JPS5832086B2 - コウカホウソウキノジユウセキコウカシジソウチ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、硬貨包装機の重積硬貨支持装置に係り、特に
包装ローラ間に落下する硬貨を積層支持する硬貨包装機
の重積硬貨支持装置に関する。

従来硬貨包装機においては、供給される硬貨は回転盤お
よびこの回転盤に連なる硬貨通路上に設けられた搬送装
置によって水平方向に整列移送されて方向変換体に導か
れ、略垂直方向に方向変換させられた後、硬貨重積筒内
に一定枚数重積される。

この硬貨重積筒内の重積硬貨を案内棒で支えながら、硬
貨重積筒の下方に設けられた複数の包装ローラ間の円柱
状空間に案内する一方、積層硬貨を包装する包装紙を包
装紙供給装置によって包装ローラ間に導き、この包装紙
を回転する包装ローラによって積層硬貨の周囲に巻付け
るとともに積層硬貨の上下に一対の巻込針を導入して包
装紙の両端を折込み、積層硬貨を緊締していた。

ところが、このように方向変換体と包装ローラ間に嵩張
る硬貨重積筒を設けた硬貨包装機は１機械全体が大型に
なるばかりでなくその構造も複雑になるという欠点があ
った。

そこで、嵩張る硬貨重積筒を取除き、その代りに単なる
硬貨落下通路を形成するための硬貨案内体を設け、この
硬貨案内体によって、方向変換体から落下する硬貨の落
下方向を一定にし、直接包装ローラ間の空間に硬貨を積
層せしめ、この積層硬貨を包装紙によって包装すること
が考えられる。

本発明はこのような点に鑑み、方向変換体によって垂直
方向に方向変換された硬貨を硬貨案内体を通過させてそ
の落下方向を一定にした後、複数の直立する包装ローラ
およびこの包装ローラ間に設けられ包装紙を積層硬貨の
周囲に導くための紙ガイド等によって形成される円柱状
空間内に落下する設定枚数０）硬貨を積層支持するとと
もに、包装ローラあるいは巻込針による積層硬貨の包装
折送動作ができるようにした硬貨包装機の重積硬貨支持
装置を提供することを目的とする。

この目的は、包装ローラ問および上記紙ガイドによって
形成される円柱状空間の底部を閉塞する閉塞板を設ける
とともに、この閉塞板の中心部に開口部を形威し、この
開口部に重積硬貨をその最下端と閉塞板との間に巻込針
が挿入されるように持ち上げることのできる重積硬貨支
持部材を摺動自在に嵌合する一方、上記包装ローラある
いは巻込針等の包装装置の包装折込動作段階に応じて、
重積硬貨支持部材を閉塞板と同一平面上に置いたり、閉
塞板より上方に突出せしめるとともに、上記閉塞板およ
び重積硬貨支持部材を一体に上記円柱状空間の底部閉塞
位置から回動退避せしめるためのカム利用等の作動機構
を設け、この作動機構に閉塞板および重積硬貨支持部材
を連結することによって遠戚される。

以下添付図面を参照して本発明の一実施例を説明する。

第１図において、符号１は硬貨供給用のホッパーであり
、このホンパー１から供給された硬貨Ｃはコンベア２に
よって回転盤３に運ばれ、この回転盤３の回転遠心力に
よってその周縁に揃えられた後、搬送ベルト４によって
硬貨搬送通路５上を水平方向に方向変換体６内に導びか
れる。

この方向変換体６によって略垂直方向に方向変換せしめ
られた硬貨は、硬貨案内体７を通過して包装ローラ８間
に形成された円柱状の空間９中に落下し、包装ローラ８
の下方に設けられた重積硬貨支持装置１０上に一定枚数
積層される。

なお、上記硬貨案内体は２つの対向した樋状の案内部材
７ａおよび７ｂからなり、この案内部材７ａ 、７ｂに
よって硬貨が縦方向に一枚通過しうるような扁平な通路
が形成され、上記案内部材７ａ 、７ｂは硬貨の種類に
応じてその対向間隔を変化させることかでさるように間
隔調整機構に連結されている。

