JPS5816846Y2 - 紙袋に於ける把手片製造機の成形ドラム紐掛爪装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は紙袋に於ける把手片製造機の成形ドラム紐掛爪
装置の改良に関するものである。

従来提案されている紙袋に於ける把手片製造機の成形ド
ラムの紐掛部は、該ドラムの両側面に千鳥状に、かつ夫
々が上下に垂直に突没するようにスライド取付けされて
おり、更に該爪基部にコロを取付け、該コロがドラム軸
外周に取付けた板カム面の周面を転がり、該カムの凸部
では該紐掛部は引張バネに抗し、ドラム外周面から突出
して把手縁の供給を受け、成形ドラムの回転に従って千
鳥状に紐掛部に紐を巻掛けて把手紐輪を成形する。

次いで該千鳥状に成形された把手紐輪の上下面に紙を貼
着させると同時に、紐掛部をドラム表面から没入させて
成形された把手紐輪を紐掛部から外すと共に、得られた
把手片連続紙帯を成形ドラムから剥離させていた。

しかしながら従来の前記紐掛部の場合は、紐癖等のため
に紐掛部に引掛けた紐が途中で外れる虞れがあり、また
引掛ける紐にはブレーキを掛けて強い引張力を与えてい
るので、紐掛部が下方に垂直に引込む時に、掛けられた
紐を一緒に引込むこともあって把手縁の外れが不確実で
あった。

本考案は前記従来の欠点を除去するために提案されたも
ので、紐掛部の運動をピンジヨイントによる支点首振り
の起伏運動とすることにより、紐掛部の先端がドラム表
面から没入するに際して把手紐輪の内側へと入りながら
傾き逃げようとし、強く引張った紐も緩んで爪は楽に逃
げられ、しかも途中で紐が外れることのないようにした
紙袋に於ける把手片製造機の成形ドラム紐掛爪装置を提
供せんとするものである。

以下本考案の実施例を図面について説明すると、１は成
形ドラムで、その両側部には千鳥状に紐掛部２，２が設
けられており、該ドラム１の外周面には図示しない把手
台紙が表面に糊を施して巻掛けられている。

紐ａは外部から紐案内ノズル３を介して供給され、前記
紐掛部２，２に千鳥状に引掛けられると共に、前記把手
台紙上に蛇行して乗り、その上に図示しない把手上台紙
が重ねられ、これらを圧着すると把手片紙帯の成形が完
了する。

前記成形ドラム１の左右側外側に設けられた紐掛爪２は
、ドラム軸５に固定されたフランジ６に支点ピン４で首
振り自在に取付けられた天秤レバー７に取付けられてお
り、更にその上にテーパ形の突出片８が設けられている
。

また９はドラム軸５を支持したフレームであり、前記天
秤レバー７の該フレーム９側に伸びた部分にはレバーピ
ン１０が設けられ、該ピン１０とフランジ６に取付けた
コロレバー１１はリンク１２で接続されている。

１３はドラム軸５の外周に取付けられた板カムで、コロ
レバー１１の支点ピン１４に対しリンク１２を枢着した
レバーピン１５の反対側に設けられたコロ１６が、前記
板カム１３の表面を転がるようになっている。

１７は紐掛部２をドラム１の表面より没入するように付
勢している引バネで、該引バネ１７に抗し、板カム１３
の凸部では紐掛部２が成形ドラム１の表面より突出して
水平になるように合せである。

そしてこの紐掛部２の突出した状態で紐案内ノズル３よ
り紐ａの供給を受けて、該紐ａを左右の紐掛部２の先端
に千鳥状に巻付ける。

そして把手成形接着を終え、コロ１６が板カム１３の四
部に来ると該コロ１６は引バネ１７により下る。

即ち、天秤レバー７の反対側のレバー１０は引バネ１７
の作用により上昇してリンク１２を持上げる。

従って天秤レバー７は第３図の２点鎖線の状態となり、
紐掛部２側は反対に引バネ１７によってコロ１６が板カ
ム１３に接して転がる高さまで下る。

即ち、紐掛部２は把手紐輪を外すと同時に該紐輪の内側
に傾く。

この紐掛部２の動きを第３図に示すと、紐掛部２がドラ
ム表面より突出している状態はＩで示す実線の状態であ
って、コロ１６は板カム１３の凸部に位置しており、紐
掛部２は実線の如く水平になっている。

また板カム１３の凹部で゛は引バネ１７によりコロ１６
がカム面を転がりながら下り、天秤レバー７のレバーピ
ン１０はＩからＩＩに上昇し、紐掛部２はＩ′からＩＩ
’に下り、紐掛部２，２に千鳥状に掛けられていた把手
紐ａはそのままの位置にとどまり、紐掛爪装置のみが前
記ＩＩ’の位置に下ることにより、該紐掛部２に掛けら
れている把手紐輪は無理なく外される。

以上詳細に説明した如く本考案は、紐掛部に於いてその
紐掛部の起伏回動支点に対して反対側に位置するピン部
材は、成形ドラム軸外周に設けた板カムにより紐掛部の
紐掛部がドラム表面より突出して水平状態となる下降位
置から、該紐掛部がドラム表面より没入して把手紐輪を
外すと同時に、該紐輪の内側に傾く上昇位置との間を起
伏回動支点を中心にして上下に揺動する。

従って紐掛部の紐掛部は紐を千鳥状に掛けられる水平位
置から、把手紐輪を外す際には垂直に下降することなく
、ドラム表面より没入すると同時に紐輪の内側に傾くの
で、紐掛部が掛けられた紐を一緒に引込むような虞れは
なく、従って確実に把手紐を外すことができる。

なお、紐掛部の上部に突出片を設ければ、把手紐輪がみ
だりに紐掛部から外れるのが防止できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例を示す紐掛爪装置の１部断面正
面図、第２は第１図のＸ−Ｘ断面図、第３図は第１図に
於ける要部の拡大図、第４図は第３図のＹ矢視図である
。 図の主要部分の説明 １・・・・・・成形ドラム、２・
・・・・・紐掛部（紐掛部と一体の紐掛部）、４・・・
・・・支点ピン（起伏回動支点）、５・・・・・・ドラ
ム軸、７・・・・・・天秤レバー（紐掛部）、１０・・
・・・・レバーピン（ピン部材）、１２・・・・・・リ
ンク、１３・・・・・・板カム、１６・・・・・・コロ
、１７・・・・・・引バネ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 成形ドラム外周面の両端縁部に左右千鳥状態に配置され
   、把手紐輪を形成するよう千鳥状に紐が掛けられる突没
   自在の紐掛部を有する把手片製造機に於いて、該紐掛部
   の起伏回動支点が成形ドラム表面から軸方向に引込んだ
   位置で、かつ該ドラム両端外縁よりも更に外側に設定さ
   れると共に、前記紐掛部に於いてその紐掛部の前記回動
   支点に対して反対側に位置し、前記成形ドラム軸外周に
   設けた板カムにより該回動支点を中心にして上下位置間
   を揺動するピン部材を備え、該ピン部材の下降端位置で
   は前記紐掛部の紐掛部はドラム表面より突出して水平状
   態となり、前記ピン部材の上昇端位置では該紐掛部はド
   ラム表面より没入して把手紐輪を外すと同時に、該紐輪
   の内側に傾くようにしたことを特徴とする紙袋に於ける
   把手片製造機の成形ドラム紐掛爪装置。