JPS5854307B2 - ピストンカツプ - Google Patents

ピストンカツプ

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Publication number
JPS5854307B2
JPS5854307B2 JP52085385A JP8538577A JPS5854307B2 JP S5854307 B2 JPS5854307 B2 JP S5854307B2 JP 52085385 A JP52085385 A JP 52085385A JP 8538577 A JP8538577 A JP 8538577A JP S5854307 B2 JPS5854307 B2 JP S5854307B2
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JP
Japan
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piston
cylinder
cup
groove
sliding
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JP52085385A
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JPS5420261A (en
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栄一 安田
正俊 山田
薫 中村
準三 長谷川
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Toyota Motor Corp
Toyota Central R&D Labs Inc
Aisin Corp
Original Assignee
Aisin Seiki Co Ltd
Toyota Motor Corp
Toyota Central R&D Labs Inc
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Publication date
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Priority to US06/213,454 priority patent/US4345771A/en
Publication of JPS5854307B2 publication Critical patent/JPS5854307B2/ja
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16JPISTONS; CYLINDERS; SEALINGS
    • F16J15/00Sealings
    • F16J15/16Sealings between relatively-moving surfaces
    • F16J15/32Sealings between relatively-moving surfaces with elastic sealings, e.g. O-rings
    • F16J15/324Arrangements for lubrication or cooling of the sealing itself

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Sealing With Elastic Sealing Lips (AREA)
  • Transmission Of Braking Force In Braking Systems (AREA)
  • Hydraulic Clutches, Magnetic Clutches, Fluid Clutches, And Fluid Joints (AREA)
  • Pistons, Piston Rings, And Cylinders (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、自動車用のピストンカップに関するものであ
る。
自動車には、各種油圧装置が塔載されている。
