JPS5842858B2 - 高純度テレフタル酸の製法 - Google Patents

高純度テレフタル酸の製法

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JPS5842858B2
JPS5842858B2 JP15722777A JP15722777A JPS5842858B2 JP S5842858 B2 JPS5842858 B2 JP S5842858B2 JP 15722777 A JP15722777 A JP 15722777A JP 15722777 A JP15722777 A JP 15722777A JP S5842858 B2 JPS5842858 B2 JP S5842858B2
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茂美 白木
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はエチレングリコールでエステル化し、引き続き
重合を行ういわゆる直接重合法によりポリエチレンテレ
フタレートを製造することができる高品質のテレフタル
酸の製造方法に関する。
従来テレフタル酸を製造する方法として、一般にはバラ
キシレンを重金属を含む酸化触媒の存在下に酢酸溶媒中
で分子状酸素含有ガスで酸化する方法が広く採用されて
いる。
又この一段階の酸化反応によって直接重合法でポリエス
テルを製造することのできる高品質のテレフタル酸を製
造する技術に関しても種々の方法が提案されている。
しかし、これらのいずれの方法に従っても直接重合法に
使用することのできる高品質のテレフタル酸を経済的に
製造することは困難である。
たとえば、特に一段階の酸化反応によって直接重合法に
使用することのできる高品質のテレフタル酸を製造する
ためには、溶媒比、触媒組成、反応温度、分子状酸素含
有ガスの供給量(排出ガス中の酸素ガスの含有量)並び
に滞留時間などの酸化条件を苛酷にしなげればならない
その結果高品質のテレフタル酸が製造できたとしても、
いずれの場合にも酢酸溶媒の酸化分解が特に著しく増加
するので、経済的に高品質のテレフタル酸を製造するこ
とはできない。
したがって従来の方法では直接重合用の高品質のテレフ
タル酸は、4−カルボキシベンズアルデヒドなどの酸化
中間体及び着色物質などの不純物をかなり多量に含有す
る粗テレフタル酸に、接触水素化処理、接触脱カルボニ
ル化処理、再結晶処理などの精製処理を施すことによっ
て製造するのが通常であった。
しかしながら、これらの接触水素化処理、接触脱カルボ
ニル化処理又は再結晶処理などの精製処理を施すことに
よっても高品質のテレフタル酸を製造することはできる
が、精製処理操作が煩雑であるので必然的に製造コスト
が高くなる。
したがってこれらの方法で精製したテレフタル酸は経済
性の面から直接重合用のテレフタル酸に要求される要件
を充分に満足するものではない。
又、バラキシレンの液相酸化反応によって製造した粗テ
レフタル酸を前記以外の方法によって精製する方法に関
しても、多くの方法が提案されている。
たとえば、第二コバルト触媒の存在下に低級脂肪族カル
ボン酸溶媒中で分子状酸素含有ガスで酸化することによ
って得られる粗テレフタル酸を、酢酸などの低級脂肪族
カルボン酸中に混合した懸濁液を高温に加熱処理する方
法が特公昭4413135号公報及び特開昭49−20
141号公報等に提案され、又これらの方法と類似の方
法も特公昭47−7538号公報に提案されている。
しかしながら、これらの方法においても前記公報の明細
書の実施例の記載からも明らかなように、いずれの方法
でも直接重合法によるポリエステルの製造に使用するこ
とのできる高品質のテレフタル酸は得られていない。
又、特開昭51−127037号公報(ベルギー国公開
特許公報、Be1g、840624号の対応特許)には
、コバルト化合物、マンガン化合物及び臭素化合物から
なる触媒の存在下に、160ないし180℃の温度でバ
ラキシレンを分子状酸素含有ガスで酸化して得られた粗
テレフタル酸を含む酸化反応生成混合物を、母液を分離
することなくそのま〜の状態で酸化反応温度から50℃
低い温度と25℃高い温度に保持した後テレフタル酸を
分離し、次いで分離したテレフタル酸を母液又は新たな
酢酸溶媒中に懸濁化させ、該懸濁液を少なくとも100
℃以上具体的には約160℃までの温度に保持した後テ
レフタル酸を分離することにより、酢酸の酸化分解を抑
制することができ、しかも直接重合法に使用することの
できるテレフタル酸が製造できることが記載されている
しかしながら、この方法では一段階目の処理を粗テレフ
タル酸を含む酸化反応混合物から反応母液を分離するこ
となくそのま呈の状態で行うために、精製効果が充分で
なく、得られるテレフタル酸は、特に4−カルボキシベ
ンズアルデヒド以外の着色不純物及びトルイル酸などの
不純物の含有率が多く、光学密度が大きいのでその結果
直接重合法に使用しても、同公報の実施例15からも明
らかなように、色相の良好なポリエチレンテレフタレー
トは得られていない。
又、この方法で得られたテレフタル酸は柱状結晶ないし
針状結晶であり、直接重合法に使用する場合にエチレン
グリコールとのスラリー性が良好でないという大きな欠
点がある。
直接重合法によるポリエステルの製造用のテレフタル酸
に要求される要件として高純度であって色相が優れてい
ることだけでは充分とは言い難い。
