JP2005074139A - 医療用品用コーティング組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 優れた蛋白の吸着防止性、生体適合性、抗血栓性を長期間有しつつ、機械強度、非溶出性をも満足する被膜を形成するコーティング組成物を提供すること。
【解決手段】 バインダー樹脂(A)および被膜表面改質用添加剤(B)からなる医療用品用コーティング組成物であって、前記バインダー樹脂(A)がアクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂から選ばれる少なくとも1種以上の樹脂であり、前記被膜表面改質用添加剤(B)が、吸着分子のサイズよりも小さい親水性および/または疎水性のドメインを前記被膜表面に交互に形成可能なポリオキシアルキレン−シリコーンブロック交互共重合体であり、更に好ましくは、ポリオキシアルキレン−シリコーンブロック交互共重合体が、バインダー樹脂100重量部に対し、0.01重量部乃至10重量部含まれる医療用品用コーティング組成物を提供する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、蛋白質の吸着防止性、生体適合性および抗血栓性に優れた医療用品用コーティング組成物に関する。
近年、人工臓器、カテーテル、ステント、医療用チューブ、血液回路、血液貯蔵用容器、透過膜、注射筒等の医療用品は、医療技術の進歩に伴い、その使用頻度はますます増加している。これら医療用品には、例えばポリペプチドホルモン等の薬液製剤の充填や投与に使用されるものがあり、これら医療用具の表面への薬剤の非吸着性が求められている。また、生体内に半永久的に埋め込まれたり、一定期間留置されたりする医療用品には、材料の強度や耐久性も然ることながら、血液や生体組織との適合性などが求められている。
一般に上記医療用品に使用される高分子材料としては、ポリエステル、ポリスルホン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、シリコーン樹脂、ポリオレフィン、ポリメタクリル酸エステル及び含フッ素樹脂等が知られている。これら高分子材料は、機械的強度は十分満足できるものではあるものの、疎水性の表面を有することから蛋白非吸着性、生体適合性、抗血栓性において満足するものではない。
生体適合性、抗血栓性を改善する材料として、セグメント化ポリウレタンがよく知られている(例えば、特許文献1、2および3参照。)。セグメント化ポリウレタンは剛直な芳香族ウレタン結合部位と柔軟なポリエーテル結合部位の間のミクロ相分離構造により、血小板粘着が抑制されるものであるが、機械的強度の低下、溶出物の生成等に問題があるばかりでなく、血小板粘着の抑制効果も十分ではない。
また、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)−スチレン−HEMAブロック共重合体等の材料を用い、ポリマー表面を親水部と疎水部のミクロ相分離構造にすることで血小板粘着を抑制して抗血栓性を発現するという材料が知られている(例えば非特許文献1。)。しかしながら、価格、機械強度、成形性等実用上の問題が大きい。
さらに、溶解度パラメーターが特定の範囲にあるポリ(アルキルアリールエーテル)スルホン共重合体を使用し、ポリマー表面を親水部と疎水部のミクロ相分離構造にすることで抗血栓性を得ようとする材料(例えば特許文献4)もある。
特開昭60−238315号公報 特開平4−144572号公報 特開2000−34439号公報 特開2000−38488号公報 「Trans.ASAIO」第33巻,第596項(1987年)
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、その課題は、優れた蛋白の吸着防止性、生体適合性および抗血栓性を長期間有しつつ、機械強度、非溶出性をも満足する被膜を形成するコーティング組成物を提供することにある。