すなわちピストンカップを嵌挿し、ピストンとシリンダ
とピストンカップによりシリンダ室を構威し、ピストン
とシリンダとの相対運動で油を押圧して油圧を発生させ
る装置が多々使用されている。
特に、自動車の安全性の観点から最も重要視されている
フレーキ装置におけるピストンカップ(以下単にブレー
キカップと言う)に関して、安全性の観点よりシール効
果を高めるブレーキカップが種々開発されている。
その結果、シール効果について一応満足のゆくブレーキ
カップが開発された今日、ユーザーの要求はブレーキペ
ダルを踏んだ時のフィーリングを問題にする様になって
きた。
すなわち、自動車の制動にあたってブレーキペダルを抵
抗感無くスムーズに踏む事が出来、且つ踏力がなるべく
少くて自動車を確実に制動することを可能にするブレー
キカップが要求されるようになった。
従来、いわゆるS、A、Eタイプおよびオペルタイプと
称するブレーキカップおよびこれらを変形したブレーキ
カップが多用されてきたがこれらのブレーキカップの場
合本発明者らが行なった実験によれば、シール効果は高
いが、被摺動面に形成されている油膜が時には切られる
ことにより、シリンダ等の金属壁とカップとが直接接触
することになりブレーキカップの摺動抵抗が高くなりも
ってブレーキカップをマスクシリンダ内で摺動させて、
マスクシリンダ内に一定の油圧を発生させるのに大きな
ピストン作動力すなわち大きなブレーキペダル踏力を要
求(シリンダの昇圧効率が悪い)するという欠点があっ
た。
又、時にはシリンダ内をブレーキカップが摺動するに際
して、スティックスリップ振動と類似の振動が発生し、
安定したピストン作動すなわち安定した制動が確保され
ない場合もあった。
本発明者らは、これら従来のブレーキカップおよびその
他の自動車用油圧シリンダの有していた欠点を解消すべ
く、幾多の実験および理論解析を重ねた結果、本発明を
案出したものである。
本発明は、シリンダ又はピストン等に対する摺動抵抗を
低下し、シリンダ内の油圧の昇圧効率を高め、且つ安定
したピストン作動を可能にするとともに寿命を向上させ
たピストンカップを提供することを特徴とする 特許請求の範囲第1項記載の発明(以下第1発明と言う
)のピストンカップは外側リップおよび内側リップのう
ちシリンダ又はピストンに対して摺動するリップの摺動
面を形成する円錐状周壁面を削除することによって該周
壁面の最大シール圧を形成する点に近接した底部寄りの
部位に0.05〜0.5mmの最大深さが位置する折線
で形成されたV形の溝部を全周に亘って形成したもので
ある。
上述の構成より戒る第1発明のピストンカップは、摺動
時読溝部がカップの内圧およびシメシロにより被摺動面
に押圧されても、折線で形成された溝部は被摺動面とカ
ップとの間に確実に隙間を形成するか又は内圧よりも低
い面圧が作用する部分を形成することにより、該溝部に
少量の油を保持して、シリンダ又はピストンの被摺動周
壁面に常に一定の油膜を形成することにより摺動抵抗を
低減し、シリンダ内の油圧の昇圧効率を高め、且つ安定
したピストンの作動を可能にするとともに寿命を向上さ
せたものである。
特許請求の範囲第2項記載の発明(以下第2発明という
)のピストンカップは、シリンダとピストンとの間に嵌
挿されたピストンカップにおいて、外側リップおよび内
側リップのうちのシリンダ又はピストンに対して摺動す
るリップの摺動面を形成する円錐状周壁面を削除するこ
とによって該周壁面の最大シール圧を形成する点に近接
した底部よりの部位に0.05〜0.5朋の最大深さが
位置する折線で形成されたV形の溝部を全周に亘って形
成するとともに、該周壁面の最大シール圧を形成する点
より先端部にリーディングエツジ部分を形成し、該リー
ディングエツジ部分の自由状態におけるシリンダ軸又は
ピストン軸に対する角度θを にしたものである。
上述の構成より成る第2発明のピストンカップは、摺動
時読溝部がカップの内圧およびシメシロにより被摺動面
に押圧されても折線で形成された溝部は被摺動面とカッ
プとの間に確実に隙間を形成することにより、該溝部に
少量の油を保持して、シリンダ又はピストンの被摺動周
壁面に常に二定の油膜を形成するとともに、該θの角度
を有するリーディングエツジ部分を形成することにより
、シリンダとピストンとの間に嵌挿された時読す−ティ
