JPS58320B2 - マウスインタ−フエロンの製造方法 - Google Patents

マウスインタ−フエロンの製造方法

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JPS58320B2
JPS58320B2 JP53103876A JP10387678A JPS58320B2 JP S58320 B2 JPS58320 B2 JP S58320B2 JP 53103876 A JP53103876 A JP 53103876A JP 10387678 A JP10387678 A JP 10387678A JP S58320 B2 JPS58320 B2 JP S58320B2
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杉本要
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  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、マウスインターフェロンの製造方法に関する
ものである。
マウスインターフェロンは、5cience Vo11
77(1972年)の797〜799頁に見られるよう
に、マウスの正常細胞では比較的に高い活性が誘導生成
されるけれども、腫瘍細胞ではその活性が著しく低いこ
とが知られている。
しかし、マウスの正常細胞は腫瘍細胞と比較して、その
増殖が著しく遅く、インターフェロンの大量生産には不
適当である。
本発明者は、増殖速度の大きいマウスの腫瘍細胞に着目
し、マウス腫瘍細胞からインターフェロンを大量に生産
する方法について研究した。
その結果、培養株化されたマウス腫瘍細胞を、生体の体
液供給を受けることのない栄養培地に接種して増殖させ
たり、マウスの体内に移植して栄養源となるその体液の
供給を受けながら増殖させたりするのではなく、マウス
及びヒトを除く温血動物の体内に移植し、またはマウス
以外の温血動物の体表もしくは体内に取付けた拡散チャ
ンバー内で、その温血動物の体液を栄養源として供給し
ながら増殖させ、得られたマウス由来の細胞に対しイン
ターフェロン誘導剤を作用させることによって、インタ
ーフェロンを高活性に生成し、その生成されたインター
フェロンを精製分離して採取することによりマウスイン
ターフェロンを容易に、しかも大量に製造し得ることを
見いだしたのである。
そして、本発明の方法による時は、生体の体液供給を受
けることのない栄養培地によって細胞を増殖させる場合
と相違し、高価な血清などを含む栄養培地が不要である
か、または大幅に節約することができると共に、細胞増
殖中の維持管理が極めて容易であり、その上、マウスの
体内で増殖させる場合と違って誘導生成されるインター
フェロンの活性が著しく高くなる特徴を有するのである
また、本発明による時は、培養株化されたマウス由来の
腫瘍細胞を、マウス及びヒトを除く温血動物の体内に移
植してその動物の体液供給を受けるようにし、或は温血
動物体内に移植することなくその動物の体液供給を受け
ることのできる拡散チャンバーなどに収容して、その温
血動物を通常に飼育することにより、温血動物から供給
される体液を栄養源として利用することができ、その細
胞を容易に増殖させることができるのである。
更に、生体の体液供給を受けることのない栄養培地によ
って細胞を増殖させる場合と比較して、本発明の温血動
物の体液を利用して細胞を増殖させる方法による時は、
細胞の増殖が安定していること、その増殖速度が大きい
こと、更には細胞当りのインターフェロン収量が大きく
なる特徴を有するのである。
本発明で使用する培養株化されたマウス由来の腫瘍細胞
は、マウス及びヒトを除く温血動物の体内に移植して容
易に増殖し得るものであればよく、例えば、蛋白質・核
酸・酵素 Vol、20 No、6(1975年)の第
616〜643頁に報告されているL5178Y細胞、
5M36細胞、L1210細胞、FAC−C細胞、T3
細胞、M1細胞、OUMS−2細胞、JTC−11細胞
、ELD細胞、Sarcoma 180細胞などが自由
に利用できる。
中でもL5178Y細胞、L1210細胞、OUMS−
2細胞、JTC−11細胞などのリンパ系細胞が増殖速
度、生成されるインターフェロン活性が高いので好適で
ある。
本発明で使用する温血動物は、培養株化されたマウス腫
瘍細胞が増殖し得るものであればよく、例えばニワトリ
、ハトなどの鳥類、イヌ、ネコ、サル、ヤギ、ブタ、ウ
シ、ウマ、ウサギ、モルモット、ラット、ヌードラット