上記重積硬貨支持装置１０は第２図に示すように包装ロ
ーラ８間の空間９の底部を閉塞し包装ローラの下方に位
置する閉塞円板１１を有し、この閉塞円板１１は軸１２
に固着された支持折曲板１３の先端に取付けられている
。

上記閉塞円板１１は、包装ローラ８が最大に開いた時の
包装ローラ間に形威される空間９の底部を閉塞できるよ
うな大きさを有し、その中心部には円形の開口部か形成
され、この開口部に重積硬貨支持部材１４が摺動自在に
嵌合し、この重積硬貨支持部材１４は肉厚円筒形の重積
硬貨支持筒１５およびこの重積硬貨支持筒１５の中心軸
を形成し、被処理硬貨よりも径の小さい重積硬貨支持中
心軸１６からなり、この重積硬貨支持中心軸１６は重積
硬貨支持筒１５の中心に摺動自在に嵌挿されている。

上記重積硬貨支持筒１５の下端部は支持長板１７の先端
に保持され、この支持長板１７の基部１７ａは上記軸１
２に遊着され、軸１２に沿って上下方向に摺動可能であ
り、かつ軸１２の周りに回転可能である。

また、上記重積硬貨支持中心軸１６は重積硬貨支持筒１
５の下端から突出し、その突出下端は二つのアームを有
する支持アーム１８の長腕１８ａの先端に固着支持され
上記支持アーム１８の基部１８ｂは軸１２に遊着されて
いる。

上記支持長板１７と支持アームの長腕１８ａとは連結枠
１９によって連結され、この連結枠１９は支持長板１７
を貫通し、その先端にはナツト２０が取付けられ、その
下端は上記長腕１８ａに固着されている。

なお、支持長板１γと連結枠１９とは遊嵌結合しており
、支持長板１７は連結枠１９に沿って下降しうる。

一方、支持長板１７の基部側には係止突部１７ｂが形成
され、この係止突部１７ｂに従動レバー２１の一端が係
合し、その他端は保持部材２２に揺動可能に取付けられ
、その中間部には従動ローラ（カムフォロワ）２３が備
えられている。

この従動ローラ２３はリング状の第一カム２４のカム面
２４ａに係合し、このカム面２４ａの一部は台地状に隆
起して***部２４ｂを形成している。

また、第１カム２４の下方には第２カム２５が設けられ
この第２カム２５は包装ローラあるいは巻込針等の包装
折込過程の一定期間だけ、上記支持アームの短腕１８ｃ
の先端に取付けられたローラ２６がそのカム面２５ａに
接するように円弧状に形威され、上記第２カム２５の下
方には概ね円板状の第３カム２７が設けられ、この第３
カム２７はそのカム面２７ａの一部が突出して突出部２
７ｂを形威し、上記カム面２７ａにはローラ２９が係合
し、このローラ２９は、その基部２８ａが軸１２に固着
されたローラ保持アーム２８の先端に取付けられている
。

なお、上記第１カム２４．第２カム２５および第３カム
２７は、包装ローラを回転させるためのカムあるいは巻
込針を重積硬貨の上端および下端に移動せしめるための
カム等（図示せず）を備えたカムライン軸３０に取付け
られている。

なお、第１カムの***部２４ｂ、第２カムのカム面２５
ａおよび第３カムの突起部２７ｂの相互の取付関係位置
は後述するように包装ローラあるいは巻込針等の動作段
階に応じて***部２４ｂが従動レバー２１を揺動しカム
面２５ａがローラ２６と係合し、さらに突起部２７ｂが
ローラ保持アーム２８を回動せしめるように定められる
。

次に本装置の作動について説明する。

先ず、計数された一定枚数の硬貨は上記硬貨案内体７に
よって落下方向を一定にされ、包装ローラ８およびこの
包装ローラ間に設けられた図示されない紙ガイドによっ
て形成される円柱状の空間９に落下するが、このときに
は上記閉塞円板１１および重積硬貨支持部材１４は同一
平面にあり、第２図に示すように上記空間９の底部を閉
塞しており、この重積硬貨支持部材１４上に落下硬貨は
重積する。