ングエッジ部分がシリンダ又はピストンに対して(さび
状の油が侵入する隙間を形成して油の潤滑作用を助長す
ることにより、第1発明より一層摺動抵抗を低感し、シ
リンダ内の油圧の昇圧効率を高め、不快な振動を防止し
て安定なピストンの作動を可能にするとともに寿命を向
上させたものである。
次に本発明を実施例に基づいて説明する。
まず、第1発明を、自動車におけるブレーキ装置のブレ
ーキカップすなわち内圧が加わるプライマリ−カップに
適用した第1実施例に基づき、第1図ないし第9図を用
いて従来のブレーキカップ(SAEタイプ)と対比して
述べる。
第1実施例の説明に先立ち、第1図を用いて油圧式ブレ
ーキ装置、特にマスクシリンダの内部構造について簡単
に説明する。
シリンダCYは一般的に第1ピストンP1と第2ピスト
ンP2を内蔵する。
第1ピストンP1には、セカンダリカップSCとプライ
マリカップPC1が、第2ピストンP2には、プライマ
カップPC2とフローティングカップFC1,FC2が
夫々組付けられている。
次にシリンダCY内での各カップのはたらきを説明する
先ず、ブレーキペダルBPを踏むとブツシュロッドPR
が第1ピストンP1を押し、第1ピストンP1に組付け
られたプライマリカップPC1がリザーバタンクRT1
に通じる補償穴CH1を閉じて、リヤ側圧力室RCに内
圧が発生する。
すると圧力室RCの内圧によって第2ピストンP2が動
いて同様にプライマリカップPC2がリザーバタンクR
T2に通じる補償穴CH2を閉じフロント側圧力室FC
にも内圧が発生する。
発生した内圧は、配管(図示せず)を介してそれぞれ、
リヤ側ホイールシリンダ、フロント側ホイールシリンダ
に伝達り制動力となる。
第1ピストンP1 に組付けられたセカンダリカップS
Cは、シリンダCY内と外部(大気)とを遮断するもの
であり、第1ピストンP1および第2ピストンP2に組
付けられたプライマリカップPC1,PC2は、自封作
用により内圧を発生させる。
また、フローティングカップFC1,FC2は、リヤ側
圧力室RCとフロント側液室FOCとを分離する役割を
もつ。
以上説明したカップは内圧もしくはシメシロに応じてシ
ール部の接触幅が変化するタイプであり本発明は、これ
らのカップの改良に関するものである。
第2図は、従来量も普通に使用されるカツフSAEタイ
プの自由状態に於ける形状を、その中心軸に平行な平面
で切断した断面の上半分を示す。
第3図は本第1実施例のブレーキカップの上述と同様の
断面図を示す。
これらのカップは、一般的にリング形カップといわれる
もので、円錐環状をなす側リップ部1および内側リップ
部2とベース部3で構成される。
第1実施例のブレーキカップは、外側リップ1の外周壁
の最大外径点Aから水平方向にやや離れた位置で且つ該
A点と最小外径点Bとを結んだ線に対し垂線方向に0.
1 mm (ぼんだ位置にC点を設定し、更に外側リッ
プ1の内壁面と底部3との交点Eから該A点とB点を結
んだ線に対し垂直方向に延在して交差する点Hを設定し
、該H点より該AB線上に於てやや該A点よりの位置に
F点を設定し、前記各A、C,F及びB点を直線で結び
、該AC線とCF線とで形成される折線溝部4を外周全
周に亘って形成した。
即ち、シリンダ内に挿入した時にカップのシリンダとの
接触圧力が最大となる点Aからベース部の点Bに至るシ
ール面24が第2図に示す従来形では通常直線的である
のに対し、第3図に示す第1実施例のブレーキカップは
、シール面5にA点から始まりC点を底とし下点で終る
1個の折線溝4を形成したものである。
この溝は、第3図に於て外側リップ1の内壁面と底部3
との交点であるE点から外側リップ部1の内壁線DEに
立てた垂線がシール面5と交わった点をHとしたシール
面AH上に有る。
これは、内圧が加わった状態では、必ずシール面AH内
にシール効果をもつ接触面圧(内圧以上の接触面圧)が
発生することを背景としてシール面部内に折線溝4を形
成することによって、シリンダとピストンとの間に該ブ
レーキカップが介挿され、ブレーキ作動時読カップがシ
リンダ上を摺動し内圧が該カップの内面に作用したとき
でも、該折線溝4とシリンダとの間に確実に内圧よりも
低い面圧が作用する部分を形成し、該折線溝4にシリン
ダ内の液体が保持されて、シリンダ上に適正な油膜を形
