JPS583331Y2 - 車輌のラジオ取付構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は車輛におけるラジオ受信機（以下ラジオと記す
）の取付構造に関する。

更に詳細には、ラジオの前面側左右に支持板を当て、こ
れに設けられた爪片間でラジオ収納用開口部端縁を挾持
し、該支持板を貫通する中空ボルト部材をラジオ前面を
覆うように設けられた化粧板から貫通突出させ、ナツト
で該化粧板を支持板を支持板を含んでラジオ前面に緊締
螺着し、インストルメントパネル等の前面側から簡単な
作業で確実、強固、且つ安定的にラジオを取り付は固定
することができるようにした車輛のラジオ取付構造に関
する。

車輛のラジオの取り付けは、従来では以下の如き方法が
採用されている。

即ち、その第１は、ラジオユニットのケース側方に膨出
する如くシャフト（操作ツマミ用のシャフト等）を介し
て板バネを取り付け、インストルメントパネルのラジオ
収納開口部に上記ユニットを嵌挿し、板バネの拡開弾力
でユニットを支持する如くする方法であるが、これによ
れば車室内でインストルメントパネルの前面からラジオ
ユニットを嵌め込むだけで取り付けることができるため
、取付作業が簡単であるが、板バネによる弾支であるた
め支持、固定が確実とはいえず、振動等でユニットが動
いたりし、好ましくない。

又その第２は、ラジオユニットのケース両側に取付片を
突設し、これをインストルメントパネル等の開口部（こ
嵌入し、取付片を開口部周にネジ止めし、ラジオユニッ
トを固定する方法であるが、これによれば取付、固定が
確実である反面、インストルメントパネルは一般にプラ
スチックスで成形され、且つ柔軟性を有するものが多い
ことからネジ止めにさいしてインストルメントパネル側
に補強部材や取付部材を要し、部品点数もその分多くな
り、取り付は作業も面倒、煩雑となる。

更に又その第３は、インストルメントパネルにラジオユ
ニット前面の窓が表れる開口部を設け、ユニットをイン
ストルメントパネルの裏側カラ当て、シャフトを該パネ
ル前面に貫通突出させ、ナツト等で螺着する方法で、こ
れによれば体裁良くラジオを取り付けることができ、又
取り付け、固定も確実であるが、狭いインストルメント
パネル裏側の空間内にラジオ収納用１〜を挿入して作業
を行うため、作業が面倒、煩雑且つ困難であり、作業性
の点て難点がある。

本考案者は車輛のラジオ取り付けにおける上記した問題
点に鑑み、これを解決すべく本考案を成したものである
。

本考案の目的とする処は、ラジオユニット０）’％Ｊ面
パネルの左右に支持板を当て、これに設けられた爪片間
でインストルメントパネル等のラジオ収納量［］部端縁
を挾持し、該支持板を貫通する中空ボルト状シャフト部
材をラジオ前面を覆うように設けられた化粧板から貫通
突出させ、ナツトで該化粧板を支持板を含んでラジオ前
面に緊締螺着するようにした車輛のラジオ取付構造を提
供する。

従って本考案の目的とする処は、ラジオユニットを車室
内側のインストルメントパネル等の開口部前面から挿入
し、選局、感度調整、音量調整等の操作杆を内装するシ
ャフトを介して化粧板をネジ１［−めする作業でラジオ
を取り付けることができ、取り付は作業が容易で作業性
に優れるとともに、取り付けが確実である車輌のラジオ
取付構造を提供する。

