JPS5838151B2 - カリクレインの精製法 - Google Patents

カリクレインの精製法

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JPS5838151B2
JPS5838151B2 JP10325981A JP10325981A JPS5838151B2 JP S5838151 B2 JPS5838151 B2 JP S5838151B2 JP 10325981 A JP10325981 A JP 10325981A JP 10325981 A JP10325981 A JP 10325981A JP S5838151 B2 JPS5838151 B2 JP S5838151B2
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kallikrein
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衛 杉浦
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【発明の詳細な説明】 本発明はカリクレインの精製方法に関する。
さらに詳細には、本発明は不溶型カリクレイン抗体を用
いることによってカリクレインを簡単に高純度に精製す
る方法に関する。
カリクレインは動物の尿、血清、唾液、汗、涙、顎下腺
、膵臓、副性腺、腎臓などの生体内に広く分布している
蛋白分解酵素である。
またカリクレインは血漿中のキニノーゲンから活性ペプ
チドキニンを遊離させるキニン遊離酵素であり、近年、
循環器系疾患の治療剤として重要であり、臨床的に広く
用いられている。
カリクレインの精製法としては、従来、硫安塩析、溶媒
沈殿、カチオン及びアニオン交換体を用いたイオン交換
クロマト、電気泳動法、また阻害剤を利用するアフイニ
テイークロマトグラフイーを行う方法等があるが、これ
らの方法はカリクレインと交雑蛋白との分離除去が困難
であり特異性に欠け、またかなりの時間と労力を要する
という欠点を有している。
最近ではこうした精製方法に代わって不溶型力リクレイ
ン抗体を用0)たカリクレインの精製法が適用されつつ
ある。
しかしながら、不溶型力リクレイン抗体を用いる精製法
は抗原一抗体反応の特異性を利用するため、その抗原一
抗体複合体の結合力が強く、従来、溶離には尿素及び塩
酸グアニジン等の変性溶離剤を用いざるを得なかった。
( Biochem.J.189,153−159.1
980および特開昭56−5095参照) その結果、これらの溶離剤により、蛋白質の構造を変化
せしめ、溶出工程中でのカリクレインの失活は回避でき
ず、また、溶出後、ただちにこれらの溶離剤として用い
た試薬を除去することが必要であった。
本発明者は不溶型カリクレイン抗体を用いるカリクレイ
ンの精製方法について種々検討の結果、不溶型カリクレ
イン抗体吸着物をアルカリ性水溶液で溶出することによ
り、約95%の回収率で、しかも高純度でかつ安定なカ
リクレイン溶出液を取得する方法を見出した。
本発明においては、まず目的とする純度のカリクレイン
を動物に免疫することによって得た抗体を不溶性担体と
化学的に共有結合させて不溶型カリクレイン抗体を調整
する。
不溶性担体としては不活性であり、疎であり、不溶性で
ある担体、例えばアガロース、ガラスビーズ、デキスト
ラン、ポリアクリルアミド等を用いることができ、前記
抗体とは公知の方法で化学的に共有結合させて不溶型カ
リクレイン抗体を調整することができる。
このような不溶型カリクレイン抗体を用いて粗製カリク
レイン溶液を処理することにより、カリクレインを特異
