JPS5824712B2 - 電気炉の排ガス利用の原料予熱装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、電気炉の排ガスを利用して、電気炉に装入す
る鋼屑等の原料を予熱する電気炉の排ガス利用の原料予
熱装置に関する。

従来から電気炉操業において、発生する排ガスを利用し
て原料の予熱を行うことは種々提案されている。

例えば、その一つとして、排ガスが導かレタ予熱室内に
、チャージングバスケラトラ装入しバスケットと一緒に
予熱する方法がある。

しかしながら、これによると、原料とほぼ同重量のバス
ケットに熱が取られて効率が悪く、また、装入時のバス
ケット運搬時に熱ロスが生じ、更に付属の吊具ワイヤ等
の酸化消耗がある等の難点がちつた。

本発明は、これら難点を解消して熱効率を良くすると共
に、省力化を可能とすべく創出されたもので、その要旨
は、電気炉の炉殻周縁まで水平移動自在な底板を設け、
底部に開口を有する予熱室を、前記底板上面に摺動して
電気炉上方まで水平移動自在に設けると共に、底板及び
予熱室を電気炉方向へ移動させる移動部を設け、一方、
予熱室側部に連通ずる電気炉からのダクトを配設し、更
に予熱室上部側面に先端が着脱自在に嵌合される適数分
割された回転筒を設け、該回転筒の後端には集塵機へ連
通される排ガス出口と、鋼屑投入口とを設けたことに存
するものである。

以下、図面を参照して本発明の一実施例を説明する。

電気炉Ａの炉蓋Ｂ開口作業に支障のない位置で炉蓋Ｂよ
り下方に、電気炉Ａを挾むよう一対のレール１を水平に
配設し、このレール１間にレール１長さ方向に移動自在
な底板２を配設すると共に、レール１上に車輪３を介し
て移動自在な、下部に開口を有する予熱室４を前記底板
２に下部開口が摺動自在に接するよう配設する。

尚、前記レール１は、操業時において電気炉Ａが傾斜す
るとき、電気炉Ａの傾斜の支障となることのないよう分
割して設けられる。

即ち、電気炉Ａの両側方に配設されるレール１Ａは、ブ
ラケット１Ｃにて電気炉Ａに固着され、更に、このレー
ル１Ａに若干の間隙を介し連続するレール１Ｂは、架台
１Ｄにより支持されて、レール１が配設される。

底板２の下面には、前記レール１と平行に複数本のレー
ル５を設け、このレール５を架台に軸架した車輪６によ
って支持させることで、レール５長手方向に移動自在と
している。

また、底板２上面には耐火線瓦或いは適当な耐火材を貼
設する。

前記予熱室４は、略円筒形状に鉄板或いは鉄帯等で形成
され、内面には縦リブを附設し、とのリブ間に耐火材を
ライニングする。

更に外面には熱歪に対応できるようにリプを附設しても
良い。

また、予熱室４上部には防爆安全弁７を設け、側面には
、内面に耐火材のライニングが施されたダクト９の出口
端が合致されて係合する排ガスの入口部１０を設ける。

前記ダクト９の入口端は電気炉Ａの炉蓋Ｂに設けられた
吸引口８Ａ、成いは炉殻に設けられた吸引口８Ｂに連結
されている。

前記ダクト９は、電気炉Ａへ鋼屑を装填するだめの予熱
室４移動時に追従できるよう、ダクト９中間に屈曲自在
な屈曲部（図示せず）を設けることもできる。

まだ、単に入口部１０にダクト９の排ガス出口開口を合
致させるだけで、予熱室４移動時、或いは炉蓋Ｂ開口時
に保合が外れるようにしても良い。

先端が予熱室４の上部側面に着脱自在に嵌合される回転
筒１１（ロータリーキルン）を、後端スなわち予熱する
原料入口がわが、先端よりやや持上げられて若干の傾斜
を持つよう設ける。

この回転筒１１の後端には、排ガス出口１２と、鋼屑装
入口１３とが夫々上部に配設されて回転筒１１と略同形
筒状を呈する装入部１４が接続され配設される。

この装入部１４内には、装入部１４筒体内を油圧等の駆
動手段によって摺動自在に移動するピストン１５を設け
、鋼屑の回転筒１１内装入と、装入口１３の閉塞とを行
なわせる。

前記予熱室４及び底板２は、電気炉Ａの炉蓋Ｂ開口作動
に連繋して作動する図示しない油圧シリンダー、または
、電動のモーターを駆動源としたラックとピニオンとの
噛合による移動部によって、レール１上及び車輪６上を
電気炉Ａ方向に向かつ。

