JPS5910650B2 - 高純度テレフタル酸の製造方法 - Google Patents

高純度テレフタル酸の製造方法

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JPS5910650B2
JPS5910650B2 JP15722577A JP15722577A JPS5910650B2 JP S5910650 B2 JPS5910650 B2 JP S5910650B2 JP 15722577 A JP15722577 A JP 15722577A JP 15722577 A JP15722577 A JP 15722577A JP S5910650 B2 JPS5910650 B2 JP S5910650B2
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acetic acid
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oxidation
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式保 板谷
建紀 永岡
輝雄 伊藤
幸正 重村
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はエチレングリコールでエステル化し、引き続き
重合を行ういわゆる直接重合法によりポリエチレンテレ
フタレートを製造することができる高品質のテレフタル
酸の製造方法に関する。
従来テレフタル酸を製造する方法として、一般にはパラ
キシレンを重金属を含む酸化触媒の存在下に酢酸溶媒中
で分子状酸素含有ガスで酸化する方法が広く採用されて
いる。又、この一段階の酸化反応により直接重合法でポ
リエステルを製造することのできる高品質のテレフタル
酸を製造する技術に関しても種々の方法が提案されてい
る。しかし、これらいずれの方法に従つても直接重合法
によるポリエステルの製造に使用することのできる高品
質のテレフタル酸を経済的に製造することは困難である
。たとえば特に一段階の酸化反応により直接重合に使用
することのできる高品質のテレフタル酸を製造するため
には、溶媒比、触媒組成、反応温度、分子状酸素含有ガ
スの供給量(排出ガス中の酸素ガスの含有量)並びに滞
留時間などの酸化反応条件を苛酷にしなければならない
。その結果、高品質のテレフタル酸が製造できたとして
も、いずれの場合にも酢酸溶媒の酸化分解が特に著しく
増加するので、経済的に高品質のテレフタ〃酸を製造す
ることはできない。したがつて従来の方法では、直接重
合用の高品質のテレフタル酸は、4−カルボキシベンズ
アルデヒドなどの酸化中間体及び着色物質などの不純物
をかなりの量で含有する粗テレフタル酸を接触水素化処
理、接触脱カルボニル化処理、再結晶処理などの精製処
理を施すことにより製造するのが通常であつた。
しかしながら、これらの接触水素化処理、接触脱カルボ
ニル化処理又は再結晶処理などの精製処理を施すことに
よつても、高品質のテレフタル酸を製造することはでき
るが、精製処理操作が煩雑であるので、必然的に製造コ
ストが高くなる。したがつて、これらの方法で精製した
テレフタル酸は経済性の面から直接重合用のテレフタル
酸に要求される要件を充分に満足するものではない。又
、パラキシレンの酸化反応により製造した粗テレフタル
酸を前記以外の方法によつて精製する方法に関しても、
多くの方法が提案されている。
たとえば、第二コバルト触媒の存在下に低級脂肪族カル
ボン酸溶媒中で分子状酸素含有ガスで酸化することによ
つて得られる粗テレフタル酸を、酢酸などの低級脂肪族
カルボン酸中に混合した懸濁液を高温下で加熱処理する
方法が特公昭4413135号公報及び特開昭49−2
0141号公報等に提案され、又これらの方法と類似の
方法も特公昭47−7538号公報に提案されている。
しかしながら、これらの方法において前記公報の明細書
の実施例の記載からも明らかなように、いずれの方法で
も直接重合法によるポリエステルの製造に使用すること
のできる高品質のテレフタル酸は得られていない。又、
特開昭51−127037号公報(ペルキー国公開特許
公報、Belg.84O624号の対応特許)には、コ
バルト化合物、マンガン化合物及び臭素化合物からなる
触媒の存在下に160ないし180℃の温度でパラキシ
レンを分子状酸素含有ガスで酸化して得られた粗テレフ
タル酸を含む酸化反応生成混合物を、母液を分離するこ
となくそのまXの状態で酸化反応温度から50℃低い温
度と25℃高い温度に保持した後テレフタル酸を分離し
、次いで分離したテレフタル酸を母液又は新たな酢酸溶
媒中に懸濁化させ、該懸濁液を少なくとも100℃以上
具体的には約160℃までの温度に保持した後テレフタ
ル酸を分離することにより酢酸の酸化分解を抑制するこ
とができ、しかも直接重合法に使用することのできるテ
レフタル酸が製造できることが記載されている。
しかしながら、この方法では一段階目の処理を粗テレフ
タル酸を含む酸化反応混合物から反応母液を分解するこ
となくそのまXの状態で行うために、精製効果が充分で
なく、得られるテレフタル酸は、特に4−カルボキシベ
ンズアルデヒド以外の着色不純物及びトルイル酸等の不
純物の含有率が多く、光学密度が大きいので、その結果
直接重合法に使用しても、同公報の実施例15からも明
らかなように、色相の良好なポリエチレンテレフタレー
トは得られていない。又、この方法で得られたテレフタ
ル酸は柱状結晶ないし針状結晶であり、直接重合法に使
用する場合にエチレングリコールとのスラリー性が良好
でないという大きな欠点がある。直接重合法によるポリ
エステルの製造用のテレフタル酸に要求される要件とし
て高純度であつて色相が優れていることだけでは充分と
は言い難い。直接重合法を採用する場合には、テレフタ
ル酸をほ父等モル量のエチレングリコールに混合して懸
濁液の状態で反応させることが必要である。このような
固液不均一反応系においては、重合原料のテレフタル酸
は攪拌混合性や懸濁液の輸送性等のスラリー性が良好で
あることが要求される。高純度テレフタル酸のエチレン
グリコール懸濁液のスラリー性を向上させるためには、
テレフタル酸の結晶形状が球状に近く、かつその平均粒
径が大きいことが必要である。したがつて、直接重合法
によるポリエステルの製造に使用されるテレフタル酸に
は高純度であつてかつ色相が優れていることに加えて、
スラリー性が良好であることが要求される。テレフタル
酸のスラリー性を向上させる方法として、特公昭45−
11488号公報には酢酸又は酢酸と水との混合溶媒の
ようにテレフタル酸に対する溶解度の小さい溶媒中で微
粒子状の高純度テレフタル酸を加熱処理する方法が提案
されており、特公昭49−20303号公報には同様に
酢酸又は水などのようにテレフタル酸に対する溶解度の
小さい溶媒中で粗大粒子状の高純度テレフタル酸を懸濁
液の状態で攪拌槽外の循環ポンプによつてポンプ攪拌処
理をする方法が提案されている。
しかし前者の方法では、ペンゲル法によるテレフタル酸
アルカリ塩の水溶液から酸析によつて一旦生成したテレ
フタル酸のように平均粒径が数μあるいはそれ以下の微
粒子状のテレフタル酸を酢酸又は酢酸と水との混合溶媒
などに懸濁させ、その懸濁液を溶媒の沸点近くの温度ま
でカロ熱することにより微粒子状のテレフタル酸結晶の
平均粒径を増大させしかもその形状を球状に近い結晶と
するものである。又、後者の方法では、一旦晶出法によ
つて生成した平均粒径が50ないし200mμの粗大粒
子でありかつ細長い形状のテレフタル酸結晶を溶解度の
小さい溶媒中に懸濁させ、その懸濁液を常温付近の温度
で加熱することなくポンプ攪拌することによつてテレフ
タル酸結晶の平均粒径を減少させながら、見掛け密度を
向上させ、丸みを増した形状のテレフタル酸結晶を得る
ものである。これらのいずれの方法においても、原料と
して使用されるテレフタル酸は酸析法により生成した微
粒子状の高純度テレフタル酸あるいは晶出法等により生
成した粗大粒子状の高純度テレフタル酸であり、一旦生
成した高純度テレフタル酸を懸濁液の状態で処理するこ
とにより、スラリー性を向上させるものである。4−カ
ルボキシベンズアルデヒドなどの酸化中間体又は着色物
質をかなり多量に含む粗テレフタル酸を、前述のような
接触水素化処理、接触脱カルボニル化処理又は再結晶処
理等のような煩雑な精製法によることなく簡単な精製処
理操作によつて精製することができ、しかもその精製処
理操作と同時に結晶形状が球状に近く、平均粒径が大き
くかつスラリー性の良好な高純度テレフタル酸を製造す
ることができるならば酸化反応の段階における酢酸溶媒
の酸化分解を著しく抑制することができるので、前述の
一段階の酸化反応によつて直接高品質のテレフタル酸を
製造する方法に゛くらべて経済的にも有利になる。
本発明者等は、パラキシレンの一段階の酸化反応によつ
て酢酸溶媒の酸化分解が少なくしかも直接重合法による
ポリエステルの製造用の原料として使用することが可能
な高品質のテレフタル酸を経済的に製造することのでき
る方法について鋭意検討した結果、本発明に到達したも
のである。
すなわち本発明の目的は酢酸溶媒中でパラキシレンを一
段階で酸化することにより酢酸溶媒の酸化分解が少なく
、しかも直接重合が可能な高品質のテレフタル酸を経済
的に製造することのできる製造方法を提供することであ
る。本発明について概説すると、本発明は、(4)酢酸
溶媒中でコバルト化合物、マンガン化合物及び臭素化合
物を含む酸化触媒の存在下に170ないし230℃の温
度及び加圧の条件下でパラキシレンを分子状酸素含有ガ
スで酸化し、酸化反応によつて得られる酸化反応生成混
合物に含まれる粗テレフタル酸中の4−カルボキシベン
ズアルデヒドの含有率が500ないし3000ppmの
範囲にありかつ粗テレフタル酸の340mμでの光学密
度が0.3以下である酸化反応生成混合物を得、(B)
該混合物を酸化反応温度より30℃低い温度以下に冷却
することなく、その中に含まれる母液の60重量%以上
を分離して酸化反応器に循環させるとともに、(O残り
の該混合物に粗テレフタル酸に対する酢酸溶媒の重量比
が2ないし10の範囲になる割合の量の加熱酢酸を加え
て得た粗テレフタル酸の酢酸懸濁液を酸化反応温度ない
し240℃の範囲の温度で攪拌下に一次浸漬処理を施し
、(D次に150ないし220℃の範囲にあり、かつ一
次浸漬の温度よりも少なくとも10℃低い温度で攪拌下
に二次浸漬処理を施し、(ト)得られたテレフタル酸の
酢酸懸濁液からテレフタル酸を分離することを特徴とす
る高純度テレフタル酸の製造方法に関する。
更に詳細に説明すると、本発明は、分子状酸素含有ガス
によるパラキシレンの液相酸化において得られる粗テレ
