JPS5838197Y2 - ケ−ス - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、ケースの貫通孔と該貫通孔に挿入した回転軸
との間にΦ合させたオイルシールの浮上りや熱膨張変形
に伴う抜出し作用を防止するとともに、オイルシールに
上記作用を生じさせるための貫通孔をダイカスト成型無
加工により形成することを目的とするものである。

本考案は、ダイカスト成型無加工のダイカストケースの
貫通孔面の中央部を両側方よりも突出させ中央部より両
１ｊｌ彷に向は傾斜面を形成し、オイルシールのシール
部材の内部応力による左右移動作用力を打消させてオイ
ルシールの浮上り及び抜出しを防止するものである。

以下、図面に示す実施例にもとづいて説明する。

１はダ・ｆカスト成形された製品を、機械加工を行なわ
ないで無加工で使用するケースの一部（側壁、底壁、頂
壁）であシ、回転軸２を挿通するための貫通孔３が形成
されている。

貫通孔３の孔面３ａは、ケースの壁の中央部又はその近
傍左右側寄り（即ち壁厚の中間部）をダイカスト成型時
の上下金型の位置定め用の基準線Ａとし該基準線Ａより
左右両側面に向は傾斜させて傾斜面Ｂをし形抜勾配を形
成している。

４はオイルシールで、弾性部材により形成したリング５
により軟質樹脂、ゴム等よりなるシール部材６の内周部
６ａを回転軸２０周面に押圧させて両者を密着させ、シ
ール部材６の外１１６ｂを帯鉄よりなるバンド７により
貫通孔の孔面３ａに密着させるように構成されている。

オイルシール４のシール部材６ば、自然姿勢では第２図
の如くであるが、使用状態においては、第１図に示す如
くシール部材６の内周部６ａおよび外周部６ｂが変形し
て回転軸２、ケースの孔面３ａに密着する。

従来のオイルシール嵌合部においては、オイルシールの
リングのプレス抜勾配、オイルシールのシール部材の圧
入状態でケース貫通孔の孔加工による勾配等によりオイ
ルシールの圧入状態での圧力Ｆの分布は第３図の曲線Ｐ
に示す如く不均一となり左右移動力の不安定不平衝のた
めオイルシールの浮上り、抜は出しを生じることがある
。

本考案にネ・いては、オイルシールの圧入状態での圧力
Ｆの分布は第４図は曲線Ｑに示す如く、均一となるカへ
中央部附近の基準線位置で最大となるので シール部材
の内部応力による左右移動作用力・は打消され、オイル
シールの浮上り及び抜出□しを防止することができる。

更に、上記のオイルシールの浮上り及び抜出しを防止す
る作用を生じさせるため、本考案は貫通孔のほぼ中央部
を貫通孔中心に向は突出させるものであるが゛、ダイカ
スト成型時の基準線Ａを孔面３ａのほぼ中央部としかつ
基準線Ａ位置の貫通孔径を最小としたから、ダイカスト
成型後に伺らの機械加工を必要とすることなく無加工の
ダイカストケースで本考案を達成するための貫通孔を形
成することができ、製造工程を簡素化し製作コストの低
減をはかる無加工のダイカストケースにおいて、無加工
でオイルシールを回転軸とダイカストケースの貫通孔と
の間に強固に嵌着でき、無加工のダイカストケースにお
いて本考案の効果は顕著である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案を実施したケースの要部を示す部分断面
図、第２図はオイルシールの縦断面図である。 第３図は従来方式によるオイルシールの圧、人時の圧力
分布図、第４図は本考案のケースにおける圧力分布図で
ある。 １・・・・・・ケース、２・・・・・・回転軸、４・・
・・・・オイルシール、Ａ・・・・・・基準線、Ｂ・・
・・・・傾斜面。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ダイカスト成型無加工のケースに設けた貫通孔を貫通す
   る回転軸と前記貫通孔との間にオイルシールを嵌装した
   ケースにおいて、ケースのダイカスト成型にあたり互い
   に対向させるプレス凸型とプレス凹型との接触面である
   ダイカスト成型時の基準線Ａを前記貫通孔の孔面３ａの
   ほぼ中央部とし前記基準線Ａの位置を前記貫通孔の最小
   径の部分とし前記基準線Ａよりケースの南向に向は貫通
   孔の径を順次増大させ孔面３ａのほぼ中央部を貫通孔中
   心に向は突出させてなるダイカスト成型無加工の貫通孔
   を有することを特徴とする、ダイカスト成型無加工のダ
   イカストケース。