成保持するのでシール面の潤滑性を助長するため、摺動
抵抗が低下し、その結果安定したピストン作動、シリン
ダの昇圧効率の向上、さらにカップの寿命間上等の優れ
た効果を達成するものである。
次に第1実施例のブレーキカップおよび従来のカップに
ついて計算機により解析した結果を用いて、本第1実施
例カップの効果について従来のカップとの対比において
述べる。
以下、本発明について解析した結果を示そう。
第6図ないし第9図は内圧の加わるカップについて第1
図のプライマリカップPC1,PC2を例とした場合で
、第6図および第7図は従来のカップ、第8図および第
9図は本発明によるブレーキカップ形状の一例および面
圧分布を示したものである。
まず、第6図および第7図に示した従来のブレーキカッ
プについて説明する。
第6図にはカップの自由状態の断面図を示す。
第6図中一点鎖線はカップをシリンダに組込んだ時の拘
束壁を構成するシリンダ壁CYを示し、二点鎖線はピス
トン外周壁Pを示す。
以下第9図まで同様に示した。
第6図より明らかな様にカップの外側リップ部1の先端
部の外径はシリンダ内径よりも大きい部分をもち、また
、内側リップ部2の先端部の内径はピストン外径よりも
小さい部分をもち、両リップ部にシメシロをもたしてい
る。
したがってシリンダに組込んだ状態ではこれらリップ部
1,2に曲げ作用がはたらいてシリンダ壁CY、ピスト
ン部Pに接触面圧を発生させるものである。
第1図は、カップをシリンダに組込んで内圧を20 k
g/cat加えた状態であり、図には接触面圧も示しで
ある。
第7図より、従来のカップは各リップ1および2の外周
壁全体にほぼ内圧以上の面圧が作用していることが明ら
かである。
次に本第1実施例のブレーキカップについて述べる。
第8図および第9図は、それぞれ前述の第6図および第
7図に対応するものであり、第8図に示すブレーキカッ
プの形状は、第6図に対して外側リップ部1に於て、最
大外径部A点より始まりC点を底とする深さ約0.1m
w直線ACと直線CFで形成される折線溝を有するもの
である。
第9図は、第7図と同様に20kg/catの内圧が加
わった状態を示す図である。
摺動抵抗に関係する外側リップ部1とシリンダCYとの
接触面圧に注目すると、第7図および第9図との比較か
ら明らかな様に、従来のカップと本実施例のカップによ
る接触面圧分布は異なる。
即ち、本実施例カップは、折線溝4の部位(第9図中C
点近傍の部位)において面圧が内圧以下になり、摺動抵
抗に影響する内圧以上の接触面圧部(20kg/c4以
上の接触面圧部)を折線溝4により切断してシール面の
潤滑性を向上させるとともに、該折線溝4に常に油を保
持してカップが摺動するのでシリンダ壁に常に所定の油
膜を保持するので摺動抵抗を低下させるものである。
なお、上記のような溝4をつげることにより、第9図の
ようにリップの最大外径部A点の接触面がある程度増加
してシール性が向上するが、これによって摺動抵抗が増
大するものでないことを我々は実験で確認した。
第4図および第5図は、第6図および第8図に示した形
状のカップを実際に製作して実験を行なった結果を示し
たもので、第4図はビストンストローク(横軸)に対す
る摺動抵抗(縦軸)の大きさを、第5図はその時のビス
トンストローク内圧線図で、横軸にビストンストローク
、縦軸に内圧をとって示したものである。
第4図からも明らかな様に本第1実施例のブレーキカッ
プは、従来のカップに比べて摺動抵抗が非常に小さいこ
とが認められる。
以上説明した本第1実施例のブレーキカップの形状は、
外側リップ部1の最大外径部A点より始まる1ケの溝を
有するもので、これはA点から始まることにより、シー
ル力を低下させることなく、シール面を効果的に潤滑す
る利点をもつものである。
以上は内圧の加わるカップについて説明したものである
が、本発明は内圧の加わらないカップについても同様に
適用出来る。
次に第1発明をセカンダリカップSCに適用した第2実
施例のブレーキカップに基づき説明する。
第10図は従来のオペルタイプと称する一般的なカップ
で、自由状態に於ける断面形状を示すもので、第10図
中一点鎖線は、カップをシリンダに組込んだ時の拘束壁
を構成するシリンダ内周壁CYを示し、二点鎖線はピス
トン外周壁Pを夫々示す。
