JPS5845904Y2 - 印字機構 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はハンママグネットを用いた印字機構の改良に関
するものである。

ハンママグネットを用いた従来の印字機構を第１図に示
す。

図中、１はハンママグネット、２はガイドコム、３はハ
ンマ、４はクランププレートである。

ハンママグネット１は、Ｕ字型のコア５の一端に設けら
れた磁極部６に、コイル７を巻回したボビン８を嵌合さ
せてなる。

ボビン８の上端は磁極部６の端面６ａ（以下Ａ面と呼ぶ
）より所定量だけ突出している。

コア５は、第１図の紙面と垂直方向に所定のピッチで複
数個設けられ、合成樹脂の保持部材９内に一体にモール
ドされている。

またコア５の他端にはハンマ一対向部１０が設けられ、
該ハンマ一対向部１０の端面１０ａ（以下Ｂ面と呼ぶ）
はＡ面より所定量だけ突出している。

ガイドコム２はアルミニウム合金等より形成され、その
基部は取付ねじ１１により保持部材９に固定され、その
上部には、第１図の紙面と垂直方向にコア５の配列と同
ピツチで複数個の支持部材１２が櫛歯状に突設されてい
る。

各支持部材１２の上端にはそれぞれシャフト支持用の切
欠１３が設けられている。

ハンマ３は、その一端の吸着部３ａを各磁極部６に対向
させて第１図の紙面と垂直方向に複数個（コア５と同数
）設けられ、その中間部は各支持部材１２の間の溝に嵌
合している。

各支持部材１２の切欠１３にシャフト１４が支持され、
該シャフト１４に各ハンマ３が揺動自在に支持されてい
る。

またハンマ３にはハンマ対向部１０に微小間隙を介し対
向するコア対向部１５が設けられている。

保持部材９の各磁極部６とハンマ一対向部１０の間には
多数のプランジャ１６が上下動自在に支持され、該各プ
ランジャ１６はそれぞれスプリング１７に賦勢されて各
ハンマ３と係合している。

クランププレートト れ、ボビン８の突出部１８およびシャフト１４を押圧し
てこれらの抜は出しを防止している。

１９は電源と各コイル７を接続するコネクタ、２０はガ
イドコム２にブラケット２１を介し取付けられたバック
ストップねしである。

また２２は各磁極部６のＡ面に接着された非磁化板のダ
ンパである。

印字を行わないときは、各コイル７には電流が供給され
ず、各ハンマ３はそれぞれスプリング１７によりプラン
ジャ１６を介し図の時計方向に賦勢され、バックストッ
プ２０ ａにその一端が係止している。

このときコア対向部１５はそれぞれハンマ一対向部１０
のＢ面に対し微小間隙を保有しているためハンマの動作
に対するマサツ抵抗を生ぜず、かつ磁気抵抗も小となっ
ている。

またこのときハンマ３の吸着部３ａとダンパ２２の間に
は吸着ストロークとして所定の間隙が存在している。

この状態で所定のコイル７にコネクタ１つを介し電流を
供給すると、該コイル７が巻回されている磁極部６と該
磁極部６に対向するハンマ３の吸着部３ａを通り磁束が
流れ、吸着部３ａが磁極部６に吸引されでハンマ３はス
プリング１７の威勢力に抗し図の反時計方向に揺動し、
吸着部３ａがダンパ２２を撃打する。

この場合ハンマ３は支持部材間の溝に案内されて円滑に
揺動する。

ハンマ３はその後も吸着部３ａがダンパ２２を圧縮しな
から揺動を続け、吸着部３ａが停止した後もハンマ３の
他方の端部３ｂは移動し続ける。

これはハンマ３の腕部３Ｃの弾性によるものである。

このように、吸着部３ａが停止した後も端部３ｂは移動
を続けて印字を行う。

このような構成，作用を有する印字機構においては、ハ
ンマ３とプランジャ１６の接触部において、ハンマ面は
図の時計または反時計方向に揺動し、プランジャ１６は
上下方向に移動する。

従ってハンマ面の移動方向とプランジャ１６（スプリン
グ１７）の移動方向とが平行でなく、スプリングで直押
しをすると該スプリングによりハンマ３が損傷を受けか
つ円滑な動作が行われず、上述のようにプランジャ１６
が必要でコスト高となっている。

本考案は上述の欠点を解決するためのもので、プランジ
ャを省略してコストを低減できる印字機構を提供するこ
とを目的としている。

次に第２図に関連して本考案の実施例を説明する。

第２図は本考案を適用した印字機構の正面図で゛、図中
、３１はコア、３２は力゛イドコム、３３はハンマ、３
４はクランププレートである。

コア３１，ハンマ３３は従来と同様にそれぞれ複数個設
けられている。

コア群とガイドコム３２の間には間隙４４が設けられ、
該間隙４４内に充填された接着剤により両者は結合され
ている。

ハンマ３３は従来と同様に、ガイドコム３２に設けられ
た各支持部材３５の切欠３６に支持されるシャフト３７
によって揺動自在に支持され、クランププレート３４は
シャフト３７を押圧固定している。

