JPS5815526Y2 - 柱固定装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はアンカー金物を介して柱を基礎に固定する柱固
定装置の改良に関するものであって、さらに詳しくは、
筒状の柱１の下端の対向部位に係止孔２を貫設し、柱受
はプレート３上面にこの柱１に嵌合する凸部４を設けた
アンカー金物５の凸部４上面から上下方向にねし孔６を
貫設するとともに凸部４側面から水平方向にねじ孔６と
直接交差しないテーパー７Ｌ７を貫設し、アンカー金物
５を基礎８に固定されたアンカーボルト９に螺合し、凸
部４を柱１に水平面内で回転自在に嵌合するとともに柱
１の巾と同一長さのピン１０を係止７Ｌ２およびテーパ
一孔７に嵌合して成る柱固定装置に係るものである。

従来の柱固定装置にあっては、第１図に示すように対向
部位にねじ孔１１を貫設した両縦片１２を有するＵ字状
のアンカー金物１３をアンカーボルト９に通しアンカー
ナツト１４を締め付けることによって基礎８に固定した
のち、角形筒状の柱１をアンカー金物１３に嵌合すると
ともにねじ孔１１と柱１下端の対向部位に設けられた係
止孔１５とにボルト１６を螺合して柱１をアンカー金物
１３を介して基礎８に固定していた。

しかしかかる柱固定装置にあっては、柱１の高さ調節を
する場合、一旦柱１をアンカー金物１３から外し、アン
カー金物１３と基礎１との間にスペーサを介在させて再
び柱１を取付けるために高さ調節が面倒なものとなり、
柱１に梁が取付けられている場合には更に面倒になって
いた。

また柱１をアンカー金物１３に嵌合したまま柱１の高さ
調節をすることは、アンカー金物１３がアンカーボルト
９で締め付けられているため不可能であった。

さらに柱１の固定作業においてボルトの数が多いので作
業時間が長くなっていた。

さらにまた内装作業において柱１に化粧板を取着する場
合にはボルト１６の頭部が邪魔になって内装作業を面倒
なものにしていた。

本考案は上記の点に鑑みて為されたものであって、その
目的とするところは柱をアンカー金物に嵌合したあとで
も柱を基礎に立設した状態で柱の高さ調節ができ、また
ボルトを使用しなくとも柱をアンカー金物に固定できて
柱からボルトの頭部が突出することのない柱固定装置を
提供することにある。

以下、本考案を実施例により詳述する。

第２図は本考案の実施例の分解斜視図、第３図ａ、ｌ）
はそれぞれ本考案の実施例の平面図および側面図である
。

図中５はアンカー金物であって、方形状の柱受はプレー
ト３の上面にこの上面内に収まるようにして柱１に嵌合
する円柱状の凸部４を固着して形成されており、凸部４
上面の中央部から上下方向にはねじ孔６が貫設されると
ともに凸部４側面から水平方向にはねじ孔６と直接交差
することなく側方に偏倚させてテーパ一孔７を貫設して
いる。

１は四角筒状の柱であって、この柱１の下端の対向部位
に係止孔２が貫設され、底面は柱受はプレート３の上面
と同一乃至この上面よりも小さくなっており、且つ柱１
をアンカー金物５の凸部４に嵌合した状態は第３図ａに
示すように柱１の内周面が凸部４周面に互いに等間隔で
位置する４個所で線接触するような形状となっていてが
たが生じないようになっている。

そして柱１を基礎８に立設固定する場合には、基礎８上
面に突出しているアンカーボルト９に凸部４が上方にな
るようにしてねし孔６によってアンカー金物５を螺進退
自在に螺合したのち、柱１を凸部４に水平面内で回転自
在に嵌合するとともに柱１を柱受はプレート３で受は止
めるのである。

したがって柱１の高さ調節をする場合には、アンカー金
物５をアンカーボルト９を中心として水平面内で回転さ
せて螺進退させることによって、上下に移動できるので
あり、このことによって、柱１もまた上下に移動して高
さ調節がなされるのである。

１０は中央でテーパ一孔７に嵌合するとともに両端で係
止孔２に嵌合するピンで゛あって、柱１の巾と同一長さ
となっており、第３図ａに示すように柱１の高さ調節を
したのちにテーパ一孔７と係止孔２とを一直線上に位置
させてピン１０を挿嵌することによって柱１が凸部４か
ら抜けることなく、柱１はアンカー金物５を介して基礎
８に固定されるのである。

本考案は上記のように基礎に固定されているアンカーボ
ルトにアンカー金物を螺合するとともに柱の下端を受け
るアンカー金物の凸部を柱に対して水平面内に回転自在
に嵌合したので、アンカー金物を水平面内で回転させて
上下動させることによって柱を基礎に立設した状態で柱
の高さ調節ができて柱固定作業がスムーズに進み、また
柱下端に係止孔を貫設するとともにアンカー金物の凸部
にテーパ一孔を貫設し、これらの孔に柱の巾と同一長さ
のピンを嵌合するようにしたので、ボルトを使用しなく
とも柱をアンカー金物に固定できて柱からボルトの頭部
が突出することがなく、柱固定の作業時間が短縮される
とともに柱に化粧板を取着することが容易となって内装
作業も容易となるという効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例の分解斜視図、第２図は本考案の実施例
の分解斜視図、第３図ａ、ｌ）はそれぞれ本考案の平面
図および側面図であって、１は柱、２は係止孔、３は柱
受はプレート、４は凸部、５はアンカー金物、６はねじ
孔、７はテーパ一孔、８は基礎、９はアンカーボルト、
１０はピンである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 筒状の柱の下端の対向部位に係止孔を貫設し、柱受はプ
   レート上面にこの柱に嵌合する凸部を設けたアンカー金
   物の凸部上面から上下方向にねし孔を貫通するとともに
   凸部側面から水平方向にねし孔と直接交差しないテーパ
   一孔を貫設し、アンカー金物を基礎に固定されたアンカ
   ーボルトに螺合し、凸部を柱に水平面内で回転自在に嵌
   合するとともに柱の巾と同一長さのピンを係止孔および
   テーパ一孔に嵌合して成る柱固定装置。