JPS5839549B2 - 安全ベルトの施錠装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は乗物に用いる安全ベルトの施錠装置に関するも
ので、該装置は安全ベルトのバンドを巻付けることがで
きるリールと、乗物の速度の急な変化の場合に少なくと
も一方向のリールの回転を阻止するため（こ作用する施
錠機構とを含んでいる。

更に本装置は乗物の速度の異常な変化に応答して位置を
変えることができる慣性体と、および前記慣性体の位置
の変化を感知し且つこれによってリールを施錠する位置
とリールを解錠する位置との間を移動することができる
保持機構とを備えている。

実際の問題として、リールを乗物内の異なる位置に取付
けることができること、即ち位置を変えて乗物内にリー
ルを取付けることが所望されている。

しかし、リールを取付ける場合に慣性体に作用する力を
考慮することが必要であり、それゆえ乗物ｌこ対する慣
性体の停止位置における傾斜角度を変えることはできな
い。

従来、慣性体をその中に内装させ且つリールの筐体に関
して回動可能である取付は枠を備えることが提案され、
この場合に回動可能な取付は枠はリールの筐体に端壁部
分（こ取付けられている。

しかし、この構造によってはリールの回転軸線を通って
延伸する平面ｔこおける変位位置ｔこ施錠装置の筐体を
取付けることができず、例えば水平方向又は垂直方向に
延伸するリールの回転軸線を有するように装置の取付け
を行なうことは不可能である。

本発明の目的はリールの回転軸線が慣性体の停止位置と
水平に延伸する方向と垂直に延伸する方向との間の９０
度の角妾内の異なる位置ｌこリールを取付けることがで
きる乗物用安全ベルトの施錠装置を提供することｔこあ
る。

本発明の上記目的は、慣性体を内装する取付は枠をリー
ルの筐体に対して回動可能に取付け、一方を取付は枠Ｉ
こ配設し、他方を筐体に配設した一対の伝達部材から成
る保持機構により慣性体をリール施錠機構に連絡し、一
対の伝達部材を筐体に対する取付は枠の回動軸線上の地
点で互いに接触させると共にばねで付勢するように配設
することをこより達成される。

以下に本発明の実施例を添付図面（こついて詳細１こ説
明する。

第１図及び第２図には筐体１内の軸２上（こ回転可能に
軸承されたリール３から戒る施錠装置を示し、該リール
３上にはシートベルトのバンド（図示せず）が螺旋はね
４の作用によって巻付けることができ、該螺旋ばね４は
その一端を筐体１に取付け、他端を軸２の一端の切欠部
５内に挿入させである。

リール３とその軸２と共）こ回転可能であるバランスホ
イール６は軸２の他端ｌこ取付けられているが、該バラ
ンスホイール６は軸２（こ関してわずかな角度だけ回転
することもできる。

この可動性は軸２上に取付けたハブ７により得られ、該
ハブ７は半径方向に向けた２つのピン８を備えている。

ハブ７はバランスホイール６に形成された中央空洞９内
で移動可能であり、ハブγの移動の制限はピン８を空洞
９内の２つの凹部の端壁１０に接合させることにより定
められており、これらの凹部内にはピン８が延伸してい
る。

更にバランスホイール６には２つの溝１１が設けられ、
これらの溝１１は半径方向に向って外側まで開口してお
り、各溝１１内には爪１２が移動可能である。

半径方向に見て、冬瓜の内端はポケット１３内をこ延伸
し、該ポケット１３は爪１２が半径方向からある程度ず
れる方向（こそれぞれ延伸するような位置に配置されて
いる。

該ポケット１３内にその内端を載置させる所定位置（こ
爪１２を保持するために、爪１２と交差する方向に延伸
する保持板１４が備えられている。

該保持板１４は弾性を有し、それｔこより以下に詳述す
る通り、外側方向の移動後に保持板の復帰移動を保証す
る。

バランスホイール６に対面する筐体１の内側にその外周
ｌこ沿って延伸している施錠面１５が形成され、該施錠
面１５は一方向の回転（こ対してバランスホイール６を
施錠するため爪１２と係合するように配設された多数の
歯を有している。

本発明の施錠装置は予め定めた低い値を越える加速力に
よって安全ベルトのバンドの引出自体を施錠するように
構威しである。

これは軸２、即ち、ハブ７の回転運動の加速でバランス
ホイールの慣性及びハブとバランスホイールとの間の関
連運動のために自由端１２′が外側方向に押圧される爪
１２によって達成され、それにより爪１２は歯付施錠面
１５と係合し、リールが回転しないように施錠される。

