JPS5855487B2 - 液晶表示装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は液晶表示装置に関するものである。

従来、時計、電卓等に使用されている液晶表示装置は一
対の基板がガラスで構成されている。

このため薄型の液晶パネルをつくるとガラスの強度が弱
くなるため落下衝撃に対して弱くなり割れやすいという
欠点があった。

またデザイン上の発展性などの上で曲面状の液晶パネル
を製造する場合に２枚のガラスを対向させた場合液晶層
の厚みを均一にすることがきわめてむずかしいという欠
点があった。

本発明は上記の欠点を改善すべくなされたものである。

すなわち本発明は液晶パネルを構成する一方の基板とし
て無機ガラスを使用しこの無機ガラスは所望の形状及び
深さに通常のフッ酸を含む水溶液によりエツチングをす
る。

この際エツチングをさせない部分はレジスト等でマスク
する。

更に他の基板としてプラスチックの基板、たとえば光学
的、化学的特性の秀れたメタクリル樹脂、ポリカーボネ
ート、ポリアクリレート、ポリオレフィン等を使用する
ものである。

一対の基板のそれぞれには液晶に電圧を印加するための
透明又は不透明なパターン状の電極が形成されるがプラ
スチック上には低温スパッタ等の方法により比較的容易
に電極を形成することができる。

このようにガラス基板とプラスチック基板を組合せた液
晶パネルは次のような長所をもつ。

すなわち液晶表示器はウォッチ等への適用する場合デザ
イン上の問題やその視角特性から薄く形成される事が望
ましいがガラスの厚みを薄くすると強度が弱くなり特に
落下衝撃に弱くなる。

そこで一方の基板をプラスチックにする事により機械的
な衝撃を吸収する事ができるため強度を高める事ができ
る。

また一対の基板の両方をプラスチック基板で形成すると
、特に基板が薄くなった場合にはプラスチック基板は変
形しやすくなるため液晶表示器に必要とされる薄くて均
一な液晶層の厚みを形成する事が困難となる。

それに対し一対の基板をプラスチックで形成した場合に
は一方のガラス基板は平滑でしかも変形がしにくいので
ギャップを均一にでき、更に本発明の様にガラス基板に
均一の深さのギャップが形成されている場合には特にそ
れが容易である。

また本発明は液晶表示器に曲面を持たせる場合に特に効
果が太きい。

すなわちデザイン的にすぐれたデジタルウォッチ等を製
造する場合に液晶パネルを曲面状に形成する事ができれ
ば非常に流麗なものとなる。

ある曲率をもった液晶表示パネルを製造する場合従来は
ガラスを研摩して一定の曲率にしたり又はガラスを熱的
に変形しである一定の曲率にする等の方法で行ってきた
。

しかしこの様な方法ではガラスに微小な凹凸があったり
、また一対の基板を組合せた場合に液晶表示器に必要と
される約１０μ程度の均一のギャップを形成する事が極
めて困難であるため製造の歩留りが非常に悪いという欠
点があった。

本発明においてはある曲率をもつガラスに所望の深さ、
例えば１０μ程度の均一なエツチングされた部分を有す
るガラスとプラスチックの基板を対向させた場合、プラ
スチック基板はフレキシフルであるため、一対の無機ガ
ラスを組合せる場合のようにそれぞれのガラスの加工精
度が必要とならずに容易に曲面をもった液晶パネルを製
造する事ができるものである。

次に本発明を実施例にて説明する。

実施例 １ 厚さ約０．３ｍｍの硼ケイ酸ガラスに第１図に断面図を
示す様に約１０μの厚さにフッ酸水溶液でエツチングを
施した後、ＣＶＤ法により導電酸化膜を形成し更にこの
導電膜を表示器に必要なパターン状に形成し、更にその
表面を液晶がホモジニアス配向をする様にラビング処理
をした。

次に約１５０μの厚さのポリエステルフィルムに低温ス
パッタ法により酸化インジウムの導電膜をつけ、エツチ
ングにより導電膜を所望の形状とした後その表面を液晶
がホモジニアス配向をする様にラビング処理をした。

上記一対の基板を第２図に模式的に断面図を示す様に重
ね合せ、間に約１０μの厚みに液晶を挾持し液晶パネル
を構成した。

この液晶セルの両側に一対の偏光板を配置し、ＴＮ型液
晶表示器とすることにより薄型の表示器にもかかわらず
耐衝撃性のよい表示器を製造する事ができた。

なおこの際第３図に断面図を示す様に基板ガラスのエツ
チングをする際に表示に影響のない部分にプラスチック
基板支持のための微小柱状部分７を設ければ液晶層の厚
みを更に均一にすることができる。

実施例 ２ 厚さ約０．５關の硼ケイ酸ガラスを５ｃｆｒＬＯ曲率に
熱プレスで変形したのち約１０μの厚さにフッ酸水溶液
でエツチングを施した。

その後実施例１と同様に処理し、厚さ約２００μの実施
例１と同様に処理したポリエステルフィルムと組合せ、
エポキシ系接着剤で接着する事により第４図に断面図を
示す様な表示器を製造した。

この液晶セルの両側に一対の偏光板を配置しＴＮ型液晶
表示器とする事により曲面をもった流麗なデザイン的に
すぐれた液晶表示器を量産性良く製造する事ができた。

この際プラスチック基板２はガラス基板１０曲率にした
がって変形して一体につくられるためガラス基板１の加
工精度はそれ程高い必要はなく製造は容易となった。

以上述べた様に本発明は液晶表示器を構成する一対の基
板をプラスチック基板と、エツチングによる無機ガラス
基板とする事により、耐衝撃性のすぐれた、また曲面を
有するパネルにおいては極めて生産の容易な液晶層の厚
みが均一な表示器を製造する事ができる等の効果を有す
るものである。

【図面の簡単な説明】

第１図、第３図はエツチングされた無機ガラスの形状を
示す模式的断面図。 第２図は本発明の液晶表示器の一例を示す模式的断面図
。 第４図は本発明の曲面に構成された液晶表示器の一例を
示す模式的断面図である。 １・・・・・・エツチングされた無機ガラス基板、２・
・・・・・プラスチック基板、３，４・・・・・・透明
電極、５・・・・・・シール兼接着剤、６・・・・・・
液晶。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 液晶表示器を構成する一対の基板のうち一方の基板
   として所望の深さの凹部を有する無機ガラスを使用し、
   他の一方の基板としてプラスチック基板を使用した事を
   特徴とする液晶表示装置。 ２ ガラスが曲面をなしている事を特徴とする特許請求
   の範囲第１項記載の液晶表示装置。