直接重合法を採用する場合には、テレフタル酸をはx等
モル量のエチレングリコールに混合して懸濁液の状態で
反応させることが必要である。
このような固液不均一反応系において重合原料のテレフ
タル酸は攪拌混合性や懸濁液の輸送性などのスラリー性
が良好であることが要求される。
高純度テレフタル酸のエチレングリコール懸濁液のスラ
リー性を向上させるためには、テレフタル酸の結晶形状
が球状に近くかつその平均粒径が大きいことが必要であ
る。
したがって、直接重合によるポリエステルの製造に使用
されるテレフタル酸には高純度であってかつ色相が優れ
ていることに加えて、スラリー性が良好であることが要
求される。
テレフタル酸のスラリー性を向上させる方法として、特
公昭45−11488号公報には酢酸又は酢酸と水との
混合溶媒のようにテレフタル酸に対する溶解度の小さい
溶媒中で微粒子状の高純度テレフタル酸を加熱処理する
方法が提案されており、特公昭49−20303号公報
には同様に酢酸又は水などのようにテレフタル酸に対す
る溶解度の小さい溶媒中で粗大粒子状の高純度テレフタ
ル酸を懸濁液の状態で攪拌槽外の循環ポンプによってポ
ンプ攪拌処理をする方法が提案されている。
しかし、前者の方法では、ヘンケル法におけるテレフタ
ル酸アルカリ塩の水溶液から酸析によって一旦生成した
テレフタル酸のような平均粒径が数μあるいはそれ以下
の微粒子状のテレフタル酸を酢酸又は酢酸と水との混合
溶媒等に懸濁させ、その懸濁液を溶媒の沸点近くの温度
まで加熱することによって微粒子状のテレフタル酸結晶
の平均ね径を増大させしかもその形状を球状に近い結晶
とするものである。
又、後者の方法では、一旦晶出法によって生成した平均
粒径が50ないし200扉μの粗大粒子でありかつ細長
い形状のテレフタル酸結晶を溶解度の小さい溶媒中に懸
濁させ、その懸濁液を常温付近の温度で加熱することな
くポンプ攪拌することによってテレフタル酸結晶の平均
粒径を減少させながら見掛は密度を向上させ、丸みを増
した形状のテレフタル酸結晶を得るものである。
これらのいずれの方法においても、原料として使用され
るテレフタル酸は酸析法によって生成した微粒子状の高
純度テレフタル酸又は晶出法等によって生成した粗大粒
子状の高純度テレフタル酸であり、一旦生成した高純度
テレフタル酸を懸濁液の状態で処理することによりスラ
リー性を向上させるものである。
4−カルボキシベンズアルデヒドなどの酸化中間体及び
着色物質をかなり多量に含む粗テレフタル酸を前述のよ
うな接触水素化処理、接触脱カルボニル化処理又は再結
晶処理等のような煩雑な精製法によることなく簡単な精
製処理操作によって精製することができ、しかもその精
製処理操作と同時に結晶形状が球状に近くかつ平均粒径
の大きいスラリー性の良好な高純度テレフタル酸を製造
することができるならば、酸化反応の段階における酢酸
溶媒の酸化分解を著しく抑制することができるので、前
述の一段階の酸化反応によって直接高品質のテレフタル
酸を製造する方法にくらべて経済的にも有利である。
本発明者等は、バラキシレンを酢酸溶媒中で酸化触媒の
存在下に分子状酸素含有ガスで酸化して得られる4−カ
ルボキシベンズアルデヒドなどの不純物を多量に含有す
る粗テレフタル酸を簡単な処理操作によって精製するこ
とにより、結晶形状が球状に近くかつ平均粒径が大きく
、スラリー性の良好なテレフタル酸であってしかも直接
重合法によるポリエステルの製造に使用することのでき
る高品質のテレフタル酸を製造する方法について検討し
た結果、本発明に到達したものである。
本発明の目的はバラキシレンを酢酸溶媒中で触媒の存在
下に分子状酸素含有ガスで酸化して得られる粗テレフタ
ル酸から直接重合法によるポリエステルの製造に適した
結晶の形状が球状に近く、かつその平均粒子径が大きく
、スラリー性の良好な品質のテレフタル酸を製造する方
法を提供することである。
本発明について概説すると、本発明は酢酸溶媒中でコバ
ルト化合物、マンガン化合物及び臭素化合物を含む酸化
触媒の存在下に高温加圧の条件下でバラキシレンを分子
状酸素含有ガスで酸化して得られる粗テレフタル酸を酢
酸溶媒中で懸濁液の状態で加熱下に浸漬処理を施すこと
によるテレフタル酸の精製方法において、−次浸漬処理
を170ないし240℃の範囲の温度で行うとともに、
次いで二次浸漬処理を150ないし220℃の範囲にあ
りかつ一次浸漬処理温度より少なくとも10℃低い温度
で該テレフタル酸の酢酸懸濁液1m3当たりの攪拌動力
が1.0ないし5.0馬力の範囲であり又攪拌翼先端の
線速度が0.8ないし4m/秒の攪拌条件下に行うこと
を特徴とする高純度テレフタル酸の製法に関する。
すなわち本発明は、4−カルボキシベンズアルデヒドな
どの酸化中間体及び着色不純物を多量に含有する粗テレ
フタル酸を酢酸溶媒中で懸濁液の状態で前記の特定の高
い温度条件下に一次浸漬処理を施し更に該テレフタル酸
の懸濁液に二次浸漬処理を施してテレフタル酸結晶を晶
出させる際に、二次浸漬処理を前記の特定の温度並びに
特定の攪拌の条件下において行うことにより、結晶形状
が球状に近くかつ平均粒径が大きいスラリー性の良好な
高品質のテレフタル酸を製造することができることを見
いだしたことに基づくものであり、これによって前記の
目的を達成したものである。
従来、酢酸溶媒中で酸化触媒の存在下にバラキシレンを
分子状酸素含有ガスにより高温加圧の条件下で酸化する
ことによってテレフタル酸を製造する方法において、酸
化反応生成混合物中のテレフタル酸結晶を大きい結晶に
