JPS58188458A - 抗血栓性エラストマ−、その製造方法及び抗血栓性エラストマ−よりなる成形体 - Google Patents

抗血栓性エラストマ−、その製造方法及び抗血栓性エラストマ−よりなる成形体

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JPS58188458A
JPS58188458A JP57072298A JP7229882A JPS58188458A JP S58188458 A JPS58188458 A JP S58188458A JP 57072298 A JP57072298 A JP 57072298A JP 7229882 A JP7229882 A JP 7229882A JP S58188458 A JPS58188458 A JP S58188458A
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polyurethane
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吉良 一明
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、優れた抗血栓性と力学的性質を有し、かつ[
1コ広い成形方法が可能な新規な抗血栓性エラストマー
に関するものである。更に詳しくは、主鎖中に有機珪素
重合体を含有するポリウレタンまたはポリウレタンウレ
アからなる抗血冷性エラストマーに関するものである。
抗血栓性エラストマーは、血液と直接接触する部位に使
用する材料として用いる場合、特にその特性が生かされ
、血液と直接接触する医療用機器、特に人工心臓などの
人工臓器の作製にあたって必要とされる。具体的な用途
としては血管カテーテル、モニタリングチューブ、血液
バッグ、人工腎臓や人工心肺等の体外循環回路、A−V
シャント、血液バイパスチューブ、人]二心臓、補助人
工心臓、血液ポンプ、バルーンポンプ用材利等かあけら
れる。これ等の用途において抗血栓性エラストマーとし
て基本的に要求される性能は、抗血栓性と力学的性質(
機械的強度5弾力性、耐久性等)と成形性に優れている
ことである。
従来、抗血栓性エラストマーとしては、軟質塩化ビニル
、ポリウレタン、シリコーンゴムなどの汎用高分子材料
や、セグメント化ポリウレタン(例えば、米国Ethi
con社のBiomer)、ヘパリン化ウレタンエラス
トマー(特公昭5.5−13729)、ポリシロキサン
とポリウレタンが窒素と珪素で直接結合した共重合体(
米国特許第3562852号)などが開発されている。
しかしながら、従来の汎用高分子材料については抗血栓
性が不十分であり、セグメント化ポリウレタンは機械的
強度は強いが抗血栓性が劣り、ヘパリン化ウレタンエラ
ストマーはヘハリンノ放出後では抗血栓性が極度に低下
する欠点と、生理活性なヘパリンを用いることから成形
性や滅菌方法が煩雑となり、コストが高い欠点がある。
また米国特許第3562352号に記載されているポリ
シロキサンとポリウレタンが窒素と珪素で直接結合した
共重合体(商品名Avcothane)は、現在存在す
る材料の中では抗血栓性に優れ、臨床例も多い。しかし
、セグメント化ポリウレタンなどと比較すると力学的性
質に劣る欠点かある。しかもこのものは、下記反応式に
示すように、あらかじめ合成したポリウレタンと反応性
末端基を有するポリシロキサンを溶液状態で混合し、成
形時に両者を反応させる製法を用いていることから抗血
栓性の発現が成形条件によって大きく変動し、すぐれた
抗血栓性を安定的に得にくい欠点がある。
R1−0−Co −NH−R2+ CH3COO−S 
i (X) 2−0−Ra−+ R1−0−Co−N−
R2+  CH3CO0H■ S i (X) 2−0−R3 c式中、R1及びR2はポリウレタン連鎖のセグメント