所定枚数の硬貨が重積されると、カムライン軸２９が矢
印方向（時計方向）に回転を開始し、これと同時に図示
しない包装紙供給装置が作動して包装紙が包装ローラ８
間へ送り込まれる。

一方、重積硬貨支持部材上に硬貨が積層されカムライン
軸３０が回転を開始すると、上記従動レバー２１に取付
けられた従動ローラ２３が第１カム２４の***部２４ａ
に乗り上げるので、従動レバー２１は時計方向に揺動し
、その先端は支持長板１７を持ち上げる。

支持長板１７が持ち上げられると、上記連結稈１９の作
用によって、支持長板１７とともに支持アーム１８も持
ち上げられる。

したがって、支持長板１７および支持アーム１８の長腕
１８ａの先端に保持されている重積硬貨支持筒１５およ
び重積硬貨支持中心軸１６は重積硬貨を支えつつ上昇し
、その上昇距離は重積硬貨の下端に包装紙を巻込むため
の巻込しろ分の高さに相当する。

次に、包装ローラ８がカムライン軸３０に取付けられた
カム（図示なし）により回転を開始し、リンク機構によ
って重積硬貨の周壁に接触するように上記空間９の中心
軸に向って接近する。

一方、この包装ローラ８の動きに合わせて、包装紙の先
端が包装ローラと重積硬貨との間に挿入され、この挿入
された包装紙の先端部は包装ローラと重積硬貨の周面と
の間に挾持されるが、この場合包装ローラ８の回転は包
装紙の供給速度よりも速いので包装紙は緊張し、包装紙
供給通路上に設置されたカッターによって所定の長さに
切断される。

包装紙が所定の長さに切断されるまでに、上記第１カム
２４に接している従動ローラ２３は上記***部２４ｂか
ら降り、従動レバー２１を反時計方向に揺動させるので
、支持長板１７は下方にスライドし、上記重積硬貨支持
筒１５も下降し、この筒１５の上端と閉塞円板１１とは
同一平面にある。

しかしながら上記従動ローラ２３が***部２４ｂを降り
始める以前に第２カムのカム面２５ａが支持アームの短
腕１８ｃに取付けられたローラ２６を接触保持するので
重積硬貨支持中心軸１６は重積硬貨を閉塞円板１１より
上方に持ち上げたままの状態を維持し１重積硬貨の下面
と閉塞円板１１との間に巻込針が挿入されるような間隙
を形成する。

そして１次に重積硬貨周面に切断された包装紙が包装ロ
ーラ８によって巻付けられると、上下に２つ設けられた
巻込針が包装される積層硬貨の上端と下端に挿入され、
包装紙の両端面を折込む。

この巻込針による折込み動作の途中に第２カムのカム面
２５ａとローラ２６との係合が解かれ、支持アーム１８
はローラ保持アーム２８の基部２８ａに係止される位置
まで降下するので上記重積硬貨支持中心軸１６は下降し
、その上端面は閉塞板１１、および重積硬貨支持筒１５
の上端面と同一平面になる。

しかし、積層硬貨は包装ローラ間に回転挾持されている
ので落下することはない。

上記巻込針による折込動作が完了すると、カムライン軸
３０に取付けられたカム（図示なし）によって巻込針は
包装ローラ間から退避し、次いで上記第３カムの突出部
２７ｂがローラ２９およびローラ保持アーム２８を介し
て軸１２を反時計方向に回動せしめ、上記支持折曲板１
３を同一方向に回動させて閉塞板１１．重積硬貨支持筒
１５および重積硬貨支持中心軸１６を一体に包装ローラ
の下方位置から退避せしめる。

このとき、包装ローラの回転は停止し、次いで包装ロー
ラは包装硬貨を挾持する位置から、解放位置に移動して
、包装硬貨を放出する。

この包装硬貨が放出されると、退避していた閉塞板１１
および重積硬貨支持筒１５等は第３カム２Ｔの作用によ
って再び元の位置に復帰し、次の重積硬貨を支持しうる
準備が完了する。