以下に本考案の好適一実施例を添付凹曲に従って詳述す
る。

第１図はラジオの取付状態を示す図、第２図は取付作業
手順を示す分解斜視図を、そして第３図は取付状態の拡
大縦断面図を示している。

１は車輛の車室内前面に設けられるインストルメントパ
ネルで、これ１にはスピードメーターや回転計、燃料計
等のメーターユニット２が組み込まれている。

そしてインストルメントパネル１の適所にはラジオユニ
ット１０が取り付けられ、ラジオの調整用ツマミ類はパ
ネル１の前面に露出している。

第２図はラジオの取付手順を示し、インストルメントパ
ネル１の適所にはラジオ収納用の開口３が形成され、こ
の間口３は横長の方形でラジオユニット１０のケース１
１の外形寸法より若干大きく設定されている。

そして開口３の内周部は一段奥へ凹出し、且つ内周方向
へ起立し、ケース１１の外形寸法より若干太き目の端縁
４と、この端縁４の手前の凹陥部５を備え、開口３を形
成する。

又この間口３の奥には、インストルメントパネル１の裏
側から突出した棚片６が設けられている。

１０はラジオユニットで、これのケース１１は図示例で
は横長の方形に形成され、これの前向板１２には周波数
やＡＭ、ＦＭ等の表示を視認することができるようにし
た窓１３、この窓１３の下にＡＭ、ＦＭ等の切換、自動
選局用等のブツシュボタン１４・・・を備える。

そして窓１３を除いた前面板１２の左右には中空ポル１
〜状シャフト部材１５．１６を突設し、この部材１５，
１６の内部には一方１５内に感度調整等の操作杆等を内
装し、他方１６内には音量調整等の操作杆等を内装して
いる。

このシャフト部材１５，１６の夫々にはナツト１７，１
７を各螺合し、シャフト上の適当な位置で１トめ、ロッ
クナツトとする。

２０．２６は支持板を示し、支持板は二枚で一組を成し
、対称形状に形成されている。

即ち、その一方２０は鋼板等のプレス成形により形成さ
れ、上記ラジオユニット１０の前面板１２の窓１３を除
くシャフト１５の周辺を覆うフラットな本体２１と、こ
の本体２１の窓１３側の端部から反対方向へ切り込まれ
た長溝２５、外側端部から後方へ（、型に折曲されて延
設された側部爪片２２、本体２１の上下端縁の左右に設
けられ、Ｌ型に折曲されて−に丁に起立する爪片２４・
・・、爪片２４間にあって後方へ延出された受片２３・
・・を備え、以上は一体成形により形成され 。

第４図乃至第６図で支持板２０を拡大し、三角法で示し
た。

以上の爪片２２と２４の後方への延出長さは、一方２２
を奥とし、他方２４・・・を手前とし、この間に開口部
３の端縁４の肉厚相当分ギャップを生じるように設定す
る。

他方の支持板２６は上記支持板２０と対称形状で、構造
は全く同一であって、フラットな本体２７、爪片２８
、３０・・・、受片２９、長溝３１を備える。

４０は化粧板で、これはラジオユニット１０の前面板１
２の全面を覆う如く設定され、これより若干太き目に形
成され、中央部には窓１３を露出させるための開口部４
１を備えるとともに、開に］部４１の左右には上記シャ
フト部材１５，１６を遊合する孔４２．４３を備える。

次にラジオユニット１０の取り付けを説明すると、前面
板１２の左右に支持板２０．２６を被せ、支持板２０，
２６の本体２１，２７の裏面にロックナラ１−１７，１
７の前面を当て、シャフト部材１５．１６は長溝２５．
３１から前面側に突出させる。

ユニット１０をインストルメントパネル１の開口部３に
挿入し、ケース１１の後部を内部の棚板６上に載せユニ
ット１０を奥へ挿入する。

支持板２０．２６の受片２３，２９は端縁の内周から奥
へ侵入し、爪片２４・・・、３０・・・は端縁４の前面
に当り、この位置で規制されるとともに、予じめ支持板
２０．２６を相寄る方向へ移動させておき、この移動は
長溝１５，１６で許容される。

次いで支持板２０．２６を離間する方向へ移動させ、側
部の爪片２２，２Ｂを開口部３の端縁４の左右の部分裏
側に挿入し、端縁が爪片２２，２８の起立部２２ａ、２
８ａに接して位置決めされる。