、ハムスターなどの哺乳類などが使用できる。
これらの動物に、マウス由来の腫瘍細胞を移植すると好
ましくない免疫反応を起すおそれがあるので、その反応
をできるだけおさえるために使用する動物は、できるだ
け幼若な状態、即ち卵、胚、胎児、または新生期、幼少
期のものの方が好ましい。
また、これらの動物に例えば、200〜600レム程度
のエックス線若しくはガンマ線を照射するか、または抗
血清若しくは免疫抑制剤などを注射するなどの前処置を
ほどこして、免疫反応を弱めて移植してもよい。
また、直接動物体内にマウス由来の腫瘍細胞を移植する
ことなく、動物細胞の通過を阻止し得る多孔性の濾過膜
、例えば孔径約10−7〜10m−5を有するメンブラ
ンフィルタ−1限外濾過膜またはホローファイバーなど
を設けた公知の各種形状、大きさの拡散チャンバーを動
物体内、例えば腹腔内に埋設して、動物体からの栄養物
を含む体液の供給を受けつつ、その拡散チャンバー内で
前述の培養株化されたマウス由来の腫瘍細胞を何れも増
殖させることもできる。
また、必要に応じて、この拡散チャンバー内の栄養物を
含む体液を動物体内の体液と接続し潅流させるようにし
た拡散チャンバーを、例えば動物体表に取付け、拡散チ
ャンバー内でマウス由来の腫瘍細胞を増殖することも、
また、この拡散チャンバ一部分のみを着脱交換できるよ
うにして動物を屠殺せずに寿命一杯細胞を増殖させて、
動物個体当りの細胞生産量を更に高めることもできる。
これらの拡散チャンバーを利用する方法は、マウス由来
の腫瘍細胞が動物細胞と直接接触しないので、マウス由
来の腫瘍細胞のみが容易に採取できるだけでなく、好ま
しくない免疫反応を起す心配も少ないので、免疫反応を
抑制する前処置の必要もなく、各種温血動物を自由に利
用できる特徴を有している。
このようにして増殖させたマウス由来の生細胞からイン
ターフェロンを誘導生成させる方法は自由である。
それが増殖した動物体内のままで、インターフェロン誘
導剤を作用させることもできるし、マウス由来の増殖細
胞を動物体内から取り出し、生体外でインターフェロン
誘導剤を作用させてインターフェロンを誘導生成させる
こともできる。
更に、マウス由来の腫瘍細胞を拡散チャンバー内で増殖
した場合には、増殖させた細胞を拡散チャンバー内に置
いたままで、または拡散チャンバーから取り出して、イ
ンターフェロン誘導剤を作用させ、インターフェロンを
誘導生成させることもてきる。
また、本発明で使用するインターフェロン誘導剤は、公
知の例えばウィルス、細菌、原虫、リケッチャ、核酸、
エンドトキシン、多糖類などが自由に使用される。
このようにして誘導生成させたインターフェロンは、公
知の精製、分離法、例えば塩析、透析、濾過、遠心分離
、濃縮、凍結乾燥などを行うことによって容易に精製分
離し、採取することができる。
更に高度の精製を必要とする場合には、例えばイオン交
換体への吸着・溶出・ゲル濾過およびアフイニテイクロ
マトグラフイー、等電点分画、嘘気泳動などの公知の方
法を更に組み合せればよく、最高純度のインターフェロ
ンを採取することも可能である。
本発明においてインターフェロンの活性は、Wagne
r R,R,著Biological 5tndies
ofinterferon、Virology Vo
l、13(1961年)の第323〜337頁に報告さ
れているマウス由来のL細胞に水泡性日掛ウィルス(V
esi−cular Stomatitis Viru
s)を作用させるプラーク半減法で測定した。
また、赤血球凝集価はJ、E、5alk著Journa
lof Immunology Vol、 49 (1
944年)の第87頁に記載の方法に準じて測定した。
以下、実施例を述べる。
実施例 1 新生児のハムスターにウサギから公知の方法で調製した
抗血清を予め注射し、ハムスターの免疫反応を弱めた後
、その皮下に培養株化されたマウス由来の腫瘍細胞L1
210細胞を移動し、その後ハムスターを通常の方法で
3週間飼育した。
その結果、皮下に生じた腫瘍を摘出し細切した後、トリ
プシン含有の生理食塩水(4℃)に懸濁して細胞を分散
させて分取した。
この細胞を子牛血清5v/v%含有するpH7,2,4
℃のEagle最少基本培地で洗浄した後、同じ組成の
培地に細胞濃度が107/mlになるように希釈し、こ
れに部分精製したマウスインターフェロンを約50単位
/mlの割合で加えて、37℃に約6時間保った。
これにニューカッスル病ウィルスを約300赤血球凝集
価/mlの割合で加え20時間保ってインターフェロン
を誘導生成させた。
これを約4℃、約1000gで遠心分離し、細胞などの