フタル酸中の4−カルボキシベンズアルデヒドの含有率
と酸化反応における酢酸溶媒の酸化分解率とは相反する
関係にあること、並びに粗テレフタル酸中の4−カルボ
キシベンズアルデヒドの含有率及びそのアルカリ水溶液
の光学密度と浸漬効果とが相関関係にことを見出したこ
とに基づくものである。
更には、パラキシレンを比較的緩和な酸化条件下に酸化
することによつて4−カルボキシベンズアルデヒドなど
の不純物をかなり多量に含有する粗テレフタル酸含有酸
化反応混合物を得ることにより、酢酸溶媒の酸化分解を
積極的に抑制ししかもその結果得られた4−カルボキシ
ベンズアルデヒドの含有率が特定の範囲、すなわち50
0〜3000ppmの範囲にありかつ340mμでの光
学密度で示される着色不純物の含有量が特定値すなわち
0.3以下の粗テレフタル酸を含む酸化反応生成混合物
であれば、その酸化反応生成混合物をあまり冷却するこ
となくその中に含まれる一定量以上の母液を加熱酢酸で
置換分離して得られる酸化反応生成混合物を特定の温度
及び溶媒比の条件下において容易に実施することのでき
る二段階の浸漬処理操作を施すことによつて、形状が球
状であり、しかも粒子径が大きくかつエチレングリコー
ルとのスラリー性が良好であり、直接重合法によるポリ
エステルの製造に使用することが可能な高品質のテレフ
タル酸を製造することができることを見出したことに基
づくものである。更に、本発明の方法で得られたテレフ
タル酸は、従来直接重合法に使用できるとされてきた高
品質のテレフタル酸、たとえば、4−カルボキシベンズ
アルデヒドの含有率が300ppm以下であり、かつ3
40mμでの光学密度が0.05以下の高純度テレフタ
ル酸よりも4−カルボキシベンズアルデヒドの含有率が
高くしかも340mμでの光学密度が大きくても、直接
重合が可能であり、かつ色調の良好なポリエステルを製
造することができる。本発明のテレフタル酸の製造方法
において、従来から知られているようにパラキシレンは
酢酸溶媒中でコバルト化合物、マンガン化合物及び臭素
化合物を含む酸化触媒の存在下に高温加圧の条件下で分
子状酸素含有ガスによつて酸化される。
ここで、コバルト化合物、マンガン化合物及び臭素化合
物を含む酸化触媒とは、反応系内においてコバルトイオ
ン、マンガンイオン及び臭素イオンを発生することので
きる酸化触媒である。通常は、コバルト化合物、マンガ
ン化合物及び臭素化合物からなる酸化触媒が使用される
。コバルト化合物、マンガン化合物及び臭素化合物から
なる必須の三触媒成分以外に他の金属触媒成分を含んで
いても差し支えない。本発明の方法において、コバルト
化合物、マンガン化合物及び臭素化合物からなる酸化触
媒を使用する際にその使用量は特に限定されないがコバ
ルト化合物の使用量は酢酸溶媒1tに対するコバルト原
子として0.1×10−5ないし5.0×10−5グラ
ム原子の範囲にあり、マンガン化合物の使用量はコバル
ト化合物に対する原子比として0.001ないし1.0
の範囲にあり、かつ臭素化合物の使用量はコバルト原子
とマンガン原子の和に対する原子比として1ないし4の
範囲にあることが好ましい。本発明の方法において、酸
化反応に使用される酢酸溶媒は純粋な酢酸である必要は
なく、通常水を5ないし15重量%の範囲で含有する酢
酸が使用される。
酢酸溶媒の使用量はパラキシレンに対する重量比で通常
2ないし10,好ましくは3ないし6の範囲である。酸
化反応中における反応系内の母液中の水分濃度は通常は
5ないし15重量%、好ましくは7ないし12重量%の
範囲に維持される。本発明の酸化反応で使用される分子
状酸素含有ガスは通常は空気であるが、その他に酸素ガ
ス又は酸素ガスと他の不活性ガスとの任意の割合からな
る混合ガスであつてもよい。
酸化反応の際の分子状酸素含有ガスの供給量は、酸化反
応器からの排出ガス中の酸素濃度が通常2ないし8%、
好ましくは3ないし6%の範囲になるように供給される
。本発明の方法において、パラキシレンの酸化反応は高
温加圧の条件下で実施される。
反応温度は170ないし230℃の範囲であることが必
要であり、特に180ないし220℃の範囲にあること
が好ましい。酸化反応温度が170℃より低くなると、
酸化反応が不完全となり粗テレフタル酸中の4−カルボ
キシベンズアルデヒドの含有率が急激に増加し、又酸化
反応が不完全であることに帰因すると考えられる不純物
のために粗テレフタル酸の340mμでの光学密度が極
端に大きくなる。これらの品質は温度以外の酸化条件、
たとえば攪拌強度などにより改善することが困難であり
、本発明の精製方法を適用する4−カルボキシベンズア
ルデヒドの含有率が3000ppm以下でありかつ34
0mμでの光学密度が0.3以下を満足する粗テレフタ
ル酸を含有する酸化反応生成混合物は製造し難くなる。
その結果、次いで行うこの酸化反応生成混合物の浸漬処
理工程において、精製効果が著しく低下し、直接重合の
可能な高品質のテレフタル酸が得られなくなるばかりで
なく、これを精製するためには酸化反応温度より高い温
度に昇温して高温に加熱するために多量の熱量を要する
ようになるので経済性にも欠けるようになる。又、酸化
反応温度が230℃よりも高くなると、酸化が激しくな
り過ぎて4−カルボキシベンズアルデヒドの含有量ある
いは粗テレフタル酸の340mμでの光学密度からは推
量できない不純物が生成し、粗テレフタル酸の340m
μでの光学密度が0.3以下であつても一次浸漬処理で
の除去が不可能となる。その結果この粗テレフタル酸に
本発明の二段階の浸漬処理を施しても、このテレフタル
酸からは色調の良好なポリエステルは製造できなくなる
とともに、酢酸溶媒の酸化分解が増加するようになるの
で経済性にも欠けるようになる。酸化反応の際の圧力は
反応系内の酸化反応生成混合物を液相に保つに足る圧力
ならば任意である。
しかし、後述するように、蒸留塔を上部に連結した酸化
反応器を使用し、酸化反応により副生した水を蒸留除去
しながら酸化反応を行う場合には、反応圧力は反応溶媒
の沸騰を維持することのできる範囲内に保つことが必要
である。本発明のパラキシレンの液相酸素酸化反応は通
常攪拌下に実施される。
その際の攪拌強度は任意であるが、攪拌強度は粗テレフ
タル酸中の不純物の性状並びに酸化反応器中の酢酸溶媒
の酸化分解に影響を及ぼすので適度であることが好まし
い。粗テレフタル酸中の不純物を次いで行う一次浸漬処
理で除去し易い性状とし、かつ酢酸の酸化分解を抑制す
ることによつてテレフタル酸の製造の際の経済性を高め
るためには、酸化反応系内の反応混合物を強力に撹拌す
ることにより、気液の接触を良くすることが好ましい。
たとえば、酸化反応の際に酢酸の分解を抑制するために
は、攪拌強度は酸化反応混合物1m3当たり通常は1.
0ないし10.0馬力の範囲にあり、1.5ないし5.
0馬力の範囲にあることがとくに好ましい。本発明の方
法において、パラキシレンの酸化反応用の酸化反応器と
しては、反応熱により気化した酢酸溶媒を反応器に凝縮
還流させることのできる凝縮還流器を上部に連結した通
常の酸化反応器を使用することもできるし、上部に蒸留
塔を連結した酸化反応器を使用することもできる。
これらの酸化反応器のうちでは、酸化反応で副生した水
を反応熱を利用することにより反応系外に容易に蒸留除
去することができ、しかも反応系内の母液中の水分の濃
度を好適な範囲内に容易に制御することができることか
ら、上部に蒸留塔を連結した酸化反応器を本発明の方法
に使用することが好ましい。本発明の方法において、パ
ラキシレンの酸化反応によつて得られる酸化反応生成混
合物はその中に含まれる粗テレフタル酸中の4−カルボ
キシベンズアルデヒドの含有率が500ないし3000
ppmの範囲にありかつ粗テレフタル酸の340mμで
の光学密度が0.3以下であるような酸化反応生成混合
物であることが必要であるこの酸化反応生成混合物に含
まれる粗テレフタル酸中の4カルボキシベンズアルデヒ
ドの含有率を500ppmより少なくしようとすると、
酸化反応において酢酸溶媒比(対パラキシレン重量)を
大きくする、酸化反応温度を高くする、触媒濃度を変化
させる、触媒濃度を高くする、反応系内の母液中の水分
濃度を低下させる、分子状酸素含有ガスの供給量を増加
する排出ガス中の酸素ガス濃度を増加する等これらのう
ちの少なくともいずれかの方法により酸化反応条件を苛
酷にする必要がある。
その結果不純物が質的に変化し、本発明の精製処理によ
つてこの酸化反応生成混合物を精製しても、直接重合法
によつて製造したポリエステルの色調が悪化し又、酢酸
溶媒の酸化分解が急激に増加するようになつて経済的に
テレフタル酸を製造することができなくなるので、酸化
反応生成混合物に含まれる粗テレフタル酸中の4−カル
ボキシベンズアルデヒドの含有率は500ppm以上で
あることが必要である。一方、酸化反応生成混合物中に
含まれる粗テレフタル酸中の4−カルボキシベンズアル
デヒドの含有率が3000ppmより多くなると、4−
カルボキシベンズアルデヒド以外の反応中間体に帰因す
る不純物が急激に増加し、これに本発明の方法を適用し
ても精製効果は著しく低下し、直接重合法によりポリエ
チレンテレフタレートを製造することは困難となるので
、反応生成混合物中の4−カルボキシベンズアルデヒド
の含有率は300ppm以下であることが必要である。
又、反応生成混合物中に含まれる粗テレフタル酸中の4
−カルボキシベンズアルデヒドの含有率が前記範囲内で
あつても、粗テレフタル酸の340mμでの光学密度が
0.3より大きい場合には、次いで行う一次浸漬処理及
び二次浸漬処理によつて直接重合が可能な高品質のテレ
フタル酸を得ることはできない。したがつて、酸化反応
生成混合物中の粗テレフタル酸の340mμでの光学密
度は0.3以下であることが必要である。又、酢酸溶媒
の酸化分解をさらに少なくししかも高品質のテレフタル
酸をより経済的に製造するためには、本発明の方法で使
用される酸化反応生成混合物は、その中に含まれる粗テ
レフタル酸中の4−カルボキシベンズアルデヒドの含有
率が600ないし2500ppmの範囲にありかつ粗テ
レフタル酸の340mμでの光学密度が0.2以下にあ
る酸化反応生成混合物であることが好ましい。ここで、
酸化反応生成混合物に含まれる粗テレフタル酸中の4−
カルボキシベンズアルデヒドの含有率とは、酸化反応器
から一部を取り出した高温高圧の酸化反応生成混合物を
冷却後f過分離し、室温で酢酸洗浄、水洗浄及び乾燥し
て得られる粗テレフタル酸中の4−カルボキシベンズア
ルデヒドをポーラログラフイ一によつて測定した値であ
る。又、340mμでの光学密度とは、前記粗テレフタ
ル酸7.5Pを2規定の水酸化カリウム水溶液50i1
L1に溶解したものを340mμにおいてセル長1C!