本発明者らは先に、浴室、洗面所、トイレ、台所等で使用される製品に適用して防汚性を改善することができる防汚性組成物を発明した(特開2000−1620号)。この発明で採用した添加剤(ポリエーテル変性シリコーン化合物)は水周りで発生する多種多様な汚れに対して良好な防汚性を発揮した。本発明者はその後、上記防汚性組成物を医療用品用に展開するためさらに鋭意研究を重ねた結果、被膜表面と接触する蛋白質の物性を考慮して分子設計したポリエーテル変性シリコーン化合物を被膜表面改質用添加剤として採用し、これをバインダー樹脂と混合してコーティング組成物とする発明に至った。
本発明に係るコーティング組成物によって形成される被膜は、バインダー樹脂により、基材との密着性、機械強度、非溶出性を満足しつつ、被膜表面改質用添加剤が表面に偏析し、かつ設計されたサイズの親水部および疎水部からなるミクロ相分離構造を形成するため、蛋白の吸着防止性、生体適合性および抗血栓性を全て満足する。
すなわち、本発明は、バインダー樹脂(A)および被膜表面改質用添加剤(B)からなる医療用品用コーティング組成物であって、前記バインダー樹脂(A)がアクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂から選ばれる少なくとも1種以上の樹脂であり、前記被膜表面改質用添加剤(B)が、吸着分子のサイズよりも小さい疎水性ドメインおよび/または親水性ドメインを前記被膜表面に交互に形成可能なポリオキシアルキレン−シリコーンブロック交互共重合体である。
ここで、前記ポリオキシアルキレン−シリコーンブロック交互共重合体は、バインダー樹脂100重量部に対し、0.01重量部乃至10重量部含まれることが好ましい。
また、分子量が小さい場合などには、ポリオキシアルキレン−シリコーンブロック交互共重合体が、架橋性反応基を有するものでもよい。
具体的には、ポリオキシアルキレン−シリコーンブロック交互共重合体が一般式(I)
(式中R、Rはそれぞれ同じでも異なっていてもよく、2価の有機基を表し、Xは次式:−R−Zまたは−Z
(式中、Rは炭素原子数1〜20の2価炭化水素基を表し、Zはアミノ基含有基、アンモニウム基含有基またはエポキシ基含有基を表す)で表される反応性官能基を表し、Yは、メチル基またはXのいずれかを表し、aは0〜10の整数、bは0〜100の整数、a+bは1〜100の整数、mは1〜100の整数、nは0〜30、lは1〜50の整数を表す)
で表される。
また一般式(I)において、a,b,mが次式(1)
0.15≦(m+n)/(a+b+m+n)≦0.80 ・・・(1)
を満足することを特徴とする上記(1),(2)または(3)記載の医療用品用コーティング組成物、
を提供するものである。
本発明によれば、長期間にわたり蛋白吸着防止性、生体適合性、抗血栓性を有すると共に、非溶出性、機械強度、基材との密着性に優れる医療用品用コーティング組成物、医療用品用コーティング被膜および該組成物を用いて形成された被コーティング医療用品を提供することができる。
本発明の医療用品用コーティング組成物は、基材樹脂との密着性、機械強度、添加剤の非溶出性を改善するためのバインダー樹脂と表面を改質するための被膜表面改質用添加剤(以下、単に「添加剤」という。)を主成分として含む組成物からなる。
バインダー樹脂は、医療用高分子材料として用いられるポリエステル、ポリスルホン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、シリコーン樹脂、ポリオレフィン、ポリメタクリル酸エステル及び含フッ素樹脂のような疎水性高分子と密着性が高いアクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂から選ばれる少なくとも1種以上の樹脂であり、添加剤は、後述する特定のポリオキシアルキレン−シリコーンブロック交互共重合体である。
本発明で用いるアクリル樹脂としては、アクリルポリウレタン樹脂、熱硬化型アクリル樹脂、紫外線硬化型アクリル樹脂、電子線硬化型アクリル樹脂、熱可塑型アクリル樹脂、常乾型アクリル樹脂等を用いることができる。中でもアクリルポリウレタン樹脂は、アクリル樹脂の持つ剛直性とウレタン結合の持つ柔軟性を併せ持つことにより、優れた機械強度を達成することができるため好ましい。
また熱硬化型アクリル樹脂、紫外線硬化型アクリル樹脂、電子線硬化型アクリル樹脂、常乾型アクリル樹脂を用いることにより、塗料として用いるだけでなく、射出成形やその他の成形法によって管状の部材や板状の部材等の成型品を容易に形成することもできる。