て移動する。

前記回転筒１１は、単体で或いは複数個連結されて設け
られ、内面には耐熱棟瓦等の耐火材をライニングする。

更に、耐摩耗鋼材を内面にらせん状に内張すした送り羽
根（図示せず）を設けても良い。

この送り羽根を設けることで鋼屑の送り促進と、鋼屑の
回転筒１１内での回転移動が促進されて効交換率を高め
ることができる。

次に、これが使用を説明すると、コンベア或いはスクラ
ップマグネット等で鋼屑を装入口１３内・に装入し、と
の鋼屑をピストン１５によって回転筒１１内へ送り込む
。

回転筒１１内へ送り込まれた鋼屑は、高温の排ガスによ
って予熱が行なわれながら、予熱室４へ送り込まれる。

予熱室４内の鋼屑は、一定量となるまで排ガスにより予
熱されながら電気炉Ａ内へ原料装入時まで保温されてい
る。

電気炉Ａへの原料装入時には、炉蓋Ｂ開口作業完了に伴
い、移動部によって予熱室４及び底板２が電気炉Ａ方向
へ移動し、底板２は先端が電気炉Ａ炉殻内面まで移動す
ると停止するが、予熱室４は更に移動を続けて電気炉Ａ
中央部まで移動して、・内部の鋼屑を電気炉Ａ内に装入
するものである。

前記底板２下方には、底板２に連繋して鋼屑の重量を計
量する計量機（図示せず）を配設して、鋼屑が一定量装
入されるのを感知し、回転筒１１の駆動部と連繋させて
、回転筒１１の自動運転を図ることも可能である。

鋼屑の種類によっては、予熱によって臭気が発生する場
合もあり、この臭気を燃焼処理するため回転筒１１と装
入部１４との間に或いは、回転筒１１と予熱室４との間
に燃焼室（図示せず）を設けても良い。

斜上のように構成され、電気炉Ａの炉殻周縁まで水平移
動自在な底板２を設け、底部に開口を有する予熱室４を
前記底板２上面に摺動して電気炉Ａ上方まで水平移動自
在に設けると共に、底板２及び予熱室４を電気炉Ａ方向
へ移動させる移動部を設けたから、予熱された鋼屑の電
気炉Ａ装入作業が大幅に省力化できるものである。

また、従来のチャージングバスケット等による原料装入
では電気炉Ａへの搬入時等に熱ロスが生じていだが、本
発明によれば熱ロスもなく効率良く装入できるものであ
る。

予熱室４側部に連通ずる電気炉Ａからのダクト９を配設
したから、電気炉Ａの排ガスを有効に利用できるもので
あり、また、従来必要であったＣＯガス等の防爆のだめ
の緩衝筒の附設を不要とする。

更に、予熱室４上部側面に先端が着脱自在に嵌合される
回転筒１１を設けたから、予熱室４からの高温な排ガス
を効率良く鋼屑に接触させて熱交換の促進を図ることが
でき効率の良い予熱が可能となる。

すなわち、回転筒１１内は、排ガス出口１２を介して集
塵機（図示せず）に連結されるため負圧となり、従って
排ガスは抵抗の少ない部分を流れやすいので鋼屑を回転
させて均一な予熱を行いながら予熱室４へ鋼屑を送り込
むことが可能なものとなる。

まだ、回転筒１１を適数分割したから、同時同速運転、
個別運転、回転数変化運転等を可能とし、鋼屑の形状、
状態に応じて適切で効率の良い予熱が可能となる。

このように本発明によれば、電気炉からの排ガスを効率
良く利用して、原料である鋼屑を予熱することができ、
また、その装入においても熱ロスを発生させず、装入も
自動的に行々える等の種々の優れた効果を奏するもので
ある。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の一実施例を示すもので、第１図は全体側
面図、第２図は要部の平面図、第３図は第２図における
■−■線矢視断面図である。 Ａ・・・・・・電気炉、Ｂ・・・・・・炉蓋、１・・・
・・・レール、２・・・・・・底板、３・・・・・・車
輪、４・・・・・・予熱室、５・・・・・・レール、６
・・・・・・車輪、７・・・・・・防爆安全弁、８Ａ、
８Ｂ・・・・・・吸引口、９・・・・・・ダクト、１０
・・・・・・入口部、１１・・・・・・回転筒、１２・
・・・・・排ガス出口、１３・・・・・・鋼屑装入口、
１４・・・・・・装入部、１５・・・・・・ピストン。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 電気炉の炉殻周縁まで水平移動自在な底板を設け、
   底部に開口を有する予熱室を、前記底板上面に摺動して
   電気炉上方まで水平移動自在に設けると共に、底板及び
   予熱室を電気炉方向へ移動させる移動部を設け、一方、
   “予熱室側部に連通ずる電気炉からのダクトを配設し、
   更に予熱室上部側面に先端が着脱自在に嵌合される適数
   分割された回転筒を設け、該回転筒の後端には集塵機へ
   連通される排ガス出口と、鋼屑投入口とを設けたことを
   特徴とする電気炉の排ガス利用の原料予熱装置。