nのセルを用いて測定した光学密度である。本発明の方
法において、パラキシレンの酸化反応によつて酸化反応
生成混合物に含まれる粗テレフタル酸中の4−カルボキ
シベンズアルデヒドの含有率が500ないし3000p
pmの範囲にありかつ粗テレフタル酸の光学密度が0.
3以下である酸化反応生成混合物を製造するためには、
前述のようにパラキシレンに対する酢酸溶媒比、酸化反
応温度、触媒組成、触媒濃度、反応系内の母液中の水分
濃度、分子状酸素含有ガスの供給量(排出ガス中の酸素
ガス濃度)、撹拌強度等の酸化反応条件を前記の範囲内
において適宜に選択することにより達成することができ
る。
本発明の方法では、前述のように酸化反応により得られ
た酸化反応生成混合物から60重量%以上の母液を分離
して酸化反応器に循環させるとともに、残りの粗テレフ
タル酸を含む酸化反応生成混合物に加熱酢酸を加えるこ
とによつて得られる粗テレフタル酸の酢酸懸濁液を高温
で攪拌する一次浸漬処理が施される。
酸化反応生成混合物からの母液の分離は、酸化反応温度
より30℃低い温度以下に冷却することなく実施するこ
とが必要であり、酸化反応温度より20℃低い温度以下
に冷却することなく実施することが特に好ましい。又、
その際の酸化反応生成混合物からの母液の分離割合は、
酸化反応生成混合物中に含まれる母液の60重量%以上
の範囲とすることが必要である。酸化反応生成混合物か
らの母液の分離が反応温度より30℃以上低い温度で実
施されると、母液中に含まれる4−カルボキシベンズア
ルデヒドや着色不純物が粗テレフタル酸中に吸蔵され、
粗テレフタル酸中の4−カルボキシベンズアルデヒドの
含有率が増加し、340mμでの光学密度が大きくなる
。そQ結果次の一次浸漬処理工程における精製への負担
が大きくなるばかりでなく、分離した母液を酸化反応器
に循環再使用する際にも又残りの酸化反応生成混合物の
一次浸漬処理を行う際にも再び加熱する必要が生ずるの
で、使用熱量の面からも経済性に欠けるようになる。又
、酸化反応生成混合物からの母液の分離割合が60重量
%より低下すると、母液中に溶解している4−カルボキ
シベンズアルデヒド等の不純物が浸漬槽中に多量に含ま
れるようになるので、浸漬処理による充分な精製効果が
得られなくなるばかりでなく、これらの不純物が縮合を
起こしてさらに着色を促進させるようになる。以上の方
法により分離された母液は酸化反応系に循環再使用され
る。
その際、母液中に多量の水が存在する場合には、必要に
応じて母液中の水分濃度が適度の範囲になるまで水を蒸
留除去した後循環再使用することもできるし不足する触
媒成分を補充した後循環再使用することもできる。酸化
反応において、前述のように上部に蒸留塔を直接連結し
た酸化反応器を使用し、酸化反応により副生した水を蒸
留除去しながら反応系内の母液中の水分濃度を一定の範
囲に維持しながら反応を行う場合には、分離した母液は
系外の蒸留塔で脱水処理を施すことなくそのまま酸化反
応器に循環再使用することができるので好適である。本
発明の方法において、、酸化反応生成混合物から母液を
分離する方法としては、通常の遠心分離器、液体サイク
ロン等の遠心力を利用した分離法が採用されるが、高温
加圧下における分離を容易に行うことのできる液体サイ
クロンを採用することが好ましい。
たとえば、本発明の方法において、酸化反応生成混合物
から液体サイクロンを使用して母液を分離する方法とし
て本出願人が特願昭52−96176号明細書において
提案した酸化反応生成混合物中の母液を液体サイクロン
に側流として供給した加熱酢酸で置換することにより分
離することもできる。その結果得られた粗テレフタル酸
の酢酸懸濁液をそのまま次の一次浸漬処理に使用するこ
ともできる。本発明の方法では、酸化反応生成混合物か
ら母液の60重量%以上を分離して得られる残りの酸化
反応生成混合物に加熱酢酸を加え、一次浸漬処理が施さ
れる。
その際、粗テレフタル酸の酢酸懸一,濁液中の粗テレフ
タル酸に対する酢酸溶媒の重量比は2ないし10の範囲
にあることが必要であり、とくに3ないし8の範囲にあ
ることが好ましい。又、一次浸漬処理の際の温度は、酸
化反応温度ないし240℃の範囲にあることが必要であ
り、酸化反応温度より10℃高い温度ないし230℃の
範囲にあることが好ましい。又、一次浸漬処理の際の温
度が酸化反応温度より低い温度では充分な精製効果が現
われなくなり、240℃よりも高くなるとテレフタル酸
の340mμでの光学密度並びに直接重合により製造し
たポリエチレンテレフタレートの色相が低下するように
なる。この一次浸漬処理の際の粗テレフタル酸懸濁液中
の粗テレフタル酸に対する酢酸溶媒の重量比が2より小
さくなると一次浸漬処理による精製効果が現われ難くな
り、10より大きくなつてもそれ以上の精製効果が現わ
れなくなるばかりでなく、多量の加熱酢酸を必要とする
ようになるので使用熱量の面からも経済性に欠けるよう
になる。
又、この浸漬処理の際の粗テレフタル酸の酢酸懸濁液の
酢酸溶媒中の水の含有率は通常3ないし25重量%の範
囲であり、懸濁液の酢酸溶媒中の水の含有率が特に5な
いし20重量%の範囲にあると浸漬処理による精製効果
とりわけ4−カルボキシベンズアルデヒドの除去効果が
大きくなるので好ましい。本発明の方法において、粗テ
レフタル酸の酢酸懸濁液の一次浸漬処理により充分な精
製効果を得るためには、懸濁液中の粗テレフタル酸に対
する酢酸溶媒比及び処理温度は前記の範囲にあることが
必要である。
懸濁液中の粗テレフタル酸に対する酢酸溶媒比、処理温
度並びに酢酸溶媒中の水の含有率は粗テレフタル酸の精
製効果に相互に関連して影響を及ぼすものであり更に優
れた精製効果を得るためには、前記の酢酸溶媒比並びに
処理温度の範囲内にありかつ一般式 〔式中、tは一次浸漬処理の温度(℃)を示しXは粗テ
レフタル酸に対する酢酸溶媒の重量比を示し、mは酢酸
溶媒中の水分含有率(重量%)を示す。
〕を満足する条件下に一次浸漬処理を施すことが好まし
い。本発明の方法において、一次浸漬処理は前記諸条件
下で攪拌下に実施される。
その際の攪拌強度は任意であるが、優れた精製効果を得
るためには適度な撹拌条件下に一次浸漬処理を施すこと
が好ましい。また、一次浸漬処理による充分な効果を得
るためには、浸漬時間は30分以上であることが好まし
い。
本発明の方法において、酸化反応生成混合物から母液の
60重量%以上を分離して得られる残りの酸化反応生成
混合物には加熱酢酸が加えられ、懸濁液中の粗テレフタ
ル酸に対する酢酸溶媒比が前記特定の範囲に調整された
後、一次浸漬処理に供される。
その際、残りの酸化反応生成混合物に加えられる加熱酢
酸として次のような加熱酢酸を使用すると、溶媒の加熱
のために反応熱を利用することができるのでとくに好ま
しい。すなわち、酸化反応器として上部に凝縮還流器を
連結した反応器を使用した場合には凝縮還流器から還流
する酢酸の一部を前記加熱酢酸として使用することがで
き、又上部に蒸留塔を直接連結した酸化反応器を使用し
た場合には、蒸留塔の塔底部から還流する酢酸の一部又
は蒸留塔側部から抜き出した酢酸を加熱酢酸として使用
することもできる。後者の方法を採用すると蒸留塔から
の酢酸の抜き出し位置を適宜に選ぶことにより、浸漬処
理に好都合な水含有率の酢酸を得ることができるのでと
くに好ましい。本発明の方法において、前述の方法によ
り一次浸漬処理を施したテレフタル酸の酢酸懸濁液には
、次いで二次浸漬処理が施される。
この二次浸漬処理においては、前記一次浸漬処理により
粗テレフタル酸中の4−カルボキシベンズアルデヒドな
どの酸化中間体及び着色物質等の不純物を酢酸溶媒中に
選択的に抽出して得られるテレフタル酸の酢酸懸濁液を
一次浸漬温度よりは低い特定の温度で浸漬処理すること
により、一次浸漬処理によつて酢酸溶媒中に抽出された
前記不純物を再びテレフタル酸中に含有させることなく
、テレフタル酸の結晶をその形状が球状であり、しかも
粒径が大きくかつエチレングリコールとのスラリー性の
良好なテレフタル酸結晶に調製するものである。この二
次浸漬処理の温度は150ないし220℃の範囲にあり
、かつ一次浸漬の温度より少なくとも10℃低い温度で
あることが必要であり特に160ないし200℃の範囲
にあり、一次浸漬の温度より少なくとも20℃低い温度
であることが好ましい。二次浸漬処理の温度が150℃
より低くなると、形状が球状でありしかも粒径が大きく
かつエチレングリコールとのスラリー性の良好なテレフ
タル酸結晶が得られなくなり、しかもテレフタル酸中の
4−カルボキシベンズアルデヒド等の不純物の含有量が
増加するようになる。又、二次浸漬処理の温度が220
℃より高くなつても形状が球状で粒径が大きくかつエチ
レングリコールとのスラリー性の良好なテレフタル酸が
