JPH1199598A - ポリオレフィン系樹脂フイルムを基材とする積層化粧シートおよびその製造方法 - Google Patents
ポリオレフィン系樹脂フイルムを基材とする積層化粧シートおよびその製造方法Info
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- JPH1199598A JPH1199598A JP9279353A JP27935397A JPH1199598A JP H1199598 A JPH1199598 A JP H1199598A JP 9279353 A JP9279353 A JP 9279353A JP 27935397 A JP27935397 A JP 27935397A JP H1199598 A JPH1199598 A JP H1199598A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ポリオレフィン系樹脂フイルムを基材とし、
透明アクリル樹脂等のオーバーレイヤーとを熱ラミネー
トで積層できる化粧シートおよびその製造方法を提供す
る。 【解決の手段】 ポリオレフィン系樹脂フイルムの片面
に、２液硬化型ウレタン樹脂プライマー層と、該プライ
マー層上に熱可塑性ウレタン樹脂と熱可塑性アクリル樹
脂から選ばれた少なくとも１種を主バインダーとするイ
ンキで印刷模様層やベタ印刷層を形成した基材を作成す
ることにより、ポリオレフィン系樹脂フイルムとインキ
との接着性を向上させ、前記基材と、透明アクリル樹脂
からなるオーバーレイヤーとが、前記基材の印刷模様層
側を接合面とすることにより、熱ラミネートによる接合
が可能な構成とされている。
透明アクリル樹脂等のオーバーレイヤーとを熱ラミネー
トで積層できる化粧シートおよびその製造方法を提供す
る。 【解決の手段】 ポリオレフィン系樹脂フイルムの片面
に、２液硬化型ウレタン樹脂プライマー層と、該プライ
マー層上に熱可塑性ウレタン樹脂と熱可塑性アクリル樹
脂から選ばれた少なくとも１種を主バインダーとするイ
ンキで印刷模様層やベタ印刷層を形成した基材を作成す
ることにより、ポリオレフィン系樹脂フイルムとインキ
との接着性を向上させ、前記基材と、透明アクリル樹脂
からなるオーバーレイヤーとが、前記基材の印刷模様層
側を接合面とすることにより、熱ラミネートによる接合
が可能な構成とされている。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、家具や什器、扉、
棚板、壁板、電気製品のキャビネット等の表面材あるい
は木口材として使用されるポリオレフィン系樹脂フイル
ムを基材とする積層化粧シートに関するものである。
棚板、壁板、電気製品のキャビネット等の表面材あるい
は木口材として使用されるポリオレフィン系樹脂フイル
ムを基材とする積層化粧シートに関するものである。
【０００２】
【従来の技術】家具や什器、扉、棚板等の表面材あるい
は木口材として使用される化粧シートとしては、一般に
塩化ビニル樹脂系化粧シートやジアリルフタレート樹脂
系化粧シートが一般に用いられている。塩化ビニル樹脂
系化粧シートは、着色性、熱ラミネート加工性、エンボ
ス加工性、印刷適性などの自由度が高く意匠性のある化
粧シートとして最も使用されている。
は木口材として使用される化粧シートとしては、一般に
塩化ビニル樹脂系化粧シートやジアリルフタレート樹脂
系化粧シートが一般に用いられている。塩化ビニル樹脂
系化粧シートは、着色性、熱ラミネート加工性、エンボ
ス加工性、印刷適性などの自由度が高く意匠性のある化