アクリルポリウレタン樹脂を用いる場合、アクリルポリオールとしては特に制限はなく公知のものから適宜選択することができる。また架橋剤としてはポリイソシアネート化合物を用いる。ポリイソシアネート化合物としては、非黄変型のヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)等の脂肪族イソシアネート、イソホロンジイソシアネート(IPDI)等の脂環族イソシアネート、およびジフェニルメタン4,4′−ジイソシアネート(MDI)や水添MDI等のポリイソシアネート化合物を用いることができる。ポリイソシアネート化合物としては、特にHMDIが好ましい。
アクリルポリウレタン樹脂のアクリルポリオールとポリイソシアネート化合物の配合比率は、NCO/OH比で0.8から1.5の間で、特に1.0から1.2であることが好ましい。アクリルポリウレタン樹脂を用いたときは、架橋時に触媒を用いることができる。触媒としては、ジブチル錫ジラウレートを、添加率0.005%程度で用いることが好ましいが、これに限定されるものではない。アクリルポリウレタン樹脂を用いたときは、硬化を進めるために製膜後に加熱処理することが好ましい。50℃で0.5時間から7日間加熱処理を行うことが好ましい。
これ以外のアクリル樹脂としては、アクリル系モノマー単独で、または他の共重合可能なモノマーと共に、溶液重合、乳化重合、分散重合等によりラジカル(共)重合することで得られるホモポリマーまたはコポリマーを用いることができる。ここでアクリル系モノマーとしては(メタ)アクリル酸エステルを、共重合可能なモノマーとしてはスチレン系化合物、ラジカル重合性不飽和結合を有するカルボン酸やジカルボン酸、ビニル基などのアルケニル基を有したシラン化合物その他のビニルモノマーを用いることができる。
ポリエステル樹脂としては、ポリオールと多塩基酸との重縮合反応により合成されたものを適宜採用することができる。また、不飽和結合を有するポリオールと多塩基酸、更にポリオールの不飽和基と共重合可能なモノマーによる重縮合反応とラジカル重合反応により得られるものを用いることもできる。
エポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノ−ルA型エポキシ樹脂、テトラグリシジルエ−テル型エポキシ樹脂、ジグリシジルエ−テル型エポキシ樹脂、水素添加ビスフェノ−ルA型エポキシ樹脂、フェノ−ルノボラック型エポキシ樹脂、オルソクレゾ−ルノボラック型エポキシ樹脂、脂環式ノボラック型エポキシ樹脂、トリアジン系エポキシ樹脂等ポリエポキシ化合物とポリオールやポリアミン、ポリチオール等との重合反応により得られるものを好適に用いることができる。
前記エポキシ樹脂は、硬化促進剤を併用することができる。硬化促進剤としては、例えば、第4級ホスホニウム塩が挙げられ、その一例としては、テトラヒドロホスホニウムブロマイド、テトラヒドロホスホニウムクロライド、テトラフェニルホスホニウムブロマイド、エチルトリフェニルホスホニウムブロマイド、ブチルトリフェニルホスホニウムブロマイド、ベンジルトリフェニルホスホニウムクロライド等が利用できる。
他の硬化促進剤としては、例えば、ジアザビシクロウンデセン(DBU)の有機酸塩が挙げられる。DBUの一例としては、6−ジメチルアミノ−1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデセン−7(DMA−DBU)、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデセン−7(DBU)、6−ジブチルアミノ−1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデセン−7(DMA−DBU)等があり、DBUの有機酸塩を構成する酸としては、フェノ−ル、オクチル酸、トルエンスルホン酸、ギ酸、テレフタル酸、安息香酸、酢酸、ニトロ安息香酸、ジニトロ安息香酸等が利用できる。
また、硬化促進剤として上記第4級ホスホニウム塩やDBUの有機酸塩の他にも、さらに、オクチル酸スズ、ベンジルジメチルアミン、トリエタノ−ルアミンボレ−ト、2−エチル−4メチルイミダゾ−ル、ジメチルウレア化合物、ジアザビシクロノネン(DBN)の有機酸塩等が利用できる。DBNの一例としては、1,5−ジアザビシクロ(4,3,0)ノネン−5が挙げられ、有機酸塩を構成する酸としては、前記段落(0024)に記載の酸が利用できる