安全ベルトのバンド上の負荷が除去さへ軸（こ作用する
トルクがなくなると、弾性保持板１４の作用ｌこよって
爪１２は第２図に示した元の位置に復帰する。

本装置が取付けられている乗物の速度の急な変化の場合
（こ本施錠装置を作動させるため（こ、第３図および第
４図（こ示した通り、本装置は慣性体１６、保持機構１
７および図示の実施例ではり−ル３の軸２上に取付けた
ラチェット輪１８を備えている。

図示の実施例では直立振り子からなる慣性体１６は振り
子用の座部２０を備えた取付は枠１９内ｌこ包囲され、
該座部２０は開口部２１を有し、該開口部２１を通して
保持機構１７ｔこよって振り子の位置の変化を感知する
ことができる。

保持機構１７は２つのアームを有するレバー２２からな
り、該レバー２２は取付は枠１９内の軸２３上に回動可
能（こ軸受けされ、座部２０に形成した開口部２１を通
って延伸する一端２４を有し、レバー２２の一端２４は
その停止位置（こおいて振り子に設けられた下向きの先
鋭針２５と接触するように配設されている。

該レバー２２の他端２６は軸２８ｔこよって本装置の筐
体１内に回動可能（こ軸支された第２アームレバー２７
と接触してイル。

該レバー２７の一端２９は第ルバー２２の一端２６と接
続しているが、該レバー２７の他端３０はラチェット輪
１８と係合するか又は離脱するように配設されている。

２つのレバー２２．２７は各ばね３１，３２によって互
いに対向するようｔこ付勢され、これらのはね３１．３
２は第２レバー２７を時計廻り方向に付勢し且つ圧縮ば
ねとして作用する螺旋ばねからなるばね３２が第ルバー
２２上に作用する振り子１６の重量とともに第ルバー２
２を反時計廻り方向に付勢するばね３１のトルクに打ち
勝つが、振り子１６の傾動Ｉこよって、第ルバー２２上
（こ作用するトルクが第２レバー２７上に対向方向に作
用するトルクに打ち勝つようＩこ調整されている。

本装置を取付けた乗物の速度の正常な変化の場合におい
て、振り子１６はその正常の停止位置にあり且つ保持機
構１７はラチェット輪１８の歯３３と噛合しない位置に
ある（第３図参照”）。

しかし、乗物の速度の急な変化が生ずると、振り子１６
は傾動しく第４図参照）、それにより第ルバー２２はそ
れ（こ作用しているばね３１の付勢により反時計廻り方
向に回動し、その結果一端２９が第ルバー２２の他端２
６と接触している第２レバー２７を軸２８を中心（こ反
時計廻り方向に回動させ、それ（こよりレバー２７の他
端３０はラチェット輪１８の歯３３に係合し、従ってリ
ール３は時計廻り方向の回転が施錠される。

乗物の速度の急な変化がなくなり且つ安全ベルトのバン
ドが無負荷ｔこされると、振り子１６は第３図（こ示し
たその正常の停止位置ｌこ復帰し、それにより２つのレ
バー２２，２γは振り子の重量とレバー３２に作用して
いるばね力とにより時計廻り方向に再び回動し、それに
よりレバー２７の端部３０は第３図に示したその解錠位
置に復帰し、リールは再び自由に回転することができる
。

第５図から明らかな通り、振り子１６を内装する取付は
枠１９はリール３の筐体１（こ関して回転可能であり、
そのため異なる回転位置ｔこ調整することができるので
、慣性体１６はリールの異なる方向に直立に保持させる
ことができる。

第３図および第４図およびこれらの図に関連する説明か
ら明らかな通り、これは以下の方法で配設された保持機
構によって遠戚される。

保持機構は２つの主要部材、即ちレバー２２と２７とを
分割させ、その一方のレバー２２を回転可能な取付は枠
１９内に配設し、他方のレバー２７をリールの筐体１内
に配設する。

これら両部材は互いに接触し且つ取付は枠１９の回転軸
線３４に沿って慣性体１６の運動を伝達する。

レバー２７の端部２９の位置は筐体１の一部分が回動可
能な取付は枠１９の前面（こおいて破断された状態で示
した第１図から明らかである。

上記した回転可能な取付は枠１９と保持機構１７の構造
によって、本装置を異なる角度位置に取付けることがで
き、例えばリールの筐体が互いに直角の２つの変形位置
を示した第５図の一点鎖線と実線の間の位置にリールの
筐体を取付けることができるが、取付は枠１９は本装置
を取付けるようにした乗物の長手方向軸線に関して垂直
な角度的位置を変えてはならない。