得られなくなり、柱状もしくは針状結晶等の微粉末状結
晶が多く生成するようになる。二次浸漬処理の際の温度
が前記の150ないし220℃の範囲にあつても、一次
浸漬処理の際の温度と二次浸漬処理の際の温度差が10
℃未満であるならば、同様に形状が球状で粒径が大きく
かつエチレングリコールとのスラリー性の良好なテレフ
タル酸は得られ難くなる。本発明の方法では、この二次
浸漬処理は前記の温度条件下において攪拌下に実施され
る。
精製されたテレフタル酸の結晶の形状が球状でありしか
も粒径が大きくかつエチレングリコールとのスラリー性
の良好な結晶とするためには、適度な撹拌条件下に二次
浸漬処理を施すことが好ましい。攪拌強度があまり大き
くなると粒径は小さくなり、又、攪拌強度があまり小さ
くなると針状結晶もしくは柱状結晶のテレフタル酸が生
成するようになる。二次浸漬処理の効果を充分に発現さ
せるためには、浸漬時間は30分以上であることが好ま
しい一次浸漬処理の施されたテレフタル酸の酢酸懸濁液
に続いて二次浸漬処理を施すためには、前述のように系
内の温度を下げることが必要である。
その際、一次浸漬処理槽からテレフタル酸の酢酸懸濁液
を一次浸漬処理槽の圧力よりは低い圧力に保たれた二次
浸漬処理槽にフラツシユさせる方法を採用することによ
り、系内の温度を急激に低下させることも可能であるが
、徐冷する方法を採用することもできる。本発明の方法
により、二次浸漬処理の施されたテレフタル酸の酢酸懸
濁液を従来から行われている常法に従つて処理すること
により、高品質のテレフタル酸を得ることができる。
たとえば、二次浸漬処理の施されたテレフタル酸の酢酸
懸濁液を常圧下にフラツシユさせることによつて急冷す
るか、又は徐冷することによつてテレフタル酸の酢酸懸
濁液を取り出し、この懸濁液から遠心分離法などによつ
てテレフタル酸を沢別し、次いで洗浄及び乾燥すること
により高品質のテレフタル酸を得ることができる。本発
明の方法により直接重合用の高品質のテレフタル酸を製
造するための装置の1例を添付図面に示した。
この図の装置により本発明の方法を具体的に説明する。
パラキシレン、酸化触媒及び酢酸溶媒からなる反応混合
物及び空気はそれぞれ反応混合物供給ライン12及び空
気供給ライン13から酸化反応器10に連続的に供給さ
れる。酸化反応器10には撹拌器11が装備されており
、酸化反応器内の反応混合物を所定の温度のもとで一定
の滞留時間撹拌することにより、パラキシレンは酸化さ
れてテレフタル酸となり、酸化反応生成混合物は粗テレ
フタル酸の酢酸懸濁液となる。酸化反応生成混合物であ
る粗テレフタル酸の酢酸懸濁液は、酸化反応器10から
酸化反応生成混合物抜き取りライン14及びバルブ15
を通して第一受器30に送入される。第一受器30では
酸化反応生成混合物は酸化反応温度より30℃低い温度
以下、好ましくは20℃低い温度以下に冷却されないよ
うに保温され、攪拌機31によつて攪拌されている。酸
化反応混合物を酸化反応器10から第一受器30に抜き
出す際に、圧力低下が起こる場合に発生する酢酸蒸気は
第一受器上部のライン32及び冷却器33を通つて凝縮
し、ライン34を通して第一受器に還流する。一方、酸
化反応で副生した水は酸化反応器からの排出ガス及び気
化した酢酸の蒸気と共に酸化反応器10の上部に直接連
結された棚段式蒸留塔20に導かれ、酸化反応で副生し
た水を酸化反応を行いながら反応熱を利用して蒸留分離
することにより、酸化反応器内の母液中の水分濃度は一
定に維持される。蒸留により蒸留塔20の塔頂からの濃
縮された水蒸気を含む排出ガスは、ライン21及び冷却
器22を通つて凝縮され、凝縮した水一酢酸溶液は凝縮
液受器23に入る。凝縮液受器23中の水を主として含
む水一酢酸溶液の一部は凝縮水抜き取りライン26より
除去され、他の部分は蒸留塔20の塔頂に還流される。
冷却器22によつて凝縮しなかつた気体は排出ガスライ
ン25より排出される。一方、第一受器30中の酸化反
応生成混合物は、テレフタル酸の酢酸懸濁液抜き取りラ
イン35、ポンプ36及び液体サイクロン供給ライン3
7を通して液体サイクロン40に供給され所定の温度に
おいて酸化反応生成混合物中の母液が所定の割合で分離
され、分離された母液は分離母液戻しライン41を通し
て酸化反応器10に返される。所定の割合で母液が分離
された残りの酸化反応生成混合物は液体サイクロン40
の底部の粗テレフタル酸の酢酸懸濁液抜き取りライン4
2から取り出し、酸化反応器10の上部の蒸留塔塔側部
の加熱酢酸抜き取りライン27から取り出した所定の濃
度の水を含む加熱酢酸と共に熱交換器43で所定の温度
に加熱して第一次浸漬槽50に供給される。第一次浸漬
槽50中では粗テレフタル酸の酢酸懸濁液中の粗テレフ
タル酸に対する酢酸溶媒の重量比及び温度が特定の範囲
に維持され、粗テレフタル酸の酢酸懸濁液は攪拌機51
によつて所定の時間攪拌しながら一次浸漬処理が施され
る。一次浸漬処理の施された粗テレフタル酸の酢酸懸濁
液は第一次浸漬槽50の底部の抜き取りライン52、バ
ルブ53及び第二次浸漬槽供給口54を通して第二次浸
漬槽60に供給される。第二次浸漬槽60中では、テレ
フタル酸の酢酸懸濁液は第一次浸漬槽よりは低い特定の
温度において攪拌機61で所定の時間攪拌しながら二次
浸漬処理が施される。第一次浸漬槽から第二次浸漬槽に
テレフタル酸の酢酸懸濁液を移す際には系の温度の低下
に伴つて圧力の低下が起こる。その際第二次浸漬槽中の
酢酸溶媒の一部は気化して第二次浸漬槽土部のライン6
5及び冷却器66を通つて凝縮し、第二次浸漬槽中に還
流する。したがつて、第二次浸漬槽の圧力を調整するこ
とにより温度を調整することができる。二次浸漬処理の
施されたテレフタル酸の酢酸懸濁液は、第二次浸漬槽の
底部の抜き取りライン62、バルブ63及びライン64
を通して第二受器70に送られる。第二受器70の圧力
は通常大気圧に維持されかつその温度は大気圧下におけ
る酢酸の沸点あるいはそれ以下に維持されており、第二
受器70中ではテレフタル酸の酢酸懸濁液は撹拌機71
によつて撹拌されている。第二受器中のテレフタル酸の
酢酸懸濁液は、第二受器底部の抜き取リライン72、ポ
ンプ73及び遠心分離機供給ラインJモVを通して遠心分
離機80に供給される。遠心分離機80の取り出しライ
ン81からテレフタル酸が得られ、溶媒抜き取りライン
82から酢酸溶媒が得られる。遠心分離機から取り出し
たテレフタル酸は、必要に応じて酢酸及び水などで更に
洗浄した後乾燥することにより、高品質のテレフタル酸
が得られる。又、遠心分離機から回収された酢酸溶媒は
そのまま若しくは必要に応じて蒸留などによつて精製し
た後再使用される。以上に詳述した添付図面に示すテレ
フタル酸の製造装置は、本発明の方法を実施するための
装置の1例を示したものであつて、本発明の方法はこれ
に限定されるものではない。本発明の方法によれば、酢
酸溶媒の分解を著しく抑制することのできる比較的緩和
な酸化条件下で酸化することによつて得られる粗テレフ
タル酸であつても、4−カルボキシベンズアルデヒドの
含有率が前記特定の範囲内にありかつ340mμでの光
学密度が特定の範囲内の粗テレフタル酸であるならば、
簡単でしかも前記の特殊な条件下で行う二段の浸漬処理
操作によつて直接重合法によるポリエステルの製造に使
用することのできる高品質のテレフタル酸を製造するこ
とができ、しかも酸化反応の際の酢酸溶媒の酸化分解を
少なくすることができるので、その製造コストが低くな
るという利点がある。
次に、本発明の方法を実施例によつて具体的に説明する
なお、以下の実施例及び比較例はいずれも添付図面に示
した装置を使用して実施した。又、テレフタル酸(TA
)中の4−カルボキシベンズアルデヒド(4−CBA)
の含有率はポーラログラフイ一によつて測定し、テレフ
タル酸の光学密度(0.D.)はテレフタル酸を15重
量%の濃度で含有する2規定水酸化カリウム水溶液を1
儂のセルを用いて340mμで測定した値である。テレ
フタル酸結晶の形状は光学顕微鏡による目視で判定し、
又その結晶の平均粒径は標準プールでテレフタル酸を篩
い分け、その篩い下の分布をゴーダン・シユマンプロツ
トし、50%粒子径で示した。又、ポリエチレンテレフ
タレート(PET)は、テレフタル酸50rとエチレン
グリコール75Vをフラスコに入れ、窒素気流中で20
0℃でエステル化した後、20〜の三酸化アンチモンを
触媒に用いて、温度285℃及び圧力0.1m7!TH
g以下の条件で重縮合して得たものである。ポリエチレ
ンテレフタレートの色調は、色差計で反射光を測定した
外観色のうちb値〔黄色(イ)〜青色白〕で示した。b
値が小さいほど色調が良好である。実施例 1 蒸留塔付酸化反応器10に酢酸10.81<g、水1.