成長させる目的で酸化反応器の後に徐冷しながら圧力を
減少させる条件下に運転される直列多段の結晶晶出槽を
設けるのが通常である。
又これらの結晶晶出槽では充分に成長した大きいテレフ
タル酸結晶を得るためには、酸化反応混合物をテレフタ
ル酸が沈澱することなく懸濁液の状態を保つことができ
る範囲内においてできる限りゆっくりと攪拌することが
必要であり、攪拌強度が強くなると微粉状のテレフタル
酸が生成するので好ましくないと考えられていた。
しかしながら、本発明者等の検討結果によれば、本発明
は粗テレフタル酸を酢酸溶媒中で特定の高い温度条件下
に一次浸漬処理を施し、更に該テレフタル酸を酢酸懸濁
液の状態で二次浸漬処理を施して晶出させる際に、二次
浸漬処理を特定の温度条件下にあってかつ特定の強力な
攪拌条件下に行うことにより、従来からの知見に反して
驚くべきことにはテレフタル酸の結晶形状が球状に近く
かつその平均粒径が大きくなり、しかも−次浸漬によっ
て一旦溶出した4−カルボキシベンズアルデヒド及び着
色物質などの不純物をテレフタル酸結晶中に再び含有さ
せることなく高品質のテレフタル酸が得られるものであ
る。
本発明のテレフタル酸の製法において、従来から知られ
ているように、バラキシレンは酢酸溶媒中でコバルト化
合物、マンガン化合物及び臭素化合物を含む酸化触媒の
存在下に高温加圧の条件下で分子状酸素含有ガスによっ
て酸化される。
ここで、コバルト化合物、マンガン化合物及び臭素化合
物を含む酸化触媒とは、反応系内においてコバルトイオ
ン、マンガンイオン及び臭素イオンを発生することので
きる酸化触媒である。
通常は、コバルト化合物、マンガン化合物及び臭素化合
物からなる酸化触媒が使用される。
コバルト化合物、マンガン化合物及び臭素化合物からな
る必須の三触媒成分以外に他の金属触媒成分を含んでい
ても差し支えない。
本発明の方法において、コバルト化合物、マンガン化合
物及び臭素化合物からなる酸化触媒を使用する際にその
使用量は特に限定されないが、コバルト化合物の使用量
は酢酸溶媒12に対するコバルト原子として0.lX1
0’ないし5.0X10−5グラム原子の範囲にあり、
マンガン化合物の使用量はコバルト化合物の原子比とし
てo、ooiないし1.0の範囲にあり、かつ臭素化合
物の使用量はコバルト原子とマンガン原子の和に対する
原子比としてlないし4の範囲にあることが好ましい。
本発明の方法においてバラキシレンの酸化反応は酢酸溶
媒中で実施される。
酢酸溶媒の使用割合はバラキシレンに対する重量比で通
常2ないし10、好ましくは3ないし6の範囲である。
酸化反応中における反応系内の母液中の水分濃度は通常
は5ないし15重量%、好ましくは7ないし12重量%
の範囲に維持される。
本発明の酸化反応に使用される分子状酸素含有ガスは通
常は空気であるが、その他に酸素ガス又は酸素ガスと他
の不活性ガスとの任意の割合からなる混合ガスであって
もよい。
酸化反応の際の分子状酸素含有ガスの供給量は、酸化反
応器からの排出ガス中の酸素濃度が通常は2ないし8%
、好ましくは3ないし6%の範囲となるように供給され
る。
本発明の方法においてバラキシレンの酸化反応は高温加
圧の条件下に実施される。
その際、反応温度は通常170ないし230℃、好まし
くは180ないし220℃の範囲である。
本発明の方法において精製原料として使用される粗テレ
フタル酸は以上に示した酸化反応によって得られるもの
であり、4−カルボキシベンズアルデヒドをいかなる範
囲で含有する粗テレフタル酸であってもよい。
しかし、高品質のテレフタル酸を経済的に製造するため
には前述のように酸化反応の段階における酢酸溶媒の酸
化分解を抑制することが好ましい。
そのためには本発明の精製原料の粗テレフタル酸として
4−カルボキシベンズアルデヒドの含有率が500ない
し3000 ppmの範囲にありかつ340mμでの光
学密度が0.3以下である粗テレフタル酸を使用するこ
とが好ましく、特に4−カルボキシベンズアルデヒドの
含有率が600ないし2500 ppmの範囲にありか
つ340mμでの光学密度が0.2以下である粗テレフ
タル酸を使用することが好ましい。
このように4−カルボキシベンズアルデヒドを好ましい
特定の範囲で含有する粗テレフタル酸を製造するために
は、すなわち酸化反応の段階における酢酸溶媒の酸化分
解を抑制するためには、バラキシレンに対する酢酸溶媒
比、酸化反応温度、触媒組成、触媒濃度、反応系内の母
液中の水分濃度、分子状酸素含有ガスの供給量(排出ガ
ス中の酸素ガス濃度)、攪拌強度等の酸化反応条件を前
記の範囲内において適宜に選択することにより達成する
ことができる。
又、酸化反応生成混合物から粗テレフタル酸を分離する
に際に、一般に酸化反応生成混合物を急冷した後に分離
すると粗テレフタル酸中の4−カルボキシベンズアルデ
ヒドの含有量は多くなり、酸化反応生成混合物を酸化反
応温度からあまり冷却することな(分離すると粗テレフ
タル酸中の4−カルボキシベンズアルデヒドの含有量は
少なくなる。
したがって、酸化反応段階における酢酸溶媒の酸化分解
をできる限り抑制することにより経済性を高め、しかも
精製原料として4カルボキシベンズアルデヒドの含有量
が前記の好ましい範囲内にある粗テレフタル酸を得るた
めには、酸化反応生成混合物を酸化反応温度からあまり
冷却することなく分離するのが好ましい。
又、酸化反応生成混合物から粗テレフタル酸を分離する
際に大部分の母液を除去味一部分の母液たとえば40重
