JPS5818149Y2 - 冷凍・冷蔵オ−プンショ−ケ−スの空気吹出部 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は前面の大きな開放部にエアーカーテンを形成し
て庫内外に仕切る冷凍・冷蔵オープンショーケースに係
り、特に温度差のある複層のエアーカーテンを形成する
オープンショーケースの空気吹出部構造に関する。

一般に、良好なエアーカーテンを得るためには空気の吹
出口に細い空気通路を多数隣接形成してなる整流装置が
備えられるが、これをこの種のショーケースの複数の空
気吹出口にまたがるように装着すると、それらの空気吹
出口から吹出される空気の温度差に基いて整流装置に結
露しやすく、そこに塵が付着して不衛生になったり、外
観の劣化を来したりする原因になってしまう。

また空気吹出口間を仕切る仕切板の表面の粘性抵抗に起
因し、整流装置の仕切板に対応した部分付近における空
気の吹出速度が他の部分に比べて極端に低下し、その結
果、乱流を起し、温度差のある良好なエアーカーテンが
得られなくなってしまつ。

それ故に本考案の目的は、上述のような整流装置の結露
を防止することにある。

本考案の他の目的は、整流装置の仕切板に対応した部分
付近における空気の吹出速度の低下を抑え、これにより
吐出空気の乱流による問題を解？肖するにある。

本考案のさらに他の目的は、仕切板の先端を整流装置に
よって位置決めし、これによって仕切板の取付は構造を
簡略化することにある。

本考案によれば、細い空気通路を多数隣接形成してなる
整流装置を互いに異なる温度の空気を吹出す複数の風路
の吹出口にまたがるように装着した冷凍・冷蔵オープン
ショーケースにおいて、上記吹出口付近の風路の仕切を
ヒータ付仕切板にて行わせ、一方、上記整流装置の上記
仕切板に対向する部分には、上記仕切板の先端部分の厚
さよりも幅広の溝を設け、該溝に上記仕切板の先端を隙
間をもって嵌合させ、上記ヒータにて温められた空気が
該溝に対応した空気通路にも通過するようにしたことを
特徴とする冷凍・冷蔵オープンショーケースの空気吹出
部が得られる。

以下図面を参照しながら実施例を用いて説明する。

第１図の冷凍あるいは冷蔵オープンショーケースにおい
ては、第１風路１には冷却器２と送風手段３とを配置し
て下部の内側吸入口４から吸入した空気を冷却しつつ上
部の内側吹出口５から吹出すようになし、また第２風路
６には送風手段７を配置して下部の外側吸入口８から吸
入した空気をそのまま、もしくは内側吹出口５から吹出
される空気よりも少し高い温度に冷却し、上部の外側吹
出口９から吹出すようになし、さらに内側吹出口５およ
び外側吹出口９にまたがるごとく共通の整流装置１０を
装着し、それによって前面の大きな開放部１１に良好な
る２層のエアーカーテンＣ工、Ｃ２を形成せしめ、それ
らのことによって庫内１２の内底面や棚１３に陳列され
た物品を冷却しつづけるようになしである。

また内側のエアーカーテンＣ１を形成した空気の大部分
は内側吸入口４に入り、外側エアーカーテンＣ２を形成
した空気の大部分は外側吸入口８に入り、それにより空
気はなるべく循環するようになっている。

ここで冷却器２としてな冷媒の凝縮・蒸発を繰返させる
装置の蒸発器部分を用い、また整流装置１０としてはプ
ラスチックにて断面が六角形の細長い空気通路を多数隣
接形成したものを用いる。

このようなショーケースの空気吹出部において、第２図
にその詳細な構造を示すように、第１風路１と第２風路
６とを仕切る上部の断熱仕切壁１４の先端に、例えばニ
クロム線をビニール被覆してなるヒータ１５を第１風路
１側の面に備えかつ第２風路６側の面に断熱材１６を備
えた金属等の熱伝導度の大きい材料やプラスチック等よ
りなる比較的薄い仕切板１７を固定し、一方、整流装置
１０には仕切板１７の先端に対向する部分に、断熱材１
６部分を含む仕切板１７の先端部分の厚さよりも幅広の
溝１８を設けておき、上部の断熱外部壁１９に固定され
た前支え２０と庫内天井板２１に固定された後支え２２
との間に、その整流装置１０を図示の如く少し湾曲した
状態で組込み、その際に溝１８の仕切板１７のヒータ１
５を有する先端を隙間をもって嵌合させ、ヒータ１５に
て少し温度を上昇させられた空気が溝１８を設けた部分
の空気通路（例えば１０１）にも通過するようになす。