を表わし、R3はポリシロキサンの残りの連鎖であり、
Xは珪素原子に結合した置換基を表イっす) またこのものは、一般にはブロック共重合体と言われて
いるが、前記の化学反応式の例からもわかるように実質
はグラフト共重合体であり、かつポリシロキサンの反応
性末端基が2個以上存在することが明らかであることか
らポリシロキサンが架橋剤となった熱硬化性樹脂であり
、従って成形方法がコーティング法やディッピング法等
に限定される欠点がある。そして、限定された成形方法
のために溶液状態での保存が多くなり、この時ポリウレ
タンとポリシロキサンの多官能性末端基が反応すると、
溶液は高粘度化あるいはゲル化し使用不可能となる欠点
がある。
以上のように、従来技術では、抗血栓性と力学向性質に
優れ、かつ巾広い成形方法に対応できる性能をあわせも
った抗血栓性エラストマーは存在しなかった。
本発明者らはこれらの欠点を改良し、優れた抗血栓性が
安定して発現すると共に、力学的性質に優れ、かつ中広
い成形方法に対応できる抗血栓性エラストマーを提供す
べく鋭意検削した結果、主鎖中に有機珪素重合体を含有
するポリウレタンまたはポリウレタンウレアが優れた抗
血栓性と力学的性質を有し、かつ巾広い成形方法に対応
できることを見出し本発明に到達した。
即ち本発明は、主鎖中に有機珪素重合体を含有するポリ
ウレタンまたはポリウレタンウレアからなる抗血栓性エ
ラストマーとその製造方法及び抗血栓性エラストマーよ
りなる成形体を提供するものである。
本発明のエラストマーにおいて、有機珪素重合体の含有
量は1〜50重量%、更に3〜20重蔽%、特に4〜1
5重量%である事が抗血栓性の発現の面から見て好まし
い。有機珪素重合体の含有量が50重量%を越えると、
抗血栓性が低下したり力学的性質が劣って来たりする傾
向にある。
本発明の有機珪素重合体とは、有機珪素を含有する少な
くとも分子量200以上、好ましくは分子量500〜1
oooo、特に好ましくは700〜3000のものであ
る(分子量は蒸気圧平衡法で測定する事ができる)。有
機珪素の結合方法は特に限定しないが、抗血陰性の発現
のためにはポリシロキサンが好ましく、例としてはメチ
ルフェニルポリシロキサン、フルオロアルキルメチルポ
リシロキサン、ポリジメチルシロキサンが挙けられる。
特に好ましいのはポリジメチルシロキサンである。
なお、ポリジメチルシロキサンを下式のような形状で含
有する場合が最も好ましい。
CH3CH3 1 (R1−R6は炭素数1以上のアルキレン基、a。
eは0〜30の整数、b、dは0または1、Cは2以」
−の整数である) ここでR1−R6は炭素数1以上のアルキレン基から選
ばれる基であるが、好ましくはエチレン基、プロピレン
基、ブチレン基、ヘキサメチレン基である。a、eはθ
〜30の整数であるが、好ましくは0〜20の整数であ
る。b、dは0または1であるが、長時間の体内使用を
考える場合は、加水分解を受けやすい5i−0−C結合
を含まないことが望ましく、この意味からはす、dは0
が好ましい。Cはポリジメチルシロキサン部分の分子量
の選定によって決まるが、この分子量は200以上が好
ましく、更に好ましくは500〜10000、特に好ま
しくは700〜3000のものである。
本発明におけるエラストマーのソフトセグメント比率 は40〜80重量%、更には50〜70重量%であるこ
とがエラストマーの力学的性質の面からは好ましい。ソ
フトセグメント比率が40重量%未満のときは弾性的性
質が不足し、80重量%を越えると抗張力などの機械的
強度が低下する傾向にある。
ここにおけるソフトセグメントとは、ウレタン結合間、
ウレア結合間またはウレタン結合とウレア結合間のセグ
メントで、分子量500以上で、かつそのポリマーのT
gが室温以下のものを指し、ポリシロキサン、ポリエー
テル、ポリエステル及びこれらのブロックコポリマー等
が挙げられる(分子量は蒸気圧平衡法で測定する事がで