量%以下の母液を含む粗テレフタル酸を精製原料の租テ
レフタル酸として使用することもできる。
本発明の方法においては、前記の粗テレフタル酸は酢酸
溶媒中で懸濁液の状態で高温加圧の条件下に攪拌しなが
ら一次浸漬処理が施された後に、二次浸漬処理が施され
る。
本発明の方法における一次浸漬処理の際の温度は170
ないし240℃の範囲にあることが必要であり、特に1
80ないし230℃の範囲にありかつ酸化反応温度より
少なくとも10℃高い温度であることが好ましい。
−次浸漬処理の際の温度が170℃より低くなると充分
な精製効果が現われなくなり、240℃よりも高くなる
とテレフタル酸の光学密度並びに直接重合した場合のポ
リエチレンテレフタレートの色相が低下するようになる
本発明の方法において、−次浸漬処理の際に、粗テレフ
タル酸の酢酸懸濁液中の粗テレフタル酸に対する酢酸溶
媒の重量比は通常2ないし10の範囲にあり、特に3な
いし8の範囲にあることが好ましい。
粗テレフタル酸の酢酸懸濁液中の粗テレフタル酸に対す
る酢酸溶媒の重量比があまりに小さくなると一次浸漬処
理による精製効果が現われ難くなり、酢酸溶媒の重量比
があまりに大きいと加熱に多量の熱量を要するようにな
るので経済性に欠けるようになる。
−次浸漬処理に使用する酢酸溶媒は通常3ないし25重
量%の範囲の水を含有する酢酸であっても差しつかえな
い。
&粗テレフタル酸の酢酸懸濁液の酢酸溶媒中の水の含有
率が5ないし20重量%の範囲にあると、−次浸漬処理
による精製効果、とりわけ4−カルボキシベンズアルデ
ヒドの除去効果が太き(なるので好ましい。
又、本発明の浸漬処理において、粗テレフタル酸の酢酸
懸濁液の酢酸溶媒には酸化反応生成混合物中に存在する
反応母液を粗テレフタル酸に対する重量比で2.6以下
の範囲で含有していても差しつかえない。
本発明の方法による粗テレフタル酸の一次浸漬処理は攪
拌下に実施される。
優れた精製効果を得るためには、−次浸漬処理の際に粗
テレフタル酸の酢酸懸濁液を該懸濁液1m°当たりの攪
拌動力がi、o馬力以上であってかつ攪拌翼先端の線速
度が0.8m/秒以上の条件で攪拌を行うことが好まし
く、特に該懸濁液1m°当たりの攪拌動力が1.3ない
し4.0馬力の範囲であってかつ攪拌翼先端の線速度が
1.3ないし5.0m/秒の範囲の条件下で攪拌を行う
ことが好ましい。
本発明において、以上の方法により一次浸漬処理の施さ
れたテレフタル酸の酢酸懸濁液には次いで二次浸漬処理
が施される。
この二次浸漬処理では、前記−次浸漬処理によって粗テ
レフタル酸中04−カルボキシベンズアルデヒドなどの
酸化中間体及び着色物質などの不純物を酢酸溶媒中に選
択的に抽出して得られるテレフタル酸の酢酸懸濁液を一
次浸漬温度より低い特定の温度で浸漬処理することによ
り、−次浸漬処理によって酢酸溶媒中に抽出した前記不
純物を再びテレフタル酸中に含有させることなくテレフ
タル酸結晶を晶出させると同時に、結晶の形状が球状に
近くかつ平均粒径が大きく、スラリー性の良好なテレフ
タル酸結晶を調製するものである。
この二次浸漬処理により結晶の形状が球状に近くかつ平
均粒径の大きいスラリー性の良好なテレフタル酸を得る
ためには、次に示すように二次浸漬処理の温度並びに攪
拌強度が重要な要件となる。
本発明の方法において、二次浸漬処理の温度は150な
いし220℃の範囲にあってかつ一次浸漬処理温度より
少なくとも10℃低い温度であることが必要である。
更に結晶形状が、球状であってスラリー性の良好なテレ
フタル酸結晶を得るためには160ないし200℃の範
囲にあってかつ一次浸漬処理温度より少なくとも20℃
低い温度であることが好ましい。
二次浸漬処理の温度が150℃より低くなると結晶形状
が球状に近くかつ平均粒径の大きいテレフタル酸結晶が
得られなくなり、しかも酢酸溶媒中に一旦抽出された4
カルボキシベンズアルデヒド等の不純物が再びテレフタ
ル酸結晶中に含まれるようになる。
又、二次浸漬処理の温度が220℃より高くなると微粒
子状のテレフタル酸結晶が多く生成するようになる。
二次浸漬処理の際の温度が150ないし220℃の範囲
にあっても、−次浸漬処理の際の温度と二次浸漬処理の
際の温度の差が10℃未満であるならば、結晶形状が球
状に近(かつ平均粒径の大きいテレフタル酸は得られ難
くなる。
本発明の方法において、二次浸漬処理は攪拌下に実施さ
れ、その攪拌強度は該テレフタル酸の酢酸懸濁液1m’
当たりの攪拌動力が1,0ないし5.0馬力の範囲であ
ってかつ攪拌翼先端の線速度が0.8ないし4.077
1/秒の範囲にあることが必要であり、特に該テレフタ
ル酸の酢酸懸濁液1−当たりの攪拌動力が1.3ないし
3.0馬力の範囲であってかつ攪拌翼先端の線速度が1
.3ないし3.0m/秒の範囲にあることが好ましい。
テレフタル酸の酢酸懸濁液1r11′当たりの攪拌動力
が1.0馬力より小さくても又攪拌翼先端の線速度が0
.8m/秒より小さくなっても、テレフタル酸の結晶は
球状に近い形状にならないのでスラリー性が悪くなる。
又、テレフタル酸の懸濁液Im’当たりの攪拌動力が5
馬力より大きくなっても又攪拌翼先端の線速度が4.0
m/秒より大きくなっても、テレフタル酸の結晶の平均
ね径が小さくなって微粒子状のテレフタル酸の生成が多
くなるのでスラリー性が悪くなる。
本発明の方法において、二次浸漬処理の時間は浸漬温度
、攪拌強度及びその他の条件によって異なるが、通常2
0分ないし2時間であり、好ましくは30分ないし1.