粧シートとして最も使用されている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た塩化ビニル樹脂系化粧シートは、燃焼時に塩化水素ガ
スを発生することから、廃棄における焼却処理が一般の
焼却場で行えず、この化粧シートの代替品が望まれてい
た。
た塩化ビニル樹脂系化粧シートは、燃焼時に塩化水素ガ
スを発生することから、廃棄における焼却処理が一般の
焼却場で行えず、この化粧シートの代替品が望まれてい
た。
【０００４】塩化ビニル樹脂に代えてポリオレフィン系
樹脂を用いた化粧シートが開発されているが、特にラミ
ネート加工としては、２液硬化型接着剤によるドライラ
ミネート加工が行われているが、その生産性が悪く、改
善が望まれていた。
樹脂を用いた化粧シートが開発されているが、特にラミ
ネート加工としては、２液硬化型接着剤によるドライラ
ミネート加工が行われているが、その生産性が悪く、改
善が望まれていた。
【０００５】そこで本発明は、上記の問題点を解消する
ため、塩化ビニル樹脂系化粧シートの生産に一般的に用
いられている熱ラミネートで製造することのできるポリ
オレフィン系樹脂フイルムを基材とする積層化粧シート
およびその製造方法を提供することを目的としている。
ため、塩化ビニル樹脂系化粧シートの生産に一般的に用
いられている熱ラミネートで製造することのできるポリ
オレフィン系樹脂フイルムを基材とする積層化粧シート
およびその製造方法を提供することを目的としている。
【０００６】
【課題を解決するための手段】次に、上記の課題を解決
するための手段を、実施の形態に対応する図面を参照し
て説明する。この発明のポリオレフィン系樹脂化粧シー
ト１は、ポリオレフィン系樹脂フイルム２の片面に、２
液硬化型ウレタン樹脂プライマー層３と、該プライマー
層３上に熱可塑性ウレタン樹脂と熱可塑性アクリル樹脂
から選ばれた少なくとも１種を主バインダーとする着色
インキで印刷模様層４を形成した基材５と、透明熱可塑
性アクリル樹脂からなるオーバーレイヤー６とが、前記
基材５の印刷模様層４側を接合面として接合されている
ことを特徴としている。
するための手段を、実施の形態に対応する図面を参照し
て説明する。この発明のポリオレフィン系樹脂化粧シー
ト１は、ポリオレフィン系樹脂フイルム２の片面に、２
液硬化型ウレタン樹脂プライマー層３と、該プライマー
層３上に熱可塑性ウレタン樹脂と熱可塑性アクリル樹脂
から選ばれた少なくとも１種を主バインダーとする着色
インキで印刷模様層４を形成した基材５と、透明熱可塑
性アクリル樹脂からなるオーバーレイヤー６とが、前記
基材５の印刷模様層４側を接合面として接合されている
ことを特徴としている。
【０００７】また、この発明のポリオレフィン系樹脂化
粧シート１１は、ポリオレフィン系樹脂フイルム１２の
片面に、２液硬化型ウレタン樹脂プライマー層１３と、
該プライマー層１３上に熱可塑性ウレタン樹脂と熱可塑
性アクリル樹脂から選ばれた少なくとも１種を主バイン
ダーとする着色インキで印刷模様層１４を形成した基材
１５と、透明エチレン−ビニルアルコール共重合樹脂フ
イルムあるいは透明ポリエステル系樹脂フイルム１７の
片面に、感熱接着性樹脂層１８が設けられたオーバーレ
イヤー１６とが、前記基材１５の印刷模様層１４と前記
オーバーレイヤー１６の感熱接着性樹脂層１８とで接合
されていることを特徴としている。
粧シート１１は、ポリオレフィン系樹脂フイルム１２の
片面に、２液硬化型ウレタン樹脂プライマー層１３と、
該プライマー層１３上に熱可塑性ウレタン樹脂と熱可塑
性アクリル樹脂から選ばれた少なくとも１種を主バイン