きる)。
ポリシロキサン以外のソフトセグメントとしては、分子
量500〜6000のポリエーテル類、ポリエステル類
が好ましく、更には生体内での加水分解安定性の大きい
ポリエーテル類で分子量700〜3000のものが好ま
しく、特に+CH2−CH2が好ましい。 また本発明
のエラストマーは、架橋構造を含まない線状高分子から
なる本質的に熱可塑性エラストマーであることが好まし
い。
本発明におけるエラストマーの極限粘度〔η〕は02〜
2.0 dl/g(ティオキサン中32℃で測定)であ
る事が好ましく、更には0.5〜1.5 dll!であ
る事が好ましい。
本発明のエラスI・マーは、適切な成形条件を採用した
場合、実質的な平滑表面を与える性質を有する。ここで
、実質的な平滑表面とは、走査型電子顕微鏡を用いての
倍率1000倍の観察で、表面に物理的凸凹が観察され
ないことを意味する。
もちろん成形時の金型面や混入異物等のようなエラスト
マーの性質以外の影響で生じる凸凹は含まない。ここで
いう適切な成形条件とは、例えばコーティング法による
成形の時は良溶媒を用いて該エラストマーを十分に溶解
した状態から成形する等、通常考えられる表面平滑化の
ための手段を採用することを意味する。
本発明のエラストマーは、このような適切な成形条件を
採用すれば、通常のブロックコポリマーのように化学的
なミクロ相分離構造は形成するが、物理的な凸凹を有す
る表面は形成しない。このような実質的な平滑表面を形
成する適切な成形条件を採用して成形体を製造するなら
ば、このような条件でこれで医療用具を作製したとき、
より良い抗血栓性が期待できる。
次に本発明のエラストマーの製造方法について説明する
当該エラストマーは、イソシアネート化合物と、分子量
500〜6000のソフトセグメントを有する活性水素
基含有化合物と、活性水素基またはインシアネート基を
有する有機珪素重合体を主鎖に含有する合成成分を重合
の必須成分とし、必要に応じて鎖延長剤を用いて製造す
るのが最も好適である。製造方法には、通常の熱可塑性
ポリウレタンエラストマーの製造方法が適用できる。ま
ず有機珪素含有量とソフトセグメント比率を決め、これ
を満たすように合成成分の仕込量を決定する。
次いで溶剤に合成成分を添加溶解し、反応を行う。
合成成分の添加方法は一括仕込みでも良いが、好ましく
はイソシアネート化合物と分子量500〜6000のソ
フトセグメントを含有する活性水素基含有化合物とを反
応させ、末端にイソシアネート基を有する所謂プレポリ
マーを得、次いで活性水素基を有する有機珪素重合体を
主鎖に含有する合成成分を反応させた後、必要に応じて
鎖延長剤を反応させる。もしくはプレポリマーと鎖延長
剤を反応させた後に、活性水素基を有する有機珪素重合
体を主鎖に含有する合成成分を反応させる。
また活性水素基を有する有機珪素重合体を主鎖に含有す
る合成成分や、反応性の高いジアミン系の鎖延長剤は連
続的にゆっくり添加する方法が好ましい。反応は加熱あ
るいは触媒を用いて行い、触媒としてはウレタン合成に
用いられるすべての触媒が適用できるが、製造したエラ
ストマーが医療用に用いられることを考えると、トリエ
チルジアミンのようなアミン類やディアザビシクロウン
デセンのように成形時に除去できるものが好ましい。
用いるインシアネート化合物は、従来ポリウレタンの生
成に用いられているイソシアネートがすべて使用できる
が、特に好ましいのはジイソシアネートである。好まし
いジイソシアネートの例としては、テトラメチレンジイ
ソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、シク
ロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、2.4−)リ
レンジイソシアネート、2.6−)リレンジイソシアネ
ート、2.4−)リレンジイソシアネートと2.6−)
