JPS5818828Y2 - 電気掃除機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、プレフィルタ−に、メインフィルター除塵
用の除塵体を設け、その除塵体を介してプレフィルタ−
をメインフィルターと一体に回転させ、集塵ケースに設
けられた塵埃そぎ落し板により、プレフィルタ−の塵埃
を除去し、そののち、プレフィルタ−の回転を阻止して
メインフィルターのみを回転させ、除塵体によりメイン
フィルターの除塵を行なうようにし、各フィルターの塵
落しに必要な力の減少を図るとともに、除塵効率の向上
を図った電気掃除機に関する。

従来、プレフィルタ−にて粗塵を取り、メインフィルタ
ーにて細塵を取る方式の電気掃除機において、プレフィ
ルタ−が固定されている場合、プレフィルタ−除塵用の
塵埃そぎ落し板が設けられていないため、メインフィル
ターが目詰りした状態でなくてもプレフィルタ−の目詰
りで吸気能力が低下し、掃除機としての吸気能力の低下
をきたしている。

また、プレフィルタ−が回転式の場合プレフィルタ−を
回転させ、集塵ケースに設けられたリブ等の塵埃そぎ落
し板により、プレフィルタ−の外面の粗塵を除去するよ
うにしているが、メインフィルターの除塵時においても
プレフィルタ−を同時に回転させるため、塵埃そぎ落し
板とプレフィルタ−との摺接力が加わり、除塵力を必要
以上に必要とし、除塵効率が悪い。

この考案は、以上の点に留意してなされたものであり、
つぎにこの考案を、その１実施例を示した図面とともに
詳細に説明する。

１は有底円筒状の集塵ケース２と送風機ケース３に上下
に２分割されたポット型の電気掃除機本体であり、両ケ
ース２，３の両側の上下端の係合部４．５および４’、
５’を互いに係合し、クランプねじ６および６′により
、両係合部４，５および４’、５’を締付け、両ケース
２，３が一体にされる。

７は送風機ケース３の前面下部に形成され吸気ホースが
接続される吸気口、８，８は集塵ケース２の下端の両側
に設けられた２つの大車輪、９は送風機ケース３の上部
に形成された把手、１０は送風機ケース３の下面板１１
に設置された電動送風機であり、吸気ロアから集塵ケー
ス２内および下面板１１の通気口１２を介して吸気する
。

１３はフィルター装置の基板であリ、その基板１３の周
囲は集塵ケース２の内面と送風機ケース３の下面板１１
の両方とに密着するシール部材１４が装着されている、
１４′は基板１３の吸気ロアの対向部に開閉自在に設け
られた吸気開閉板であり、吸気ホースの吸気ロアへの挿
入により吸気開閉板１４′が開き、吸気ホースと集塵ケ
ース２内が連通ずる。

１５は集塵ケース２の内底面の中央に突設された細塵受
筒、１６は基板１３の下面に突設された円筒状支持体１
７と細塵受筒１５との間に設けられた漏斗状のプレフィ
ルタ−であり、円環状の上枠１６ａと後述の支持部との
間に桟１６ｂを等間隔に設けた枠体に網状のフィルター
素体を張設して構成される。

１８はプレフィルタ−１６の下部開口部に固着され透孔
１９が形成されたプレフィルタ−１６の支持部であり、
支持部１８が細塵受筒１５の上端部に回転自在に嵌合さ
れ、プレフィルタ−１６が細塵受筒１５の上端部と円筒
状支持体１７との間に回転自在に挾持される。

２０は円筒状支持体１７の内面下縁部の適当な位置に突
設された阻止体、２１はプレフィルタ−１６の上部外周
縁部に突設され阻止体２０に係合するストッパーであり
、ストッパー２１が阻止体２０に係合することにより、
プレフィルタ−１６の回転が阻止される。

２２はプレフィルタ−１６に一部が接触し他の一部が円
筒状支持体１７に近接し集塵ケース２の内側面および内
底面、細塵受筒１５の外面間に集塵ケース２と一体に成
形されて突設された塵埃そぎ落し板であり、塵埃そぎ落
し板２２は吸気ロアからほぼ４５°へだてられ、ブレフ
ィルター１６が回転すると、塵埃そぎ落し板２２により
、プレフィルタ−１６の外面に付着した塵埃がそぎ落さ
れる。