ダーとする着色インキで印刷模様層１４を形成した基材
１５と、透明エチレン−ビニルアルコール共重合樹脂フ
イルムあるいは透明ポリエステル系樹脂フイルム１７の
片面に、感熱接着性樹脂層１８が設けられたオーバーレ
イヤー１６とが、前記基材１５の印刷模様層１４と前記
オーバーレイヤー１６の感熱接着性樹脂層１８とで接合
されていることを特徴としている。
【０００９】この発明のポリオレフィン系樹脂化粧シー
ト１の製造方法としては、ポリオレフィン系樹脂フイル
ム２の片面をコロナ放電処理した後、その処理面に２液
硬化型ウレタン樹脂プライマー層３を形成し、該プライ
マー層３上に熱可塑性ウレタン樹脂と熱可塑性アクリル
樹脂から選ばれた少なくとも１種を主バインダーとする
着色インキで印刷模様層４を形成した基材５を製造する
工程と、前記基材５と、透明熱可塑性アクリル樹脂フイ
ルムからなるオーバーレイヤー６とを、前記基材５の印
刷模様層４側を接合面として熱ラミネート加工する工程
と、からなることを特徴としている。
ト１の製造方法としては、ポリオレフィン系樹脂フイル
ム２の片面をコロナ放電処理した後、その処理面に２液
硬化型ウレタン樹脂プライマー層３を形成し、該プライ
マー層３上に熱可塑性ウレタン樹脂と熱可塑性アクリル
樹脂から選ばれた少なくとも１種を主バインダーとする
着色インキで印刷模様層４を形成した基材５を製造する
工程と、前記基材５と、透明熱可塑性アクリル樹脂フイ
ルムからなるオーバーレイヤー６とを、前記基材５の印
刷模様層４側を接合面として熱ラミネート加工する工程
と、からなることを特徴としている。
【００１０】また、この発明のポリオレフィン系樹脂化
粧シート１１の製造方法としては、ポリオレフィン系樹
脂フイルム１２の片面をコロナ放電処理した後、その処
理面に２液硬化型ウレタン樹脂プライマー層１３を形成
し、該プライマー層１３上に熱可塑性ウレタン樹脂と熱
可塑性アクリル樹脂から選ばれた少なくとも１種を主バ
インダーとする着色インキで印刷模様層１４を形成した
基材１５を製造する工程と、前記基材１５の印刷模様層
１４側と、透明エチレン−ビニルアルコール共重合樹脂
フイルムあるいは透明ポリエステル系樹脂フイルム１７
の片面に、感熱接着樹脂層１８が設けられたオーバーレ
イヤー１６の前記感熱接着樹脂層１８を熱ラミネート加
工する工程と、からなることを特徴としている。
粧シート１１の製造方法としては、ポリオレフィン系樹
脂フイルム１２の片面をコロナ放電処理した後、その処
理面に２液硬化型ウレタン樹脂プライマー層１３を形成
し、該プライマー層１３上に熱可塑性ウレタン樹脂と熱
可塑性アクリル樹脂から選ばれた少なくとも１種を主バ
インダーとする着色インキで印刷模様層１４を形成した
基材１５を製造する工程と、前記基材１５の印刷模様層
１４側と、透明エチレン−ビニルアルコール共重合樹脂
フイルムあるいは透明ポリエステル系樹脂フイルム１７
の片面に、感熱接着樹脂層１８が設けられたオーバーレ
イヤー１６の前記感熱接着樹脂層１８を熱ラミネート加
工する工程と、からなることを特徴としている。
【００１１】本発明において、ポリオレフィン系樹脂化
粧シートに用いられる基材のポリオレフィン系樹脂フイ
ルムとしては、ポリプロピレン系樹脂やポリエチレン系
樹脂を主成分として使用することができ、具体的には、
エチレン−プロピレンランダム共重合樹脂、エチレン−
プロピレンブロック共重合樹脂、プロピレン−αオレフ
ィン共重合樹脂、シンジオタクチックポリプロピレン樹
脂などのポリプロピレン系樹脂が好ましく、これらを単
独或いは２種以上配合した樹脂成分に、滑剤、安定剤、
紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系光安定剤、充填剤、
着色剤などの添加剤を配合してカレンダー成形や押出成
形によりフイルム化した着色あるいは透明のものが使用
することができる。これらのポリオレフィン系樹脂フイ
ルムの厚さは、５０〜３００μｍ、好ましくは８０〜２
００μｍのフイルムに成形される。
粧シートに用いられる基材のポリオレフィン系樹脂フイ
ルムとしては、ポリプロピレン系樹脂やポリエチレン系
樹脂を主成分として使用することができ、具体的には、
エチレン−プロピレンランダム共重合樹脂、エチレン−
プロピレンブロック共重合樹脂、プロピレン−αオレフ
ィン共重合樹脂、シンジオタクチックポリプロピレン樹
脂などのポリプロピレン系樹脂が好ましく、これらを単
独或いは２種以上配合した樹脂成分に、滑剤、安定剤、
紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系光安定剤、充填剤、
着色剤などの添加剤を配合してカレンダー成形や押出成
形によりフイルム化した着色あるいは透明のものが使用
することができる。これらのポリオレフィン系樹脂フイ
ルムの厚さは、５０〜３００μｍ、好ましくは８０〜２
００μｍのフイルムに成形される。
【００１２】２液硬化型ウレタン樹脂プライマー層とし
ては、ポリオールからなる主剤とポリイソシアネートか
らなる硬化剤を混合し、塗布・乾燥することにより設け
ることができる。このプライマー層上に印刷模様層を形
成し基材を製造した後、３０〜７０℃で１時間以上、好
ましくは数時間〜数日間の加熱処理により硬化を促進す
ることにより、ポリオレフィン系樹脂フイルムおよび印
刷模様層に対するプライマーの接着性を向上させること
ができる。
ては、ポリオールからなる主剤とポリイソシアネートか
らなる硬化剤を混合し、塗布・乾燥することにより設け
ることができる。このプライマー層上に印刷模様層を形
成し基材を製造した後、３０〜７０℃で１時間以上、好
ましくは数時間〜数日間の加熱処理により硬化を促進す
ることにより、ポリオレフィン系樹脂フイルムおよび印
刷模様層に対するプライマーの接着性を向上させること
ができる。
【００１３】熱可塑性ウレタン樹脂と熱可塑性アクリル
樹脂から選ばれた少なくとも１種を主バインダーとする
着色インキは、これらのバインダーに着色顔料、溶剤を
配合したものであり、熱ラミネート工程によって感熱接
着樹脂と同様の作用をなし、ラミネートの生産性を向上
することができる。
樹脂から選ばれた少なくとも１種を主バインダーとする
着色インキは、これらのバインダーに着色顔料、溶剤を
配合したものであり、熱ラミネート工程によって感熱接
着樹脂と同様の作用をなし、ラミネートの生産性を向上
することができる。
【００１４】以下、各実施の形態毎に具体的に説明す
る。 実施の形態１ 図１は、本発明によるポリオレフィン系樹脂フイルムを
基材とする積層化粧シート１の実施の形態１を示す断面
図である。
る。 実施の形態１ 図１は、本発明によるポリオレフィン系樹脂フイルムを
基材とする積層化粧シート１の実施の形態１を示す断面
図である。
【００１５】この実施の形態１は、厚さ１００μｍの茶
色に着色したポリオレフィン系樹脂フイルム２の片面を
コロナ放電処理し、その処理面に、ポリオール１００重
量部に対し、硬化剤であるポリイソシアネート５重量部
配合した溶液からなる２液硬化型ウレタン樹脂プライマ
ーをコーティングしてプライマー層３を形成し、さらに
熱可塑性ウレタン樹脂をバインダーとする着色インキで
木目模様を印刷し、印刷模様層４を形成し基材５を製造
した。これを５０℃の恒温室にて２日間熱処理すること