リレンジイソシアネートの混合物、キシリレンジイソシ
アネート、4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート
、1,4−フェニレンジイソシアネート、■、3−フェ
ニレンジイソシアネート、ナフタレン−1,5−ジイソ
シアネート等が挙げられ、単独あるいは混合物として用
いられる。本発明のインシアネート化合物には、再生化
合物から発生するインシアネート化合物も含む。
分子量500〜6000のソフトセグメント比率有する
活性水素基含有化合物は、従来インシアネートと反応し
てポリウレタンを生成させる際に用いられているものが
すべて使用できるが、好ましくはポリエーテル、ポリエ
ステル、ポリカプロラクトンなどのジオール化合物であ
る。更に好ましいのは、生体内での加水分解安定性の大
きいポリエーテル系ジオール化合物で分子量700〜3
000のものであり、例えばポリエチレンエーテルグリ
コール、ポリプロピレンエーテルグリコール、ポリテト
ラメチレンエーテルグリコール、ポリエチレンオキシド
−ポリプロピレンオキシド−ポリエチレンオキシドの共
重合体等が挙げられ、単独あるいは混合物として用いら
れる。特に好ましいものとしては HO+CH2−CH2−CH2−CH2−0九曹「Hと
CH3 ■ HO+CH2=CH−0雪6−20■■  が挙げられ
る。
また好ましいポリエステル系ジオール化合物としては、
エチレングリコール、プロピレングリコール、フチレン
ゲリコール、ジエチレングリコール、ペンタメチレング
リコール、シクロヘキサン−1,4−ジオール、シクロ
ヘキサン−1,4−ジメタツール等のグリコール類の単
独あるいはこれらの混合物と、アジピン酸、マレイン酸
、コハク酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸等
の二塩基酸又はこれらの酸エステル、酸ハライド等の誘
導体と重縮合することによって得られるポリエステル類
が挙げられ、単独または混合物として用いられる。
使用する有機珪素重合体を主鎖に含有する合成成分は、
構成要素の有機珪素重合体を主鎖に含有し、官能基とし
て活性水素基、インシアネート基から選ばれた基を2個
有するものが好ましい。更に好ましくは、構成要素の有
機珪素重合体としてポリジメチルシロキサン、メチルフ
ェニルポリシロキサン、フロオロアルキルメチルポリシ
ロキサン等が挙けられ、官能基としては活性水素基が好
ましく、活性水素基を有する基の中でカルビノール基、
アミノ基、メルカプト基等が挙げられ、単独あるいは混
合物として用いられる。特に好ましい有機珪素重合体を
主鎖に含有する合成成分は、下式 (R1−R6は炭素数1以上のアルキレン基、Xは活性
水素含有基、a、eは0〜30の整数、b。
dは0または1、Cは2以上の整数である)に示すもの
である。R1−R6は炭素数1以上のアルキレン基から
選ばれる基であるが、更に好ましくはエチレン基、プロ
ピレン基、メチレン基、ヘキサメチレン基である。Xは
活性水素含有基から選ばれる基であるが、好ましいのは
水酸基、アミン基である。a、eはO〜30の整数であ
るが、好ましくはθ〜20の整数である。b、dはOま
たは1であるが、長期間の体内使用を考える場合は、加
水分解を受けやすい5i−0−C結合を含まないことが
望ましく、この意味からはす、dは0が好ましい。Cは
ポリジメチルシロキサン部分の分子量の選定によって決
まるが、この分子量は200以上が好ましく、更に好ま
しくは500〜10000、特に好ましくは700〜3
000のものである。
鎖延長剤としては、2官能性の活性水素基を有する鎖延
長剤、例えばエチレンジアミン、プロピレンジアミン、
ブチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等の脂肪族
ジアミン;シクロヘキサンジアミン、ピペラジン、キシ