2k9、酢酸コバルト6011酢酸マンガン30y1テ
トラブロムエタン31fを張り込み、反応器の温度を1
90℃及び圧力を11kg/Crliに保持し、バラキ
シレン3kg/Hr、酢酸15.8kg/Hr,水2.
6kg/Hr、酢酸コバルト18r/Hr、酢酸マンガ
ン97/Hr及びテトラブロムエタン9.3t/Hrか
らなる混合物を反応混合物供糺レーン12より連続的に
酸化反応器に送り込みながら、排ガス中の酸素濃度が5
%となるように空気を約4。
2NM3A−パラキシレンの割合で空気供給ライン13
より送り込み、連続酸化反応を行つた。
このとき蒸留塔20内の加熱酢酸の一部を蒸留塔塔側の
加熱酢酸抜き取りライン27を通し、又還流液の一部を
凝縮水抜き取りライン26より抜き取り、反応混合物中
の水濃度を10%重量に保つた。又、反応混合物は1f
!I当り3馬力の撹拌強度で攪拌した。反応生成混合物
は、滞留時間が1hrとなるように設定した液面計の信
号に基づいて、190℃を保つたままライン14、バル
ブ15及び第一受器30を通つて液体サイクロン40へ
送り母液の70重量%(8.41<g/Hr)を分離し
、分離した母液は分離母液戻しライン41を通して反応
器へ戻した。
濃縮した反応混合物へ反応器に連結した蒸留塔の塔側か
ら85重量%の加熱酢酸をライン27を通して14.8
kg/Hrで加えた後、熱交換器43で加熱し、第一次
浸漬槽50へ送り込んだ。この混合物中でテレフタル酸
に対する溶媒比は重量比で4となり、溶媒中の水濃度は
14重量%となつた。第一次浸漬槽の温度を220℃及
び圧力を18kg/Cf!iとして、撹拌した。第一次
浸漬槽での滞留時間を1hrとした後、テレフタル酸の
酢酸懸濁液混合物を温度190℃及び圧力を8kg/C
rAに維持した第二次浸漬槽60へ送り込み、混合物を
攪拌しながら1hrの滞留の後、第二受器70へ送り、
常圧にした後、遠心分離機80で固液分離し洗浄後、固
体部のテレフタル酸を乾燥した。得られたテレフタル酸
の評価結果を表1に示した。実施例 2 蒸留塔付酸化反応器10に酢酸10.8kg、水1.2
kg、酢酸コバルト487、酢酸マンガン2437、テ
トラブロムエタン257を張り込み反応器の温度を21
0℃及び圧力を15kg/Cdに保持し、パラキシレン
3kg/Hr、酢酸20.7kg/Hr、水2.3kV
hr、酢酸コバルト19y//FLrl酢酸マンガン1
0y/Hr及びテトラブロムエタン10y/Hrからな
る混合物を反応混合物供給ライン12より連続的に酸化
反応器に送り込みながら排ガス中の酸素濃度が7%とな
るように空気を約4.6NM3A9−パラキシレンの割
合で空気供給ライン13より送り込み連続酸化反応を行
つた。
このとき蒸留塔20内の加熱酢酸の一部を蒸留塔塔側の
加熱酢酸抜き取りライン27を通し、又還流液の一部を
凝縮水抜き取りライン26より抜き取り反応混合物中の
水濃度を10重量%に保つた。又反応混合物は1m3当
り3馬力の攪拌強度で攪拌した。反応生成混合物は滞留
時間が1hrとなるように設定した液面計の信号に基づ
いて200℃に保つたままのライン14、バルブ15及
び第一受器30を通つて液体サイクロン40へ送り、母
液の60重量%(7.2k9/Hr)を分離し、分離し
た母液は分離母液戻しライン41を通じて反応器へ戻し
た。
濃縮した反応混合物へ反応器に連結した蒸留塔の塔側か
ら90重量%の加熱酢酸をライン27を通して18.2
k9/Hrで加えた後、熱交換器43で加熱し、第一次
浸漬槽50へ送り込んだ。この混合物中でテレフタル酸
に対する溶媒比は重量比で5となり、溶媒中の水濃度は
10重量%となつた。第一次浸漬槽の温度を220℃及
び圧力を18kg/Cdとして攪拌した。第一次浸漬槽
での滞留時間を1hrとした後、テレフタル酸の酢酸懸
濁液混合物を温度を190℃及び圧力を8kg/Cdに
維持した第二次浸漬槽60へ送り込み、混合物を攪拌し
ながら1hrの滞留の後、第二受器70へ送り、常圧に
した後、遠心分離機80で固液分離し、洗浄後、固体部
のテレフタル酸を乾燥した。得られたテレフタル酸の評
価結果を表1に示した。実施例 3 ノ 蒸留塔付酸化反応器10に酢酸10.8k9、水1.2
kg、酢酸コバルト487、酢酸マンガン0.0257
、テトラブロムエタン25rを張り込み、反応器の温度
を190℃及び圧力を11k9/Cdに保持し、パラキ
シレンを3kg/Hr、酢酸31.4kg/Hrl水5
.4kg/Hrl酢酸コバルト9.67/Hrl酢酸マ
ンガン0.05y/Hr及びテトラブロムエタン57/
Hrを反応混合物供給ライン12より連続的に酸化反応
器に送り込みながら排ガス中の酸素濃度が5%となるよ
うに空気を約4.2NM3/K9−パラキシレンの割合
で空気供給ライン13より送り込み連続酸化反応を行つ
た。
このとき蒸留塔20内の加熱酢酸の一部を蒸留塔塔側部
の加熱酢酸抜き取りライン27を通して、又還流液の一
部を凝縮水抜き取りライン26より抜き取り、反応混合
物中の水濃度を10重量%に保つた。又反応混合物は1
m3当り3馬力の攪拌強度で撹拌した。反応生成混合物
は、滞留時間が1hrとなるように設定した液面計の信
号に基づいて190℃を保つたままライン14、バルブ
15及び第一受器30を通して液体サイクロン40へ送
り母液の80重量%(9.6k9/Hr)を分離し、分
離した母液は分離母液戻しライン41を通して反応器へ
戻した。
濃縮した反応混合物へ反応器に連結した蒸留塔の塔側か
ら85重量%の加熱酢酸をライン27を通して34.4
kgArで加えた後、熱交換器43で加熱し、第一次浸
漬槽50へ送り込んだ。この混合物でテレフタル酸に対
する溶媒比は重量比で8となり、溶媒中の水濃度は15
重量%となつた。第一次浸漬槽の温度を210℃及び圧
力を15k9/Cdとして攪拌した。第一次浸漬槽での
滞留時間を1hrとした後、テレフタル酸の酢酸懸濁液
混合物を温度を160℃及び圧力を5kg/Cdに維持
した第二次浸漬槽60へ送り込み、混合物を攪拌しなが
ら1hrの滞留の後第二受器70へ送り常圧にした後、
遠心分離機80で固液分離し洗浄後、固体部のテレフタ
ル酸を乾燥した。得られたテレフタル酸の評価結果を表
1に示した。実施例 4 蒸留塔付酸化反応器10に酢酸10.8kg、水1、2
kg、酢酸コバルト60y1酢酸マンガン157、テト
ラブロムエタン31yを張り込み反応器の温度を80℃
及び圧力を10kg/Cdに保持し、バラキシレン3k
g/Hrl酢酸29.6kg/Hrl水7.2kg/H
rl酢酸コバルト6y/Hrl酢酸マンガン1.57/
Hr及びテトラブロムエタン32/Hr−からなる混合
物を反応混合物供給ライン12より連続的に酸化反応器
に送り込みながら排ガス中の酸素濃度が2%となるよう
に空気を約3.3NM3/Kg−パラキシレンの割合で
空気供給ライン13より送り込み、連続酸化反応を行つ
た。
このとき蒸留塔20内の加熱酢酸の一部を蒸留塔塔側の
加熱酢酸抜き取りライン27を通し、又還流液の一部を
凝縮水抜き取りライン26より抜き取り、反応混合物中
の水濃度を10重量%に保つた。又反応混合物は1FF
!J当り3馬力の攪拌強度で攪拌した。反応生成混合物
は滞留時間が1hrとなるように設定した液面形の信号
に基づいて180℃に保つたままライン14、バルブ1
5及び第一受器30を通して、液体サイクロン40へ送
り母液の90重量%(10.8k9/Hr)を分離し分
離した母液は分離母液戻しライン41を通して反応器へ
戻した。濃縮した反応混合物へ反応器に連結した蒸留塔
の塔側から80重量%の加熱酢酸をライン27を通して
35.61<g/Hrで加えた後、熱交換器43で加熱
し、第一次浸漬槽50へ送り込んだ。この混合物中でテ
レフタル酸に対する溶媒比は重量比で8となり、溶媒中
の水濃度は20重量%となつた。第一次浸漬槽の温度2
10℃及び圧力15kg/Cdの条件下で撹拌した。第
一次浸漬槽での滞留時間を1hrとした後、テレフタル
酸の酢酸懸濁液混合物を温度を160℃及び圧力を51
<g/Cdに維持した第二次浸漬槽60へ送り込み、混
合物を攪拌しながら1hrの滞留の後、第二受器70へ
送り、常圧にした後、遠心分離機80で固液分離し、洗
浄後固体部のテレフタル酸を乾燥した。得られたテレフ
タル酸の評価結果を表1に示した。実施例 5 蒸留塔付酸化反応器10に酢酸10.8kg、水1.2
1<g、酢酸コバルト90y,酢酸マンガン30f,テ
トラブロムエタン427を張り込み反応器の温度を17
0℃及び圧力を9k9/Crliに保持し、パラキシレ
ン3kg/h1−、酢酸29.61<g/Hrl水7.