5時間である。
以上の方法によって一次浸漬処理及び次いで二次浸漬処
理の施されたテレフタル酸の酢酸懸濁液を徐冷あるいは
フラッシュ法によって急冷した後、通常の方法に従って
戸別することにより高品質のテレフタル酸を得ることが
できる。
本発明の方法で製造した高品質のテレフタル酸は4−カ
ルボキシベンズアルデヒド等の酸化中間体及び着色物質
等の不純物の含有量が少ないのみならず、結晶の形状が
球状に近くかつ平均粒径が大きく、スラリー性の良好な
高品質のテレフタル酸であり、直接重合法によるポリエ
ステルの製造に使用することのできるものである。
本発明の方法により直接重合用の高品質のテレフタル酸
を製造するための装置の1例を添付図面に示す。
この図の装置により本発明の方法を具体的に説明する。
バラキシレン、酸化触媒及び酢酸溶媒からなる反応混合
物及び空気はそれぞれ反応混合物供給ライン12及び空
気供給ライン13から酸化反応器10に連続的に供給さ
れる。
酸化反応器10には攪拌機11が装備されており、酸化
反応器内の反応混合物を所定の温度のもとで一定の滞留
時間攪拌することにより、バラキシレンは酸化されてテ
レフタル酸となり、酸化反応生成混合物は粗テレフタル
酸の酢酸懸濁液となる。
酸化反応生成混合物である粗テレフタル酸の酢酸懸濁液
は、酸化反応器10から酸化反応生成混合物抜き取りラ
イン14及びバルブ15を通して第一受器30に送入さ
れる。
第一受器30では酸化反応生成混合物は酸化反応温度か
らあまり低下することのないように保温され、攪拌機3
1によって攪拌されている。
酸化反応混合物を酸化反応器10から第一受器30に抜
き出す際に、圧力低下が起こる場合に発生する酢酸蒸気
は第一受器上部のライン32及び冷却器33を通して凝
縮し、ライン34を通して第一受器に還流する。
一方、酸化反応で副生じた水は酸化反応器からの排出ガ
ス及び気化した酢酸の蒸気と共に酸化反応器10の上部
に直接連結された棚段式蒸留塔20に導かれ、酸化反応
で副生じた水を酸化反応を行いながら反応熱を利用して
蒸留分離することにより、酸化反応器内の母液中の水分
濃度は一定に維持される。
蒸留により蒸留塔20の塔頂からの濃縮された水蒸気を
含む排出ガスはライン21及び冷却器22を通して凝縮
され、凝縮した水−酢酸溶液は凝縮液受器23に入る。
凝縮液受器23中の水を主として含む水−酢酸溶液の一
部は凝縮水抜き取りライン26より除去され、他の部分
は蒸留塔20の塔頂に還流される。
冷却器22によって凝縮しなかった気体は排出ガスライ
ン25より排出される。
一方、第一受器30中の酸化反応生成混合物は、テレフ
タル酸の酢酸懸濁液抜き取りライン35、ポンプ36及
び液体サイクロン供給ライン37を通して液体サイクロ
ン40に供給され、所定の温度において酸化反応生成混
合物中の母液が所定の割合で分離され、分離された母液
は分離母液戻しライン41を通して酸化反応器10に返
される。
所定の割合で母液が分離された残りの酸化反応生成混合
物は液体サイクロン40の底部の粗テレフタル酸の酢酸
懸濁液抜き取りライン42から取り出し、酸化反応器1
0の上部の蒸留塔塔側部の加熱酢酸抜き取りライン27
から取り出した所定の濃度の水を含む加熱酢酸と共に熱
交換器43で所定の温度に加熱して第一次浸漬槽50に
供給される。
第一次浸漬槽50中では、粗テレフタル酸の酢酸懸濁液
中の粗テレフタル酸に対する酢酸溶媒の重量比及び温度
が特定の範囲に維持され、粗テレフタル酸の酢酸懸濁液
は攪拌機51によって所定の時間攪拌しながら一次浸漬
処理が施される。
−次浸漬処理の施された粗テレフタル酸の酢酸懸濁液は
第一次浸漬槽50の底部の抜き取りライン52、バルブ
53及び第二次浸漬槽供給ロ54を通して第二次浸漬槽
60に供給される。
第二次浸漬槽60中では、テレフタル酸の酢酸懸濁液は
第一次浸漬槽よりは低い特定の温度において攪拌機61
で所定の時間攪拌しながら二次浸漬処理が施される。
第一次浸漬槽から第二次浸漬槽にテレフタル酸の酢酸懸
濁液を移す際には系の温度の低下に伴って圧力の低下が
起こる。
その際第二次浸漬槽中の酢酸溶媒の一部は気化して第二
次浸漬槽上部のライン65及び冷却器66を通って凝縮
し、第二次浸漬槽中に還流する。
したがって、第二次浸漬槽の圧力を調整することにより
温度を調整することができる。
二次浸漬処理の施されたテレフタル酸の酢酸懸濁液は、
第二次浸漬槽の底部の抜き取りライン62バルブ63及
びライン64を通して第二受器70に送られる。
第二受器70の圧力は通常大気圧に維持されかつその温
度は大気圧下における酢酸の沸点あるいはそれ以下に維
持されており、第二受器70中ではテレフタル酸の酢酸
懸濁液は攪拌機71によって攪拌されている。
第二受器中のテレフタル酸の酢酸懸濁液は、第二受器底
部の抜き取りライン72、ポンプ73及び遠心分離様供
給ライン77を通して遠心分離機80に供給される。
遠心分離機80の取り出しライン81からテレフタル酸
が得られ、溶媒抜き取りライン82から酢酸溶媒が得ら
れる。
遠心分離機から取り出したテレフタル酸は、必要に応じ
て酢酸及び水などで更に洗浄した後乾燥することにより
、高品質のテレフタル酸が得られる。
又、遠心分離機から回収された酢酸溶媒はそのま又モし
くは必要に応じて蒸留などによって精製した後再使用さ
れる。
以上に詳述した添付図面に示すテレフタル酸の製造装置
は、本発明の方法を実施するための装置の1例を示した
ものであって、本発明の方法はこれに限定されるもので
はない。
本発明の方法によれば、酢酸溶媒の分解を著しく抑制す
ることのできる比較的緩和な酸化条件下で酸化すること
によって得られる粗テレフタル酸であっても、簡単でし
かも前記の特定な条件下で行う二段の浸漬処理操作によ
って直接重合法によるポリエステルの製造に使用するこ
とのできる高品質のテレフタル酸を製造することができ
、しかも酸化反応の際の酢酸溶媒の酸化分解を少なくす
ることができるのでその製造コストが低くなるという利
点がある。
次に、本発明の方法を実施例によって具体的に説明する
なお、以下の実施例及び比較例はいずれも添加図面に示
した装置を使用して実施した。
又、テレフタル酸(TA)中の4−カルボキシベンズア
ルデヒド(4−CBA)の含有率はポーラログラフイー
によって測定し、テレフタル酸の光学密度(0,D、)
