JPS5882045A - エンジンのシリンダヘツド構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、エンジンのシリンダヘッドの構造、とく１こ
シリンダブロック本体とガスケットを介して接するシリ
ンダヘッド下壁の支持構造の改良に関するものである。

一般に、シリンダヘッドは、土壁と下壁とを有し、土壁
と下壁との間を、吸、排気弁の弁軸を保持する保持壁お
よび吸、排気ポートを形成するポート壁もしくはポート
壁単独で結合した壁構造を有し、複数のヘッドボルトで
土壁を締結することにより、ガスケットを介してシリン
ダブロック本体に固定するようにしている。

この場合、シリンダヘッドは、燃焼室内の圧力、とくに
爆発行程における過大な燃焼圧力を受けており、この圧
力で下壁が上向き１こ変形し、シリンダヘッドとシリン
ダブロックとの間に間隙を生じて、両者の間に介在させ
たガスケットのシール性を悪化させ、エンジン冷却水お
よび燃焼ガスの漏洩を誘起するといった問題があった。

従来、下壁に対する支持剛性をたかめるため、土壁をシ
リンダヘッドの幅方向に下向きに凸にわん曲させたもの
が知られている（実開昭５２−３２６１４号公報参照）
。

かかる土壁構造は、土壁の支持剛性をたかめるうえで確
かに有効であるが、燃焼室の盾囲ｔこ配設されるヘッド
ボルトの締付力との関係で考えると、ヘッドボルトの下
向きの締付力は、上壁のわん白方向には作用するものの
わん曲していない長手方向には土壁とヘッドボルトとが
直交するため実際上作用せず、このため、ヘッドボルト
の締付力を燃焼室中央の下壁部分１こ均一にかつ有効に
集中することができず、下壁の上向きの変形を必要十分
に防止することができない欠点があった。

本発明は、かかる問題に鑑みてなされたものであって、
土壁の支持剛性をより一層だかめることができ、しかも
ヘッドボルトの締付力を下壁の燃焼室部分に均一に集中
させることができ、したがって、下壁の上向きの変形を
確実に防いでガスケットによるシール性を有効に維持す
ることができるシリンダヘッド構造を提供することを基
本的な目的としている。　　　　□ どのため、本発明においては、燃焼室の周囲Ｉこ配役さ
れる複数の、通常は４本のヘッドボルトによって囲まれ
る土壁部分をヘッドボルトの近傍まで下向きに凸の球面
形状としたことを基本的な特徴としている。

かかる上壁構造とすれば、各ヘッドボルトの締付力は、
土壁の球面構造を媒介として、燃焼室の中央部に向けて
求心的１こかつ均一に作用させることができ、燃焼室中
央付近において上壁と下壁とを結合する例えばポート壁
を介して下壁を大きな支持力で押圧保持し、その結果、
下壁の上向きの変形を確実に防止することができるので
ある。

以下、図示の実施例に基づいて本発明をより具体的に説
明する。

第１図において、１はシリンダヘッド、２は側壁３によ
って周囲が囲まれた土壁、４〜．−・・・、４は各気筒
を区画する矩形の各コーナ部に該当して上壁２に設けた
各ボス部５のボルト穴（図示せず）に貫通してシリンダ
ヘッド１をシリンダブロックにガスケットを介して固定
するヘッドボルト、６．７はシリンダヘッド１の長手方
向において相隣るヘッドボルト４．４のほぼ中間に形成
された吸、排気弁の弁軸を保持するための保持壁、８１
・・・、８はシリンダヘッド１の幅方向に対向した各一
対のヘッドボルト４．４間にあって、第２図に示すよう
に、カムシャフト用の軸穴９を形成する保持台である。

上記上壁２は、第１図番こハツチングで囲って示すよう
に、各気筒ごと１こそのほぼ全域を下向きに凸の球面部
１０として形成してあり、各球面部１０は、シリンダヘ
ッド１の長手方向において相対向する各一対の保持台８
．８によって区切られ、シリンダヘッド１の幅方向には
、両側の側壁３１こ連続し、上記の保持台６．７は球面
部１０内に連続して形成されている。

上記の球面部１０は、第３図に示すように、吸、排気ポ
ート１１．１２を画成するポート壁１３によって、シリ
ンダブロック１４にガスケット１５を介して取付けられ
るシリンダヘッド１の下壁】６に結合されており、その
結果、各ヘッドボルト４の締付力は、各ボス部５に連続
する球面部１０からポート壁１３を介して下壁１６に伝
達される。

この下壁１６はシリンダブロック１４のシリンダ１７の
シリンダボアに該当する部分が上向きに凸の凹部１８（
第２図参照）として形成され、シリンダ１７とともに燃
焼室１９を形成し、上記保持壁６．７の軸穴に弁ガイド
２０．２１を介して保持した吸気弁２２、排気弁２３の
開閉作動で、吸気ポート１１から燃焼室１９に吸気を供
給し、或いは排気ポート１２から排気ガスを外部に排出
する。