このように、包装ローラ８の下方に閉塞板１１゜重積硬
貨支持筒１５および重積硬貨支持中心軸１６を設け、包
装機の包装操作段階に応じて重積硬貨支持筒１５あるい
は重積硬貨支持中心軸１６を上下移動させれば、包装ロ
ーラ間の空間９中に落下する硬貨を積層支持できるとと
もに、積層硬貨を持ち上げる時に上記重積硬貨支持筒１
５によって硬貨支持面積を犬にしつつ、安定した状態で
不揃いの重積硬貨を包装紙の折込しろ分だけ上昇せしめ
ることができ、巻込針による折込動作が可能となる。

なお、包装ローラおよび紙ガイドによって形成される円
柱状の空間の径を適宜調整すれば、硬貨は整然と積層さ
れるので、不揃いの積層硬貨を安定した状態で持ち上げ
る補助支持作用を果たす上記重積硬貨支持筒１５および
これに付随したカム機構を省略することも可能である。

以上説明したように１本発明装置は、包装ローラおよび
紙ガイドによって形成される円柱状空間の底部を閉塞す
る閉塞円板１１を設け、この閉塞円板の中心部に重積硬
貨を巻込針による包装紙の折込操作が可能になるように
持ち上げるための重積硬貨支持部材１４（重積硬貨支持
筒１５および重積硬貨支持中心軸１６を含む）を取付け
る一方、上記包装ローラあるいは巻込針等の包装折込動
作段階に応じて上記重積硬貨支持部材１４の上端も閉塞
円板１１と同一平面上に置いたり、閉塞板１１より上方
に突出せしめたりするとともに、上記閉塞板１１および
重積硬貨支持部材１４を上記円柱状空間から退避させた
り、元の位置に復帰させることのできるカム等を利用し
た作動機構を設けたので、包装ローラ間の空間９に直接
落下する硬貨を積層することができるとともに包装ロー
ラによる包装操作および巻込針による包装紙の両端の折
込操作が可能になり、ひいてはこのような重積硬貨支持
装置を設けることによって嵩張る硬貨重積筒を取除くこ
とができ、包装機自体を小型化できるという効果を奏す
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は包装機の硬貨の流れを示す要部斜視図および第
２図は本発明装置の斜視図である。 ７・・・・・・硬貨案内体、８・・・・・・包装ローラ
、９・・・・・・空間、１１・・・・・・閉塞円板、１
５・・・・・・重積硬貨支持筒、１６・・・・・・重積
硬貨支持中心軸、２４・・・・・・第１カム、２５・−
・・・・第２カム、２７・・・・・・第３カム、３０・
・・・・・カムライン軸。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 水平方向に整列移送される硬貨を略垂直方向に方向
   変換せしめるための方向変換体と所定枚数重積された硬
   貨の周面に包装紙を巻付けて包装する包装ローラとの中
   間に上記方向変換体から落下する硬貨の落下方向を一定
   にするための扁平な硬貨落下通路を形成する硬貨案内体
   を設け、上記包装ローラ間の円柱状空間に直接硬貨を落
   下積層せしめ、この積層硬貨に包装紙を巻付けて包装す
   る硬貨包装機において、上記包装ローラ間に形成される
   円柱状空間の底部を閉塞し、その中心部に開口部を有す
   る閉塞板と、この閉塞板の開口部に摺動自在に嵌合し、
   積層硬貨の周面に巻付けられる包装紙の上下端を折込む
   巻込針の折込動作を可能にするように積層硬貨を上記閉
   塞板より上方に持ち上げるための重積硬貨支持部材と、
   上記包装ローラおよび巻込針等の包装折込動作段階に応
   じて上記重積硬貨支持部材の上面を閉塞板と同一平面上
   に置いたり、閉塞板より上方に突出せしめるとともに、
   上記閉塞板および重積硬貨支持部材を上記包装ローラ間
   の円柱状空間の底部閉塞位置から回動退避位置へ移動さ
   せるための作動機構からなる硬貨包装機の重積硬貨支持
   装置。