はテレフタル酸を15重量%の濃度で含有する2規定水
酸化カリウム水溶液を1傭のセルを用いて340mμで
測定した値である。
テレフタル酸結晶の形状は光学顕微鏡による目視で判定
し、又その結晶の平均粒径は標準フルイでテレフタル酸
を篩い分け、その篩い下の分布をゴーダン・シューマン
プロットし、50%粒子径で示した。
又、ポリエチレンテレフタレート(PET)は、テレフ
タル酸50S’とエチレングリコール75f?をフラス
コに入れ、窒素気流中で200℃でエステル化した後、
201rI9の三酸化アンチモンを触媒に用いて温度2
85℃及び圧力0、1 mmHg以下の条件下で重縮合
して得たものである。
ポリエチレンテレフタレートの色調は、色差計で反射光
を測定した外観色のうちb値〔黄色(−+)〜青色(ハ
)〕で示した。
b値が小さいほど色調が良好である。
実施例 1 蒸留塔付酸化反応器10に酢酸10.8kg、水1.2
kg、酢酸コバルト60P、酢酸マンガン30グ、テト
ラブロムエタン31rを張り込み、反応器の温度を19
0℃及び圧力を11 kg/crAに保持し、バラキシ
レン3kg/hr、酢酸15.8 kg/ hr、水2
.6 kg/ hr、酢酸コバルト18f/hr、酢酸
マンガン9 t/ hr及びテトラブロムエタン9.3
f/hr からなる混合物を反応混合物供給ライン12
より連続的に酸化反応器に送り込みながら、排ガス中の
酸素濃度が5%となるように空気を約4.2NM3/に
!9−バラキシレンの割合で空気供給ライン13より送
り込み、連続酸化反応を行った。
このとき蒸留塔20内の加熱酢酸の一部を凝縮水抜き取
りライン26より抜き取り、反応混合物中の水濃度を1
0重量%に保った。
又、反応混合物は1d当り3馬力の攪拌強度で攪拌した
反応生成混合物は滞留時間1 hr となるように設
定した液面計の信号に基づいて、190℃を保ったまま
ライン14、バルブ15及び第一受器30を通して液体
サイクロン40へ送り母液の70重量%(8,4に9/
hr ) を分離し、分離した母液は、分離母液戻
しライン41を通して反応器へ戻した。
濃縮した反応混合物へ反応器に連結した蒸留塔の塔側か
ら85重量%の加熱酢酸をライン27を通して14.8
kg/ hr で加えた後、熱交換器43で加熱し、
第一次浸漬槽50へ送り込んだ。
この混合物中でテレフタル酸に対する溶媒比は重量比で
4となり溶媒中の水濃度は14重量%となった。
第一次浸漬槽の温度を230℃及び圧力を20kg/c
rAとし、1m?当りの攪拌動力が2.5馬力、かつ攪
拌翼先端の線速度が2.6 m 7秒で攪拌した。
第一次浸漬槽での滞留時間をlhr とした後、テレ
フタル酸の酢酸懸濁液混合物を温度を160℃及び圧力
を5 kg/ crAに維持した第二次浸漬槽60へ送
り込み、混合物1m゛当りの攪拌動力が2.0馬力かつ
攪拌翼先端の線速度が2.3m/秒で攪拌した。
第二次浸漬槽での滞留の後、第二受器70へ送り、常圧
にした後、遠心分離機80で固液分離し、洗浄後、固体
部のテレフタル酸を乾燥した。
得られたテレフタル酸の評価結果を表1に示した。
実施例2.3及び比較例1.2 実施例1において、第二次浸漬槽の運転条件をそれぞれ
、180℃、7に一11/ca(実施例2);200℃
、10kg/crA(実施例3);140℃、5 kg
/c4 (比較例1);230℃、14 kg/crI
i(比較例2)とした以外はすべて実施例1と同様の方
法でテレフタル酸を製造した。
テレフタル酸の評価結果を表1に示した。
比較例 3 実施例3において、第一次浸漬槽の温度を200℃及び
圧力を13kg/crlとした以外はすべて実施例3と
同様の方法でテレフタル酸を製造した。
テレフタル酸の評価結果を表1に示した。実施例 4 蒸留塔付酸化反応器10に酢酸10.8 kg、水1.
2kg、酢酸コバル) 4.8 F、酢酸マンガン0、
25 P、テトラブロムエタン25f?を張り込み、反
応器の温度を190℃及び圧力を11 kg/c4に保
持し、バラキシレン3 ’Q/ hr 、酢酸24.9
kg/ hr 、水2.7 kg/ hr、酢酸コバル
ト4.8? / hr、酢酸マンガン0.05fl/h
r及びテトラブロムエタン2.5 t/ hr からな
る混合物を反応混合物供給ライン12より連続的に酸化
反応器に送り込みながら、排ガス中の酸素濃度が5%と
なるように空気を約4.2NM3/kg −バラキシレ
ンの割合で空気供給ライン13より送り込み、連続酸化
反応を行った。
このとき蒸留塔20内の加熱酢酸の一部を凝縮水抜き取
りライン26より抜き取り、反応混合物中の水濃度を1
0重量%に保った。
又、反応混合物は1771″当り3馬力の攪拌強度で攪
拌した。
反応生成混合物は滞留時間1 hr となるように設
定した液面計の信号に基づいて、190℃を保ったまま
ライン14、バルブ15及び第一受器30を通して液体
サイクロン40へ送り母液の90重量%(10,8kg
/ hr ) を分離し、分離した母液は、分離母液
戻しライン41を通して反応器へ戻した。
濃縮した反応混合物へ反応器に連結した蒸留塔の塔側か
ら90重量%の加熱酢酸をライン27を通して26.4
kg/ hr で加えた後、熱交換器43で加熱し、
第一次浸漬槽50へ送り込んだ。
この混合物中でテレフタル酸に対する溶媒比は重量比で
6となり、溶媒中の水濃度は10重量%となった。
第一次浸漬槽の温度を230℃及び圧力を20kg/c
rAとし、1m3当りの攪拌動力が2.5馬力、かつ攪
拌翼先端の線速度が2.6m/秒で攪拌した。
第一次浸漬槽での滞留時間を1 hrとした後、テレフ
タル酸の酢酸懸濁液混合物を温度を200℃及び圧力を
10 kg/cAに維持した第※※二次浸漬槽60へ送
り込み、混合物17n″当りの攪拌動力が2.0馬力か
つ攪拌翼先端の線速度が2.3m/秒で攪拌した。
第二次浸漬槽での滞留の後、第二受器70へ送り、常圧
にした後、遠心分離機80で固液分離し、洗浄後固体部
のテレフタル酸を乾燥した。
得られたテレフタル酸の評価結果を表2に示した。
実施例5及び比較例4〜8 実施例4において、第二次浸漬槽の攪拌動力及び攪拌翼
先端の線速度をそれぞれ表2に示した数値とした以外は
すべて実施例4と同様の方法でテレフタル酸を製造した
テレフタル酸の評価結果を表2に示した。
実施例 6 蒸留塔付酸化反応器10に酢酸10.8 kg、水1.