以下第13図まで同様に示した。前述の内圧の加わるプ
ライマリカップと同様に、カップの内側リップ部12の
外壁線16はピストン外径よりも小さい径をもち、また
、外側リップ部11の外壁線15(シール面)はシリン
ダ内径よりも大きい径の部分をもつ。
したがって、カップをシリンダに組込んだ状態では内側
リップ部12およびベース部13はピストン部p(二点
鎖線)に拘束されてピストンに対して接触面圧を発生さ
せる。
また、外側リップ部11はシリンダ壁CY (一点鎖線
)に拘束されて曲げ作用がはたらき、シリンダ壁CYに
接触面圧を発生させ、この接触面圧がシール力となるわ
けであるが、このカップ形状による特性を内圧の加わる
プライマリカップと比較して簡単に説明する。
まず、自由状態において、第6図のプライ7リカツプと
比べて外側リップ11.内側リップ12、ベース部13
の肉厚が全体的に大きい。
したがって、シリンダに組込んだ状態(第11図)、す
なわち内圧の加わらない状態において、第7図に示すプ
ライマリカップに比べてシリンダ壁およびピストン部に
大きな接触面圧を発生させるものであり、たとえ、外側
リップ部11のA点の径がシリンダ内径と同じであって
も、内側リップ部12とピストン外径とが干渉してカッ
プを外周方向へ拡張するため、シリンダ壁CYとカップ
外側リップ部11とにはある程度のシール力が発生する
ものである。
第12図および第13図は、第2実施例に示すブレーキ
カップを示す。
第12図は、第1実施例の第3及び8図示のカップと同
様に各A、C,F点を設定して折線溝14を形成した。
図中線AFからC点に向う垂直くぼみ深さは第1実施例
と同じ<0.1mvtに設定した。
シリンダに組込んだ状態では第13図に示すように、第
11図に示す従来のカップにおける接触面圧分布が部分
される。
したがって、前述の第1実施例と同様に該折線溝部14
にシリンダ内の液体が保持されて摺動抵抗を低下させ、
安定したピストン作動、寿命の向上という効果を奏する
又第13図から明らかな様に、折線溝14をつげたこと
によりA点の接触面圧が増大するのでシール力は何ら低
下するものではない。
次に第2発明をクラッチ用マスクシリンダ内に嵌挿され
ているプライマリ−カップに適用した第3実施例に基づ
いて第14図および第15図を用いて説明する。
第14図は、クラッチ装置を示す図、第15図は第14
図示のカップの下半分を示す部分拡大断面図である。
第15図は、自由状態のカップを装着すべきシリンダお
よびピストンの上に表わしたものである。
第3実施例のカップは、前述した実施例と異なり、クラ
ッチのマスクシリンダに適用した事により、底部23が
シリンダ壁CYから突出形成した突起CYPにより係止
されるとともに外周に螺溝を形成した環状プラグPLに
より、外側リップ部21の先端が係止されることにより
シリンダ壁CYに把持され、内側リップ22の外周面2
5に対してピストンPが摺動する。
第3実施例のカップは内側リップ22の最大面圧点Aよ
り先端部AIをリーディングエツジ部分とし、直線AI
は、シリンダ軸に対し時計方向に5°の傾斜をもって形
成し、A点より水平方向においてやや底部23寄りの部
位で且つA点とB点を結ぶ直線に対し直線方向に深さ0
.2 m <ぼんだ点をCとし、直線ACと点Cと底部
の最小外径点Bとを直線CBとで結んだ折線溝24を形
成した。
上記構成より成る第3実施例のカップは、シリンダとピ
ストンとの間に介挿され、第14図に示すクラッチペダ
ルCPを踏むと、ロッドを介してピストンPがシリンダ
内径内で軸方向に摺動する。
第3実施例のカップは、内側リップ22のリーディング
エツジ部分AIが、シリンダCYおよびピストンPとの
間に嵌挿されたとき、ピストンPの外周壁に対してくさ
び型の隙間を形成し、かかる隙間に油が侵入し、カップ
がピストン壁を摺動するとき、リーディングエツジ部分
AIがピストン壁面に対してくさび型の油膜を全周に亘
って環状に形成して流体潤滑作用をなす。
すなわち流体のくさび作用を助長し、ピストン壁とカッ
プ間に薄い油膜を形成し、その結果カップの摺動抵抗が
低下する。
本発明者らが行なった実験によれば、このくさび作用を
奏するリーディングエツジ部分AIのシリンダ軸に対す
る角度θは、時計方向10°、反時計方向100(−1