により、２液硬化型ウレタン樹脂プライマー層３の硬化
を促進し、ポリオレフィン系樹脂フイルム２と印刷模様
層４の両方に対し接着性を向上させ基材５を完成した。
色に着色したポリオレフィン系樹脂フイルム２の片面を
コロナ放電処理し、その処理面に、ポリオール１００重
量部に対し、硬化剤であるポリイソシアネート５重量部
配合した溶液からなる２液硬化型ウレタン樹脂プライマ
ーをコーティングしてプライマー層３を形成し、さらに
熱可塑性ウレタン樹脂をバインダーとする着色インキで
木目模様を印刷し、印刷模様層４を形成し基材５を製造
した。これを５０℃の恒温室にて２日間熱処理すること
により、２液硬化型ウレタン樹脂プライマー層３の硬化
を促進し、ポリオレフィン系樹脂フイルム２と印刷模様
層４の両方に対し接着性を向上させ基材５を完成した。
【００１６】次に、熱ラミネート装置によって、前記基
材５と、厚さ５０μｍの透明熱可塑性アクリル系樹脂フ
イルムからなるオーバーレイヤー６とを、基材５の印刷
模様層４側を接合面としてと、熱ラミネートすると共に
ダブリングエンボスを施して、オーバーレイヤーの表面
側に木目の導管のエンボス模様９を施しポリオレフィン
系樹脂フイルムを基材とする積層化粧シート１を製造し
た。
材５と、厚さ５０μｍの透明熱可塑性アクリル系樹脂フ
イルムからなるオーバーレイヤー６とを、基材５の印刷
模様層４側を接合面としてと、熱ラミネートすると共に
ダブリングエンボスを施して、オーバーレイヤーの表面
側に木目の導管のエンボス模様９を施しポリオレフィン
系樹脂フイルムを基材とする積層化粧シート１を製造し
た。
【００１７】着色印刷模様層３は、木目模様の他に、抽
象柄、レザー柄、大理石模様等の所望の模様印刷が施さ
れる。エンボス模様１０は、木目の導管や砂目、布目、
石目など所望の凹凸模様のエンボスロールを用いダブリ
ングエンボスにより付与することが好ましい。
象柄、レザー柄、大理石模様等の所望の模様印刷が施さ
れる。エンボス模様１０は、木目の導管や砂目、布目、
石目など所望の凹凸模様のエンボスロールを用いダブリ
ングエンボスにより付与することが好ましい。
【００１８】また、ポリオレフィン系樹脂フイルムを基
材とする積層化粧シート１の裏面側を裏面処理を施すこ
とが好ましい。この裏面処理は、ポリオレフィン系樹脂
化粧シート１を木質基材に接着させるのを容易にし、例
えばホットメルト接着剤や感圧接着剤などの接着剤に対
しての接着性を高めるものであり、裏面側を予めコロナ
放電処理し、その処理面に２液硬化型ウレタン樹脂プラ
イマーをコーティングして第１プライマー層を形成し、
さらにＥＶＡ樹脂や熱可塑性ウレタン樹脂からなる樹脂
バインダーと微粒子状シリカと溶剤を配合した第２プラ
イマー層を形成する。この第２プライマーの固形分は、
７〜２０重量％に調整されている。
材とする積層化粧シート１の裏面側を裏面処理を施すこ
とが好ましい。この裏面処理は、ポリオレフィン系樹脂
化粧シート１を木質基材に接着させるのを容易にし、例
えばホットメルト接着剤や感圧接着剤などの接着剤に対
しての接着性を高めるものであり、裏面側を予めコロナ
放電処理し、その処理面に２液硬化型ウレタン樹脂プラ
イマーをコーティングして第１プライマー層を形成し、
さらにＥＶＡ樹脂や熱可塑性ウレタン樹脂からなる樹脂
バインダーと微粒子状シリカと溶剤を配合した第２プラ
イマー層を形成する。この第２プライマーの固形分は、
７〜２０重量％に調整されている。
【００１９】さらに、必要に応じて、ポリオレフィン系
樹脂化粧シート１の表面側に、耐擦傷性塗料を施しても
よい。この耐擦傷性塗料は、２液硬化型が好ましく、具
