JPS5856371Y2 - 燃料噴射式内燃機関の吸気通路装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は吸入空気が流通する吸気通路のコレクタチャン
バ内にＮＯｘ対策のため排気の一部を還流させる場合に
排気中のハイドロカーボン或いはカーボン等の微粒子物
質によってコレクタチャンバに接続したスロットルチャ
ンバ内バレルを汚染することのないようにした燃料噴射
式内燃機関の吸気通路装置に関する。

気化器を搭載したガソリン機関等においてはガソリン混
合気中のガソリンが吸気通路内壁に付着した微粒子物質
を洗浄する性質を有する為、吸気通路の汚染はあまり問
題とならない。

しかし、ガソリン燃料噴射装置により吸気ポート附近へ
燃料を噴射供給する場合には噴射部上流側においてはガ
ソリン燃料がない為ガソリンの自浄作用を期待すること
ができず吸気通路に微粒子がたまり汚染問題が発生し易
くなる。

特に、排気の一部を吸気通路内に導入して排気中のＮＯ
ｘ成分排出量を低減しようとすると、排気中のハイドロ
カーボン又はカーボン等の微粒子物質が吸気通路内壁に
付着して上記汚染の傾向が一段と強まる。

この場合の排気還流は、吸気マニホルドの各ブランチ部
に夫々供給するようにすると、排気還流通路が小径とな
りカーボン等の付着で通路面積が大きく減少して排気還
流量の制御に悪影響を与えたり或いは詰まることがある
ので一般には吸気マニホルドの集合部即ちコレクタチャ
ンバ内に集中的に導入し、これを各ブランチ部に空気流
と共に分配する方策を採用している。

しかしかかる方法は次のような不具合がある。

即ち、このような装置では排気還流するコレクタチャン
バがスロットル弁を備えたスロットルチャンバの下流に
隣接しており、該スロットル弁付近の吸気通路にはスロ
ットル弁開度に応動した負圧を取り出して排気還流制御
弁の負圧信号とする等種々の制御信号負圧の取出し口が
あるし、スロットル弁をバイパスしてスロットル弁の上
下流を連通してそのバイパス流量を制御し、減速対策或
いは機関アイドリングの運転制御を行うバイパス空気通
路も開口しているものである。

従ってコレクタチャンバ内に還流した排気は吸入空気流
速が遅い時或いは渦流を生じている時等に吸気流を逆流
し、その中の微粒子物質が上記制御信号負圧取出し口或
いはバイパス空気通路を閉塞してしまい、期待した各種
制御を行い得なくするおそれがあった。

本考案は、上記の不都合を解泪するためスロットルチャ
ンバのバレルをコレクタチャンバ内にバレル毎に延長し
て突出させることにより、バレル内の空気流速を速くＬ
７、さらに排気導入ポートをコレクタチャンバ内に突出
させた筒状のサヤのバレル下流端よりＦ流でかつコレク
タチャンバの上流位置に開口させ、吸気と排気とを衝突
させることによりバレル内に排気が入ってくることを防
止すると共に還流排気の分配を各気筒に均等にしたもの
である。

以下に本考案の実施例を図面に基づいて説明する。

図面において燃料噴射式内燃機関の吸気通路はスロワＩ
・ルチャンバ１、コレクタチャンバ２、吸気マニホルド
３を経て図示し７ない機関に接続している。

スロットルチャンバ１はプライマリ側バレルＰとセカン
ダリ側バレルＳとに分離形成され夫々にスロットル弁４
，５が備えられている。

プライマリ側及びセカンダリ側バレルＰ、Ｓに夫々開口
した負圧取出口６〜９は夫々或いはこれらの負圧の合成
値を排気還流制御弁、点火進角制御装置、混合気空燃比
制御装置その他の付設された各種負圧応動型制御装置の
制御信号負圧を取り出す。

１０はスロットル弁４．５をバ１′パスして吸気通路の
スロットル弁上下流を連通接続するバイパス空気通路−
ζ゛制御弁１１によって開閉制御され、機関減速時或い
はアイドリング回転の調整用として利用される。