これらの硬化促進剤は、エポキシ樹脂に対して0.1〜10重量部であるのが好ましい。硬化促進剤がエポキシ樹脂に対して0.1重量部未満であるとその効果がなく、一方、10重量部を超えると極端な粘度変化を引き起こしてしまい、成形性が低下することがある。
ウレタン樹脂としては上記アクリルポリオール以外のポリオール、すなわち公知のポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオールと、既述のポリイソシアネート化合物とを反応させたポリウレタンを用いることができる。
本発明で用いられるポリオキシアルキレン−シリコーンブロック交互共重合体は、一般式(I)
(式中R、Rはそれぞれ同じでも異なっていてもよく、2価の有機基を表し、Xは次式:−R−Zまたは−Z
(式中、Rは炭素原子数1〜20の2価炭化水素基を表し、Zはアミノ基含有基、アンモニウム基含有基またはエポキシ基含有基を表す)で表される反応性官能基を表し、Yは、メチル基またはXのいずれかを表し、aは0〜10の整数、bは0〜100の整数、a+bは1〜100の整数、mは1〜100の整数、nは0〜30、lは1〜50の整数を表す)
で表される化合物であることが好ましい。
上記式(I)において、R、Rで表される2価の有機基の例としては、−R−,−R−CO−,−R−NHCO−,−R−NHCONHR−NHCO−または−R−OOCNH−R−NHCO−(式中、Rは2価のアルキレン基、例えばエチレン基、プロピレン基、ブチレン基等であり、Rは2価のアルキレン基、例えばRとして例示した基または2価のアリレン基、例えば、−C−,−C−C−,−C−CH−C−,−C−CH(CH)−C−などである。)である。2価の有機基の好ましい例としては、−CHCH−,−CHCHCH−,−CHCH(CH)CH−,−CHCHCHCH−,−(CHCO−,−(CHNHCO−,−(CHNHCONHCNHCO−または−(CHOOCNHCNHCO−である。中でも特に好ましいのは2価のアルキレン基である−CHCH−,−CHCHCH−,−CHCH(CH)CH−等であるが、−CHCH(CH)CH−が最も好ましい。
上記X基のRは炭素原子数1〜20の2価の炭化水素基、例えば、−CH−,−CHCH−,−CHCHCH−,−CH(CH)CH−,−(CH−,−(CH−,−(CH−,−CHCH−,−(CH12−,−(CH16−であり、好ましくはプロピレン基である。また、X基のZはアミノ基含有基、アンモニウム基含有基またはエポキシ基含有基を表す。X基の具体例としては、例えば、−(CHNH,−(CHNH(CHNH,−(CHN(CH,−(CHN(CH)(CHN(CH,−(CH(CHCl
等を挙げることができる。
また、mは1〜100の整数であるが、表面への偏析効果および分散性、溶解性を考慮すると、その好ましい範囲は10〜50、より好ましくは15〜40である。
さらにaは0〜10の整数を表し、bは0〜100の整数を表し、a+bは1〜100の整数を表す。a+bが0であると、ポリオキシアルキレンブロックからなる親水性ドメインと撥水シリコーンブロックからなる疎水性ドメインとの交互共重合体が形成されない。一方分散性、溶解性を考慮するとa+bは100以下であることが好ましい。
撥水シリコーンブロックの含有率は一般式(I)において、次式(2)
(m+n)/(a+b+m+n)×100 ・・・(2)
によって表すことができる。表面への偏析効果および蛋白の吸着防止効果を考慮すると、撥水シリコーンブロックは、ポリオキシアルキレン−シリコーンブロック交互共重合体の15〜80%、好ましくは15〜60%を構成することが好ましい。
nは0〜30の整数を表す。バインダー樹脂との密着性および蛋白の吸着防止性を考慮すると、nは1〜30であることが好ましい。
またlは1〜50の整数を表す。lが0の場合、交互共重合体とならず、lが50を超える交互共重合体は、末端停止反応が起こるので製造が困難である。