２３は上端部が基板１３の中央部に、下端部が支持部１
８の中央部に回転自在に支持された回転軸、２４は複数
個の透孔２５が形成され回転軸２３に嵌着された取付板
、２６は取付板２４の下面に平板状フィルター素体を襞
状に設けて形成されたメインフィルターであり、電動送
風機１０が駆動すると、第１図および第３図の実線矢印
で示すように、吸気ロアから吸われた空気がプレフィル
タ−１６，メインフィルター２６．取付板２４の透孔２
５．基板１３の通孔１３′、下面板１１の通気口１２を
通って吸気される。

２７・・・・・・はプレフィルタ−１６の内面に突設さ
れ先端部が襞間に挿入離脱しながらメインフィルター２
６の下端外面に接触する弾性体からなる除塵体であり、
ストッパー２１の阻′止体２０への非係合時、除塵体２
７を介してプレフィルタ−１６がメインフィルター２６
と一体に回転する。

２８は取付板２４の外周縁に装着され基板１３に移動自
在に密着するシール部材、２９は回転軸２３の上端部に
嵌着された除塵平歯車、３０は回転軸２３の上端部に固
着された除塵用ハンドルであり、除塵用ハンドル３０に
よりメインフィルター２６が回転される。

３１は送風機ケース３の中間壁３２と外壁３′との間に
回転自在に装架されコード３３の巻回されるリールで゛
あり、コード３３を引くことによりは゛ね（図示せず）
に抗してリール３１が回転し、コード３３の巻取時は、
前記のリール３１の回転によってばねに蓄わえられたエ
ネルギーにより、リール３１が前の逆回転を行なってコ
ード３３が巻取られる。

３４はリール３１に形成されたかさ歯車、３５は集塵ケ
ース２の基板１３に回転自在に設けられかさ歯車部と平
歯車部を有する変換歯車であり、変換歯車３５のかさ歯
車部がかさ歯車３４と噛合しかさ歯車３４の回転を直角
方向に変換する。

３６は集塵ケース２の基板１３に回転自在に設けられた
伝達平歯車であり、伝達平歯車３６は変換歯車３５の平
歯軍部および除塵平歯車２９に噛合し、リール３１の回
転力が、かさ歯車３４．変換歯車３５．伝達平歯車３６
、除塵平歯車２９を介してメインフィルター２６に伝達
される。

つぎに、前記実施例の動作について説明する。

まず、掃除の前後にはコード３３を出入れする操作が伴
う。

そこで、コード３３を出入れすると、リール３１が回転
し、そのリール３１の回転力が、かさ歯車３４．変換歯
車３５．伝達歯車３６．除塵平歯車２９を介して回転軸
２３に伝達され、回転軸２３が回転し、メインフィルタ
ー２６が回転する。

そのメインフィルター２６の回転の際、ストッパー２１
が阻止体２０に非保合の場合、除塵体２７を介してプレ
フィルタ−１６がメインフィルター２６と一体に回転し
、プレフィルタ−１６の外面が塵埃そぎ落し板２２に接
触し、塵埃そぎ落し板２２により、プレフィルタ−１６
の外面に付着した粗塵がそぎ落されてプレフィルタ−１
６の除塵が行なわれる。

そして、ストッパー２１が阻止体２０に係合すると、プ
レフィルタ−１６の回転が阻止されるため、メインフィ
ルター２６のみが回転し、除塵体２７が襞をたたくよう
にメインフィルター２６の外面に接触し、メインフィル
ター２６の除塵が行なわれ、その除塵動作により取り除
かれた細塵は、第３図の破線矢印で示すように、支持部
１８の透孔１９．プレフィルタ−１６の開口部を通って
細塵受筒１５内に集積する。

つぎに、掃除終了後、コード３３の巻取を行なうと、前
記コード３３の引出し時と同様に、ストッパー２１が阻
止体２０に係合するまでプレフィルタ−１６がメインフ
ィルター２６と一体に回転し、プレフィルタ−１６の除
塵が行なわれ、ストッパー２１が阻止体２０に保合後、
メインフィルター２６のみ回転し、メインフィルター２
６の除塵が行なわれる。

そのプレフィルタ−１６の除塵の際、コード３３の引出
し、巻取りの操作により、メインフィルター２６が正逆
回転し、プレフィルタ−１６も正逆回転するため、スト
ッパー２１はかならず１回転したのち阻止体２０に係合
する。

