JPS5911834B2 - 地熱利用熱交換方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は多段フラッシュ式間接熱交換器を用い、高温の
地熱水と被加熱媒体としての低温の水とを熱交換させて
高温水を得る地熱利用熱交換方法に関する。

第１図は通常の多段フラッシュ式間接熱交換器１を示し
、地熱水ａによる初段（最高温部）のフラッシュ室２の
熱交換部３から取り出される高温水すは地域冷暖房など
の各種用途の熱源として使用されるが、被加熱媒体とし
ての低温の水Ｃ６こ河川水などを用いると、溶存酸素に
より熱利用部での配管に腐食が発生するため、このまま
では長期間の熱利用に支障をきたしていた。

本発明は上記問題点を解消した地熱利用熱交換方法を提
供するもので、以下その一実施例を図面に基づいて説明
する。

第２図において、１は第１図と同じような多段フラッシ
ュ式間接熱交換部で、地熱水ａを流動させる相隣り合う
多段のフラッシュ室２を有し、それぞれのフラッシュ室
２の空間部にチューブ式の熱交換部３が設けられ、各フ
ラッシュ室２の熱交換部３は直列に接続されている。

前記各熱交換部３の鉛直下方には該熱交換部３で生じる
凝縮水を受ける凝縮水トレイ４が設けられ、各フラッシ
ュ室２の凝縮水トレイ４は直列に接続されている。

５は地熱水ａに対する初段（最高温部）のフラッシュ室
２に隣接して接けられた脱気室で、空間部に前記初段の
フラッシュ室２の熱交換部３に接続されたスプレーノズ
ル６を有し、該脱気室５下部から脱気された被加熱媒体
としての高温水すが取り出される。

また各フラッシュ室２および脱気室５は真空ポンプ７に
接続されて所定の内部圧力に保持される。

前記地熱水ａは初段のフラッシュ室２の外壁に設けられ
たオリフィス８および各段のフラッシュ室２の段間隔壁
に設けられたオリフィス９を通して各フラッシュ室２の
底部を流れるが、真空ポンプ７により室間で圧力差をも
たせであるので、オリフィス８，９を通過するときにフ
ラッシュ蒸発を起して蒸気を発生する。

最終段のフラッシュ室２の熱交換部３には適宜ポンプを
介して河川などから被加熱媒体として水Ｃが供給され、
前記フラッシュ蒸発により発生した蒸気が河川水を加熱
し、初段のフラッシュ室２の熱交換部３からは高温の河
川水が脱気室５のスプレーノズル６に送られる。

一方熱交換された蒸気は凝縮されて蒸溜水となり、凝縮
水トレイ４に受止められ、最終段のフラッシュ室２の凝
縮水トレイ４から排出される。

前記脱気室５の圧力は真空ポンプＴにより前記初段のフ
ラッシュ室２の圧力よりごくわずか低圧になるように構
成され、初段のフラッシュ室２の熱交換部３から送られ
て来た高温の河川水をスプレーノズル６から噴射させる
ことにより河川水中の気体を放散せしめ、この気体を真
空ポンプ７で系外に排出することにより脱気する。

脱気された高温水すは脱気室５の下部に溜まり、各種用
途の熱源として利用するために取り出される。

以上本発明によれば、別に加熱源を交換とせず、ごくわ
ずかの熱媒高温水の温度降下で脱気できる利点を有し、
従ってこの熱媒高温水を直接熱源に利用して長期間使用
しても配管に腐食が生じる心配はない。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来装置の構成図、第２図は本発明の一実施例
を示す構成図である。 １・・・・・・多段フラッシュ式間接熱交換部、２−°
−−−−フラッシュ室、３・・・・・・熱交換部、５・
・・・・・脱気室、６・・・・・・スプレーノズル、７
・・・・・・真空ポンプ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ フラッシュ室に地熱水を、熱交換部に被加熱媒体と
   しての水を供給し、高温の地熱水と被加熱媒体としての
   低温の水とを熱交換させる多段フラッシュ式間接熱交換
   部の最高温部フラッシュ室から、熱媒高温水を該最高温
   部フラッシュ室の圧力よりもわずかに低い圧力に保持し
   た脱気室に導き、スプレーノズルを介して該脱気室内に
   前記熱媒高温水を噴射して溶存気体を放散させ、脱気室
   内に゛放散した溶存気体を系外に排出するとともに、脱
   気室底部から熱媒高温水を取出すことを特徴とする地熱
   利用熱交換方法。