本発明のポリオキシアルキレン−シリコーンブロック交互共重合体は、バインダー樹脂(A)100重量部に対して、0.01〜10重量部含まれていることが好ましく、より好ましくは0.03〜3重量部、更に好ましくは0.1〜3重量部含まれていることが好ましい。含有量が0.01重量部未満では、コーティング組成物で形成した被膜表面の全面を被覆することができなくなり、蛋白の吸着防止効果がなくなるため好ましくなく、また10重量部を超えると被膜の機械的強度、耐水性、耐溶出性が低下するため好ましくない。
本発明のポリオキシアルキレン−シリコーンブロック交互共重合体のポリメチルメタクリレート換算の重量平均分子量は、500〜100,000であることが好ましい。重量平均分子量が500未満であると、蛋白質の吸着防止効果が低下するため好ましくなく、100,000を超えると分散安定性、表面偏析効果が低下するため好ましくない。
本発明のポリオキシアルキレン−シリコーンブロック交互共重合体は、親水性のポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイドの単体または混合したポリエーテルブロックと、ポリジメチルシロキサンの撥水シリコーンブロックとの直鎖状ブロック共重合体である。直鎖状とすることにより、バインダー樹脂に添加されたときに、シリコーンブロックばかりでなく、樹脂内部に入り込みやすいポリエーテルブロックも被膜表面に偏析させることができる。
本発明の医療用品用コーティング組成物によって被膜を形成すると、添加剤であるポリオキシアルキレン−シリコーンブロック交互共重合体が被膜表面の全面を覆う。すなわち、大量のバインダー樹脂中に混入された少量のポリオキシアルキレン−シリコーンブロック交互共重合体は、バインダー樹脂と溶け合うことなく溶液中に存在している。そしてコーティング組成物が医療用品にコーティングされると、溶剤の蒸発にともない、ポリオキシアルキレン−シリコーンブロック交互共重合体は相互に凝集し被膜表面全面に偏析し、該表面全面を被覆する。この後樹脂が硬化し、強固な結合を形成する。表面の組成については、X線光電子分光法を用いて測定することができる。
こうして,形成された表面にはポリエーテルブロック由来の親水性のドメインと撥水シリコーンブロック由来の疎水性のドメインとからなるミクロ相分離構造が形成されるため、蛋白の吸着が抑制される。さらに親水性ドメインおよび疎水性ドメインは、それぞれポリエーテルブロックおよび撥水シリコーンブロックを構成する単位の分子量を調整することで所望の大きさにすることができる。本発明においては、凝固蛋白製剤、血小板等の様々な蛋白質の吸着を抑制するため蛋白質分子の大きさに注目した。
蛋白質は分子量10,000以上、標準で75,000〜200,000のポリペプチドであり、例えばウシ血清アルブミン(BSA)は67,000程度である。その分子のサイズは立体構造(伸ばした状態、折りたたんだ状態)により異なるが、一般的には延ばした状態で100〜500nm、折りたたんだ状態で4〜8nmといわれている。ここでBSAが最も小さくなった状態(=折りたたんだ状態)であっても吸着を防止するためには、被膜表面の親水性ドメインおよび疎水性ドメインをBSA分子のサイズよりも小さく設計すれば良い。実際にはBSAは最も小さくなった状態で長軸14nm、短軸4nmの回転楕円体構造をとり、しかも吸着は長軸側から起きるとされている。したがって、14nm未満のドメインを持つミクロ相分離構造を形成させれば良いことになる。BSA以外の蛋白質を適用する場合にも、同様にして分子設計を行なうことができる。
また、例えばフィブリノーゲンは、長軸45nm、短軸9nmの回転楕円体構造をとるが、疎水性表面への吸着は短軸側から、親水性表面への吸着は長軸側から起きるとされている。したがって疎水性ドメインは9nm未満、かつ親水性ドメインは45nm未満であるミクロ相分離構造を形成させればよい。ドメインの形態は特に限定されず、海島状、縞状のミクロ相分離構造を挙げることができる。
本発明における基材としては、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン類、ポリスチレン、ポリカーボネート、シリコーン、セルロースおよびセルロース誘導体、ポリフルオロカーボン、ポリアクリレートおよびポリメタクリレート、ポリアミド、ポリスルホンおよびポリエーテルスルホン、天然ゴム等を挙げることができる。