的に吸着せしめたのち、洗浄によって不純物を完全に除
去し、ついでアルカリ性水溶液、好ましくは0. 2
M N a 2 C O s水溶液により、カリクレイ
ンを溶離させることによって、高純度なカリクレインを
高収率で得ることができる。
本発明で用いる粗製カリクレインは人を含む動物の尿、
血液、膵臓等の公知のカリクレイン含有原料から公知の
方法で調整することができる。
本発明者らは、カリクレインが溶液中、酸性側では不安
定であるが、アルカリ性側では比較的安定である事を見
出し、その特性を利用し、本精製法を確立した。
すなわち、本発明で用いる溶出液、例えば0. 2 M
N a 2 C O s水溶液(pH11.0〜11
.5)中では25℃で3時間処理後も97%以上の活性
を残存することが見出されている。
さらに、本発明で用いるアルカリ性水溶液は不溶性担体
一抗体結合に何ら影響を与えず、PH8付近の適当な緩
衝液で再生することにより、半永久的に繰り返し使用が
可能であり、その吸着容量、活性回収率及び純度に変化
を与えることはない。
またその溶離剤は安価でその後の悦塩及び廃棄が非常に
容易であるという利点を有している。
以上の点より不溶型力リクレイン抗体による溶離剤とし
てアルカリ性溶液を用いるカリクレインの精製法は従来
方法に比して非常に優れているといえる。
次に実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれ
らの具体例により限定されるものではない○ 実施例 1 成人尿45lをIN水酸化ナトリウムでpH8.0に調
整する。
これを瀘過し、瀘液を限外濾過器によって濃縮して全量
1000mlとする。
この濃縮液を抗カリクレイン抗体を固定化したセファロ
ーズ4Bのカラム(200mのに流下し、吸着(1時間
)させた後、0.15M塩化ナトリウムを含む0.05
MIJン酸緩衝液により充分洗浄する。
次に0.2M炭酸ナトリウム溶液で溶出し、これをセフ
ァデツクスG−25により脱塩後、凍結乾燥する。
この処理によって表1に示される如く、比活性は104
倍上昇し、活性回収率は94%であった。
実施例 2 部分精製ヒト尿中カリクレイン溶液500l71l(0
.15M塩化ナトリウムを含む0.05Mトリス塩酸緩
衝液pH8.0)を抗カリクレイン抗体を固定したセフ
ァローズ4Bのカラム(200m0に流下し、吸着(約
30分)させた後、0.15M塩化ナトリウムを含む0
.05Mトリス塩酸緩衝液pH8.0で充分洗浄後、0
.2M炭酸ナトリウム溶液で溶出し、これをセファデツ
クスG−25により脱塩後、凍結乾燥する。
この処理によって表2に示す如く、比活性は約8倍上昇
し、活性回収率は97%であった。
実施例 3 部分精製カリクレイン溶液2 0 07rLl( 0.
1 5M塩化ナトリウムを含む0.05MIJン酸緩衝
液I)H8.0)を抗カリクレイン抗体を固定化したガ
ラスビーズのカラム(200mのに流下し、吸着(約1
0分)後、0.15M塩化ナトリウムを含むリン酸緩衝
液1)H8.Oで充分洗浄後、0.2M炭酸ナトリウム
溶液で溶出し、これをセファデックスG 一25により
脱塩後、凍結乾燥する。
この処理によって表3に示す如く、比活性は7.5倍上
昇し、 活性回収率は85%であった。
実施例 4 部分精製カリクレイン溶液5 0 0ml( 0.1
5 M塩化ナトリウムを含む0.05MIJン酸緩衝液
PH8.0)を抗カリクレイン抗体を固定化したセファ
ーローズ4Bのカラム(200mA)に流下し、吸着(
約30分)させた後、0.15M塩化ナトリウムを含む
0.05MIJン酸緩衝液pH8.0で充分洗浄後0.
