JPS5838321B2 - 車輪用ハブキヤツプ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、線状ばね環として構威された取付け部材が、
ハブキャップに沿って導かれて半径方向外方へ突出しか
つ車輪リムにある切欠きへはまることのできる弓形部分
をもっている、特に乗用車の車輪用ハブキャップに関す
る。

このようなハブキャップは公知である（米国特許第２７
４６８０５号明細書およびドイツ連邦共和国特許出願公
告第２６２２９０８号明細書）。

公知の構造では、本来のハブキャップは連続した円板部
材からなり、車輪リムを前方に対して完全に覆っている
。

したがって弾性のある線状ばね環とはめ込み弓形部分は
外部から見えない。

ハブキャップが２つの部分からなる別の構造のハブキャ
ップも公知で、これら２つの部分はその間に環状通風間
隙を残し、この通風間隙を通って冷却空気が車輪リムの
内部へ達し、そこからブレーキへ達するか、あるいは逆
の方向に導出可能である。

このようなハブキャップへ線状ばね環をもつ取付け部材
を設けると、線状はね環の部分が外部から見えるという
問題が生ずるが、これは美観上の理由から避けねばなら
ない。

これらの取付け部材に外部からみだりに接触したりある
いはこれを損傷する可能性のあることを考慮しても、こ
のような構造は不利である。

このことは、特に取付けに用いられる線状ばね環が半径
方向外方へ比較的大きく突出する弓形部分をもっている
場合に不利であるが、これには、線状はね環が組立ての
際変形し、したがって軟らかいばね特性をもっていると
いう利点がある。

線状はね環の内側の円形部分から外方へ大きい直径に突
出する弓形部分の比較的長い支え辺は、通風間隙を通っ
て見えるので、このような構造における前述の欠点が特
に不利に生ずる。

本発明の課題は、通風間隙をもつにもかかわらず線状ば
ね環を外部から見えないように取付けることのできるよ
うに、最初にあげた種類のハブキャップを構戒すること
にある。

この課題を解決するため本発明によれば、互いに同心的
に配置されて車輪リムを覆いかつ通風環状間隙を形成す
る２つのハブキャップ部分が設けられ、これらハブキャ
ップ部分が連結片により互いに結合され、内側ハブキャ
ップ部分が線状ばね環の円弧状部分を覆い、連結片が軸
線方向において、線状ばね環の円弧状部分から外方へ延
びる弓形部分の支え辺の前に設けられている。

この構成により、弓形部分またはその支え辺がハブキャ
ップの連結片の後に来て、弓形部分を含む線状ばね環を
外部に対して完全に覆い、かつ接触および損傷を防止す
るように設計される。

それによりこの新しいハブキャップを美的に形成するこ
とができる。

他方弾性取付け部材は確実にハブキャップ部分の後に位
置する。

この位置を確実に保つため、支え辺の前にある連結片が
、支え辺の位置を周方向に保つ案内部を備えていると有
利である。

，線状はね環が予荷重を受けて挿入されている場合、案
内部を半径方向ストツパとして構成できると有利であり
、案内部が連結片の外端を広げる２つの支承片にある弧
状内側溝として構成されていると、特に簡単なことがわ
かった。

この構成により、線状ばね環が軸線方向にも周方向にも
止められるが、これは必ずしも弧状内側溝を連結片の１
個所に設けることによって共通に行なう必要がなく、別
々の個所あるいは連結片の間で内側ハブキャップ部分に
おいて一部行なうこともできる。

例えば予荷重を受けて挿入される線状ばね環の半径方向
ストツパは内側ノ＼ブキャップ部分に設けることができ
るので、周方向および軸線方向における１つの案内部を
連結片あるいは他の適当な個所に設けさえすればよい。

しかし連結片の外端に設けられて弓形部分したがって線
状ばね環全体を案内する支承片をもつ前述の構成は、こ
の支承片が連結片と一体に同じ材料例えばプラスチック
から作られるので、特に簡単な製作が可能になるという
利点をもっている。