本発明のバインダー樹脂(A)と添加剤(B)の混合方法は特に限定されず、公知の方法および今後開発されるであろう方法が広く適用できる。具体的には、例えば、両者の固体同士を物理的に混合する方法、両者の溶液を混合する方法、あるいは両者を溶解可能な溶媒に投入して両者を同時に溶解、混合する方法、両者の溶融液を混合する方法などが例示できる。
本発明のコーティング組成物には、使用目的に応じたその他の添加剤、例えば顔料、耐酸化剤、紫外線吸収剤、結晶核剤、結晶化促進剤、安定剤、抗菌剤などを添加することも可能である。
本発明のコーティング組成物は、必要に応じて溶媒で希釈してからコーティングしてもよい。溶媒は特に限定されず、市販もしくは合成、蒸留した溶剤を使用することができる。
基材に本発明のコーティング組成物を塗布したり、吹き付けたりしてコーティングする被膜形成方法には特に限定がなく、例えばスピンコーティング法、ディップコーティング法、フローコーティング法、スプレーコーティング法、ロールコーティング法、スクリーン印刷法、バーコーター法、刷毛塗り、スポンジ塗り等の従来公知の塗布方法が使用できる。
本発明のコーティング組成物を用いて形成された被膜の膜厚は、表面偏析部とバインダー樹脂のみの層とを併せて10nm〜10μmであることが好ましく、より好ましくは100nm〜5μmである。膜厚が10nmよりも薄いと、目的の基材全面を均一に被覆することが難しくなるため好ましくなく、また10μmを超えると生産性、経済性が低下することから好ましくない。
本発明は、蛋白質の吸着防止性、生体適合性、抗血栓性を必要とし、かつ非溶出性等の安全性、機械強度も必要とする医療用品用コーティング組成物および医療用品等に利用できる。本発明のコーティング組成物を少なくとも一部として表面に形成する好適な医療用品の具体例としては、人工臓器、人工血管、コネクター、カテーテル、ステント、チューブ、血液回路、血液貯蔵用容器、人工透析器ポッティング剤、人工肺ハウジング、透過膜、注射筒、注射針、縫合糸、人工透析器、カニューレ、シャント等を例示できる。
以下に実施例を掲げてこの発明をさらに具体的に説明するが、この発明の技術範囲はこれらの例示に限定されるものではない。
本発明に用いるポリオキシアルキレン−シリコーンブロック交互共重合体は以下の合成例に従い製造した。
攪拌機、滴下漏斗及び還流冷却器を備えた1000mlの四つ口フラスコ中にα,ω−ハイドロジェンポリシロキサン H(SiO(CHSi(CHHを500g加え、80℃に加熱した塩化白金酸を白金換算で5〜10ppm添加した後、アリルグリシジルエーテル適量をゆっくりと添加した。SiHが検出されなくなるまで温度を80〜90℃に維持した。過剰のアリルグリシジルエーテルは50mmHg及び120℃の減圧加熱下で除去した。表1にその配合と生成したエポキシ末端ポリシロキサンのエポキシ当量を示す。
次に、攪拌機、滴下漏斗及び還流冷却器を備えた1000mlの四つ口フラスコ中に合成したエポキシ末端ポリシロキサン(A1〜A5)適量及びアミノのポリアルキレンオキシド HNCH(CH)CH(OC(OCOCHCH(CH)NH(a=5,b=50及びa=5,b=100)をモル比で5%過剰量及び最終的に生成する共重合体を50%溶液とするのに必要な量の2−プロパノールを添加した。反応混合物の温度は80℃に調整し、エポキシ末端ポリシロキサンを滴下漏斗から1〜2時間の間隔で3分割して加えた。この反応は滴定によりエポキシ基が検出されなくなった時点で完了とし、表2に示すポリオキシアルキレン−シリコーンブロック交互共重合体を得た。
使用したポリオキシアルキレン−シリコーンブロック交互共重合体の、撥水シリコーンブロック(m+n)/(a+b+m+n)は、それぞれ表2に示した通りである。
また、作製された試験片に形成されたミクロ相分離構造については、原子間力顕微鏡Nano ScopeIII(Digital Instruments社製)によって親水性ドメイン及び疎水性ドメインのサイズを測定した。その数値を表2に記載した。
合成したA2B1において、[化1]における架橋反応基X基をエポキシ基に
置換したものをA2B1Rとした。
実施例1〜7においては、試験片を以下のようにして作製した。