レンジアミン等の脂環式、脂肪香族酸ジアミン類ニトリ
レンジアミン、フェニレンジアミン、4,4−ジフェニ
ルメタンジアミン等の芳香族ジアミン、ヒドラジン類、
エチレングリコール、l、4−ブタンジオール等のグリ
コール類、及び水などが適している。
使用する溶剤としては、例えばN、N−ジメチルホルム
アミド、N、N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスル
ホキシド、N−メチルピロリドン、ジオキサン、テトラ
ヒドロフラン等が適しているが、合成成分と生成する重
合体を十分に溶解することが重要で、この意味からはジ
オキサンやテトラヒドロフランのような低極性溶媒とN
、N−、ジメチルアセトアミドやN、N−ジメチルホル
ムアミド等の高極性溶媒との混合溶媒が更に好ましい。
このようにして合成したエラストマーは、合成溶液の状
態で、あるいはエラストマーを水等に析出させ、水やエ
タノール等で十分洗浄を行い不純物を除去した後、乾燥
しペレットとして使用する。
本発明のエラストマーの抗血栓性はin vrtr。
での抗血栓性テス)l:ILee  White法(金
井泉、金井正光編著、臨床検査法提要、VI−81、金
原出版株式会社、昭和45年)〕を行ったところ、セグ
メント化ポリウレタンエラストマーと比較して全面の凝
固時間が向上しており、優れた抗血栓性を示した。また
テスト試料の成形条件を種々変化させても優れた抗血栓
性が安定して得られた。
抗血栓性エラストマーとしての力学的性質は一般に抗張
力が100 wcm2以上、伸びが300〜500%以
上であれは良いと言われているが、本発明のエラストマ
ーは100〜500 K9/cm2の抗張力と500%
以上の仲ひがあり、優れた力学的性質を示した。
また本発明のエラストマーは、溶液としてコーティング
法、ディッピング法、キャスティング法で成形できると
共に、ペレットから通常の熱可塑性合成樹脂の成形方法
、例えば押出成形、射出成形、プレス成形等を用いて成
形することができる。
またこのエラストマーは、乾燥したペレット状態ではも
ちろんのこと、溶液状態で保存しても非常に安定で、取
り扱いが容易で再現性かよく抗血栓性エラストマーとし
ての優れた性質を示した。
これらの結果から本発明の抗血栓性エラストマーは、血
液と直接接触する医療用用具の血液接触面に好適に用い
ることができる。これらの具体的用途としては、人工心
臓、補助循環装置用のポンピングチェンバー、バルーン
ポンプ、人工腎臓や人工心肺等の補助循環装置用の体外
循環回路、血液バッグ、カテーテル等がある。
以下、実施例によって本発明を説明する。
実施例1 十分に乾燥し窒素置換を行った容器に、54.7重量部
のポリテトラメチレンエーテルグリコール(分子量20
00)を入れ、90°C、0,1mmHg以下の減圧下
で30分間脱水した。次に温度を50℃に調節し、脱水
精製したディオキサン/N、N−ディメチルアセトアミ
ド−7/3(重量比)の混合溶媒250重量部を加えた
後、27.85重量部の4,4−ジフェニルメタンジイ
ソシアネートを加え撹拌溶解した。触媒として、4,4
′−ジフェニルメタンジイソシアネートに対して0.0
5重量%のディアザビシクロウンデセンを加え、30分
間撹拌した。次いで4.75重量部のエチレングリコー
ルを加え、30分間反応した後、脱水精製したディオキ
サン/N、N−ディメチルアセトアミド=7/3の混合
溶媒150重量部に溶解した13.2重量部の末端カル
ビノールポリジメチルシロキサつくり滴下し、反応を行
った。この重合溶液を多量の水に移し、重合体を析出さ
せ、これを十分に水洗した後乾燥し、次いでエタノール
を用いてソックスレー抽出器で重合体を洗浄し、本発明
の抗血8[エラストマーを得た。このエラストマーの極
限粘度は、ディオキサンに溶解し32℃で測定したとこ
ろ、0.86 dl:/9であった。