2kg、酢酸コバルト48グ、酢酸マンガン242、テ
トラブロムエタン25?を張り込み、反応器の温度を2
10℃及び圧力を15 kg/crAに保持し、バラキ
シレン3 kg/ hr、酢酸20.7kg/hr、水
2.3ky/hr、酢酸コバルト19P/hr、酢酸マ
ンガンtof/hr 及びテトラブロムエタン10f/
hr からなる混合物を反応混合物供給ライン12より
連続的に酸化反応器に送り込みながら、排ガス中の酸素
濃度が7%となるように空気を約4.6NM3/kg−
バラキシレンの割合で空気供給ライン13より送り込み
、連続酸化反応を行った。
このとき蒸留塔20内の加熱酢酸の一部を凝縮水抜き取
りライン26より抜き取り、反応混合物中の水濃度を1
0重量%に保った。
又、反応混合物は177I″当り3馬力の攪拌強度で攪
拌した。
反応生成混合物は滞留時間1 hr となるように設
定した液面計の信号に基づいて、ライン14、バルブ1
5及び200℃の第一受器30を通して液体サイクロン
40へ送り母液の60重量%(7,2kg/ hr )
を分離し、分離した母液は分離母液戻しライン41
を通して反応器へ戻した。
濃縮した反応混合物へ反応器に連結した蒸留塔の塔側か
ら90重量%の加熱酢酸をライン27を通して18.2
kg/ hr で加えた後、熱交換器43で加熱し、
第一次浸漬槽50へ送り込んだ。
この混合物中でテレフタル酸に対する溶媒比は重量比で
5となり溶媒中の水濃度は10重量%となった。
第一次浸漬槽の温度を220℃及圧力を18 kg/c
vrとし、177I″当りの攪拌動力が2.5馬力、か
つ攪拌翼先端の線速度が2.6m/秒で攪拌した。
第一次浸漬槽での滞留時間を1 hr とした後、テ
レフタル酸の酢酸懸濁液混合物を温度を190℃及び圧
力を8kg/c4に維持した第二次浸漬槽60へ送り込
み、混合物を1.l当りの攪拌動力が2.0馬力かつ攪
拌翼先端の線速度が2.3 m 7秒で攪拌した。
第二次浸漬槽での滞留の後、第二受器70へ送り、常圧
にした後、遠心分離機80で固液分離し、洗浄後、固体
部のテレフタル酸を乾燥した。
得られたテレフタル酸の分析結果を表3に示した。
実施例 7 蒸留塔付酸化反応器10に酢酸10.8 kg、水1.
2kg、酢酸コバルト60?、酢酸マンガン3゜?、テ
トラフロムエタン31fを張り込み、反応器の温度を1
90℃及び圧力を11 kg/cyAに保持し、バラキ
シレン3kg/hr、酢酸15. s kg/ hr、
水2.6 ky/ hr、酢酸コバルト18 ff/
hr、酢酸マンガン9 fl / hr及びテトラブロ
ムエタン9.3?/hr からなる混合物を反応混合物
供給ライン12より連続的に酸化反応器に送り込みなが
ら、排ガス中の酸素濃度が5%となるように空気を約4
.2NM3/kg−バラキシレンの割合で空気供給ライ
ン13より送り込み、連続酸化反応を行った。
このとき蒸留塔20内の加熱酢酸の一部を凝縮水抜き取
りライン26より抜き取り、反応混合物中の水濃度をi
o重量%に保った。
又、反応混合物は1.、−1当り3馬力の攪拌強度で攪
拌した。
反応生成混合物は滞留時間1 hr となるように設
定した液面計の信号に基づいて、190℃を保ったまま
ライン14、バルブ15及び第一受器30を通して液体
サイクロン40へ送り母液の70重量%(g−4kg/
hr ) を分離し、分離した母液は分離母液戻しラ
イン41を通しで反応器へ戻した。
濃縮した反応混合物へ反応器に連結した蒸留塔の塔側か
ら85重量%の加熱酢酸をライン27を通して14.8
kg/ hr で加えた後、熱交換器43で加熱し、
第一次浸漬槽50へ送り込んだ。
この混合物中でテレフタル酸に対する溶媒比は重量比で
4となり溶媒中の水濃度は14重量%となった。
第一次浸漬槽の温度を220℃及び圧力を18 kg/
cniとし、1m3当りの攪拌動力が2,5馬力、かつ
攪拌翼先端の線速度が2.6m/秒で攪拌した。
第一次浸漬槽での滞留時間を1 hr とした後、テ
レフタル酸の酢酸懸濁液混合物を温度を190℃及び圧
力を8に9/crtiに維持した第二次浸漬槽60へ送
り込み、混合物171L′当りの攪拌動力が2.0馬力
かつ攪拌翼先端の線速度が2.3m/秒で攪拌した。
第二次浸漬槽での滞留の後、第二受器70へ送り、常圧
にした後、遠心分離機80で固液分離し、洗浄後固体部
のテレフタル酸を乾燥した。
得られたテレフタル酸の評価結果を表3に示した。
実施例 8 蒸留塔付酸化反応器10に酢酸10.8kg、水1.2
kg、酢酸コバルト48グ、酢酸マンガン0、25 ?