コア３１には多数の磁極部３８が傾斜させて設けられ、
ハンマ３３の一端に傾斜させて設けられた吸着部３３
ａがこれに対向している。

磁極部３８にはコイル３９を巻回したボビン４０が嵌合
し、磁極部３８の上面（Ａ’面）はボビン４０内に位置
している。

ボビン４０はその突起４１がクランププレート３４に押
圧されて抜は出しを防止されている。

またコア３１にはハンマ対向部４２が設けられ、該ハン
マ一対向部′４２はハンマ３３のコア対向部４３と対向
している。

このハンマ一対向部４２の端面（Ｂ’面）はＡ′面と同
一面上に位置している。

このようにＡ’，Ｂ’両面は同一面上にあり段差がない
ため、コア３１の加工は容易化され、しかも磁極部３８
の傾斜によりＡ′面の中心はＡ′面の右端より７だけ余
分に嵌入しており、ボビン４０の吸着部３３ ａに対す
る嵌合代を従来より約７だけ大きくできるため、段差の
分だけＢ′面とＡ′面とが互いに近づけられても吸着部
３３ａ，磁極部３８を通る磁束の漏洩は結局のところ従
来より増大せず従ってハンママグネットの効率の低下を
きたさない。

４５はハンマ復帰用のスプリングで、このスプリング４
５はシャツｌ−３７の右１ｊｌｌＩ （吸着部３３ ａ
と反対側）でクランププレート３４に設けられた凹部４
６内に挿入されてハンマ３３を時計方向に押圧している
。

本例の場合はこのスプリング４５と接するハンマ３３の
腕部３３ ｂの上面４７はシャフト３７の中心を通る線
上にあり、スプリング４５はその中心線が上面４７と直
交するように設けられている。

従ってハンマ３３に働くスプリング４５の押圧力の方向
はハンマ３３の移動方向に平行となり、ハンマが動作す
る際スプリングとハンマとの接触点の移動が極く僅かと
なり実用上はスプリングのたわみとして吸収されてしま
い、接触点のすべりは現われない。

従って上面４７のスプリング４５と接する部分およびス
プリングとハンマとの接触面がハフフコ３作動時に損傷
を受けることはないため、従来のようなプランジャを必
要としない。

またプランジャを摺動可能に保持する部材も不要となる
から、スプリングをクランププレートにより保持でき、
構造の簡素化が図れる。

なお、上述の説明ではＡ’、Ｂ’面に段差のないものに
ついて述べたが、本考案は従来のようにこれらの両面に
段差のあるものにも適用可能である。

以上述べたように、本考案によれば、スプリングはシャ
フト中心に対し吸着部と反対側でクランププレートとハ
ンマの間に設けられており、該スプノングがハンマに与
える押圧力の方向はハンマの移動軌跡の接線と平行にな
っているため、従来のようなプランジャを必要とせず、
コストを低減できる。

また、コア部分にスプリングがなくなったため、構造が
簡単化されて製造が容易となり、かつ磁極部とハンマ対
向部との間に間隙が生じ磁極部に対する冷却効果が向上
するため、印字動作の高速化をはかることが可能である
。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の印字機構の正面図、第２図は本考案に係
る印字機構の実施例を示す正面図で、図中、３１はコア
、３２は力゛イドコム、３３はハンマ、３３ ａは吸着
部、３３ ｂは腕部、３４はクランププレート、３５は
支持部材、３６は切欠、３７はシャフト、３８は磁極部
、３９はコイル、４０はボビン、４２はハンマ一対向部
、４３はコア対向部、４４は間隙、４５はスプリング、
４６は凹部で゛ある。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 磁極部とハンマ対向部とを両端部に有し所定のピッチで
   配列された複数個のＵ字型のコア、前記コア群を固定す
   るガイドコム、前記各コアに対向させて前記ガイドコム
   に揺動自在に案内、支持され前記磁極部に対向する吸着
   部および前記ハンマ対向部に微小間隙を介し対向するコ
   ア対向部を有する複数個のハンマ、該ハンマの揺動スト
   ロークを設定するバックストップ、前記各磁極部と該磁
   極部に対向する前記吸着部にまたがってそれぞれ巻回さ
   れた複数個のコイル、前記各ハンマをそれぞれ一方向に
   押圧して前記バックストップに係止させるスプリング、
   よりなる印字機構において、前記ハンマを介し前記コア
   およびガイドコムに対向するクランププレートを設け、
   該クランププレートの中間部が前記ガイドコムに形成し
   た切欠きを跨起して前記ハンマの揺動軸を切欠き内に保
   持し、かつ該クランプレートの前記磁極部側の一端が前
   記コイルを係止することにより磁極部からコイルが抜け
   るのを防止し、かつ該クランププレートの他端側にて前
   記スプリングを前記ハンマの非吸着端側との間で圧縮挾
   持するよう構成したことを特徴とする印字機構。