力学的性質は、このエラストマ〜をディオキサン/N、
N−ディメチルアセトアミド=773の混合溶媒に溶解
した溶液から作製した厚さ約0.1mmのキャストフィ
ルムについて島津オートグラフl52000を用いて測
定した。また、このフィルムの表面を走査型電子顕微鏡
を用い、倍率ioo。
〜5000倍の範囲で観察したところ表面は平滑であっ
た。次に抗血栓性の測定は、内径10mm、長さ100
mmの試験管の内壁を、ディオキサン、/N、N−ディ
メチルアセトアミド−7/3の混合溶媒に溶解したエラ
ストマー溶液(エラストマー濃度約5重量%)でコーテ
ィングを行い、新鮮な採血直後の血液を約1mJ入れ、
37℃で血液の凝固する時間を測定した。比較のために
、比較例1に示したセグメント化ポリウレタン(ディオ
キサン/N、N−ディメチルアセトアミド−773に溶
解、ポリマー濃度5重量%)と、コーティングを行って
いない試験管について、同時に同一テストを行った。結
果を表1に示したが、これから判るように本発明のエラ
ストマーは抗血栓性とエラストマーとしての力学的性質
が優れていることがわかる。
表  1 またこのエラストマーを、温度200℃、圧力200 
KSF/cm2 で15分間プレス成形する事によって
、透明で、強度、弾性に優れたシート(厚み1mm)が
作製できた。
このシートの抗血栓性を次のようにして測定した。
37℃に維持した蓋付時計皿上に3 cm X 3 c
mの四角に切った該シートを乗せた。該シート上及び時
計器のガラス上に、犬のACD血(クエン酸ソーダ、グ
ルコース等を加えて非凝固性にした保存血)を一定量乗
せた後、塩化カルシウム水溶液を添加し所定時間毎の凝
固した血液(血栓)量を測定した。結果は、 で求めた。
なお比較のために、比較例1に示したセグメント化ポリ
ウレタンエラストマーから同じ条件で作製したシートと
ガラスについて、同時に同じ血液でテストを行った。結
果(血栓生成率)は表2に示したが、これかられかるよ
うに、本発明のエラストマーよりなるシートは抗血栓性
に優れている。
表  2 なお、本発明のエラストマーよりなるシートの表面を走
査型電子顕微鏡を用い、倍率1000〜5000倍の範
囲で観察したところ、表面は平滑であった。
比較例1 実施例1の組成から末端カルビノールポリジメチルシロ
キサンを除き、このモル比に対応する量の4.4−シフ
ェニルメタンジインシアネー)(1,4重量部)を減量
し、その他は実施例1と同一条件でセグメント化ポリウ
レタンエラストマーを製造した。
実施例2 十分に乾燥し窒素置換を行った4つ目フラスコに、52
重量部のポリテトラメチレンエーテルグリコール(分子
量2000)を入れ、95°C10、1mmH9以下の
減圧下で30分間脱水した。次に温度を45℃に調節し
、脱水精製したテトラヒドロフラン/N、N−ディメチ
ルアセトアミド=8/2(重量比)の混合溶媒200重
量部を加えた後、14重量部の4,4′−ジフェニルメ
タンジイソシアネートを加え撹拌溶解した。触媒として
、4.4−ジフェニルメタンジイソシアネートに対して
0.03重量%のディアザビシクロウンデセンを加え、
30分間撹拌した。次いで18重量部のI   + 4.4−シフェニルメタンジイソシアネーB=6重量部
のエチレングリコールを加え、1時間反応した。次に反
応温度を室温(約15°C)にした後、脱水精製したテ
トラヒドロフラン/N、N−ディメチルアセトアミド−
872の混合溶媒200ii部に溶解した両末端3−ア
ミノプロピルポリジメチルシロキサン(分子量約200
0)10重量部を連続的に添加しつつ反応を行い、透明
で粘稠な合成溶液を得た。この溶液に多量の水を加え重
合体を析出させた後、十分な水洗、乾燥を行い、次にエ
タノールを用いてソックスレー抽出器で重合体を洸浄し
、本発明の抗血栓性エラストマーを得た。このエラスト
マーの極限粘度は、溶媒としてディオキサンを用い32
