JPS5828237B2 - セラミツクフアイバ−複合体の製造方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はセラ□ツクファイバー複合体の製造方法に係り
、さらに詳しくは、セラ□ツクファイバーからなる繊維
集束物の表面に、耐火骨材或いは耐火骨材と結合剤のい
ずれかでもって被覆することを特徴とするセラミックフ
ァイバー複合体の製造方法を提供することを目的とする
ものである。

また、本発明は、上記のようにして得られたセラミック
ファイバー複合体を多数集結せしめ、これを板状、或い
は円筒状等の各種形状の成形物としたことを特徴とする
セラミックファイバー複合体の製造方法に提供するもの
である。

従来、セラミックファイバーは、一般に耐熱温度が１２
００℃以上であって、いわゆる高温耐火性繊維として知
られている。

また、セラミックファイバーを各種炉のライニング材或
いは成形品などとして使用することによシ、従来の耐火
物である煉瓦、キャスタブル等のライニングに比較して
断熱性が非常に良くなることが知られている。

そのため、これらの製品は各方面で盛んに使われるよう
になった。

このような炉材に使用するセラミックファイバーの成形
品は、七う□ンクファイバーをコロイド状のシリカ及び
アル□す等のバインダーで結合するか、またはセラミッ
クファイバーと耐火骨材を同様のバインダーで結合し、
これを板状或いは円筒状等の各種形状の成形物として使
用されている。

しかしながら、これらの成形物は、七う□ンクファイバ
ーの単体またはセラミックファイバーと耐火骨材の混合
物をバインダーで固めただけのものであシ、これらの成
形品を高温部の炉材として使用すると、セラ□ツクファ
イバーが収縮したり、結晶化による粉化を起こすため、
成形品にクラックを生じて破壊されやすくなる。

また、流速の激しい炉において使用した場合、同様にし
て粉化したセラミックファイバーが飛散し破壊され易い
欠点がある。

そこで、本発明者らは、このような事情に鑑みセラミッ
クファイバーの耐熱特性及び低比熱である性質を損なう
ことなく、セラミックファイバーの高温における上記の
如き熱的諸欠点を取シ去った優れた高耐火１＃′ｒ熱体
であるセラミックファイバー複合体の製造方法を工夫す
るに至った。

即ち、本発明（ｄ１セラミックファイバーかう成る繊維
集束物の表面を耐火骨材等で被覆することにより、高温
における熱的安定性を向上し、また優れた断熱特性を有
したセラミックファイバー複合体を得る方法を提供せん
とするものである。

本発明で使用される粘着性付与剤としては、繊維素を基
体とした合成糊料であるカルボキシルメチルセルローズ
、メチルセルローズ、また天然糊料であるフノリ、アル
ギン酸ソーダ、澱粉、カゼイン、アラビアゴム、寒天等
があり、これらはセラミックファイバーの周りに、耐火
骨材を粘着性で接着させるための前記繊維集束物に粘着
性を付与するものとして使用される。

また、本発明の耐火骨材としては、シャモット、ムライ
ト、アルミナ、マグネシア、ジルコニア等の耐火物関係
においては、極く一般的に用いられている骨材が使用さ
れる。

次に、本発明に係るセラミックファイバー複合体の製造
方法を具体的に説明する。

即ち、セラミックファイバーから成る繊維集束物を所定
の大きさにし、これに粘着性溶液を含浸させ、かかる繊
維集束物の表面に粘着性を与えた後、これに耐火骨材及
び結合剤を被覆することによシ、セラミックファイバー
複合体を得ることができる。

また、このようにして得られた七う□ンクファイバー複
合体を多数集結し、これを板状、或いは円筒状等の各種
形状の成形物に成形し、乾燥或いは煤焼することによシ
セラミックファイバー複合成形体を得ることができる。

このようにして得られたセラミックファイバー複合成形
体は、従来のセラミックファイバーをバ、インダーで固
めたもの及びセラミックファイバーと骨材の混合物を結
合剤で固めた成形品に比較して熱的安定性が著しく向上
し、且つ従来の成形品では、使用不可能であった高温に
ても、使用できるようになった。