弓形部分が半径方向に向く２つの支え辺とこれら支え辺
を結合する横連結辺とからなり、ハブキャップ部分の連
結辺が半径方向およひ軸線方向においてこれら支え辺の
前に設けられていると有利である。

この構成は、支え辺が星状に外方へ延びる形態の非常に
美しい構造を可能にする。

この構或において、６つの弓形部分が線状ばね環の周囲
に均一に分布して配置され、しかもハブキャップ部分の
それぞれ１つの連結片が弓形部分の支え辺を覆う２つの
連結辺の間に配置されるように、支え辺の周方向角度間
隔が選ばれていると有利である。

線状はね環の構成をハブキャップの構或に調和させるこ
とによって、線状はね環からなる取付け部材を外部から
見られないような形態の美しいハブキャップが得られる
。

図面に示された実施例について本発明を以下に説明する
。

第１図および第２図に示すハブキャップは、プラスチッ
クから作ることのできる環状あるいは円板状の内側ハブ
キャップ部分１と環状の外側ハブキャップ部分２とから
なり、これらの部分は、半径方向に延びる連結片３によ
り互いに固定的に結合されている。

ハブキャップ部分１と２との間には円環状の通風間隙４
が残り、連結片３により中断される個々の間隙部分に分
割されている。

ハブキャップの内側には、円弧状部分５ａとこれから半
径方向外方へ突出する弓形部分６とからなる線状はね環
５が設けられ、全部で６つの弓形部分６が周囲に均一に
設けられているので、これらの弓形部分６は互いに６０
０の角度間隔をもっている。

各弓形部分６は、半径方向外方へ向く支え辺６ａとこれ
ら支え辺６ａを外方でつなぐ横連結辺６ｂとから構成さ
れている。

図示した実施例では、ハブキャップ部分２に取付けられ
ているがこれに対して弾性的に動くことのできる覆い７
が、各弓形部分６の横連結辺６ｂを覆ってその外方に係
合し、弓形部分６の支え辺６ａと横連結辺６ｂとの間に
ある湾曲部分が、ハブキャップ部分２と各弓形部分６の
支え辺６ａに対応する連結片３とに一体に形成されてい
る支承片９の弧状内側溝８へ挿入されている。

第１図からわかるように、連結片３は軸線方向において
線状はね環５の支え辺６ａの前にあるように配置されて
いる。

支え辺６ａの位置は連結片３の位置に合わされているが
、図示した実施例においてこれは、弓形部分６の支え辺
６ａの相互角度間隔が連結片３の相互間または連結片３
と２つの弓形部分６の間にある連結片３′との間の角度
間隔とちょうど同じ大きさに選ばれていることを意味す
る。

実施例では、連結片３′および３は半径方向に延びてい
るので、線状ばね環５の弓形部分６の支え辺６ａも半径
方向に延びるように設けられている。

ハブキャップを取付ける際、覆い７が車輪リムの環状凹
所へ押込まれ、その際横連結辺６ｂを内方へ押し、支え
辺６ａを介して線状はね環５の他の部分も内方へ押す。

弓形部分６が内側溝８に案内されていることによって、
ハブキャップが軸線方向に保持される。

したがって図示した実施例では、支承片９がハブキャッ
プにある線状はね環５の軸線方向案内とその周方向にお
ける保持とを引受ける。

さらに支承片９は、実施例の場合におけるように線状ば
ね環５が車輪リムへの取付け前に予荷重を受けてノ）ブ
キャップへはまるとき、半径方向におけるストツパの機
能も引受ける。

それ以外の保持装置はしたがって不必要である。

もちろん予荷重を受けて挿入される線状はね環５の半径
方向ストツパを、例えば円弧状部分５ａと支え辺６ａと
の間の屈曲部あるいは２つの弓形部分６の間の連結片３
′に設けることも可能である。

