JPS5851845Y2 - 保温式電気炊飯器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は所謂電気ジャー炊飯器の様な保温式電気炊飯器
に関し、特に内鍋を収納した外鍋の開口部を覆う保温蓋
の上面に耐熱性の樹脂被膜を施したものである。

一般の電気ジャー炊飯器の様な保温式電気炊飯器は、内
鍋を収納する外鍋と、前記内鍋を覆う中蓋と該中蓋の上
面に位置し外鍋を覆う保温蓋と、該保温蓋の上面に位置
し一側をフレームに開閉自在に枢支した外蓋とからなる
三重蓋の構成がなされ、保温時において前記内鍋を底面
と共に前記中蓋と保温蓋間の空間層の熱気にて上面から
も加熱する様になされている。

しかし乍ら、前記中蓋及び保温蓋は共に熱源からの熱を
効果的に伝受するために熱伝導の良好な例えばアルミニ
ウムにて形成されていることから前記保温蓋の上面より
外部に放散する熱が多く特に蓋体に保温用のヒータを有
しないものにあっては上面からの加熱不足を生じ御飯に
温度ムラを生ずる欠点があった。

又、上述の様な外部への熱放散に伴ない外蓋の裏面にホ
付けた樹脂製の裏板或いは他の摩付部材等が高温となり
熱変形する欠点があった。

更に、内鍋を覆う保温蓋と外鍋を覆う外蓋とからなる二
重蓋の構成においても同様に保温蓋の上面からの熱放散
が多く最適な保温温度を維持することができなかった。

本考案は上記欠点に鑑みなされたもので以下図面につい
て説明すると、１は円筒状のフレーム、２は前記フレー
ム１に断熱材３を介在せしめて装着した熱伝導の良好な
材料よりなる有底筒状の外鍋、４は前記外鍋２の内底部
に固定したリング状の黙然、５は前記外鍋２に収納自在
とされ収納時にその底部を前記黙然４に載置する内鍋で
、上周縁に外方に延設したフランジ６を形成している。

７は前記内鍋５の開口を覆う内蓋で、中央部に上方に突
設するツマミ８を固定すると共にその周辺に複数個の蒸
気孔９，９を穿設している。

１０は前記外鍋２の上周縁とフレーム１の上周縁を嵌合
固老する耐熱合成樹脂製のフレームカバー、１１は前記
外鍋の上周縁とフレームカバー１０の上面間に固定した
熱伝導の良好なリング状の伝熱板、１２は前記外鍋２の
上周縁の外側壁に密着してなる側面ヒーター、１３は前
記内蓋７の上面に位置し外周縁を前記内蓋Ｔと内鍋５の
フランジ６との載置部を飛び越えて延設せしめ前記伝熱
板１１に載置した熱伝導の良好な材料よりなる保温蓋で
、第２図の様にその上部全面に例えばフッ素樹脂等によ
る耐熱性の樹脂被膜１４を施している。

１５は前記保温蓋１３の上面に位置してち・り一側をフ
レーム１に枢支して開閉自在とし他側を前記フレーム１
に掛止自在にした外蓋で、合成樹脂製の上下板１６．１
７間に断熱材１８を介装している。

１９は前記ツマミ８に嵌合しその外周縁を前記蒸気孔９
，９を覆って内蓋７の上面に密接せしめた弾性体、２０
は前記保温蓋１３の中央部に嵌合した弾性嵌合体、２１
は前記外蓋１５の裏面中央部に設けた圧力係止機構で、
ツマミ８の頭部を押圧する抑圧板２２と中央部に弾性係
合体２３を嵌合Ｕこ押圧金具２４とから構成される。

２５は前記保温蓋１３の適所に上方に突設して固定し外
蓋１５を介して外気に連通せしめた蒸気抜き装置、２６
は前記黙然４の中央部に設置され常時上方に突出する如
く附勢された炊飯用サーモスタット、２７は前記炊飯用
サーモスタット２６ＶＣ連結したスイッチレバー、２８
は前記フレーム１の下部に嵌合固定した支持脚兼用の裏
蓋である。

次に動作について述べると、先ず、始めに内蓋７のツマ
ミ８を保温蓋１３の弾性嵌合体２０を介して圧力係止機
構２１の弾性係合体２３に係合すると、内蓋７と保温蓋
１３と外蓋１５が一体化されると共に内蓋７と保温蓋１
３は押圧板２２及び押圧金具２４により下方に押圧され
内蓋７の外周縁は内鍋５のフランジ６に密接され、保温
蓋１３は伝熱板１１に密接する。