体的には、エポキシ系、ウレタン系などを挙げることが
できる。また、ワイピングにより第２の印刷模様を表面
に施すことも可能である。このワイピングのインキとし
ては、２液硬化型の艶消しインキを用いることにより、
艶の差を利用して化粧シートに立体感を付与することも
できる。
樹脂化粧シート１の表面側に、耐擦傷性塗料を施しても
よい。この耐擦傷性塗料は、２液硬化型が好ましく、具
体的には、エポキシ系、ウレタン系などを挙げることが
できる。また、ワイピングにより第２の印刷模様を表面
に施すことも可能である。このワイピングのインキとし
ては、２液硬化型の艶消しインキを用いることにより、
艶の差を利用して化粧シートに立体感を付与することも
できる。
【００２０】実施の形態２ 図２は、本発明によるポリオレフィン系樹脂化粧シート
１１の実施の形態２を示す断面図である。この実施の形
態２では、厚さ１００μｍの白色のポリオレフィン系樹
脂フイルム１２の片面をコロナ放電処理し、その処理面
に２液硬化型ウレタン樹脂プライマーをコーティングし
てプライマー層１３を形成し、さらに熱可塑性ウレタン
樹脂をバインダーとする着色インキで大理石柄をグラビ
ア多色印刷することにより、印刷模様層１４を形成した
基材１５を製造した。これを５０℃の恒温室にて２日間
熱処理し、接着性を向上させた。一方、透明エチレン−
ビニルアルコール共重合樹脂フイルム１７の片面に感熱
接着樹脂層１８が設けられたオーバーレイヤー１６を用
意し、上記基材１５の印刷模様層１４とオーバーレイヤ
ー１６の感熱接着樹脂層１８を、熱ラミネート装置で熱
圧着によりラミネートすると共にダブリングエンボスを
施して、オーバーレイヤー１６の表面側に絹目のエンボ
ス模様１９を形成させ、ポリオレフィン系樹脂化粧シー
ト１１を製造した。
１１の実施の形態２を示す断面図である。この実施の形
態２では、厚さ１００μｍの白色のポリオレフィン系樹
脂フイルム１２の片面をコロナ放電処理し、その処理面
に２液硬化型ウレタン樹脂プライマーをコーティングし
てプライマー層１３を形成し、さらに熱可塑性ウレタン
樹脂をバインダーとする着色インキで大理石柄をグラビ
ア多色印刷することにより、印刷模様層１４を形成した
基材１５を製造した。これを５０℃の恒温室にて２日間
熱処理し、接着性を向上させた。一方、透明エチレン−
ビニルアルコール共重合樹脂フイルム１７の片面に感熱
接着樹脂層１８が設けられたオーバーレイヤー１６を用
意し、上記基材１５の印刷模様層１４とオーバーレイヤ
ー１６の感熱接着樹脂層１８を、熱ラミネート装置で熱
圧着によりラミネートすると共にダブリングエンボスを
施して、オーバーレイヤー１６の表面側に絹目のエンボ
ス模様１９を形成させ、ポリオレフィン系樹脂化粧シー
ト１１を製造した。
【００２１】上記のオーバーレイヤー１６のフイルムと
してポリエステル系樹脂フイルムも使用することができ
る。このポリエステル系樹脂フイルムとしては、ポリエ
チレンテレフタレート樹脂フイルムの他、ジオール成分
として１，４−シクロヘキサンジメタノールを２５〜３
５モル％の共重合された非晶質ポリエチレンテレフタレ
ート樹脂系フイルムなど各種のポリエステル系樹脂フイ
ルムを用いることができる。これらのフイルムは、必要
に応じて、オーバーレイヤー１６の表面側に、耐擦傷性
塗料を施すこともできる。
してポリエステル系樹脂フイルムも使用することができ
る。このポリエステル系樹脂フイルムとしては、ポリエ
チレンテレフタレート樹脂フイルムの他、ジオール成分
として１，４−シクロヘキサンジメタノールを２５〜３
５モル％の共重合された非晶質ポリエチレンテレフタレ