この場合支承片９あるいは適当な部分により軸線方向保
持および周方向保持のみが行なわれることになる。

しかし図示した実施例は、線状ばね環５が車輪リムへは
まる個所のすぐ近くに固定的に案内されているという利
点をもっている。

それにより特に良好な保持が行なわれる。

この新しい構成は、線状ばね環５の弓形部分６の支え辺
６ａが外部から見えず、接触されないように連結片３の
後方に設けられているという利点をもっている。

弓形部分６および線状ばね環５の全体の案内を引受ける
支承片９が支え辺３と一体に作られ、例えばプラスチッ
クから一体に射出成形可能であるということも有利であ
る。

したがって製作も非常に簡単である。

もちろん連結片３，３′を半径方向外方へ延びるように
設けず、一種の送風機作用を得るため例えば斜めに延び
るように設けることも可能である。

この場合対応する弓形部分６の支え辺６ａもそれに応じ
て斜めに設けねばならない。

しかし図示した実施例は加えるべき力に関して特に有利
である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明によるハブキャップの一部の背面図、第
２図は第１図の■−■線による断面図である。 １・・・・・・内側ハブキャップ部分、２・・・・・・
外側ハブキャップ部分、３，３′・・・・・・連結片、
４・・・・・・通風環状間隙、５・・・・・・線状ばね
環、５ａ・・・・・・円弧状部分、６・・・・・・弓形
部分、６ａ・・・・・・支え辺、６ｂ・・・・・・横連
結辺。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 線状ばね環として構成された取付け部材が、ハブキ
   ャップに沿って導かれて半径方向外方へ突出しかつ車輪
   リムにある切欠きへはまることのできる弓形部分をもっ
   ているものにおいて、互いに同心的に配置されて車輪リ
   ムを覆いかつ通風環状間隙４を形成する２つのハブキャ
   ップ部分１，２が設けられ、これらハブキャップ部分１
   ，２が連結片３，３′により互いに結合され、内側ハブ
   キャップ部分１が線状ばね環５の円弧状部分５ａを覆い
   、連結片３が軸線方向において、線状ばね環５の円弧状
   部分５ａから外方へ延びる弓形部分６の支え辺６ａの前
   に設けられていることを特徴とする、車輪用ハブキャッ
   プ。 ２ 支え辺６ａの前にある連結片３が、支え辺６ａの位
   置を周方向に保つ案内部９を備えていることを特徴とす
   る、特許請求の範囲第１項に記載のハブキャップ。 ３ 線状ばね環が予荷重を受けて挿入されているものに
   おいて、案内部９が半径方向ストツパとして構成されて
   いることを特徴とする、特許請求の範囲第２項に記載の
   ハブキャップ。 ４ 案内部が連結片３の外端を広げる２つの支承片９に
   ある弧状内側溝８として構成されていることを特徴とす
   る、特許請求の範囲第３項に記載のハブキャップ。 ５ 支承片９が連結片３と一体に同じ材料から作られて
   いることを特徴とする、特許請求の範囲第４項に記載の
   ハブキャップ。 ６ 線状ばね環５の弓形部分６の支え辺６ａの位置およ
   びその角度間隔が、連結片３，３′の位置およびその角
   度間隔に合わされていることを特徴とする、特許請求の
   範囲第１項に記載のハブキャップ０ ７ 弓形部分６が半径方向に向く２つの支え辺６ａとこ
   れら支え辺６ａを結合する横連結辺６ｂとからなり、ハ
   ブキャップ部分１，２の連結片３が半径方向および軸線
   方向においてこれら支え辺６ａの前に設けられているこ
   とを特徴とする、特許請求の範囲第１項に記載のハブキ
   ャップ。 ８ ６つの弓形部分６が線状ばね環５の周囲に均一に分
   布して配置され、しかもハブキャップ部分１，２のそれ
   ぞれ１つの連結片３′が弓形部分６の支え辺６ａを覆う
   ２つの連結片３の間に配置されるように、支え辺６ａの
   周方向角度間隔が選ばれていることを特徴とする、特許
   請求の範囲第７項に記載のハブキャップ。