2k9/Hrl酢酸コバルト97/Hr−、酢酸マンガ
ン37/Hr及びテトラブロムエタン4.2f/Hrか
らなる混合物を反応混合物供給ライン12より連続的に
酸化反応器に送り込みながら、排ガス中のつ酸素濃度が
2%となるように空気を約3.3NM3/Kg−バラキ
シレンの割合で空気供給ライン13より送り込み、連続
反応を行つた。
このとき蒸留塔20内の加熱酢酸の一部を蒸留塔塔側の
加熱酢酸抜き取りライン27を通して又還流液の一部を
凝縮水抜き取りライン26より抜き取り、反応混合物中
の水濃度を10重量%に保つた。又反応混合物は1d当
り3馬力の攪拌強度で攪拌した。反応生成混合物は滞留
時間が1hrとなるように設定した液面計の信号に基づ
いて170℃を保つたままライン14、バルブ15及び
第一受器30を通して液体サイクロン40へ送り、母液
の90重量%(10.8kg/Hr)を分離し、分離し
た母液は分離母液戻しライン41を通して反応器へ戻し
た。
濃縮した反応混合物へ反応器に連結した蒸留塔の塔側か
ら80重量%の加熱酢酸をライン27を通して35.6
kg/?で加えた後、熱交換器43で加熱し、第一次浸
漬槽50へ送り込んT4この混合物中でテレフタル酸に
対する溶媒比は重量比で8となり、溶媒中の水濃度は2
0重量%となつた。第一次浸漬槽の温度を210℃及び
圧力を151<9/CF7fとして攪拌した。第一次浸
漬槽での滞留時間を1hrとした後、テレフタル酸の酢
酸懸濁液混合物を温度190℃及び圧力を81<f!/
Cdに維持した第二次浸漬槽60へ送り込み、混合物を
攪拌しながら1hrの滞留の後、第二受器70へ送り込
み常圧にした後、遠心分離機80で固液分離し、洗浄後
固体部のテレフタル酸を乾燥した。得られたテレフタル
酸の評価結果を表1に示した。比較例 1蒸留塔付酸化
反応器10に酢酸10.8kg、水1.2kg、酢酸コ
バルト60y,酢酸マンガン6f7、テトラブロムエタ
ン317を振り込み、反応器の温度を240℃及び圧力
を25kg/Crilに保持し、パラキシレン3kg/
Hr,酢酸23.6kfI/Hrl水4kg/Hrl酢
酸コバルト187/Hr酢酸マンガン1.87/Hr及
びテトラブロムエタン963f/Hrからなる混合物を
反応混合物供給ライン12より連続的に酸化反応器に送
り込みながら排ガス中の酸素濃度が5%となるように空
気を約4.2NM3/Kgパラキシレンの割合で空気供
給ライン13より送り込み、連続酸化反応を行つた。
このとき蒸留塔内の加熱酢酸の一部を蒸留塔塔側の加熱
酢酸抜き取りライン27を通し、又還流液の一部を凝縮
水抜き取りライン26より抜き取り、反応混合物中の水
濃度を10重量%に保つた。又、反応混合物は1m3当
り3馬力の撹拌強度で攪拌した。反応生成混合物は滞留
時間が1hr−となるように 5設定した液面計の信号
に基づいて240℃を保つたままライン14、バルブ1
5及び第一受器30を通して液体サイクロン40へ送り
、母液の70重量%(8.4kg/Hr)を分離し、分
離した母液は分離母液戻しライン41を通して反応器へ
戻した。1濃縮した反応混合物へ反応器に連結した蒸留
塔の塔側から85重量%の加熱酢酸をライン27を通し
て24kg/Hrで加えた後、熱交換器43で加熱し、
第一次浸漬槽50へ送り込んだ。
この混合物中でテレフタル酸に対する溶媒比は重量比で
6となり、溶媒中の水濃度は14重量%となつた。第一
次浸漬槽の温度を230℃及び圧力を20kg/Crl
iとして攪拌した。第一次浸漬槽での滞留時間を1hr
とした後、テレフタル酸の酢酸懸濁液混合物を温度20
0℃及び圧力を10kg/Cdに維持した第二次浸漬槽
60へ送り込み、混合物を攪拌しながら1hr−の滞留
の後、第二受器70へ送り、常圧にした後、遠心分離機
80で固液分離し、洗浄後固体部のテレフタル酸を乾燥
した。得られたテレフタル酸の評価結果を表1に示した
。比較例 2 蒸留塔付酸化反応器10に酢酸10.8kg、水1.2
kg、酢酸コバルト547、酢酸マンガン2.77、テ
トラブロムエタン327を振り込み反応器の温度を20
0℃及び圧力を12kg/CrAに保持し、パラキシレ
ン3kg/Hrl酢酸15.8kν1ら水2,6kg/
Hr、酢酸コバルト117/Hrl酢酸マンガン0.5
7/Hr−及びテトラブロムエタン6.47/Hrから
なる混合物を反応混合物供給ライン12より連続的に酸
化反応器に送り込みながら排ガス中の酸素濃度が5%と
なるように空気を約4.2NM3/Kg−パラキシレン
の割合で空気供給ライン13より送り込み、連続酸化反
応を行つた。
このとき蒸留塔内の加熱酢酸の一部を蒸留塔塔側の加熱
酢酸抜き取りライン27を通して又還流液の一部を凝縮
水抜き取りライン26より抜き取り、反応混合物中の水
濃度を10重量%に保つた。又反応重合物は1m3当り
3馬ガの攪拌強度で攪拌した。] θ 反応生成混合物は滞留時間が1hrとなるように設定し
た液面計の信号に基づいて200℃に保つたままライン
14、バルブ15及び第一受器30を通して液体サイク
ロン40へ送り、母液の80重量%、(9.6kg/H
r)を分離し、分離した母液は分離母液戻しライン41
を通して反応器へ戻した。
濃縮した反応混合物へ反応器に連結した蒸留塔の塔側か
ら85重量%の加熱酢酸をライン27を通して16kg
/Hr匂口えた後、熱交換器43で加熱し、第一次浸漬
槽50へ送り込んだ。この混合物中でテレフタル酸に対
する溶媒比は重量比で4となり、溶媒中の水濃度は14
重量%となつた。第一次浸漬槽の温度を220℃及び圧
力を18kg/Cdとして撹拌した。第一次浸漬槽での
滞留時間を1hrとした後、テレフタル酸の懸濁液混合
物を温度冫180℃及び圧力を8kg/Cwiに維持し
た第二次浸漬槽60へ送り込み、混合物を撹拌しながら
1hrの滞留の後、第二受器70へ送り、常圧にした後
、遠心分離機80で固液分離し、洗浄後固体部のテレフ
タル酸を乾燥した。得られたテレフタル酸の評価結果を
表1に示した。比較例 3 蒸留塔付酸化反応器10に酢酸10.8kg、水1,2
kg、酢酸コバルト30f1酢酸マンガン22y、臭化
コバルト78.5tを張り込み、反応器の温度を160
℃及び圧力を7kg/Cdに保持し、パラキシレン3k
9/Hrl酢酸43.7kg/Hrl水2.3k9/H
rl酢酸コバルト3f7/Hrl酢酸マンガン2y/H
r及び臭化コバルト8y/Hrからなる混合物を反応混
合物供給ライン12より連続的に酸化反応器に送り込み
ながら、排ガス中の酸素濃度が5%となるように空気を
約4.2NM3/Kg−パラキシレンの割合で空気供給
ライン13より送り込み、連続酸化反応を行つた。
このとき蒸留塔内の加熱酢酸の一部を蒸留塔塔側の加熱
酢酸抜き取りライン27を通し又還流液の一部を凝縮水
抜き取りライン26より抜き取り、反応混合物中の水濃
度を10重量%に保つた。又反応混合物は1m1当り3
馬力の攪拌強度で攪拌した。反応生成混合物は蒸留時間
が1hrとなるように設定した液面計の信号に基づいて
160℃を保つたままライン14、バルブ15及び第一
受器30を通して、液体サイクロン40へ送り母液の9
0重量%(10.8kg/Hr)を分離し、分離した母
液は分離母液戻しライン41を通して反応器へ戻した。
濃縮した反応混合物へ反応器に連結した蒸留塔の塔側か
ら95重量%の加熱酢酸をライン27を通して44.8
k9/Hrで加えた後、熱交換器43で加熱し、第一次
浸漬槽50へ送り込んだ。この混合物中でテレフタル酸
に対する溶媒比は重量比で10となり、溶媒中の水濃度
は5重量%となつた。第一次浸漬槽の温度を230℃及
び圧力を20kg/iとし攪拌した。第一次浸漬槽での
滞留時間1hrとした後、テレフタル酸の酢酸懸濁液混
合物を温度を200℃及び圧力を10kg/dに維持し
た第二次浸漬槽60へ送り込み、混合物を攪拌しながら
1hrの滞留の後、第二受器70へ送り、常圧にした後
、遠心分離機80で固液分離し、洗浄後固体部のテレフ
タル酸を乾燥した。得られたテレフタル酸の評価結果を
表1に示した。比較例 4 蒸留塔付酸化反応器10に酢酸10.8kg、水1.2
kg、酢酸コバルト60y1酢酸マンガン30r1臭化
ナトリウム37tを張り込み、反応器の温度を180℃
及び圧力を10kg/Cdに保持し、パラキシレン3k
g/Hr,酢酸29.6kg/Hrl水7.2kg/H
rl酢酸コバルト6f/Hrl酢酸マンガン3t/Hr
及び臭化ナトリウム4y/Hr−からなる混合物を反応
混合物供給ライン12より連続的に 二酸化反応器に送
り込みながら排ガス中の酸素濃度が5%となるように空
気を約4.2NM3//1<g−パラキシレンの割合で
空気供給ライン13より送り込み、連続酸化反応を行つ
た。
このとき蒸留塔内の加熱酢酸の一部を蒸留塔塔側の加熱
酢酸抜き取り jライン27を通し、又還流液の一部を
凝縮水抜き取りライン26より抜き取り、反応混合物中
の水濃度を10重量%に保つた。又反応混合物は1d当
