JPS5821561Y2 - 正倒立両用噴霧器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本案は正倒立両用噴霧器に係る。

従来、手動噴霧器は、液体を入れる容器と、該容器に装
置の液体送出用手動往復ポンプと、該ポンプに連設され
て該ポンプにより送出される容器中の液体を霧化噴出す
る噴霧ノズルとからなっている。

通常、上記ポンプは容器の口部に装着され、又ポンプは
下端に吸上げパイプを有し、このパイプの下端は容器の
底近くに至っている。

従って、この手動噴霧器を倒立した場合、吸上げパイプ
の下端が容器内空気中に出ることになり、該ポンプに特
別な備えがない限りポンプが容器中の空気を吸込んでし
１い噴霧作用が得られない。

そこで、本案は効率よく噴霧作用が得られる正倒立両用
噴霧器を提供しようとするものである。

以下図示の実施例について説明する。

図に於いて、１は容器、２は容器１の口部にバッキング
３を介して水密に装着されたいわゆる蓄圧式噴霧器の往
復ポンプ、４は該ポンプ２に装着の噴霧ノズル５を備え
た噴霧ヘッドである。

往復ポンプ２は、容器口部内に挿入のシリンダ６を設け
ると共にこれを大径部６ａと小径部６ｂの２段から構成
し、その大径部６ａに上方より下端にピストン状部７ａ
を有するプランジャ兼用の流路管７を上下摺動可能に嵌
入し、流路管７の下部流路口を弁座８としてこれに下方
より棒状弁体９を当接閉塞して吐出弁１０を構成し、棒
状弁体９の下に弁箱１１を連設し、該弁箱は、外径をシ
リンダ６の小径部６ｂの内径よりわずかに小さい縦長の
ものとして、シリンダの大径部６ａ内に縦に遊挿すると
共に、下端部をシリンダ小径部６ｂ内上部に挿入し、且
つ弁箱は、内部の弁室１２の下面にテーパ弁座１３及び
シリンダ小径部６ｂ内に通じる弁孔３２を設け、弁室１
２の上部で弁箱周面にシリンダ大径部６ａへ開通する複
数の透孔３１・・・を穿設し、弁室１２内に弁座１３へ
着座する玉押１４を可動に内挿して、正立姿勢で働く吸
込み弁１５を構威し、更に、弁箱１１の平端部外周にス
カート状部１６を設けて、該スカート状部をシリンダ小
径部６ｂ内へ摺動自在に嵌合し、而して、弁箱１１にお
いて、シリンダ小径部６ｂから弁孔３２、弁座１３、弁
室１２、透孔３１・・・を経てシリンダ大径部６ａへ至
る吸込み弁流路を構成し、又シリンダ小径部６ｂ内にコ
イルスプリング１７を内装して弁箱１１を上方に弾発し
、これによう吐出弁１０を閉塞しなから流路管７を押上
げている。

該流路管７には、前面に噴霧ノズル５を有する噴霧ヘッ
ド４を嵌着して、シリンダ大径部６ｂがら吐出弁１０、
流路管７を経て噴霧ノズル５に至る流路を形成し、シリ
ンダ小径部６ｂの下端には、吸上げパイプ嵌着部１８を
形成して、これに容器１の底近く筐で延びる吸上げパイ
プ１９を嵌着垂設させである。

上記流路管７の抜出防止は、中央部で該流路管７を貫通
させたキャップ体２０にょシなさせ、該キャップ体２０
で往復ポンプ２を容器１０部に装着させである。

この噴霧器では、正立状態に於いて、噴霧ヘッド４を手
で押下げると、シリンダ６０大径部６ａ内の液体が流路
管７のピストン状部７ａで加圧され（この際吸込み弁１
５が閉）、又その内圧がコイルスプリング１Ｔの弾力よ
り大きくなるとシリンダ大径部６ａと同小径部６ｂの径
差により弁箱１１がコイルスプリング１７に抗して更に
先行しテ押下げられるので、吐出弁１０が開き、シリン
ダ大径部６ａ内の高圧液体が吐出弁１０及び流路管Ｔを
経て噴霧ヘッド４の噴霧ノズル５かラー気に霧化噴出さ
れる。