一方、この時保温蓋１３の樹脂被膜１４面は外蓋１５の
裏面と対向すると共に保温蓋１３と内蓋７間にその外周
が開放きれた空間Ｓを形成する。

そして、内鍋５を外鍋２内に収納してその底部を黙然４
に載置Ｌ１句鍋５の外側壁と外鍋２の内側壁間に空隙ｔ
を形成する。

炊飯においてはスイッチレバー２７を操作して炊飯用サ
ーモスタット２６をＯＮＬ熱盤黙然発熱せしめて内鍋５
を加熱する。

この時、空隙ｔを上昇する熱気は第１図矢印の様に空隙
Ｓ内に入り保温蓋１３及び内蓋７を加熱すると共に蒸気
抜き装置２５を介して外気中に放出される。

そして、炊飯の進行に伴ない蒸気孔９，９を介して流出
する蒸気はその圧力によって弾性体１９を押しのけて空
間Ｓ内に侵入し前述の熱気と共に蒸気抜き装置２５より
外気中に放出される。

この時、保温蓋１３及び内蓋７はかなり高温となりこの
熱は比較的温度の低い保温蓋１３と外蓋１５の裏面間の
空間り内に熱放散する如きに作用するが保温蓋１３の上
面に施した樹脂被膜１４により断熱作用を生Ｑその熱放
散を最小限に抑える。

而して、炊飯１了に伴ない内鍋５の急激な温度上昇を感
知した炊飯用サーモスタット２６は内蔵する接点（図示
せず）を動作せしめて黙然４の発熱量を低下させると共
に側面ヒーター１２に通電し外鍋２を加熱し空隙ｔを介
して内鍋５の側面から加熱する。

この時、側面ヒーター１２の熱は伝熱板１１を介して保
温蓋１３に伝達され、該保温蓋１３を加熱すると共にこ
の保温蓋１３の加熱に伴ない空間Ｓを介して内蓋７をも
加熱し内鍋５の上面を加熱する。

故に内鍋５はその底部は黙然４により加熱され、側部は
側面ヒーター１２による空隙ｔからの熱により加熱され
、上部は側面ヒーター１２による空間Ｓからの熱により
加熱され保温状態となる。

しかし、保温時においても炊飯時の高温にならずとも保
温蓋１３は側面ヒーター１２によって加熱され高温とな
っているが、前記樹脂被膜１４によジ外蓋１５側への熱
放散を抑える。

尚、本考案は内鍋を覆う中蓋と外鍋を覆う保温蓋と中蓋
と保温蓋を覆う外蓋の所謂三重蓋構成としたが、外蓋と
内鍋を覆い前記外蓋の裏面に装着される保温蓋とよりな
り該保温蓋の外周縁を側面ヒーターを装着した外鍋の上
部に載置した二重蓋構成であっても同様である。

ヌ、内堝の側面を均一に加熱することを目的として伝熱
板を設けた７！Ｊ：。

必らずしも伝熱板は必要ではなく、外鍋の上周縁を折曲
して外方に延設して形成した７ランジに前記保温蓋を載
置してもよい。

以上の様に本考案はフレームに断熱材を介在せしめて装
着は外鍋と、黙然と、内鍋と、該内鍋或いは外鍋を覆う
熱伝導の良好な保温蓋と、外蓋とを有し、前記保温蓋の
上面に耐熱性の樹脂被膜を施したものであるから、この
樹脂被膜によって保温蓋の上面は断熱作用を生じ外蓋側
への熱放散を最小限に抑えられると共に外蓋側への熱伝
達が少なくなり該外蓋が熱変形するといった欠点が解消
される。

換言すれば前記樹脂被膜は前述の熱放散を減少せしめ内
鍋を常時最適湯度に保ち御飯の温度ムラをなくすると共
に保温蓋の洗浄を容易にし且つ、外蓋側の各部の熱的影
響を少なくすることができる等の効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の保温式電気炊飯器の断面図、第２図は
要部断面図である。 １・・・・・・フレーム ２・・・・・・外鍋、３・・
・・・・断熱材、４・・・・・・黙然、５・・・・・・
内鍋、１３・・・・・・保温蓋、１４・・・・・・樹脂
被膜。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. フレームと、該フレームに断熱材を介在せしめて装着し
   た外鍋と、該外鍋の内底部に固定した黙然と、前記外鍋
   に収納自在に設けられた内鍋と、前記外鍋式いは鍋を覆
   う熱伝導の良好な保温蓋と、該保温蓋の上面に位置して
   設けた外蓋とからなり、前記保温蓋の上面に耐熱性の樹
   脂被膜を施したことを特徴とする保温式電気炊飯器。