り3馬力の撹拌強度で撹拌した。反応生成混合物は滞留
時間が1hrとなるように 5設定した液面計の信号に
基づいて、180℃に保つたままライン14、バルブ1
5及び第一受器30を通して液体サイクロン40へ送り
、母液の90重量%(10.8kg/Hr)を分離し、
分離した母液は分離母液戻しライン41を通して反応器
へ ィ戻した。
濃縮した反応混合物へ反応器に連結した蒸留塔の塔側か
ら80重量%の加熱酢酸をライン27を通して35.6
kg/Hrで加えた後、熱交換器43で加熱し、第一次
浸漬槽50へ送り込んだ。]この混合物中でテレフタル
酸に対する溶媒比は重量比で8となり溶媒中の水濃度は
20重量%となつた。
第一次浸漬槽の温度を220℃及び圧力を18kg/C
dとして攪拌した。第一次浸漬槽での滞留時間を1hr
とした後、テレフタル酸の酢酸懸濁液混合物を温度を1
90℃及び圧力を8kg/CF7lに維持した第二次浸
漬槽60へ送り込み、混合物を撹拌しながら1hrの滞
留の後、第二受器70へ送り、常圧にした後、遠心分離
機80で固液分離し、洗浄液固体部のテレフタル酸を乾
燥した。得られたテレフタル酸の評価結果を表1に示し
た。比較例 5蒸留塔付酸化反応器10に酢酸10.8
kg、水1.2kg、酢酸コバルト36V1酢酸マンガ
ン3.6t1テトラブロムエタン18.67を張り込み
、反応器の温度を220℃及び圧力を181<g/Cd
に保持し、パラキシレン3kg/Hr、酢酸15.8k
g/Hr−、水2.6kg/Hr−、酢酸コバルト10
.8?/Hrl酢酸マンガン1.1f7/Hr及びテト
ラブロムエタン5.6t/Hrからなる混合物を反応混
合物供給ライン12より連続的に酸化反応器に送り込み
ながら、排ガス中の酸素濃度が2%となるように空気を
約3.3NM3/Kg−パラキシレンの割合で空気供給
ライン13より送り込み、連続酸化反応を行つた。
このとき蒸留塔内の加熱酢酸の一部を蒸留塔塔側の加熱
酢酸抜き取りライン27を通し、又還流液の一部を凝縮
水抜き取りライン26より抜き取り、反応混合物中の水
濃度を10重量%に保つた。又反応混合物は1イ当り3
馬力の攪拌強度で撹拌した。反応生成混合物は滞留時間
が1hrとなるように設定した液面計の信号に基づいて
190℃に保つたまま、ライン14、バルブ15及び第
一受器30を通して液体サイクロン40へ送り母液の7
0重量%(8.4kg/Hr−)を分離し、分離した母
液は分離母液戻しライン41を通して反応器へ戻した。
濃縮した反応混合物へ反応器に連結した蒸留塔の塔側か
ら85重量%の加熱酢酸をライン27を通して14.8
kg/Hrで加えた後、熱交換器43で加熱し、第一次
浸漬槽50へ送り込んだ。この混合物中でテレフタル酸
に対する溶媒比は重量比で4となり、溶媒中の水濃度は
14重量%となつた。第一次浸漬槽の温度を220℃及
び圧力を18kg/Cdとして攪拌した。第一次浸漬槽
での滞留時間を1hrとした後、テレフタル酸の酢酸懸
濁液混合物を温度を190℃及び圧力を8kg/Crl
lに維持した第二次浸漬槽60へ送り込み、混合物を攪
拌しながら1hrの滞留の後、第二受器70へ送り、常
圧にした後、遠心分離機80で固液分離し、洗浄後固体
部のテレフタル酸を乾燥した。得られたテレフタル酸の
評価結果を表1に示した。上ビ車交例 6蒸留塔付酸
化反応器10に酢酸10.8k9、水1.2kg、酢酸
コバルト907、酢酸マンガン15V1テトラブロムエ
タン36yを張り込み反応器の温度を160℃及び圧力
を7k9/Cdに保持し、パラキシレン3k9/Hr、
酢酸29.6kg/Hrl水7.2kg/Hr、酢酸コ
バルト97/Hr、酢酸マンガン1.5t/Hr−及び
テトラブロムエタン3,6y/Hrからなる混合物を反
応混合物供給ライン12より連続的に酸化反応器に送り
込みながら排ガス中の酸素濃度が7%となるように空気
を約4.6NM3/Kg−パラキシレンの割合で空気供
給ライン13より送り込み、連続酸化反応を行つた。
このとき蒸留塔内の加熱酢酸の一部を蒸留塔塔側の加熱
酢酸抜き取りライン27を通し、又還流液の一部を凝縮
水抜き取りライン26より抜き取り、反応混合物中の水
濃度を10重量%に保つた。又反応混合物は1m3当り
3馬力の撹拌強度で攪拌した。反応生成混合物は滞留時
間が1hr−となるように設定した液面計の信号に基づ
いて160℃に保つたままライン14、バルブ15及び
第一受器30を通して液体サイクロン40へ送り、母液
の90重量%(10,8k9/Hr)を分離し、分離し
た母液は分離母液戻しライン41を通して反応器へ戻し
た。濃縮した反応混合物へ反応器に連結した蒸留塔の塔
側から80重量%の加熱酢酸をライン27を通して35
.6kg/Hrで加えた後、熱交換器43で加熱し第一
浸漬槽50へ送り込んだ。この混合物中でテレフタル酸
に対する溶媒比は重量比で8となり、溶媒中の水濃度は
20重量%となつた。第一次浸漬槽の温度を210℃及
び圧力を151<9/Cr7Lとし、攪拌した。第一次
浸漬槽での滞留時間を1hrとした後、テレフタル酸の
酢酸懸濁液混合物を温度を190℃及び圧力を8k9/
Cdに維持した第二次浸漬槽60へ送り込み、混合物を
攪拌しながら1hrの滞留の後、第二受器70へ送り、
常圧にした後、遠心分離機80で固液分離し、洗浄後固
体部のテレフタル酸を乾燥した。得られたテレフタル酸
の評価結果を表1に示した。σσ 実施例6〜7及び比較例7 実施例1において液体サイクロン40での母液の分離温
度をそれぞれ170℃(実施例6)180℃(実施例7
)及び155℃(比較例7)とした以外は、すべて実施
例1と同様の方法によりテレフタル酸を製造した。
得られたテレフタル酸の評価結果を表2に示した。実施
例 8 実施例1において反応混合物供給ライン12より送り込
む原料中の、酢酸を23.7k9/Hr、水を3.9k
g/Hr,酢酸コバルトを247/Hrl酢酸マンガン
を127/Hrl及びテトラブロムエタンを12.4y
/Hrとし、蒸留塔塔側の加熱酢酸抜き取りライン27
を通して加える85重量%の加熱酢酸量を22,8kg
/Hrとし、第一次浸漬槽の温度を220℃及び圧力を
18k9/c殖第二次浸漬槽の温度を180℃及び圧力
を7kg/Cdとした以外は、すべて実施例1と同様の
方法によりテレフタル酸を製造した。
得られたテレフタル酸の評価結果を表2に示した。実施
例 9 実施例8において、液体サイクロン40での母液の分離
割合を80重量%とし、蒸留塔塔側の加熱酢酸抜き取り
ライン27を通して加える加熱酢酸の量を25.2kg
/Hrとし、又反応器10へ反応混合物供給ライン12
より供給する原料中の酢酸を23、6k9/′Hrl水
を4.0kg/Hrl酢酸コバルトを127/Hr−、
酢酸マンガンを6y/Hr及びテトラブロムエタンを6
.2y/Hrとした以外は、すべて実施例8と同様の方
法によりテレフタル酸を製造した。
得られたテレフタル酸の評価結果を表2に示した。実施
例 10 実施例8において、液体サイクロン40での母液の分離
割合を90重量%とし、蒸留塔塔側の加熱酢酸抜き取り
ライン27を通して加える加熱酢酸の量を26.4k9
/Hrとし、又反応器10へ反応混合物供給ライン12
より供給する原料中の酢酸を23.4kg/Hrl水を
4.11<g/Hrl酢酸コバルトを67/Hr、酢酸
マンガンを37/Hr及びテトラブロムエタンを3.1
7/Hrとした以外は、すべて実施例8と同様の方法に
よりテレフタル酸を製造した。
得られたテレフタル酸の評価結果を表2に示した。比較
例 8 実施例8において液体サイクロン40での母液の分離割
合を50重量%とし、蒸留塔塔側の加熱酢酸抜き取りラ
イン27を通して加える加熱酢酸の量を21,6kg/
Hrl又反応器10・へ反応混合物供給ライン12より
供給する原料中の酢酸を23.8kI猜、水を3.8k
9/Hrl酢酸コバルトを307/Hrl酢酸マンガン
を15f7/Hr及びテトラブロムエタンを15.5t
/Hr−とした以外は、すべて実施例8と同様の方法に
よりテレフタル酸を製造した。
得られたテレフタル酸の評価結果を表2に小した。実施
例 11 実施例1において、第一次浸漬槽の温度を230℃及び
圧力を201<g/Cdl第二次浸漬槽の温度を200
℃及び圧力を10kg/Cdとし、又、第一次浸漬槽の
テレフタル酸に対する溶媒比を重量比で2とするため蒸
留塔塔側の加熱酢酸抜き取りライン27を通して加える
加熱酢酸の量を5.61<g/Hrとし、反応器10へ
反応混合物供給ライン12より供給する原料中の酢酸を
8.01<g/Hr及び水を1.21<g/Hrとした
以外は、すべて実施例1と同様の方法でテレフタル酸を
製造した。
得られたテレフタル酸の評価結果を表3に示した。実施
例 12 実施例1において、第一次浸漬槽の温度を230℃及び
圧力を201<g/Ctli、第二次浸漬槽の温度を2
00℃及び圧力を10kg/Cdとし、又、第一次浸漬
槽のテレフタル酸に対する溶媒比を重量比で3とするた