そして、その噴出前コイルスプリング１７の弾力に相当
する分だけ蓄圧されるので液体は効率よく霧化される。

噴霧ヘッド４の押下げを止めると、スプリング１７によ
り吐出弁１０が閉じ、次いで、その手を放すと、スプリ
ング１７により吐出弁１ｏの閉塞の、１筐流路管７が押
上げられ、シリンダの大径部６ａ内が負圧化し、吸込み
弁１５が開いて吸上げパイプ１９、シリンダの小径部６
ｂ及び吸込み弁１５の弁孔３２、弁座１３、弁室１２、
透孔３１・・・の流路を介してシリンダ大径部６ａ内に
液体が吸上げられる。

尚、図中２１は容器１内の負圧化を防ぐ外気流通孔であ
り、外気はキャップ状体２０の流路管貫通孔及び外気流
通孔２１を通って容器内に入る。

ところで、上記構成の１までは、倒立状態に於いて往復
ポンプ２が容器１内の空気を吸込んでし１い、倒立状態
では使用できない。

そこで、シリンダ６０大径部６ａ下端から垂下短筒２２
を突設し、シリンダ小径部６ｂの下端部内側に下向きテ
ーパ状弁座２３を有する内筒２４を起立すると共に該内
筒２４内に玉押２５を遊挿しかつ内筒下部内面に玉野抜
出阻止用突子２６・・・を設けた空気吸止弁２７を配し
、シリンダ大径部６ａ外周に上端開口かつ液体流通可能
に筒体２８を嵌め、その筒体２８の下端はシリンダ小径
部６ｂ外周に水密に嵌着させ、更に筒体２８の下端部内
面から上向きのスカート状部２９を突出させてこれを前
記垂下短筒２２の内周に圧接させ、又シリンダ小径部６
ｂの筒体２８の位置に透孔３０を設けた。

これによって、正立状態では、空気吸止弁２１は作用せ
ず、又筒体２８のスカート状部２９がシリンダの垂下短
筒２２に圧接閉塞しているので、往復ポンプ２内に容器
内上部の空気が吸入されることなく、上述通りの噴霧作
用が得られる。

次に、倒立状態では、空気吸止弁２８が閉じ、吸上げパ
イプ１９が容気内空気中に突出してもその空気が往復ポ
ンプ２内に吸入されることはなく、又容器口部側にある
液体が筒体２８を通り、そのスカート状部２９を開いて
シリンダ小径部６ｂの透孔３０を通って往復ポンプ２内
に吸入され、従って、倒立状態でも支障なく噴霧作用が
得られる。

本案によれば、往復ポンプ２に動作上のロスなく効率よ
い正世泣両用のものとなり、その構成は簡単である。

又往復ポンプ２０周りに筒体２８を嵌めているので、容
器に対するポンプの漬脱に筒体２８が特に邪魔になるこ
となく、かつ損傷を生ずることもない。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示す一部截断側面図である。 １・・・容器、２・・・往復ポンプ、４・・・噴霧ヘッ
ド、１９・・・吸上げパイプ、２７・・・空気吸止弁、
２８・・・筒体、２９・・・スカート状部、３０・・・
透孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 容器１と、該容器に水密に装着されかつ容器内に挿入の
   往復ポンプ２と、容器外で往復ポンプ２に連設された噴
   霧ヘッド４と、往復ポンプ２から垂設された吸上げパイ
   プ１９とからなる噴霧器に於いて、往復ポンプ２の下端
   部に空気吸止弁２７を設け、又往復ポンプ２の外周に上
   端開口かつ液体流通可能に筒体２８を嵌めると共に、該
   筒体２８の下端部を往復ポンプ２の下部外周に水密に嵌
   着し、かつ筒体２８内適所に筒体２８上方より液体吸込
   み可能又逆流防止状に往復ポンプ２に圧接のスカート状
   部２９を突設し、更に往復ポンプ２に筒体２８並びにそ
   のスカート状部２９を介して液体を吸入することのでき
   る透孔３０を設けたことを特徴とする正倒立両用噴霧器
   。