00)の範囲内にしなげればならないことが明らかにな
った。
更に該リーディングエツジ部分AIより底部23寄りの
形成した溝部24は、カップ内周面に内圧が作用しても
ピストン外周面との間に確実に内圧よりも低い面圧が作
用する部分を形成し、該溝部に油が保持されて、ピスト
ン外周面上に常に適正な油膜を形成保持するので、シー
ル面の潤滑性を助長し、カップの摺動抵抗を低減する。
その結果、第3実施例のプライマリカップは安定したピ
ストン作動、シリンダの昇圧効率を向上し、寿命の向上
を図るものである。
次に第2発明を、ブレーキ装置のプラトマIJ −カッ
プに適用した第4実施例に基づき第16図および第17
図を用いて説明する。
第16図は、自由状態における第4実施例カップの断面
形状を示し第17図は装着時のリーディングエツジ部分
のシリンダ壁に対する位置関係を示す図である。
第4実施例のカップは、前述の第3実施例のクラッチの
カップに対してブレーキカップに適用したものであるた
め外側リップ31の外周壁に折線溝34およびリーディ
ングエツジ部分AIを設けた点が異なる。
以下相違点を中心に述べる。第4実施例のカップは、円
錐形のカップで、外側リップ31および内側リップ32
は底部33の連結部より先端にいくに従い徐々に厚さが
減少している。
この様なカップの最大面圧点Aより先端部AIをリーデ
ィングエツジ部とし、直線AIは若干の長さを備え、シ
リンダ軸と平行(θ=00)に形成しており、該A点よ
り水平方向にやや離れた部位において、点Aと底部33
の最小外径部B点と結んだ直線に対し垂直方向にQ、1
5mm<ぼんだ点をCとし、直線ACと点Cと点Bとを
結ぶ直線CBとで折線溝34を形成したものである。
尚、第16図中一点鎖線はシリンダの内周壁、二点鎖線
は、ピストンの外周壁を夫々示し、これらの線より突出
している量がシメシロに相当スる。
このような構成より成る第4実施例のカップは、上述の
実施例と同様の作用効果を奏するほか、特にリーディン
グエツジ部分AIを、シリンダ軸と平行(θ=00)に
形成したことにより、ピストンとシリンダとの間にカッ
プが嵌挿されたとき、第17図に示す様にシリンダCY
の内壁面との間に形成される隙間(図中IAKで包囲さ
れる部分)が、流体くさび作用を最も効果的に発揮し、
カップの摺動抵抗を一層低減するという作用効果を奏す
る。
尚、本発明者らが行った実験によれば、リーディングエ
ツジ部分AIの角度θは、−3°≦θ≦7°の範囲内に
設定すると、−100≦θ≦15゜に比べ流体くさび作
用が最も効果的であることがわかった。
以上要するに、本発明のピストンカップは、カップのシ
ール面に適切な折線溝を設けることにより、シール力を
減少させることなくシール面の潤滑性を向上させて摩擦
抵抗(摺動抵抗)を低減させ、安定したピストン作動、
昇圧効率の向上、カップの寿命間上等の効果をもたらす
ものである。
なお、本発明は、上述した実施例に限定されず種々の態
様をとりうる。
すなわち、第18図Aに示すようにオペルタイプのプラ
イマリカップに折線溝4Aを形成することも可能(第1
発明)で、又第18図Bに示すようにプライマリカップ
においてシリンダ軸に対し一7°の角度θを有するリー
ディングエツジ部AIを形成し、A点より底部寄りの近
接部位に最大深さの0点を配置し、該0点よりシリンダ
軸に平行な直線と点Aと点Bとを結んだ線との交点をF
とし直線ACおよび直線CFとで形成される折線溝4B
を形成することも可能(第2発明)で、更に第18図C
に示すように、セカンダリ−カップにおいてリーディン
グエツジ部分AIを3°に形成するなど種々の態様が可
能である。
又、折線溝は、複数の直線で形成される溝であればよく
、又、1ケの折線溝に限らずカップの大きさ、形状、用
途に応じて複数条設けてもよく上述の実施例に限定され
ない。
又リーディングエツジ部分の角度も、上述の実施例に限
定されず一10°≦θ≦15°の範囲内であればどの角
度を採用してもよい。
又、溝の深さは0.1.0.15及び0.2 mlKに
限らずに0.05〜0.5mmの範囲内であれば所期の
目的が達成され得る事も確認されている。
更に、本発明は、ブレーキ装置およびクラッチ装置以外
の自動車用の各種油圧装置に適用可能である。
例えば、後輪シリンダのブレーキ油圧を前輪シリンダの