1Mグリシンー水酸化ナトリウム緩衝液( pH1 1
.5 ’)で溶出し、セファデツクスG一25により脱
塩後凍結乾燥する。
この処理によって表4に示す如く、比活性は7.3倍上
昇し、活性回収率は80%であった。
実施例 5 バンクレアチン100gを冷水1000′fILlに懸
濁し、約2時間攪拌抽出し、5000回転10分間遠心
分離後、上清を集め、0.IN水酸化ナトリウムでPH
8.0に調節した後、抗力リクレイン抗体を固定したセ
ファローズ4Bカラム(200rrLl)に流下し、吸
着(約50分)させた後0.15M塩化ナトリウムを含
むリン酸緩衝液PH8.0で充分洗浄後、0.2M炭酸
ナトリウム溶液で溶出し、セファデツクスG−25によ
り脱塩後、凍結乾燥する。
この処理によって表5に示す如く、比活性は3700倍
上昇し、 活性回収率は96%であった。
実施例 6 豚膵臓原末1 00gから実施例5と同様の操作によっ
て得た抽出液を0.IN水酸化ナl− IJウムでp
H 8. 0に調節した後、抗力リクレイン抗体を固定
化したセファローズ4Bカラム(2007rtのに流下
し、吸着(約50分)させた後、0.1Mグリシンー水
酸化ナトリウム緩衝液pH11.5で溶出し、セファデ
ツクスG−25により脱塩後、凍結乾燥する。
この処理によって表6に示す如く、比活性は3600倍
上昇し活性回収率は82%であった。
実施例 7 豚生膵臓500gをミンチし、水1500mlを加え、
自己消化させて抽出する。
この抽出液を瀘過して瀘液を取り、これを0,IN水酸
化ナトリウムでpH8.0に調節した後、抗カリクレイ
ン抗体を固定化したガラスビーズのカラムに流下し、吸
着(約70分)させた後、0.2M炭酸ナトリウムによ
り溶出し、セファデツクスG−25により脱塩後、凍結
乾燥する。
この処理によって表7に示す如く、比活性は3500倍
上昇し、活性回収率は85%であった。
0 抗カリクレイン抗体固定化セファローズ4Bの調節
例 GNBr活性化セファローズ4 B ( Phar−m
acis Fine Chemicals 社製)10
0gを1mMHC lにて洗浄、膨潤を行ない、0.5
M塩化ナトリウムを含む0.1M炭酸水素ナトリウム緩
衝液pH8.3中で1.5gの抗カリクレイン抗体と結
合させ、室温で2時間攪拌し、未反応の活性基をIMの
エタノールアミンpH8.0でプロツキング(2時間ノ
する。
次に上記の炭酸水素ナトリウム緩衝液によりプロツキン
グ試薬を洗浄し、抗力リクレイン抗体固定化セファロー
ズ4Bとする。
0 抗カリクレイン抗体固定化ガラスビーズの調整 径2mmのガラスビーズ200gを十分に水洗した後、
150℃にて24時間乾燥する。
その後2%r−アミノプロビルトリエトキシシランーア
セトン溶液200771lを加え、45℃にて24時間
還流する。
次にビーズを水洗後1%グルタルアルデヒド200yd
を加え4℃にて24時間振とウする。
その後50mM’Jン酸緩衝液p H 7. 0にて洗
浄し、同緩衝液200ml,抗カリクレイン抗体140
■を添加し、4℃にて24時間振とラする。
次いで0.1M炭酸ナトリウムに溶解した50mMエタ
ノールアミン2001rLlを添加し、4°Cで24時
間振とラする。
このビーズを50mM酢酸緩衝液pH5.0で十分洗浄
後、0.9%塩化ナトリウム、0.05%アジ化ナトリ
ウム、0.3%牛血清アルブミン及び0.6%トリトン
X−405を含む5 0 m M トリスー塩酸緩衝液
PH5.0中に4℃にて保存する。
Pro−Phe −Arg−MCA活性測定法プロリル
ーフエニルアラニルーアルギニン−4−メチルークマリ
ル−7一アミドを基質とし、加藤らの方法(J .Bi
ochem.87.1127−1132.1980)に
基づいて行なった。
0. 2 mlの0.15M塩化ナトリウムを含む0.
1Mトリス塩酸緩衝液pH8.0に10μlの試料を加
え、37°05分間のプレインキュベートの後、10m
MPro−Phe−Arg−MCA溶液を加え、60分
間の酵素反応を行なう。
0.1M酢酸緩衝液p H 4. 5を2.5ml!加
え、反応を停止し、励起波長3 8 0 nm,蛍光波
長440nmにおける蛍光を測定する。
カリクレイン活性は1分間当り1μモルの4メチルーク
マリン−7−アミンを遊離する酵素量をlunitとし
た。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 粗製カリクレイン溶液を不溶型カリクレイン抗体で
    処理してカリクレインを特異的に吸着せしめ、吸着物を
    洗浄したのち、溶離剤としてアルカリ性水溶液を用いて
    カリクレインを溶離することを特徴とするカリクレイン
    の精製法。
JP10325981A 1981-07-03 1981-07-03 カリクレインの精製法 Expired JPS5838151B2 (ja)

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