表3に示した配合に従い、アクリルポリオール(三井化学(株)社製「オレスター」)100g、硬化剤としてのポリイソシアネート(日本ポリウレタン工業(株)社製)10g、硬化触媒としてのジブチル錫ジラウレート0.5mg、ポリオキシアルキレン−シリコーンブロック交互共重合体(配合は表1に記載)をトルエン210gと酢酸エチル90gの混合溶媒に溶解しコーティング剤とした。
次に、基板として100mm角、2mm厚のアクリル板を用意し、上記の各コーティング剤を乾燥膜厚が約1μmとなるように、1)500rpm20秒間,2)1000rpm20秒間、の2段階の回転速度でスピンコーティングを行った。その後1日放置し、50℃で3日間加熱処理を行って試験片の作製を終了した。
三井化学(株)社製「オレスター」は、ポリウレタン系樹脂用のアクリルポリオールであって、使用した銘柄とそのOH価は、オレスターQ166が30(単位KOHmg/g)、オレスターQ182が45、オレスターQ193が20である。
また、日本ポリウレタン工業(株)社製硬化剤ポリイソシアネートとしては、以下の2つを用いた。一つはコロネートHXで、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)を原料としたイソシアヌレート結合を有する無黄変型ポリイソシアネートである。もう一つはコロネートLで、トリレンジイソシアネート(TDI)と多価アルコール類とから得られるポリイソシアネート化合物とから得られるポリイソシアネート化合物の酢酸エチル溶液である。
硬化触媒ジブチル錫ジラウレートの添加は、ジブチル錫ジラウレート10mgを、酢酸n−ブチル20mlに溶解した溶液を添加する方法で行い添加量は1mlとした。
本発明におけるポリオキシアルキレン−シリコーンブロック交互共重合体は、前述したものの他にも、日本ユニカー(株)社製の直鎖状ポリオキシアルキレン−シリコーンブロック交互共重合体で撥水シリコーンブロック含有率0.15〜0.8のものを使用することが可能であり、F1−009−15(含有率0.15)、F1−009−11(含有率0.4)、F1−009−03(含有率0.5)、FZ−222−2(含有率0.6)、F1−009−02(含有率0.8)などを使用することができる。
比較例として、ポリオキシアルキレン−シリコーンブロック交互共重合体を上記のバインダーに添加した材料(比較例1)を用いた。また、ポリオキシアルキレンを上記のバインダーに添加した材料(比較例2)を用いた。
また医薬用品として一般的に用いられている材料である、ポリプロピレン(比較例3)を用いた。
蛋白吸着性試験は以下の方法により行った。
1〜10mg/Lの牛血清アルブミン(BSA)のリン酸緩衝液(pH6.8)溶液に試験片を浸漬し、SDS−PAGESample Bufferにて抽出を行った。抽出したBSAを乾固、臭化カリウムと混合し、FT−IR透過吸収スペクトルから試験片へのBSA吸着性を評価した。ただし、事前に適量のBSAのスペクトル測定により吸着量検量線を作成しておいた。測定に使用した装置は、SPECTRUM2000(PERKINELMER社製)である。
溶出物試験は日本薬局方・プラスチック製医薬品容器試験法に従い、コーティング面積を0.12mとなるように試験片を切断し、70℃の水200ml中に24時間浸漬することで溶出物を抽出した。この試験液を以下の2つの方法により処理して非溶出性の評価を行った。
(1)試験液20mlに0.002mol/L過マンガン酸カリウム液および希塩酸1mlを加えて3分間煮沸、冷却後ヨウ化カリウム0.10gを加えて0.01mol/Lチオ硫酸ナトリウム液で滴定を行う。過マンガン酸カリウム液の消費量差が空試験液に対して1.0ml以下であることが要求スペックとなる。
(2)試験液20mlを水浴上で蒸発乾固し、残留物の質量を測定する。蒸発残留物が1.0mg以下であることが要求スペックとなる。
また、試験片に形成された被膜の機械強度を、鉛筆引っ掻き試験、碁盤目剥離試験により評価した。
鉛筆引っ掻き試験はJIS K 5600−5−4に従い行った。鉛筆硬度2Hの鉛筆により引っ掻き試験を行い、塗膜のキズ及び剥離を観察した。
碁盤目試験はJIS K 5600−5−6に従い行った。クロスカット後のテープ剥離部分の評価により塗膜の付着性を評価した。
表3に各実施例、比較例の蛋白吸着性試験、溶出物試験および機械強度試験の結果を示した。