コレクタチャン、バ２へ延長突出した筒状のサヤのバし
・ル２１，２２の下流端より下流で゛かつコレクタチャ
ンバ２の−Ｌ流位置となるコレクタチャンバ２の底壁に
は図示しない機関の排気通路から取り出した排気の一部
を排気還流通路１２を介して該チャンバ２内に導入する
排気導入ボーＩ・１３が筒状サヤ２１．２２（”）吸気
出［」と対口して開口している。

吸気マニホルド３の下流側には電子制御燃料噴射弁（図
示せず）が取付けられ吸気通路内で吸入空気流内に噴射
燃料を供給し混合気として燃焼に供される。

上記構成において本考案ではプライマリ側及びセカンダ
リ側バレルＰ、Ｓの下流端に金属筒状サヤ２１．２２を
夫々圧入により嵌合取付する。

その結果バレルＰ、Ｓは上記サヤ２１．２２によって実
質−上坂気流下流側でコレクタチャンバ２内に延長突出
した形状となる。

従ってバレルＰ、Ｓを通って来た吸入空気流はバレルＰ
、Ｓの下流において流速を弱めることなくサヤ２１．２
２によって負圧取出口６〜９及びバイパス空気通路１０
から光分離れた位置でコレクタチャンバ２内に導がれる
がら、排気還流通路１２を通って導入された排気はバレ
ルＰ。

Ｓを通ってきた吸入空気と衝突して飛ばされサヤ２１．
２２内に流入することがない。

このため排気中の微粒子が上記負圧取出口６〜９並びに
バイパス空気通路１０の出口１０ ａを閉塞することが
なく、これらに関連する各種制御を円滑に行わせしめる
。

還流排気と吸気とが良く混合するので排気の分配が各気
筒で均等になり運転性が向上する。

上記実施例において上記の通りの効果をあげるに最も適
したサヤ２１．２２の長さは目詰りを心配する最も下流
側の孔（この場合プライマリでは１０ａ、セカンダリで
は９）から下流端までの長さＬ＋’ ＋Ｌ８がバレル内
径り、、Ｄ、の約１．０〜２．０倍の範囲にあるのが望
ましいことが種々の実験の結果により判明している。

本考案は以上説明したように筒状サヤをスロットルチャ
ンバの筒状のサヤのバレル下流端にバレル毎に取付ける
と共に、排気導入ポートを筒状のサヤの下流端より下流
でかつコレクタチャンバの一４二流位置に筒状サヤの吸
気出口と対向させて開口させたので筒状サヤ出口端から
バレル内面の開口部までの距離が遠くなりかつ筒状サヤ
を流通する吸入空気流速が大きくなるので、排気は吸入
空気で攪拌されかつ吹き飛ばされる為、コレクタチャン
バに排気還流されても上記開口部にまで排気が逆流して
これに排気中の微粒子が付着閉塞する心配がない。

このため開口部の所期の役目を充分に果たし得る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の燃料噴射式内燃機関の吸気通路装置の１
実施例を示す縦断面図である。 １・・・・・・スロットルチャンバ、２・・・・・・コ
レクタチャンバ、Ｐ、Ｓ・・・・・・バレル、６〜９・
・・・・・負圧取出口、１０・・・・・・バイパス空気
通路、１２・・・・・・排気還流通路、２１．２２・・
・・・・筒状サヤ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 吸気通路のコレクタチャンバ上流側のスロットルチャン
   バのバレルに絞弁をもった構造において、スロットルチ
   ャンバのバレル下流端を吸気流下流側のコレクタチャン
   バ内に延長突出すべく筒状サヤをスロットルチャンバの
   バレル下流側に嵌入して取付けると共に、排気還流通路
   の排気導入ポートを該筒状サヤの下流端より下流のコレ
   クタチャンバの上流位置に筒状サヤの吸気出口と対向さ
   せて開口させたことを特徴とする燃料噴射式内燃機関の
   吸気通路装置。