め蒸留塔塔側の加熱酢酸抜き取りライン27を通して加
える加熱酢酸を10.2kg/Hrとし、反応器10へ
反応混合物供給ライン12より供給する原料中の酢酸を
11.9kg/Hr及び水を1.9kg/Hrとした以
外は、すべて実施例1と同様の方法でテレフタル酸を製
造した。
得られたテレフタル酸の評価結果を表3に示した。J/
実施例 13 実施例1において、第一次浸漬槽の温度を230℃及び
圧力を20k9/Cdl第二次浸漬槽の温度を200℃
及び圧力を10k9/Cdとし、又、第一次浸漬槽のテ
レフタル酸に対する溶媒比を重量比で4とするために蒸
留塔塔側の加熱酢酸抜き取りライン27を通して加える
加熱酢酸の量を14.8kg/Hrとし、反応器10へ
反応混合物供給ライン12より供給する原料中の酢酸を
15.8kg/Hr及び水を2.6kg/Hrとした以
外は、すべて実施例1と同様の方法でテレフタル酸を製
造した。
得られたテレフタル酸の評価結果を表3に示した。上ヒ
車交例 9実施例1において、第一次浸漬槽の温度を
230℃及び圧力を20kg/Crli.第二次浸漬槽
の温度を200℃及び圧力を10kg/Cr!iとし、
又、第一次浸漬槽のテレフタル酸に対する溶媒比を重量
比で1,5とするために蒸留塔塔側の加熱酢酸抜き取り
ライン27を通して加える加熱酢酸の量を3.3kg/
Hrとし、反応器10へ反応混合物供給ライン12より
供給する原料中の酢酸を6.0k9/Hr及び水を0,
9kg/Hrとした以外はすべて実施例1と同様の方法
でテレフタル酸を製造した。
得られたテレフタル酸の評価結果を表3に示した。実施
例 14実施例1において、第一次浸漬槽の温度を20
0℃及び圧力を13kg/Cdl第二次浸漬槽の温度を
180℃及び圧力を7kf!/Cdとし、又第一次浸漬
槽のテレフタル酸に対する溶媒比を重量比で6とするた
めに蒸留塔塔側の加熱酢酸抜き取りライン27を通して
加える加熱酢酸の量を24.0kg/]1)−とし、反
応器10へ反応混合物供給ライン12より供給する原料
中の酢酸を23.6kg/Hr及び水を4.0kg/H
rとした以外はすべて実施例1と同様の方法でテレフタ
ル酸を製造した。
得られたテレフタル酸の評価結果を表3に示した。実施
例 15 実施例1において、第一次浸漬槽の温度を200℃及び
圧力を13kg/Crli、第二次浸漬槽の温度を18
0℃及び圧力を7kg/Cdとし、又第一次浸漬槽のテ
レフタル酸に対する溶媒比を重量比で8とするために蒸
留塔塔側の加熱酢酸抜き取りライン27を通して加える
加熱酢酸の量を33.2kg/Hrとし、反応器10へ
反応混合物供給ライン12より供給する原料中の酢酸を
31.4kg/Hr及び水を5.4kg/h1−とした
以外はすべて実施例1と同様の方法でテレJャ^ル酸を製
造した。
得られたテレフタル酸の評価結果を表3に示した。実施
例16〜17及び比較例10 実施例3において、第1次浸漬槽の温度及び圧力条件を
、それぞれ実施例16では温度を190℃及び圧力を9
k!9/Cdl実施例17では温度を200℃及び圧力
を13k9/Cdl比較例10では温度を180℃及び
圧力を71<g/Cdとした以外はすべて実施例3と同
様の方法でテレフタル酸を製造した。
得られたテレフタル酸の評価結果を表4に示した。実施
例 18 実施例3において、液体サイクロン40による酸化反応
母液の分離割合を90重量%とし、第一次浸漬槽の温度
を230℃及び圧力を20kg/Cdl第二次浸漬槽の
温度を200℃及び圧力を10kg/Cwi.又、第一
次浸漬槽のテレフタル酸に対する溶媒比を重量比で6と
しかつ水濃度を10重量%とするために、蒸留塔塔側の
加熱酢酸抜き取りライン27を通して90重量%の加熱
酢酸を26.4kg/Hrで加え、更に反応器10へ反
応混合物供給ライン12より供給する原料中の酢酸を2
4.9kv/Hr,水を2.7kg/Hr−、酢酸コバ
ルトを0.05y/Hr,及びテトラブロムエタンを2
.5V/Hrとした以外は、すべて実施例3と同様の方
法でテレフタル酸を製造した。
得られたテレフタル酸の評価結果を表4に示した。比較
例 11 実施例17において、第一次浸漬槽の温度を250℃及
び圧力を23kg/Cdとした以外はすべて実施例17
と同様の方法でテレフタル酸を製造した。
得られたテレフタル酸の評価結果を表4に示した。実施
例19〜21及び比較例12〜13 実施例13において第二次浸漬槽の温度及び圧力条件を
それぞれ実施例19では温度を180℃及び圧力を7k
g/Cdl実施例20では温度を160℃及び圧力を5
1<g/CriL、実施例21では温度を150℃及び
圧力を5k9/Cdl比較例12では温度を230℃及
び圧力を14k9/c武比較例13では温度を140℃
及び圧力を5kg/Cdとした以外はすべて実施例13
と同様の方法でテレフタル酸を製造した。
得られたテレフタル酸の評価結果を表5に示した。
【図面の簡単な説明】
添付図面は本発明を実施するに当り、使用する装置の一
例の系統図を示す。 図中主たる符号の説明は次のとおりである。10・・・
・・・酸化反応器、12・・・・・・反応原料混合物供
給ライン、13・・・・・・空気供給ライン、20・・
・・・・棚段式蒸留塔、25・・・・・・排出ガスライ
ン、27・・・・・・加熱酢酸抜き取りライン、30・
・・・・・第一受器、40・・・・・・液体サイクロン
、41・・・・・・分離母液戻しライン、50・・・・
・・第一次浸漬槽、60・・・・・・第二浸漬槽、70
・・・・・・第二受器、80・・・・・・遠心分離器。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (A)酢酸溶媒中でコバルト化合物、マンガン化合
    物及び臭素化合物を含む酸化触媒の存在下に170ない
    し230℃の温度及び加圧の条件下でパラキシレンを分
    子状酸素含有ガスで酸化し、酸化反応によつて得られる
    酸化反応生成混合物に含まれる粗テレフタル酸中の4−
    カルボキシベンズアルデヒドの含有率が500ないし3
    000ppmの範囲にありかつ粗テレフタル酸の340
    mμでの光学密度が0.3以下である酸化反応生成混合
    物を得、(B)該混合物を酸化反応温度より30℃低い
    温度以下に冷却することなくその中に含まれる母液の6
    0重量%以上を分離して酸化反応器に循環させるととも
    に、(C)残りの該混合物に粗テレフタル酸に対する酢
    酸溶媒の重量比が2ないし10の範囲になる割合の量の
    加熱酢酸を加えて得た粗テレフタル酸の酢酸懸濁液を酸
    化反応温度ないし240℃の範囲の温度で攪拌下に一次
    浸漬処理を施し、(D)次に150ないし220℃の範
    囲にあつてかつ一次浸漬の温度よりも少なくとも10℃
    低い温度で攪拌下に二次浸漬処理を施し、(E)得られ
    たテレフタル酸の酢酸懸濁液からテレフタル酸を分離す
    ることを特徴とする高純度テレフタル酸の製造方法。 2 酸化反応によつて得られる酸化反応生成混合物とし
    て、粗テレフタル酸中の4−カルボキシベンズアルデヒ
    ドの含有率が600ないし2500ppmの範囲にあり
    かつ粗テレフタル酸の340mμでの光学密度が0.2
    以下にある酸化反応生成混合物を取得する特許請求の範
    囲第1項記載の製造方法。 3 一次浸漬処理を、粗テレフタル酸に対する酢酸溶媒
    の重量比が3ないし8の範囲にある粗テレフタル酸の酢
    酸懸濁液を酸化反応温度より10℃高い温度ないし23
    0℃の範囲の温度で施す特許請求の範囲第1項記載の製
    造方法。 4 二次浸漬処理を、160ないし200℃の範囲にあ
    りかつ一次浸漬の温度よりも少なくとも20℃低い温度
    で施こす特許請求の範囲第1項記載の製造方法。 5 酸化反応器として、上部に蒸留塔を連結した酸化反
    応器を使用して、該蒸留塔の塔項から酸化反応によつて
    副生した水を蒸留除去しながらかつ該蒸留塔の塔底から
    酢酸を酸化反応器に還流させながらパラキシレンの酸化
    反応を行う特許請求の範囲第1項記載の製造方法。 6 酸化反応器として、上部に蒸留塔を連結した酸化反
    応器を使用して、該蒸留塔の塔項から酸化反応によつて
    副生した水を蒸留除去しながらかつ該蒸留塔の塔底から
    酢酸を酸化反応器に還流させながらパラキシレンの酸化
    反応を行うとともに、該蒸留塔の塔底あるいは塔側部か
    ら抜き出した酢酸を加熱酢酸として使用する特許請求の
    範囲第1項又は第5項記載の製造方法。
JP15722577A 1977-12-28 1977-12-28 高純度テレフタル酸の製造方法 Expired JPS5910650B2 (ja)

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