これは、セラミックファイバー複合体が、セラミックフ
ァイバーから成る繊維集束物の表面を耐火骨材などによ
って被覆する形になっているため、複合体の熱的安定性
はセラミックファイバーに影響されることなく、またセ
ル状構造の骨格をなす耐火物で形成されているため、そ
の断熱性はセル状骨格中に充填されたセラミックファイ
バーによシ維持されているためである。

次に、本発明によるセラミックファイバー複合体の製造
方法の実施例について説明する。

実施例 １ セラミックファイバーを繊維集束物、例えば直径が約１
（１；７７２位のほぼ球状となるようにした集束物の表
面に、粘着性付与物としてカルボキシルメチルセルロー
ズＣＭＣ溶液を含浸させ、次いでシャモット骨材とアル
ミナセメントとの混合物を、上記の如きセラミックファ
イバー繊維集速物の表面に被覆することによりセラミッ
クファイバー複合体を得る。

これを多数集結させて、厚さ約２０闘の板状に成形し、
１００℃で乾燥し、セラミックファイバー複合体を得た
。

このボード状成形体を約１２００℃、１４００℃の温度
で約１２時間加熱し、その収縮率、曲げ強度、荷重軟化
量などの特性を夫々測定したところ、第１表に示すよう
な結果を得た。

実施例 ２ 上記実施例１のと同様にして処理し、ムライト骨材と粘
土の混合物を使用して、セラ□ツクファイバー複合戒形
体を製造した。

そして、その前記諸特性を同じく第１表に示す。

実施例 ３ 前記実施例１のと同様にして処理し、ムライト骨材とシ
リカゾルの混合物を使用して、セラミックファイバー複
合成形体を製造した。

そして、その前記諸特性を同じく第１表に示す。

参照列 セラミックファイバーとムライト骨材及びシリカゾルを
混合し、充分混練し、これらの３成分が均一に分布した
混合物を厚さ２０ｍｒｎのボード状に成形し、１００℃
にて乾燥し、セラミックファイバー成形体を得た。

ここで実施例１，２．３及び参照例に示した方法で得ら
れた成形物の加熱収縮率、曲げ強度、荷重軟化量を測定
したところ、第１表に示すような結果を得た。

上記に示す第１表で明らかなように、本発明によるファ
イバー複合成形体は、従来のセラミツクツアイバー成形
体に比較して、特に高温での熱的安定性が非常に向上し
ていることが判る。

次に、セラミックファイバー複合成形体を炉内源、度１
３００℃のバーナー炉に１００ｍｍライニングして、放
散熱量を測定した。

また、従来１３００℃の炉内温度に使用されていたキャ
スタブル耐火物を１００ｍｍライニングし、放散熱量を
求め、前記セラミックファイバー複合体の特性値と比較
したものを表２に示す。

以上の結果からも明らかな如く、゛本発明による七う□
ツクファイバー複合体は、従来のセラミツクツアイバー
成形体では得られなかった高温での熱的安定性を有し、
且つ、従来の耐火断熱材に比し、優れた断熱性を有して
おシ、産業上、きわめて有用なものである。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 粘着性付与物を含浸させたセラ□ツクファイバーか
   らなる繊維集束物と、耐火骨材或いは耐火骨材と結合剤
   との混合物を混合し、さらに前記耐火骨材或いは耐火骨
   材と結合剤の混合物を、前記セラミックファイバーの繊
   維集束物表面に被覆することを特徴とするセラ□ツクフ
   ァイバー複合体の製造方法。 ２ 粘着性付与物を含浸させたセラ□ツクファイバーか
   らなる繊維集束物と、耐火骨材或いは耐火骨材と結合剤
   との混合物を混合し、さらに前記耐火骨材或いは耐火骨
   材と結合剤の混合物を、前記セラミックファイバーの繊
   維集束物表面に被覆することにより得られたセラミック
   ファイバー複合体を多数集結せしめ、これを板状或いは
   円筒状等の各種形状の成形物にすることを特徴とするセ
   ラミックファイバー複合体の製造方法。