあるので室内と一般の室内
の人間の快適な状態での皮膚温を同じに扱うことはでき
ない。）。

等、実用化への問題点が全く究明されていない。

本発明は、上記従来技術の有する欠点、問題点に鑑みて
なされたもので、以下の目的を有するものである。

本発明の第１の目的は、人間の温熱的快適感が、乗員の
年令、性別、着衣量によらず皮膚温に強く依存すること
に着目して、皮膚献度を利用して空気調和装置を制御す
るようにした乗物室内の自動空調方法及びその装置を提
供するところにある。

本発明の第２の目的は、空気調和装置を座席の下に設け
さらには乗物設備（センタビラ等）を有効利用した乗物
室内の自動空調装置を提供するところにある。

本発明の第３の目的は、各乗員毎に皮膚温を検出すると
とのできる乗物室内の自動空調装置を提供するところに
ある。

本発明の基本的構成は、コンピュータに乗物室内におい
て乗員が着座しているときの基準の快適皮膚温情報を記
憶させ、乗員の皮膚温を検出してその皮膚温情報を前記
コンピュータに入力し、乗員の皮膚温情報と基準の快適
皮膚温情報とを比較して該乗員の皮膚温情報と前記基準
の快適皮膚温情報とに基づいて、乗員の皮膚温が快適皮
膚温度に近づくように空気調和装置を制御することを特
徴とする乗物室内ρ自動空調方法及びその装置である。

以下に本発明に係る乗物室内の自動空調方法及びその装
置の実ＭＩ例を図面に基づいて説明する。

第１図は、本発明の第１の実施例を示すもので、１は乗
員、２は座席、３はコンピュータであって、このコンピ
ュータ３には、基準の快適皮膚温情報が記憶さすＬ、乗
員１の首の部分に１は、その背後から非接触式の皮質渦
検出器４が臨まされ、乗員１０手首の部分には、接触式
の皮膚温検出器５が取り付けられている。各皮膚温検出
器４．５から得られた乗員の皮膚温情報は、コンピュー
タ３に入力されるようになっており、コンピュータ３は
この皮膚温情報と基準の快適皮膚温情報とを比較してこ
れに基づいて空気調和装置６とブロワ風量調節装置７と
を制御するようになっている。ここでは、空気調和装置
６は、温水流量調節装置８と、ヒータ９と、圧縮様の圧
縮能力調節袋層１０と、エバポレータ１１と、エアミッ
クスダンパー操作袋ｆｆｔｔ　１．ｚ　ト、エアミック
スダンパー１３と、から大略構成され、このエアミック
スダンパー１３において、空気調和された空気は、送風
機１４に送られるよう疋なっており、送風機１４のダク
トは乗員１の温熱感覚を向上させる部位、ここでは、手
首の部分に臨まされて、乗員１に向けて送風可能になさ
れ、ている。

基準の快適皮膚温情報は、乗物室内で、乗員が座席２に
着座している場合に、その乗員が快適であると感じると
きの皮膚温を示すものであって、実験的に求めたもので
あり１乗″員各個人によってもばらつきがあり、各個人
においてもその体皮各部位で差１があるものであり、以
下に示す表は、この基準の快適皮膚温情報を示すもので
ある。

表 ここで、平均とは、快適時の乗員各部位の皮膚温を算術
平均して求めたもので・あるが、これに限定されること
なくこの他に人体各部位の面積割合を前記皮膚温を積算
し、かつ、これを加算して求めてもよｈｏ 上記表よりさらに、本発明者らが数次の研究、実験を重
ねて考察した結果、自動空調に際しては、基準としての
人体各部位の皮膚温として好ましく打、首付近で３１〜
３５℃、腕上部で３２〜３６℃、腕上部で３３〜３６℃
、大腿部で５３〜３５℃、下腿部で３２〜３６℃、足先
で３３〜３７℃の範囲であれば、実用上支障を生じない
ことが判明した。

ここでは、コンピュータ３には、人体洛部位の基準の快
適皮膚温情報を平均して求゛めた、平均快適皮膚温情報
が使用されており、コンピ−タ３は乗員１の皮膚温と基
準の快適皮膚温情報とに差異がある場合に、乗員１の皮
膚温が基準の快適皮膚温情報に近づくように制御するも
のである。なお、乗員１の皮膚温が基準の快適皮膚温情
報に達した後には、コンピュータ３は乗員１の皮膚温が
基準の快適皮膚温から大きくはずれないように空気調和
装置６とブロワ風量調節装置７とを制御するものである
。

第２図は本発明の第２の実施例を示１し、室温、外気温
、日射量等の環境測定機構１５を組み込んで、より一層
きめ細かな制御を行なうことができるようにしたもので
あり、その他の構成は前記実施例と大略同一であるので
、前記実施例と同一構成要素に同一符号を付してその詳
細な説明は省略する。