なお、第２図、第３図において、２４．２５は夫々シリ
ンダヘッド１、シリンダブロック１４に設けた冷却水通
路で、第３図に示すように、両冷却水通路２４．２５は
一部番こおいてガスケット１５に設けた連通穴２６を介
して相互に連通され、冷却水を一連に循環させるように
している。

上記のように、上壁２を球面部１０として形成した場合
、第４図に示すように、球面の高くなった部分１こおい
てボス部５が球面部１０に連続し、ヘッドボルト４によ
る締付力は、ボス部５を介して、球面部１０１こ伝達さ
れる。この場合、締付力はボス部５の周囲にほぼ等分に
分配されるか、球面部１０の中心部を考えると、この中
心部には、４隅のボス部５から締付力が均一に集中する
結果、大きな締付力が燃焼室１９の周方向において均一
に分布して作用し、この中心部に作用する大きな締付力
はポート壁１３を介して下壁１６に作用する。このため
、下壁１６は各気筒の爆発、燃焼に際して燃焼室１９内
に発生する高い燃焼圧力に対抗して変位しないように保
持され、ガスケット１５と９間に間隙を生ずることなく
、燃焼室１９の周囲のガスケット１５を均等に押圧して
ガスケット１５のシール性を向上させることができ、燃
焼ガスの漏洩や連通口２６から冷却水が漏洩することは
ない。

また、上記のように、上壁２を複数の球面部１０で構成
すれば、上壁２の剛性は全ての方向１こおいて大幅に向
上するため、上壁２を薄肉とすることができ、制振構造
としても有利であり、とくに球面部１０をシリンダヘッ
ド１の一方向において側壁３に連続させれば、側壁３に
対する支持剛性を高めることができ、シリンダヘッド１
の上側に取付けるロッカーカバーの制振にとってもきわ
めて有利な構造とすることができる。

さらに、上記球面部１０はオイル溜めとして使用でき、
シリンダヘッド１の長手方向に沿って配設されるカムシ
ャフト（図示せず）の潤滑に供することができる。

なお、上記の実施例では、球面部１０の全面において等
しい曲率半径としたが、例えば、シリンダヘッド１の長
手方向と幅方向とで曲率半径を若干異ならせる専心らず
しも完全な球面とする必要はない。

また、上記実施例ではシリンダヘッド１の上壁２と下壁
１６とをポート壁１３で接続したものについて本発明を
適用したが、この他、吸、排気弁の弁軸を保持する保持
壁と吸、排気ポートを形成するポート壁とでシリンダヘ
ッドの土壁と下壁とを接続するものについても適用でき
ることは言うまでもない。

以上の説明から明らかなように、本発明は、シリンダヘ
ッドの上壁を各気筒ごとに気筒の周囲に配設されるヘッ
ドボルトの近傍まで下向き１こ凸の球面としたことを特
徴とするエンジンのシリンダヘッド構造を提供するもの
である。

本発明によれば、各気筒の周囲に配設される各ヘッドボ
ルトの締付力を均一に燃焼室周囲の下壁およびガスケッ
トに作用させることができるので、ガスケットのシール
性を向上することができるうえ、土壁自体の剛性を高め
ることができるので、土壁をそれだけ薄肉とすることが
でき、シＩＪ　、７ダヘツドの軽量化を図ることができ
、制振構造としても有利なものとすることができるとい
った利点を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例にかかるシリンダヘッドの部
分平面図、第２図、第３図は夫々第１図のＡ−Ａ線、Ｂ
−Ｂ線方向の断面図、第４図はヘッドボルトの締付力の
分配構造を示すシリンダヘッドの要部斜視説明図である
。 １・・・シリンダヘッド、２・・・上壁、４・・・ヘッ
ドボルト、５・・・ボス部、６．７・・・保持壁、１０
・・・球面部、１１．１２・・・吸、排気ポート、１３
・・・ポート壁、１４・・・シリンダブロック、１５・
・・ガスケット、１６・・・下壁、１９・・・燃焼室。 特　許　出　願　人　東洋工業株式会社代　理　人　弁
理士　青白　葆ほか２名第１図 第２図 第３図 第４図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）　　シリンダヘッドの上壁を、吸、排気弁の弁軸
   を保持する保持壁および吸、排気ポートを形成するポー
   ト壁もしくは該ポート壁によって、燃焼室を形成するシ
   リンダヘッドの下壁に接続したエンジンのシリンダヘッ
   ド構造において、 シリンダの外周に該シリンダを取り囲むように配置され
   た複数個のヘッドボルトによって略凹まれるシリンダヘ
   ッドの土壁を、燃焼室へ向って上記各ヘッドボルト近傍
   まで凹状にわん曲する球面構造としたことを特徴とする
   エンジンのシリンダヘッド構造。