JPS583014Y2 - 冷凍サイクル - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は着霜の初期に暖房運転を行いながら除霜する冷
凍サイクルに関する。

第１図は従来のヒートポンプニアコンディショナに於け
る暖房運転時の冷媒の流れを示し、第２図は除霜運転時
の冷媒の流れを示す。

即ち、暖房運転では第１図実線矢印のごとく、圧縮機１
から吐出した高圧高温冷媒ガスは、四方弁２を通って室
内側熱交換器３に入り、ここで室内側ファン４の強制通
風によって凝縮液となり、これが逆止弁５を通り絞り８
によって断熱膨張し、室外側熱交換器９に入りここで室
外側ファン１０により蒸発し、低圧ガスとなって再び四
方弁２を通って、圧縮機１に吸入される。

つ筐り、暖房運転時は絞り６、逆止弁Ｉには冷媒は流れ
ず、冷房時及び除霜時に流れる。

外気温が低下して室外側熱交換器９に着霜が進行すると
、同室外側熱交換器９での汲み上げ熱量が誠少し、冷媒
圧力が下がり冷媒飽和温度も下がる。

室外側熱交換器９への入口配管には除霜検知器１１の感
温部が接触させてあり、冷媒温度が設定温度以下になる
と、上記除霜検知器１１が働らき、四方弁２が切換わり
、冷媒回路は冷房運転となり、第２図の破線矢印で示す
ように冷媒は流れる。

即ち、圧縮機１から吐出された高圧高温冷媒ガスは、切
換わった四方弁２を通過した後、室外側熱交換器９に入
り冷媒の有する熱で、除霜を行なう。

この後、逆止弁７を通り絞り６で断熱膨張して室内側熱
交換器３に入り、ここでは通常コールドドラフト（冷気
が急に室内に吹出し室内者に不快感を与える）を防止す
る為、室内側ファン４は停止しており、冷媒は自然対流
分だけ熱交換し、四方弁２を通って圧縮機１に吸入され
る。

室外側熱交換器９の霜がとけ、除霜検知器１１の感温部
の温度が上がると、四方弁２が切換わり第１図の暖房運
転に復帰するが、上記従来のものには下記の欠点があっ
た。

上記除霜運転の間、及び復帰後若干時間は、室内には暖
房運転が行なわれず、又着霜が進行し除霜運転に入る壕
での間、室外側熱交換器９での汲み上げ熱量は徐々に減
少しており、十分な暖房運転が行なわれないという欠点
があった。

本考案は、オン−オフによる除霜運転ではなく、着霜の
初期に暖房運転を行ないながら除霜を行なうことにより
暖房運転時における低圧冷媒回路（暖房用絞り出口から
圧縮機人口１で）にむける冷媒の圧力又は温度を検出し
、これが所定値以下になったときに暖房用絞りによる絞
り量を減らし室外側熱交換器に熱量を与え、暖房運転を
しながら除霜する、若しくは着霜を未然に防止するよう
にしたもので、空気熱源式セパレート型ヒートポンプニ
アコンディショナに使用されるものである。

本考案を第３図（本考案による暖房運転冷媒回路の説明
図）、第４図（電気回路の説明図）に基いて説明する。

暖房運転時、圧縮機１で圧縮吐出された高圧高温ガスは
四方弁２を通り、室内側熱交換器３で室内側ファン４に
よって冷却され凝縮液となり、逆止弁５を通って絞り８
で断熱膨張し低圧となり、室外側熱交換器９で室外側フ
ァン１０によって熱を取入れ蒸発し、低圧ガスとなって
四方弁２を通り、圧縮機１に吸入される。

そして、逆止弁７、絞り６は冷房運転時に流れる点は、
前記従来のもの（第１図）と同じである。

しかし、本考案による第３図の実施例では四方弁２を切
換わせる事なく、着霜を防止し、又は除去するものであ
る。

このため、暖房用絞り８から圧縮機１人口に至る間の配
管に、冷媒の低圧圧力を検知するための圧力スイッチ１
２を組入れである。

該圧力スイッチ１２は設定圧力（後記する）以下になる
と作動しリレー２０及び電磁弁１３を励磁するようにな
っている。

該電磁弁１３／ｄ絞り１４とともに暖房用絞り部８と並
列に直列回路で設けられている。

上記のように暖房運転時、暖房用絞り８がら圧縮機１人
口に至る間の冷媒圧力が設定圧力以下になり、圧力スイ
ッチ１２が作動し第４図のリレー２０が励磁すると、リ
レー接点２１が切換わり、室内側ファン４は抵抗２２を
介して電気が流れるようになり、このため上記ファン４
の回転数が低下（極低速回転）し、室内側熱交換器３の
凝縮圧力を上げる。