なおその際、溝１８がヒータ１５にて完全に塞がれてし
まうことのないように注意する。

そして運転時にはヒータ１５に通電して第１風路１の吹
出口５部分の空気の一部を加温する。

この加温された空気は主に溝１８に入り、そこにおいて
ヒータ１５にてさらに加温されつつ整流装置１０の空気
通路１０１を通過する。

このように第１風路１の空気は絶対湿度が低い上に、さ
らに加温されて相対湿度が極めて低い空気として空気通
路１０１から吹出されるため、たとえ第２風路６から吹
出される空気の相対湿度が高くとも整流装置１０の吹出
側の境界において結露することはない。

また整流装置１０の溝１８に対応した部分の空気通路１
０１は他の部分の空気通路よりも溝１８の深さ分だけ短
いため、その部分の空気通路１０１における抵抗は他の
部分における抵抗よりも小さい。

したがってその部分における吹出速度の低下も比較的少
なく抑えられるので、整流装置１０からの吹出空気の速
度分布が全体的に均一化する。

なお断熱材１６は備えなくともよく、その場合にはヒー
タ１５を仕切板１７の第２風路６側の面に取付けてもよ
いし、両面に取付けてもよいし、仕切板１５に内蔵した
ものであってもよい。

また整流装置１０は金属にて作ったものでもよいし、湾
曲させることも必要なことではない。

上述したように本考案においては、整流装置１０の互い
に温度が異なる風路に対向する部分の間部分に相対湿度
の極めて低い空気を通過させているので、整流装置１０
への結露、およびそれに基く塵の付着による不衛生な事
態や外観の劣化が防止される。

さらに整流装置１０からの吹出空気の速度分布が全体的
に均一化するので、吹出空気の乱流が防止され、温度差
を維持した良好なエアーカーテンが得られる。

また仕切板はその先端が整流装置１０の溝１８に入るこ
とで位置決めされるので、取付は構造の簡略化が可能で
ある。

また上述の実施例ではエアーカーテンを２層形成する場
合について説明したが、３層以上の場合にも本考案は同
様に実施できかつ同等な効果を奏するし、さらに互いに
隣接する吹出口から温度差のある空気が吹出される場合
にはそれがどの部分であろうとも本考案を適用して同等
な効果をうろこともできるのはもちろんであり、その他
各種の設計変更も可能なことは言うまでもない。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示し、第１図は冷凍・冷蔵オ
ープンショーケース全体の概略構成を示した断面側面図
、第２図は第１図におけるＡ部を詳細に示した拡大図で
ある。 １・・・・・・第１風路、２・・・・・・冷却器、５・
・・・・・内側吹出口、６・・・・・・第２風路、９・
・・・・・外側吹出口、１ｏ・・曲整流装置、１４・・
・・・・断熱仕切壁、１５・・・・・・ヒータ、１６・
・・・・・断熱材、１７・・・・・・仕切板、１８・・
・・・・溝。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 細い空気通路を多数隣接形成してなる整流装置を互いに
   異なる温度の空気を吹出す複数の風路の吹出口にまたが
   るように装着した冷凍・冷蔵オープンショーケースにお
   いて、上記吹出口付近の風路の仕切をヒータ付仕切板に
   て行わせ、一方、上記整流装置の上記仕切板に対向する
   部分には、上記仕切板の先端部分の厚さよりも幅広の溝
   を設け、該溝に上記仕切板の先端を隙間をもって嵌合さ
   せ、上記ヒータにて温められた空気が該溝に対向した空
   気通路にも通過するようにしたことを特徴とする冷凍・
   冷蔵オープンショーケースの空気吹出部。