JPS5911901Y2 - 食品防湿保存容器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、食品を防湿して保存する容器に関する。

海苔，椎葺，ビスケット，煎餅のような食品は、湿ると
味や香り等の品質が悪くなるので、防湿して保存する必
要がある。

そのために従来では防湿剤が用いられるが、防湿剤は、
その効力が長期間持続しないので、食品の長期保存には
適さない。

そこで、本考案者は、食品保存容器内に電熱線をパイプ
内に絶縁して挿嵌した電熱器を挿入して使用してみた。

すると、長期間に亙る食品の防湿保存は可能であるが、
しかし、電熱器によって加熱された空気が容器内で充分
に循環しないので、容器内の温度斑が大きく、保存食品
の品質が容器内の収納位置によって異なってしまう。

また、容器内の電熱器が食品の出入や収納の邪魔になる
ので、使用に不便である。

更に、上記のように容器内の温度斑が大きいので、電熱
器の供動制御にサーモスタットを用いても、容器内を所
望の温度に保持することは著しく困難である。

結局のところ、長期間に亙る食品の防湿保存を簡便に行
うことはできなかった。

本考案の目的は、上記のような欠点をなくシ、長期間に
亙る食品の防湿保存を簡便に行うことのできる食品防湿
保存容器を提供することである。

次に、本考案の実施例について説明する。

第１図と第２図に示す本例の食品防湿保存容器は、箱形
状の容器本体１の上面間口２に矩形板状の蓋３を蝶着４
して設け、容器本体１を二重壁構造にして食品を入れる
内室５と加熱空気を通す外室６を形或し、容器本体の内
室５と外室６を区画する四周の内側壁７の上部にそれぞ
れ外側壁１０側に突出した三角形状の多数個の彎曲部８
を形威し、三角形状の各彎曲部８の下辺部を切断して通
気孔９を形威し、また、容器本体の内室５と外室６を区
画する内底板１１に円形状の多数個の通気孔１２を貫設
し、内底板１１の外底板１３側位置の外室６底部内に矩
形板状の電熱式の加熱器１４を取付け、加熱器１４をオ
ンオフ制御するサーモスタット１５を外室６の底部と側
部間の隅角部内に取付けて、サーモスタット１５の感熱
部を内側壁の通気孔９と内底板の通気孔１２間の加熱空
気流通位置の外室６内に配置すると共に、サーモスタッ
ト１５の設定温度調節部を、図示しないが、外側壁１０
の外側に突出して配置し、サーモスタット１５の接点部
を介して加熱器１４に接続したコード１６を外側壁１０
の電線孔から外室６外に引き出し、容器本体１の外に出
たコード１６の途中にスイッチ１７を設けて、コード１
６の先端にソケット１８を取付けている。

本例の食品防湿保存容器を使用する場合は、蓋３を開け
て容器本体の内室５内に海苔，椎葺，ビスケット又は煎
餅等の食品を入れて収納し、蓋３を閉めてソケット１８
を電源に接続してスイッチ１７を閉鎖する。

すると、加熱器１４が通電により作動してその周囲の空
気が加熱され、昇温によって軽くなった外室６底部内の
空気が内底板の通気孔１２を経て内室５内を立ち昇り、
内室５内の食品を加熱によって除湿した空気が内側壁の
通気孔９を経て外室６側部内に流入しサーモスタット１
５の感熱部を経て外室６底部内に至り、加熱器１４によ
って加熱された空気が容器本体の内室５と外室６間で哨
然循環する。

サーモスタット１５の感熱部を流通する加熱空気がサー
モスタット１５の設定温度調節部に予め設定した温度よ
り高くなると、サーモスタット１５の接点部が開放して
加熱器１４への通電が遮断され、反対に流通加熱空気が
設定温度より低くなると、サーモスタット１５の接点部
が閉鎖して加熱器１４への通電が再開され、容器本体の
内室５と外室６間を自然循環する加熱空気の温度がほぼ
設定温度に保持される。

上記の図示実施例においては、食品を入れる容器本体の
開口２とその蓋３を容器本体１の上面に設けているが、
容器本体の側面に設けてもよい。

この場合は、内室内の加熱空気を外室内に戻す通気孔を
内天板に設けるか、又は内天板と内側壁上部に設ける。

本考案の食品防湿保存容器においては、加熱器によって
加熱された空気が容器本体の外室と内室間を自然循環す
るので、容器本体内の温度斑が少なく、内室内に収納し
た食品の品質が内室内の収納位置によって異なることが
極めて少ない。

また、加熱器とサーモスタットの感熱部が外室内に設け
られているので、これらが内室への食品の出入や収納の
邪魔になることなく、使用に便利である。

更に、上記のように容器本体内の温度斑が少なく、かつ
、加熱器の作動をサーモスタットで制御するので、簡単
な制御装置で容器本体内を所望の温度に長期間保持する
ことができる。

結局、長期間に亙る食品の防湿保存を簡便に行うことが
できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例の食品防湿保存容器の斜視図で
あり、第２図は同食品防湿保存容器の縦断面図である。 １：容器本体、２：開口、３：蓋、５：内室、６：外室
、７：内側壁、９：通気孔、１０：外側壁、１１：内底
板、１２：通気孔、１３：外底板、１４：加熱器、１５
：サーモスタット。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 容器本体の開口に蓋を設け、容器本体を二重壁構造にし
   て食品を入れる内室と加熱空気を通す外室を形或し、容
   器本体の内室と外室を区画する内側壁又は内天板と内底
   板にそれぞれ通気孔を設け、内底板の外底板側位置の外
   室内に加熱器を設け、加熱器の作動を制御するサーモス
   タットの感熱部を内側壁又は内天板の通気孔と内底板の
   通気孔間の加熱空気流通位置の外室内に設けたことを特
   徴とする食品防湿保存容器。