JPS5815546Y2 - 屋根用羽根板 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、複数枚をガラリ状に配設して簡易な庇や屋根
として使用するに適した羽根板に関する。

従来から、離京における窓、縁側、出入口、ベランダな
どの上方壁面から、あるいはガレイジなどではその上部
に支柱を用いて合成樹脂製の波板を差出し、ないしは取
付けて日除けならびに雨除けとして用いて来た。

ところが、元来、日除けと雨除けとではその目的が異っ
ているのであるから、その具備すべき必要々件も相違す
る。

上記波板を用いた庇や屋根（以′下、単に屋根で代表せ
しめる）は、所要面積を覆うに十分な大きさの連続した
パネルとして構成されているので、雨除けとしての要件
は充足しうるが、日除として用いた場合、強い日照の下
では、該屋根の裏側に熱気が籠って逃げ場がないという
点で不適格である。

とくに通気性のよくない場所に用いられた場合には、そ
のような熱気を放散してやることが大切である。

本考案はこのような観点に立って為されたものであって
、以下述べるような特定な形状を備えた長尺な長方形板
体である羽根板を特徴とし、該羽根板を複数枚ガラリ状
に配設して使用することによって、通風性を確保すると
共に、雨除けの目的をも充足できるようにしたものであ
る。

以下、本考案の一実施例を示す添付図面につきこれを説
明する。

本考案羽根板は第１図および第２図に示されるようにＡ
ｌのような金属ないしは合成樹脂により、押出型材とし
て長尺材として製せられるものであって、実質的に長方
形である主板１の上辺１ａからは、取付部たる平板部１
Ｃを介して、主板に対し鋭角例えば４５°をなして両切
フィン１ｄが延設され、また、主板１の下辺１ｂからは
、中壁１ｅによって外雨樋２と内面積３とに分かれてい
る雨樋の該中壁が、前記両切フィン１ｄと同じ方向に一
体に延設されていることを特徴とする屋根用羽根板であ
る。

主板１の下辺１ｂからは、１ｄと同じ方向に中壁１ｅが
延設されている。

１ｅを中壁というのは、・図示のようにこの壁を中にし
て外方にｌｅ−Ｉｆ１ｇと上向きのコの字状に折曲して
外雨樋２が構成され、また内側に１６−１ ｈ −１ｉ
と上向きのコの字状に折曲して内面積３が構成されてい
るが為である。

図ではＩｆ−１ｈは同一平面であって、それが中壁１ｅ
と直交し、この平面に対し１ｇも１１も直交するものと
して示されるが、これら雨樋２，３は通常の雨樋のよう
に断面半円であっても差つかえない。

しかし好ましくは、１ｇなるフィンは図示の通りその先
端が下辺１ｂよりも上方において終るようにして、雨返
し効果をもたせることである。

したがって１ｇを雨返しフィンと名付けた。

また主板１の上面には水流阻害用突起１ｊを突設し、雨
水の流下速度を緩和するがよい。

図では該突起は長辺に平行した浅い突条として示される
が必ずしもその形状に拘束されない。

主板１の裏側には、本考案羽根板を後述する枠に取付け
るに必要なタッピングホール４，５が設けられている。

本考案羽根板は、このような形状、構造を有するもので
あるが、それが現実の屋根用に使用せられるには、その
複数枚が枠内に配設せられ所定角度に壁面や支柱に取付
けられて使用せられる。

本考案者は、主板１ａ−１ｂ間巾９５ ｍｍ、同長さ１
８２０ ｍｍ、両切フィン１ｄ高さ１５ｍｍ、中壁１ｅ
高さ２０ｍｍ、１ｆ巾１５ｍｍ、雨返フイ７１ｇ高さ２
５ｍｍ、１ｈ巾１０ｍｍ、１１高さｌＱｍｍで゛ある第
１〜２図で説明した羽根板を出窓の庇として使用した場
合につき説明する。

即ち、第３図に示したように、本考案羽根板ｌＯ枚は、
前枠６、両側枠７，７′、壁枠８より成る枠内に平行に
配設され、かつ第１図、第４図から判るように両横枠か
らタッピングビス１０．１１を羽根板のタッピングホー
ル４，５に螺合させることによって固装せられ、また、
羽根板の上面はその平板部１Ｃの部分において、上から
前枠６−壁枠８間を差し渡される押え板１２にビス１３
によって固定され、羽根板の下側は、同様に前枠−壁枠
間に差し渡される受桟１４に、外雨樋２の内側から、ビ
ス１５で固定される。

図中１６は枠組用のビスを示す。このように組上げられ
た庇Ａは、壁枠８にボルト１８によって固定せられる取
付下地材１７を介して離京壁Ｐに固着される。

庇Ａは壁Ｐに対して通常１０°程度前下りに取付けられ
ることが適当とされるから、これが壁枠の脚８ａ、取付
下地材１７もそれに対応した形状で示される。

なお、補強のため、第３図では、出窓の竪桟を延長した
支柱１９が、両横枠７，７′に固着される場合が図示さ
れる。

本例の場合、羽根主板１が水平線となす角度αは４５°
、また両切フィンの先端にと、雨返フィンの先端ｌとを
結ぶ線が鉛直線と威す角度βは２５°とした。

それは建築上適当とされる数値であり、本考案者らの実
施成績もこれを肯定していた。

なお、横枠７には、第４図に示したよう雨樋２，３から
流入して来る雨水を受けて流下させる為の樋２１を設け
、その最下点において、第１図、第３図に示される排水
連環２０を伝って、雨水が図示しない排水路に排出させ
るようにするがよい。

また、押え板の上面および受桟上面の凹みＳは両溝であ
る。

横枠７を主柱１９に取付けるには取付はカバー２２を介
してボルト２３で固着させる場合を例示したが、横枠に
おけるこのボルト孔２４を長孔とすればその取付位置に
よって庇Ａの傾斜角度を変更することかで゛きることは
自明で゛ある。

支柱１９は第３図に示したような垂直な場合に限らず第
５図に示したように斜方向にデザインすることもできる
。

【図面の簡単な説明】

第１図は第３図Ａ−Ａ拡大断面図、第２図は本考案羽根
板の横枠への取付部分斜視図、第３図は本考案羽根板の
使用態様斜視図、第４図は第３図Ｂ−Ｂ拡大断面図、第
５図は本考案羽根板を玄関ポーチの屋根として用いた使
用態様側面図である。 １は羽根主板、１ｄは両切フィン、１ｇは雨返フィン、
２は外雨樋、３は内雨樋、６は前枠、７，７′は横枠、
８は壁枠、１２は押え板、１４は受桟、１７は取付下地
材、１９は支柱、２０は排水導管、２１は横枠雨樋。

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）金属もしくは合成樹脂製の実質的に長方形である
   主板１の上辺１ａからは、取付部たる平板部１Ｃを介し
   て、主板に対し鋭角をなした両切フィン１ｄが延設され
   、また、主板１の下辺１ｂからは、中壁１ｅによって外
   雨樋２と内面積３とに分かたれている雨樋の該中壁が、
   前記両切フィン１ｄと同じ方向に一体に延設されている
   ことを特徴とする屋根用羽根板。
2. （２）主板外表面には水流阻害突起１ｊが設けられた実
   用新案登録請求の範囲ｌ記載の屋根用羽根板。
3. （３）主板と両切フィンとの威す角度は約４５°である
   実用新案登録請求の範囲（１）記載の屋根用羽根板。