沈澱物を除去し、得られた上清をpH2,0゜0.1M
塩酸塩化カリウム緩衝液に4℃で70時間透析し、次い
でpH7,2,0,01Mリン酸塩緩衝液を含有する生
理食塩水で12時間透析し、更に精密濾過しその濾液を
濃縮してインターフェロン液を得た。
このインターフェロン液を部分精製インターフェロン液
とした。
対照として、マウスに同様L1210細胞を移植して生
成させた腫瘍細胞を使用し、ハムスターの場合と同様に
インターフェロンを誘導生成させた後、部分精製した。
これらの生成されたインターフェロンの活性を測定し第
1表に示した。
第1表の結果から明らかなように、ハムスターに移植し
たマウス由来の腫瘍細胞からは、極めて高活性のインタ
ーフェロンが誘導生成され、また部分精製したインター
フェロンの活性においても著しく高く、対照のマウスの
場合の100倍以上にも達した。
実施例 2 新生児のハムスターに抗血清を注射して免疫反応を弱め
た後、その腹腔内にマウス由来の腫瘍細胞JTC−11
細胞を移植し、その後ハムスターを通常の方法で4週間
飼育した。
その結果、生じた腹水約7mlから細胞を分取し、次い
で実施例1と同様に処理してインターフェロンを誘導生
成させ、これを部分精製し濃縮した。
得られたインターフェロン液は、ハムスター1匹当り約
1,700,000単位の活性を有していた。
実施例 3 成長したハムスターに約300レムのガンマ線を照射し
て免疫反応を弱めた後、ハムスターの皮下にマウス由来
の腫瘍細胞OUMS−2細胞を移植し、3週間飼育した
生じた腫瘍から実施例1と同様に細胞を分取し、インタ
ーフェロンを誘導生成させ、これを部分精製し濃縮した
次いで、この濃縮液を凍結乾燥してインターフェロンを
含有する粉末を得た。
得られたインターフェロンの活性は、ハムスター1匹当
り約9,400,000単位であった。
実施例 4 成長したラットに約400レムのエックス線を照射して
免疫反応を弱めた後、そのラットの腹腔内に培養株化さ
れたマウス由来の腫瘍細胞L5178Y細胞を移植し、
その後ラットを通常の方法で2週間飼育した。
この腹腔内に、その活性をほとんど失活させた約5,0
00赤血球凝集価のニューカッスル病ウィルスを注入し
、2日後に屠殺して腹水を採取した。
これを実施例1と同様の方法により部分精製して、ラッ
ト−匹当り約300,000単位の活性を持つたインタ
ーフェロン液を採取した。
実施例 5 孔径約0.55ミクロンのメンブランフィルタ−を設け
た内容量約20m1のプラスチック製円筒型拡散チャン
バー内に、培養株化されたマウス由来の腫瘍細胞OUM
S−2細胞を生理食塩水で浮遊させ、これをイヌの腹腔
内に2本埋設した。
このイヌを通常の方法で4週間飼育した後、この拡散チ
ャンバーを取り出した。
これにより得られたマウス由来の細胞濃度は、約4×1
09m1であって、生体外の栄養培地に炭酸ガスインキ
ュベーター中で増殖させる場合の約102〜103倍に
も達することがわかった。
この細胞を実施例1と同様に処理してインターフェロン
を誘導生成させ、精製濃縮し、次いで凍結乾燥してイン
ターフェロン活性を有する粉末を得た。
得られたインターフェロン活性は、イヌ1匹当り約50
,000,000単位であった。
実施例 6 37℃で5日間保ったニワトリの受精卵に、培養株化さ
れたマウス由来の腫瘍細胞JTC−11細胞を移植した
後、37℃に5日間保った。
この卵から増殖細胞を採取し、その細胞を実施例1と同
様に処理してインターフェロンを誘導生成させ、次いで
精製し濃縮してインターフェロン液を得た。
得られたインターフェロンの活性は、受精卵10個当り
約700,000単位であった。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 培養株化されたマウス由来の腫瘍細胞をマウス及び
    ヒトを除く温血動物の体内に移植するか、またはマウス
    及びヒトを除く温血動物の体表もしくは体内に取り付け
    た拡散チャンバー内で、その温血動物の体液の供給を受
    けながら増殖させ、得られたマウス由来の細胞にインタ
    ーフェロン誘導剤を作用させてインターフェロン生成を
    誘導し、生成されたインターフェロンを精製分離して採
    取することを特徴とするマウスインターフェロンの製造
    方法。
JP53103876A 1978-08-28 1978-08-28 マウスインタ−フエロンの製造方法 Expired JPS58320B2 (ja)

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