本発明は図示の実施例【こ限定させないで、特許請求の
範囲内（こおいて種々変形することができる。

−例１こよれば図示の実施例以外の型式のものＩこよっ
てリールの係止を遠戚するように構成することもできる
。

また慣性を他の型式、例えばボールにすることもでき、
また保持機構を種々の異なる方法で構成することもでき
る。

以下に本発明の実施態様を列挙する。

（１）安全ベルトのバンドを巻付ける回転可能なリール
を有する筐体と、リールが一方向の回転に抗して保持さ
れる保持位置とリールが両方向の回転のために解錠され
る解錠位置との間（こ移動できるリール用の施錠機構と
、筐体に対して少なくとも９０度の角度範囲で回動でき
る慣性体用の取付は枠とから構威し、取付は枠には乗物
の速度の急な変化に応答して停止位置から変位位置に移
動できる慣性体を支持させ、一方を取付は枠に配設し且
つ他方を筐体ｔこ配設した一対の伝達部材により慣性体
を施錠機構ｌこ連絡させ、２つの伝達部材を筐体に対す
る取付は枠の回動軸線上の地点で互いに接触させ、更に
慣性体がその停止位置から変位位置１・こ移動した時に
伝達部材が施錠機構をその保持位置ｌこ移動させるため
に反動するように２つの伝達部材をばねにより付勢させ
たことを特徴とする乗物用安全ベルトの施錠装置。

（２）一方の伝達部材を取付は枠上の軸に回動可能に取
付けた第１アームレバーから構成し、該アームレバーｌ
こは筐体ｌこ対する取付は枠の回転軸線から一定の距離
において慣性体の位置の変化を感知するように一端部を
設け、更に該慣性体の移動を回転軸線（こ沿って筐体内
に取付けた他方の伝達部材に伝達するような他端を備え
たことを特徴とする前記第１項記載の装置。

（３）慣性体がその停止位置にあり、施錠機構が解錠位
置（こある場合に慣性体と接触するように第１アームレ
バーの一端を配設し、慣性体が停止位置から移動する際
（こ第１アームレバーを回動させて、施錠機構を保持位
置に移動させるようにした前記第２項記載の装置。

（４）他方の伝達部材を筐体内の軸上に回転可能に取付
けた第２アームレバーから構成し、該アームレバーの一
端部を筐体に対する取付は枠の回転軸線上の地点におい
て第１アームレバー２２の他端部に接触させ、第２アー
ムレバーの他端部を慣性体の移動に応答してリール３を
施錠するか又は解錠するためＩこリール上のラチェット
輪に係合するか又はラチェット輪から離脱するように配
設させたことを特徴とする前記第２項又は第３項に記載
の装置。

（５） ２つのアームレバーには第１アームレバーの
他端と第２アームレバーの一端とが互いに対向して接触
するよう（こ各レバーを付勢させた一対のばねを備え、
慣性体がその正常の停止位置にある場合に第２レバーｔ
こ付勢するばねと慣性体の重量とにより第２レバーに付
加されるトルクが第ルバーを付勢するばねにより第ルバ
ーに付加されるトルクに打勝つが、速度の急な変化によ
って慣性体が移動した場合（こ、第ルバーに付加された
トルクが第２レバー（こ付加されたトルクｔこ打勝つよ
うＩこ２つのばねを配設したことを特徴とする前記第３
項又は第４項（こ記載の装置。

【図面の簡単な説明】

図は本発明の実施例を示したもので、第１図はその縦断
面図、第２図は第１図の■−■線に沿う断面図、第３図
は第１図の１ｉｔ−Ｉ線（こ沿う断面図、第４図は慣性
体を封入する取付は枠の部分的な断面図、第５図は２つ
の取付は位置を示す概略図である。 １・・・・・・筐体、２・・・・・・回転軸、３・・・
・・・リール、１６・・・・・・慣性体、１７・・・・
・・保持機構、１９・・・・・・回転可能な取付は枠、
２２，２７・・・・・・レバー ３４・・・・・・回転
軸線。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 安全ベルトのバンドを巻付ける回転可能なリールを
   有する筐体と、リールが一方向の回転に抗して保持され
   る施錠位置とリールが両方向の回転のために解錠される
   解錠位置との開を移動できる施錠機構と、筐体に対して
   少なくとも９０度の角度範囲で回動できる慣性体用の取
   付は枠とから構成し、取付は粋には速度の急な変化に応
   答して停止位置から変位位置に移動できる慣性体を支持
   させ、一方を取付は枠ｔこ配設し且つ他方を筐体に配設
   した一対の伝達部材（こより慣性体を施錠機構Ｉこ連絡
   し、一対の伝達部材を筐体（こ対する取付は枠の回転軸
   線上の地点で互いに接触させると共に各各のばねで付勢
   させたことを特徴とする乗物用安全ベルトの施錠装置。