、テトラブロムエタン252を張り込み、反応器の温度
を190℃及び圧力を11 kg/crrfに保持し、
バラキシレン3kg/hr、酢酸31.4に9/石コ水
5.4 kg/ hr、酢酸コバルト9.6?/ hr
、酢酸マンガン0.05?/hr 及びテトラブロム
エタン5 ? / hr からなる混合物を反応混合物
供給ライン12より連続的に酸化反応器に送り込みなが
ら、排ガス中の酸素濃度が5%となるように空気を約4
.2NM3/kg −バラキシレンの割合で空気供給ラ
イン13より送り込み、連続酸化反応を行った。
このとき蒸留塔20内の加熱酢酸の一部を凝縮水抜き取
りライン26より抜き取り、反応混合物中の水濃度を1
0重量%に保った。
又、反応混合物は177I″当り3馬力の攪拌強度で攪
拌した。
反応生成混合物は滞留時間1 hr となるように設
定した液面計の信号に基づいて、190℃を保ったまま
ライン14、バルブ15及び第一受器30を通して液体
サイクロン40へ送り母液の80重量%(9,6kg/
hr ) を分離し、分離した母液は分離母液戻し
ライン41を通して反応器へ戻した。
濃縮した反応混合物へ反応器に連結した蒸留塔の塔側か
ら85重量%の加熱酢酸をライン27を通して34.4
kg/ hr で加えた後、熱交換器43で加熱し、
第一次浸漬槽50へ送り込んだ。
この混合物中でテレフタル酸に対する溶媒比は重量比で
8となり溶媒中の水濃度は15重量%となった。
第一次浸漬槽の温度を210℃及び圧力を15kg/c
fxとし、1m3当りの攪拌動力が2.5馬力、かつ攪
拌翼先端の線速度が2.6m/秒で攪拌した。
第一次浸漬槽での滞留時間を1 hr とした後、テ
レフタル酸の酢酸懸濁液混合物を温度を160℃及び圧
力を5kg/cniに維持した第二次浸漬槽60へ送り
込み、混合物1771″当りの攪拌動力が2.0馬力か
つ攪拌翼先端の線速度が2.3m/秒で攪拌した。
第二次浸漬槽での滞留の後、第二受器70へ送り、常圧
にした後、遠心分離機80で固液分離し、洗浄後固体部
のテレフタル酸を乾燥した。
得られたテレフタル酸の評価結果を表3に示した。
実施例 9 蒸留塔付酸化反応器10に酢酸10.8kg、水1.2
kg、酢酸コバルト601、酢酸マンガン151、テト
ラブロムエタン31fを張り込み、反応器の温度を18
0℃及び圧力を10 kg/crrtに保持し、バラキ
シレン3 kg/ hr、酢酸29.6 kg/ hr
水7.2 kg/ hr、酢酸コバルト6f/hr、酢
酸マンガン1.5?/hr及びテトラブロムエタン3S
’/hr からなる混合物を反応混合物供給ライン12
より連続的に酸化反応器に送り込みながら、排ガス中の
酸化濃度が2%となるように空気を約3−3 NM”/
k19−バラキシレンの割合で空気供給ライン13より
送り込み、連続酸化反応を行った。
このとき蒸留塔20内の加熱酢酸の一部を凝縮水抜き取
りライン26より抜き取り、反応混合物中の水濃度を1
0重量%に保った。
又、反応混合物は1771″当り3馬力の攪拌強度で攪
拌した。
反応生成混合物は滞留時間1hr となるように設定
した液面計の信号に基づいて、180℃を保ったままラ
イン14、バルブ15及び第一受器30を通して液体サ
イクロン40へ送り母液の90重量%(10,8に!9
/hr )を分離し、分離した母液は、分離母液戻し
ライン41を通して反応器へ戻した。
濃縮した反応混合物へ反応器に連結した蒸留塔の塔側か
ら80重量%の加熱酢酸をライン27を通して35.6
kg/ hr で加えた後、熱交換器43で加熱し、
第一次浸漬槽50へ送り込んだ。
この混合物中でテレフタル酸に対する溶媒比は重量比で
8となり溶媒中の水濃度は20重量%となった。
第一次浸漬槽の温度を210℃及び圧力を15 kg/
ctrlとし、1m’当りの攪拌動力が2.5馬力、か
つ攪拌翼先端の線速度が2.6m/秒で攪拌した。
第一次浸漬槽での滞留時間を1 hr とした後、テ
レフタル酸の酢酸懸濁液混合物を温度を160℃及び圧
力を5に9/Cmに維持した第二次浸漬槽60へ送り込
み、混合物1d当りの攪拌動力が2.0馬力かつ攪拌翼
先端の線速度が2.3m/秒で攪拌した。
第二次浸漬槽での滞留の後、第二受器70へ送り、常圧
にした後、遠心分離機80で固液分離し、洗浄後固体部
のテレフタル酸を乾燥した。
得られたテレフタル酸の評価結果を表3に示した。
【図面の簡単な説明】 添付図面は本発明を実施するに当り使用する装置の一例
の系統図を示す。 図中上たる符号の説明は次のとおりである。 10・・・・・・酸化反応器、12・・・・・・反応原
料混合物供給ライン、13・・・・・・空気供給ライン
、20・・・・−・棚段式蒸留塔、25・・・・・・排
出ガスライン、27°°。 ・・・加熱酢酸抜き取りライン、30・・・・・・第一
受器、40・・・・・・液体サイクロン、41・・・・
・・分離母液戻しライン、50・・・・・・第一次浸漬
槽、60・・・・・・第二次浸漬槽、70・・・・・・
第二受器、80・・・・・・遠心分離器。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 酢酸溶媒中でコバルト化合物、マンガン化合物及び
    臭素化合物を含む酸化触媒の存在下に高温加圧の条件下
    でバラキシレンを分子状酸素含有ガスで酸化して得られ
    る粗テレフタル酸を酢酸溶媒中で懸濁液の状態で加熱下
    に浸漬処理を施すことによるテレフタル酸の精製方法に
    おいて、−次浸漬処理を170ないし240℃の範囲の
    温度で行うとともに、次いで二次浸漬処理を150ない
    し220℃の範囲にありかつ一次浸漬処理温度より少な
    くとも10℃低い温度で該テレフタル酸の酢酸懸濁液1
    m3当たりの攪拌動力が1−0ないし5.0馬力の範囲
    であり又攪拌翼先端の線速度が0.8ないし4m/秒の
    攪拌条件下に行うことを特徴とすル高純度テレフタル酸
    の製法。 2−次浸漬処理を180ないし230℃の範囲にありか
    つ酸化反応温度より少なくとも10℃高い温度で行うと
    ともに、次いで二次浸漬処理を160ないし200℃の
    範囲にありかつ一次浸漬処理温度より少なくとも20℃
    低い温度で行う特許請求の範囲第1項記載の製法。 3 二次浸漬処理を、該テレフタル酸の酢酸懸濁液1m
    当たりの攪拌動力が1.3ないし3.0馬力の範囲であ
    り又攪拌翼先端の線速度が1.3ないし3.0m/秒の
    攪拌条件下に行う特許請求の範囲第1項記載の製法。 4 二次浸漬処理を160ないし200℃の範囲にあり
    かつ一次浸漬温度より少なくとも20℃低い温度で該テ
    レフタル酸の酢酸懸濁液1m3当たりの攪拌動力が1.
    3ないし3.0馬力の範囲でありかつ攪拌翼先端の線速
    度が1.3ないし3.0m/秒の攪拌条件下に行う特許
    請求の範囲第1項記載の製法。 5 原料の粗テレフタル酸として、4−カルボキシベン
    ズアルデヒドの含有率が500ないし3000 ppm
    の範囲にありかつ粗テレフタル酸の340mμでの光学
    密度が0.3以下である粗テレフタル酸を使用する特許
    請求の範囲第1項ないし第4項記載のいずれかの製法。
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