上記結果から、蛋白吸着性に関して、本発明におけるコーティング材は蛋白低吸着性に優れていることが分かり、0.01重量部以上10重量部以下の添加量において好ましく蛋白低吸着性を示している。実施例4の結果から、添加剤にバインダー樹脂との反応基を加えることにより非溶出性が向上するため更に好ましい。
比較例2のように添加剤が十分に表面に偏析しない材料では、十分な機械強度を得ることができない。機械強度は実施例1〜4から分るように添加剤を表面に偏析させ、かつ添加量を下げることにより向上させることができる。
実施例において示した直鎖状ポリオキシアルキレン−シリコーンブロック交互共重合体において蛋白吸着性、非溶出性、機械強度ともに同等の結果を示し、撥水シリコーンブロック含有率は、15%〜80%の場合が望ましい。
(結果)
上記の結果から、本発明の実施例では、優れた蛋白の吸着防止性、非溶出性、機械強度を同時に満足していることが分る。
本発明は、蛋白質の吸着防止性、生体適合性、抗血栓性を必要とし、かつ非溶出性等の安全性、機械強度も必要とする医療用品用コーティング組成物、医療用品用コーティング被膜および医療用品等に利用される。本発明のコーティング組成物を少なくとも一部として表面に形成する医療用品の具体例としては、人工臓器、人工血管、コネクター、カテーテル、ステント、チューブ、血液回路、血液貯蔵用容器、人工透析器ポッティング剤、人工肺ハウジング、透過膜、注射筒、注射針、縫合糸、人工透析器、カニューレ、シャント等を例示できる。

Claims (7)

  1. バインダー樹脂(A)および被膜表面改質用添加剤(B)からなる医療用品用コーティング組成物であって、前記バインダー樹脂(A)がアクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂から選ばれる少なくとも1種以上の樹脂であり、前記被膜表面改質用添加剤(B)が、接触する吸着分子のサイズよりも小さい親水性および/または疎水性のドメインを前記被膜表面に交互に形成可能なポリオキシアルキレン−シリコーンブロック交互共重合体であることを特徴とする医療用品用コーティング組成物。
  2. 請求項1に記載の医療用品用コーティング組成物において、前記接触する吸着分子がウシ血清アルブミンであることを特徴とする医療用品用コーティング組成物。
  3. 請求項1に記載の医療用品用コーティング組成物において、前記ポリオキシアルキレン−シリコーンブロック交互共重合体が、バインダー樹脂100重量部に対し、0.01重量部乃至10重量部含まれることを特徴とする医療用品用コーティング組成物。
  4. 請求項1に記載の医療用品用コーティング組成物において、前記ポリオキシアルキレン−シリコーンブロック交互共重合体が、架橋性反応基を有することを特徴とする医療用品用コーティング組成物。
  5. 請求項1乃至請求項4の何れかに記載の医療用品用コーティング組成物において、前記ポリオキシアルキレン−シリコーンブロック交互共重合体が一般式(I)
    (式中R、Rはそれぞれ同じでも異なっていてもよく、2価の有機基を表し、Xは次式:
    −R−Zまたは−Z
    (式中、Rは炭素原子数1〜20の2価炭化水素基を表し、Zはアミノ基含有基、アンモニウム基含有基またはエポキシ基含有基を表す)で表される反応性官能基を表し、Yは、メチル基またはXのいずれかを表し、aは0〜10の整数、bは0〜100の整数、a+bは1〜100の整数、mは1〜100の整数、nは0〜30、lは1〜50の整数を表す)
    で表されることを特徴とする医療用品用コーティング組成物。
  6. 請求項1乃至請求項5の何れかに記載の医療用品用コーティング組成物前記一般式(I)において、a,b,mが次式(1)
    0.15≦(m+n)/(a+b+m+n)≦0.80 ・・・(1)
    を満足することを特徴とする医療用品用コーティング組成物。
  7. 請求項1乃至請求項6の何れかに記載の医療用品用コーティング組成物において、14nm未満の親水性および/または疎水性のドメインを前記被膜表面に交互に形成可能であることを特徴とする医療用品用コーティング組成物。
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