℃で測定したところ、〔η〕−〇、75 dl/Elで
あった。このエラストマーを、テトラヒドロフラン/N
、N−デイメチルアセトアミド−8/2の混合溶媒を用
いて、実施例1と同じ方法で抗血栓性と抗張力、伸びを
測定した。
叱較のために、比較例2に示したセグメント化ポリウレ
タンとコーティングを行なっていない試験管についても
測定を行い、結果を表3に示I7た。
この結果本発明のエラストマーは、優れた抗血栓性と力
学的性質を有することがわかった。
比較例2 実施例2の組成から両末端3−アミノプロピルポリジメ
チルシロキサンを除去し、このモル比に対応する量の後
で添加する方の4.4′−ジフェニルメタンジイソシア
ネー)(1,25重量部)を減量し、その他は実施例2
と同じ条件でセグメント化ホリウレタンエラストマーを
製造した。
表  3 実施例3 脱水したポリプロピレンエーテルグリコール(分子11
000)58重量部と、両末端3−ヒドロキシプロピル
ポリジメチルシロキサン(分子量約1000 ) 6.
4重量部と、4,4−ジフェニルメタンジイソシアネー
ト32重量部とを、脱水精製したテトラヒドロフラン/
N、N−ディメチルアセトアミド−8/2(重量比)の
混合溶媒300重量部に溶解し、4,4−ソフェニルメ
タンジイソンアネートに対して0.01重量%のディア
ザビシクロウンデセンを加え、60°Cで1時間反応を
行い、末端インシアネート基のプレポリマーを得た。
次に、反応温度を室温(約15°C)にした後、300
重量部の脱水精製したN、N−ディメチルアセトアミド
を加えてプレポリマー溶液を希釈し、次いで3.6重量
部のエチレンジアミンを含む300重量部の脱水精製し
たN、N−ディメチルアセトアミド溶液を徐々に添加し
反応を行った。この重合溶液を実施例1と同じ方法で処
理し精製エラストマーを得た。このエラストマーの極限
粘度ハ、デ(ハ) ィオキサン中32℃で0.56 dl19であった。こ
のエラストマーを、N、N−ディメチルアセトアミドを
用いて実施例1と同じ方法で抗血栓性と抗張力、伸びを
測定したところ、ガラス試験管へのコーティングテスト
による血液凝固時間は50〜65分、抗張力470に9
、伸び600%であった。
特許出願人  鐘淵化学工業株式会社 代理人 弁理士  浅 野 真 − ハ鉋手続補正書 特許庁長官 若杉和夫  殿 1、事件の表示 昭和57年 特 許 願第72298号3、 補正をす
る者 事件との関係  特許出願人 4、代理人 5、 補正命令の日付 6、 補正により増加する発明の数 (別紙) 特許請求の範囲 (1)  主鎖中に有機珪素重合体を有するポリウレタ
ンまたはポリウレタンウレアからなることを特徴とする
抗血栓性エラストマー。
(2)エラストマーが熱可塑性である特許請求の範囲第
1項記載の抗血栓性エラストマー。
(3)有機珪素重合体の含有量が1〜50重量係である
特許請求の範囲第1項記載の抗血栓性エラストマー。
(4)  ソフトセグメントの比率が40〜80重量%
である特許請求の範囲第1項記載の抗血栓性エラストマ
ー。
(5)有機珪素重合体がポリシロキサンである特許請求
の範囲第1項記載の抗血栓性エラストマー。
(6)有機珪素重合体がポリジメチルシロキサンである
特許請求の範囲第1項記載の抗血栓性エラストマー。
(7)  ポリジメチルシロキサンを下式のような形状
で含有する特許請求の範囲第6項記載の抗血栓性エラス
トマー。
01■3   0H3 11=u6は炭素数1以上のアルキレン基、a+eはO
〜3oの整数、b、(1は0または]、Cは2以上の整
数である) (8)イソシアネート化合物と、分子量500〜600
0のソフトセグメントを含有する活性水素基含有化合物
と、活性水素基またはイソシアネート基を有し、有機珪
素重合体を主鎖に含有する合成成分を重合の必須成分と
して反応させることを特徴とする抗血栓性ニジストマー
の製造方法。