すなわち、常に、プレフィルタ−１６の全外面の除塵が
行なわれ、プレフィルタ−１６の全表面がクリーンな状
態になったのち、メインフィルター２６の除塵が行なわ
れ、有効に、両フィルター１６．２６の除塵が行なわれ
る。

また、第２図において、掃除後の除塵となるコード３３
の巻取り時のメインフィルター２６の回転方向をａ矢印
方向とすると、同図に示すように、プレフィルタ−１６
からそぎ落された粗塵は、塵埃そぎ落し板２２の吸気ロ
アに面する反対面側に集積され、吸気流路中には位置さ
れないため、吸気により、そぎ落された粗塵が再び舞い
上るという現象が生じることがない。

さらに、塵埃そぎ落し板２２が、集塵ケース２の内面、
細塵受筒１５．プレフィルタ−１６および円筒状支持体
１７間に位置されているため、集塵ケース２内に旋回流
が生じることがなく、有効な吸気がなされる。

なお、前記はコード３３の引出し９巻込みの際の両フィ
ルター１６．２６の除塵動作であったが、除塵用ハンド
ル３０の操作によっても、前記と同様な動作により、両
フィルター１６．２６の除塵を行なうことができる。

そして、集塵ケース２内の塵埃を捨てる場合は、集塵ケ
ース２と送風機ケース３とを分離し、プレフィルタ−１
６，メインフィルター２６等のフィルター装置を集塵ケ
ース２から抜いたのち、集塵ケース２内および細塵受筒
１５内に集積された塵埃を除去する。

また、メインフィルター２６の襞間に振動板を設け、そ
の振動板に除塵体２７が接離するようにすれば、除塵時
、振動板が振動し、メインフィルター２６の除塵効率が
向上する。

さらに、前記実施例は平板状のフィルター素体によりメ
インフィルター２６を形成したが、フィルター素体を、
断面菊花状の円筒形にしたメインフィルター２６におい
ても、この考案の機構は成り立ち、良好な除塵効果を得
ることができることは勿論である。

以上のように、この考案の電気掃除機によると、除塵用
動力源により回転され外面が襞状に形成されたメインフ
ィルターを、集塵ケースに内装し、メインフィルターに
独立して回転自在なプレフィルタ−を、メインフィルタ
ーの外面部に設け、メインフィルターの外面に接触する
除塵体を、プレフィルタ−の内面に突設し、プレフィル
タ−の外面に接触する塵埃そぎ落し板を、集塵ケースの
内面に設けるとともに、プレフィルタ−の回転を阻止す
るストッパーを設け、ストッパの非阻止時、除塵体を介
してプレフィルタ−をメインフィルターと一体に回転す
るようにすることにより、プレフィルタ−の除塵を行な
ったのち、メインフィルターの除塵を行なうため、除塵
用のフィルターの回転力が小さくてすみ、とくに、コー
ドの巻取りをばね力で行なう場合有利となる。

また、除塵効率を向上することができ、吸込仕事率の向
上を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の電気掃除機の１実施例を示し、第１図
は第２図におけるＡ−０−Ａ線切断立面図、第２図は上
部を除去した平面図、第３図は吸気状態およびメインフ
ィルター除塵状態の説明図である。 １・・・・・・電気掃除機本体、２・・・・・・集塵ケ
ース、１０・・・・・・電動送風機、１６・・・・・・
プレフィルタ−１２０・・・・・・阻止体、２１・・・
・・・ストッパー、２２・・・・・・塵埃そぎ落し板、
２６・・・・・・メインフィルター、２７・・・・・・
除塵体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 除塵用動力源により回転され外面が襞状に形成されたメ
   インフィルターを、集塵ケースに内装し、前記メインフ
   ィルターに独立して回転自在なプレフィルタ−を、前記
   メインフィルターの外面部に設け、前記メインフィルタ
   ーの外面に接触する除塵体を、前記プレフィルタ−の内
   面に突設し、前記プレフィルタ−の外面に接触する塵埃
   そぎ落し板を、前記集塵ケースの内面に設けるとともに
   、前記プレフィルタ−の回転を阻止するストッパーを設
   け、前記ストッパーの非阻止時、前記除塵体を介して前
   記プレフィルタ−を前記メインフィルターと一体に回転
   するようにした電気掃除機。