ブレーキ油圧に比べ減少した割合で上昇させるプロポー
ショニングバルプにも採用できる。
このプロポーショニングバルプはカップ内周がピストン
外壁と相対変移するタイプとカップ外周がピストン内壁
と相対変移するタイプがあるが共に、−5°≦θ≦15
°で有効であることが実験より確認されている。
上述以外にも特許請求の範囲の精神に逸脱しない範囲で
種々の設計変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
第1図はブレーキ装置の概要を示す図、第2図は従来の
ブレーキカップの断面図、第3図は本発明の第1実施例
のブレーキカップの断面図、第4図および第5図は第1
実施例の効果を示す線図、第6図ないし第9図は第1実
施例の理論解析結果を示す図、第10ないし第13図は
本発明の第2実施例のブレーキカップを説明する図、第
14図および第15図は本発明の第3実施例クラッチの
カップを説明する図、第16図および第17図は、本発
明の第4実施例のブレーキカップを説明する図、および
第18図は本発明の変形例を示す図である。 図中、1は外側リップ部、 3は底部、pcはプライマリ カンダリカップを夫々示す。 2は内側リップ部、 一カップ、SCはセ

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 シリンダとピストンとの間に嵌挿されたピストンカ
    ップのリップの摺動面を形成する円錐状周壁面を削除す
    ることによって該周壁面の最大シール圧を形成する点に
    近接した底部寄りの部位に0.05〜0.5山の最大深
    さが位置する折線で形成されたV形の溝部を全周に亘っ
    て形成して該溝部のシール圧を該溝部両側のシール圧よ
    りも低(したことにより、摺動時読溝部に少量の油を保
    持して、シリンダ又はピストンの被摺動周壁面に常に一
    定の油膜を形成することにより摺動抵抗を低減したこと
    を特徴とするピストンカップ。 2 シリンダとピストンとの間に嵌挿されたピストンカ
    ップの外側リップ及び内側リップのうちシリンダ又はピ
    ストンに対して摺動するリップの摺動面を形成する円錐
    状周壁面を削除することによって該周壁面の最大シール
    圧を形成する点に近接した底部よりの部位に0.05〜
    0.5mmの最大深さが位置する折線で形成されたV形
    の溝部を全周に亘って形成して該構部のシール圧を該溝
    部両側のシール圧よりも低くするとともに、該周壁面の
    最大シール圧を形成する点より先端部にリーディングエ
    ツジ部分を形威し、該リーディングエツジ部分の自由状
    態におけるシリンダ軸又はピストン軸に対する角度θを にしたことにより、摺動時読溝部に少量の油を保持して
    シリンダ又はピストンの被摺動周壁面に常に一定の油膜
    を形成するとともに、該θの角度を有するリーディング
    エツジ部分を形成することにより、シリンダとピストン
    との間に嵌挿された時読リーディングエツジ部分がシリ
    ンダ又はピストンに対してくさび状の油が侵入する隙間
    を形成して油の潤滑作用を助長することにより、摺動抵
    抗を低減したことを特徴とするピストンカップ。
JP52085385A 1977-07-15 1977-07-15 ピストンカツプ Expired JPS5854307B2 (ja)

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EP78100391A EP0000516B1 (en) 1977-07-15 1978-07-13 Sealing cup for hydraulic piston cylinder device
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EP0000516B1 (en) 1981-10-28
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DE2861260D1 (en) 1982-01-07
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