同時に電磁弁１３を励磁することにより開路し、これに
より逆止弁５を通った液冷媒は矢印ＭＯのごとく同電磁
弁１３及び絞り１４を通る。

つ１す、絞り８、絞り１４の両者に分かれて流れ、冷媒
の流速が低下する為、全体の絞り量は減少し、室外側熱
交換器９に入る冷媒の低圧圧力が上がって、着霜を防止
、又は除去する。

そして、やがて蒸発圧力が上がって、圧力スイッチ１２
が復帰すると、通常の暖房運転に戻るようになっている
。

なお、上記圧力スイッチ１２の設定圧力の設定は、例え
ば４ ｋｇ ／ｃｒｉｔ Ｇに設定すれば、飽和温度は
−０，２℃であり、着霜防止として働ら〈０又３．５ｋ
ｇ／ｄＧに設定すれば、飽和温度は３゜４°Ｃとなり、
一部着霜したものを除霜する。

第３図の実施例では上記のごとく圧力スイッチ１２を設
けた場合であるが、これに代り第１図の除霜検知器１１
を使用し、それは圧力スイッチ１２と同じく冷媒ガスの
低温度状態を検知する位置に設置する。

つ１す、圧力検出ではなく、温度検出によるようにする
もので、この場合は第４図の圧力スイッチ１２を除霜検
知器１１に置き換えただけで、作用効果は上記圧力スイ
ッチ１２使用の場合と同様である。

要するに、本考案はヒートポンプ式ニアコンディショナ
にむいて、暖房用絞り８と並列に電磁弁１３と絞り１４
の直列回路を設け、暖房用絞り８の出口から圧縮機１の
入口に至る間の冷媒ガスの状態を検知して、これが設定
値（圧力、温度）以下において該電磁弁１３を開とする
よう構成したことを特徴とする冷凍サイクルである。

即ち、本考案にあっては暖房運転時に圧縮機１から吐出
された冷媒が室内側熱交換器３、暖房用絞り８、室外側
熱交換器９がこの順に経て上記圧縮機１に循環するよう
にしたニアコンディショナの冷凍サイクルにおいて、上
記暖房用絞り８の出口から上記圧縮機１の入口に至る間
の冷媒の圧力又は温度を検知する検知装置１２と、この
検知装置１２からの信号を受けて上記冷媒の圧力又は温
度が所定値以下になったとき開き、所定値以上になった
ときに閉じる電磁弁１３と、上記暖房用絞り８に対し並
列に介装され上記電磁弁１３と絞り１４とからなる直列
冷媒回路を具備することを特徴とするものである。

従って、 （Ｉ） 着霜の直行過程の初期で除霜するため、除霜
が容易である。

（ロ）四方弁の切換えがないので、不快音がない。

（［ＩＩＩ）室内側ファンの回転を低下させれば、コー
ルドドラフトがない。

（Ｖ）負荷に見合った運転が出来る。

Ｍ 従来のもののように着霜の直行過程に見られる暖房
能力の低下程度が軽くてすむ。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は夫々従来のヒートポンプ式ニアコン
ディショナにおいて四方弁の切換わりによる暖房運転時
、及び冷房運転時の冷媒の流れを示す説明図、第３図は
本考案に係る冷凍サイクルの一実施例を示す系統図、第
４図は第３図中の電磁弁を開閉するための電気回路図の
説明図である。 １・・・・・・圧縮機、３・・・・・・室内側熱交換器
、８・・・・・・暖房用絞り、９・・・・・・室外側熱
交換器、１２・・・・・・検知装置、１３・・・・・・
電磁弁、１４・・・・・・絞り。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 暖房運転時に圧縮機から吐出された冷媒が室内側熱交換
   器、暖房用絞り、室外側熱交換器をこの順に経て上記圧
   縮機に循環するようにしたニアコンディショナの冷凍サ
   イクルにおいて、上記暖房用絞り出口から上記圧縮機入
   口に至る間の冷媒の圧力又は温度を検知する検知装置と
   、この検知装置からの信号を受けて上記冷媒の圧力又は
   温度が所定値以下になったとき開き、所定値以上になっ
   たときに閉じる電磁弁と、上記暖房用絞りに対し並列に
   介装され上記電磁弁と絞りとからなる直列冷媒回路を具
   備することを特徴とする冷凍サイクル。