続いて化粧板４０を正面側から被せ、これの孔４２゜４
３にシャフト部材１５，１６を嵌挿し、突出したシャフ
ト部材１５，１６にナツト１８．１８を螺合し、化粧板
４０、左右の支持板２０，２６をロックナツト１７，１
７とナツト１８，１８間で螺締する。

かくして支持板２０．２６は爪片２２゜２８と２４．３
０間で開口部端縁４を前後で挾持し、この位置で固定さ
れ、ラジオユニット１０は取り付けられ、爾後摘み１９
，１９を取り付ける。

この取付状態の端部の縦断した側面図を第３図で示し、
図で明らかな如く化粧板４０は開口部３の凹陥部５内に
嵌合し、表面に突出しない。

以上のように開口部同辺とケースとのネジ止めや、ケー
スへの取付部材の取り付は等を要することなく、正面か
ら部品を当て、化粧板を固定する作業でラジオユニット
を取り付けることができる。

以上図示実施例ではインストルメントパネル側の開口部
３の端縁部を凹陥させ段部を設けたが、これを設けずフ
ラットに構成しても良い。

以上で明らかな如く本考案によれば、ラジオユニット前
面左右に支持板を当ててシャフトを前面に突出させ、支
持板の爪間でラジオ収納開口部を挾み、支持板を化粧板
とともにラジオユニット側にシャフト部材を介して螺締
するようにしたため、ラジオの取り付けを開口部前面か
ら簡単な作業で行うことができる。

特に本考案によれば、ラジオユニットへの化粧板以外の
ブラケット部材や取付部材の取り付けを必要とせず、選
局部等や音量調節部等のシャフト部材と化粧板の螺締に
より支持板を固定して爪片間の支持を固定化するため、
シャフト部材へのナツト螺締作業でラジオユニットを取
り付けることができ、取付作業を大幅に簡便化すること
ができる。

又本考案によれば、支持板の爪片間で開口部端縁を挾持
し、この挾持状態を固定化するため、ラジオユニットの
取り付は固定が確実であ・フ、振動等が作用しても確実
にこれを保持するとともに、ラジオユニットへのブラケ
ット等の取り付けを必要とせず、部品点数の減少、取付
工数の削減に資し、更に側方をブラケット等を突出させ
ないため取付スペース上も有利で、インストルメントパ
ネル裏側に配設されるハーネスや機器等の取付スペース
確保の点でも甚だ好都合である。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので、第１図は車室内
のラジオ取付状況を示す説明的斜視図、第２図はラジオ
取付手順を示す分解斜視図、第３図は取付状態の側断面
図、第４図は支持板の正面図、第５図は同平面図、第６
図は同側面図である。 尚図面中１はインストルメントパネル ３は開口、４は
開口端縁、１０はラジオユニット、１２は前面板１５．
１６はシャフト部材、２０ 、２６は支持板、２２，２
４，２８，３０は爪片、４０は化粧板、１７．１８はナ
ツトである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ラジオユニットの前面板の左右に当てる支持板に横方向
   に長溝を設けるとともに、該支持板の上下にはインスト
   ルメントパネル等のラジオ収納開口部の上下縁に夫々上
   下方向に当接する受片を後方に延出し、且つ上記開口部
   の上下縁の前面に当接する爪片を上下に各起設し、更に
   該支持板の一側には上記開口部の左右縁の後面に夫々当
   接する側部爪片を側方に各起設し、ラジオユニット前面
   板の左右に突出したシャフト部材を夫々の上記支持板の
   長溝から該前面板を覆う化粧板の前方まで貫通突出させ
   、ラジオ収納開口部の周縁に上記支持板を上下及び前後
   から当接せしめて上記シャフト部材にナツトを螺締した
   ことを特徴とする車輌のラジオ取付構造。