用３図は本発明の第３の実施例を示すものであり、この
図において、１６は乗物室内、１７は前席、１８は後席
、１９．１９’は乗員であって、前席１７の下部には空
気調和装置２０が設けられ、その背部と着座部とには、
送気用ダクト２１゜２１′がそれぞれ設けられて、乗員
１９の温熱感覚を向上させる部分に空気調和された空気
が送風されるようになっており、前席１７の背部後面側
には、吸気用ダクト２２と内気吸込用ファン２３とが設
けられ、センタビラには、下方から上方に向かって延び
る送気用センタピラ内ダクト２４が設けられて、送気用
天井ダクト２５につながっており、この送気用天井ダク
ト２５の吹出口は、各乗員１９．１９’の頭上に臨ませ
て設けられ、その各吹出口にはプロア２６．２６が設け
られて、頭上から下方に向かって調和侯れた空気が送風
されるようにされ、車室前部にはプロア２７が設けられ
てその吹出口から乗員１９の足もとに向かって調和され
た空気が送風されるようになっており、後席１８の前方
にはプロア２８が設けられてその吹出口から乗員１９′
の足もとに向かって調和された空気が送風されるように
なっており、前席１７と後席１８とには、それぞれ非接
触式の皮膚温検出器２９．２９が設けられて、各乗員１
９．１９’の皮ｔ４温を検出するようになっている。

この実施例によれば、空気調和装置２０を前席１７の真
下に設ける構成としたので、着座部が夏期にはその熱交
換作用゛により冷却され、冬期には暖められるので、乗
員の温熱感覚向上に寄与し、とくに、座席そのものに送
気用ダクト２１．２１’を設ける構成としたので、空気
調和装置２０と座席との間の熱交換作用が助長されるこ
ととなる。さらに、前席の真下に空気調和装置を設け、
センタビラに送気用ダクトを設ける構成としたので、ダ
クトを長く配設しなくとも、後席の乗員に対して空気調
和された空気を送風することができる。

以上、実施例について説明したが本発明は、これに限ら
ず以下のものをも含むものである。

（イ）本発明は、航空機の乗物室内、列車の乗物室内に
も適用できるものである。

（ロ）快適皮膚温情報としては、表に示すものに限らず
、各個人の好みにあわせて゛、と九をコンピュータ３に
記憶させておくこともできる。

以上説明したように、本発明に係る乗物室内の自動空調
方法及びその装置によれば、乗員が乗物室内に着座して
いるときの基準の快適皮膚温情報と乗員の皮膚温とに基
づいて、空気調和装置を制御するようにしているから、
乗員に対してその着座時に温熱的快適感を与えることが
できるという効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る乗物室内の自動空調方法及びその
装置の第１の実施例を説明するだめの説明図、 第２図は本発明に係る乗物室内の自動空調方法及びその
装置−の第２の実施例を説明するだめの説明図１、 第３図は本発明に係る乗物室内の自動空調方法及びその
装置の第３の実施例を説明するためのＮＲ明図、 でオ）る。 １・・・乗員 ２・・・座席 ３・・・コンピュータ ４．５・・・皮膚温検出器 ６・・・空調装置 １４・・・送風機（ブロア）

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 （１）　　コンピュータに乗員が乗物室内に着座してい
   るときの基準の快適皮膚温情報を記憶させ、乗員の着座
   時の皮膚温を検出してその皮膚温情報を前記コンピュー
   タに入力し、乗員の皮膚温情報と基準としての人体各部
   位の快適度［ｑ温情報まだは人体各部位の快適皮膚温を
   平均して求めた平均快適皮膚温情報の少くともを 一つ比較して該乗員の皮膚温情報と前記基準の快適皮膚
   温情報とに基づいて、乗員の皮膚温が快適皮膚温度に近
   づくように空気調和装置を制御することを特徴とする乗
   物室内の自動空調方法。 （２、特許請求の範囲第１項において、前記基準として
   の人体各部位の快適皮膚温情報としての温度が３１℃な
   いし３７℃の範囲まｆｃは平均快適皮膚温情報としての
   温度が３３度Ｃを越えていることを特徴とする乗物室内
   の自動空調方法。 （３）特許請求の範囲第２項におりて、前記基準として
   の人体各部位の快適皮膚温情報としての温度が頭付近で
   ３１〜３７℃、上肢、頭付近を除く上半身で３４〜３７
   ℃、上肢で３７〜３６℃、下半身で３２〜３７℃の範囲
   または平均快適皮膚温情報が３４．５度Ｃないし３６度
   Ｃの範囲内の温度であることを特徴とする乗物室内の自
   動空調方法。 （４）乗員が乗物室内に着座しているときの基準・とじ
   ての人体各部位の快適皮膚温情報または人体各部位の快
   適皮膚温情報を平均して求めた平均快適皮膚温情報の少
   くとも１つが記憶されたコンピュータと、 乗員の皮膚温を検出して皮膚温検出情報を前記コンピュ
   ータに向かって出方する皮膚温検出器と、 前記基準の快適皮膚温情報と皮膚温検出情報とに基づい
   て、乗員の皮膚温が快適皮膚温度に近づくように制御さ
   れる空気調和装置と、乗員に向かって調和された空気を
   送風する送風機と、 を備えていることを特徴とする乗物室内の自動空調装置
   。 （５）特許請求の範囲第４項において、前記空気調和装
   置を座席の下部に設けたことを特徴とする乗物室内の自
   動空調装置。 （６）特許請求の範囲第４項において、各乗員毎に調和
   された空気を排出する送風口を臨ませて設けたことを特
   徴とする乗物室内の自動空調装置。 （７）特許請求の範囲第４項において、各乗員毎に皮膚
   温を検出し、その各乗員毎に調和された空気を送風する
   ことを特徴とする乗物室内の自動空調装置。