(9)活性水素基をし有機珪素重合体を主鎖に含有する
合成成分が、下式 (R,〜几6は炭素数1以上のアルキレン基、Xは活性
水素含有基、a+f9は0〜3oの整数、b、  (1
はOまたは1、Cは2以上の整数である)で表わされる
ものである特許請求の範囲第8項記載の抗血栓性エラス
トマーの製造方法。
00  主鎖中に有機珪素重合体を含有するポリウレタ
ンまたはポリウレタンウレアからなる抗血栓性エラスト
マーよりなり、表面が実質的に平滑である抗血栓性成形
体。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)主鎖中に有機珪素重合体を含有するポリウレタン
    またはポリウレタンウレアからなることを特徴とする抗
    血栓性エラストマー。
  2. (2)  エラストマーが熱可塑性である特許請求の範
    囲第1項記載の抗血栓性エラストマー。
  3. (3)有機珪素重合体の含有量が1〜50重量%である
    特許請求の範囲第1項記載の抗血栓性エラストマー。
  4. (4)  ソフトセグメントの比率が40〜80重量%
    である特許請求の範囲第1項記載の抗血栓性エラストマ
    ー。
  5. (5)有機珪素重合体がポリシロキサンである特許請求
    の範囲第1項記載の抗血栓性エラストマー。
  6. (6)有機珪素重合体がポリジメチルシロキサンである
    特許請求の範囲第1項記載の抗血栓性エラストマー。
  7. (7)ポリジメチルシロキサンを下式のような形状で含
    有する特許請求の範囲第6項記載の抗血栓性エラストマ
    ー。 CH3CH3 1 (R1−R6は炭素数1以上のアルキレン基、a、eは
    0〜30の整数、b、dはOまたは1、Cは2以上の整
    数である)
  8. (8)  インシアネート化合物と、分子量500〜6
    000のソフトセグメントを含有する活性水素基含有化
    合物と、活性水素基またはインシアネート基を有する有
    機珪素重合体を主鎖に含有する合成成分を重合の必須成
    分として反応させることを特徴とする抗血栓性エラスト
    マーの製造方法。
  9. (9)活性水素基を有する有機珪素重合体を主鎖に含有
    する合成成分が、下式 (R1−R6は炭素数1以」−のアルキレン基、Xは活
    性水素含有基、a、eは0〜30の整数、b、dは0ま
    たは1、Cは2以上の整数である) で表わされるものである特許請求の範囲第8項記載の抗
    血栓性エラストマーの製造方法。
  10. (10)主鎖中に有機珪素重合体を含有するポリウレタ
    ンまたはポリウレタンウレアからなる抗血栓性エラスト
    マーよりなり、表面が実質的に平滑である抗血栓性成形
    体。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6198262A (ja) * 1984-10-19 1986-05-16 東レ・モノフィラメント株式会社 カテ−テル
US6390529B1 (en) * 1999-03-24 2002-05-21 Donnelly Corporation Safety release for a trunk of a vehicle
US6460906B2 (en) 1999-03-24 2002-10-08 Donnelly Corporation Safety handle for opening the trunk of a vehicle from inside
US6762676B2 (en) 1996-09-26 2004-07-13 Donnelly Corp. Vehicle compartment occupancy detection system

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