ート樹脂系フイルムなど各種のポリエステル系樹脂フイ
ルムを用いることができる。これらのフイルムは、必要
に応じて、オーバーレイヤー１６の表面側に、耐擦傷性
塗料を施すこともできる。
【００２２】また、オーバーレイヤー１６の感熱接着樹
脂層１８としては、ポリエステル樹脂系、アクリル系樹
脂、ウレタン系樹脂、アクリル変成ＥＶＡ系樹脂、アイ
オノマー樹脂、変成オレフィン系樹脂、ポリアミド系樹
脂などが用いられる。
脂層１８としては、ポリエステル樹脂系、アクリル系樹
脂、ウレタン系樹脂、アクリル変成ＥＶＡ系樹脂、アイ
オノマー樹脂、変成オレフィン系樹脂、ポリアミド系樹
脂などが用いられる。
【００２３】上記の各実施の形態では基材５，１５のポ
リオレフィン系樹脂フイルム２，１２を着色フイルムを
使用したが、透明フイルムを用いることができる。透明
フイルムを使用する場合、両面にプライマー処理を施
し、両面に印刷することもできる。
リオレフィン系樹脂フイルム２，１２を着色フイルムを
使用したが、透明フイルムを用いることができる。透明
フイルムを使用する場合、両面にプライマー処理を施
し、両面に印刷することもできる。
【００２４】
【発明の効果】以上、説明したように本発明のポリオレ
フィン系樹脂フイルムを基材とする積層化粧シートは、
オーバーレイヤーと熱ラミネート加工によって積層でき
るので、従来のドライラミネート接着剤より生産性を向
上することができる。また、基材、印刷インキ、プライ
マーおよびオーバーレイヤーは、塩素を含有しないもの
を使用しているので、廃棄による焼却処理が容易という
効果もある。さらに、２液硬化型ウレタン樹脂プライマ
ーを使用することにより、従来の塩化ビニル樹脂系化粧
シートと同様の印刷インキを使用できるので、良好な意
匠性を付与することができるという効果がある。
フィン系樹脂フイルムを基材とする積層化粧シートは、
オーバーレイヤーと熱ラミネート加工によって積層でき
るので、従来のドライラミネート接着剤より生産性を向
上することができる。また、基材、印刷インキ、プライ
マーおよびオーバーレイヤーは、塩素を含有しないもの
を使用しているので、廃棄による焼却処理が容易という
効果もある。さらに、２液硬化型ウレタン樹脂プライマ
ーを使用することにより、従来の塩化ビニル樹脂系化粧
シートと同様の印刷インキを使用できるので、良好な意
匠性を付与することができるという効果がある。
【図１】本発明によるポリオレフィン系樹脂フイルムを
基材とする積層化粧シートの実施の形態１を示す断面図
基材とする積層化粧シートの実施の形態１を示す断面図
【図２】本発明によるポリオレフィン系樹脂フイルムを
基材とする積層化粧シートの実施の形態２を示す断面図
基材とする積層化粧シートの実施の形態２を示す断面図
１，１１・・・本発明のポリオレフィン系樹脂化粧シー
ト ２，１２・・・ポリオレフィン系樹脂フイルム ３，１３・・・プライマー層 ４，１４・・・印刷模様層 ５，１５・・・基材 ６，１６・・・オーバーレイヤー ９，１９・・・エンボス模様
ト ２，１２・・・ポリオレフィン系樹脂フイルム ３，１３・・・プライマー層 ４，１４・・・印刷模様層 ５，１５・・・基材 ６，１６・・・オーバーレイヤー ９，１９・・・エンボス模様
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 ＦＩ Ｃ０８Ｊ 7/00 ３０１ Ｃ０８Ｊ 7/00 ３０１ 7/04 ＣＥＳ 7/04 ＣＥＳＨ // Ｂ３２Ｂ 33/00 Ｂ３２Ｂ 33/00
Claims (6)
- 【請求項１】 ポリオレフィン系樹脂フイルムの片面
に、２液硬化型ウレタン樹脂プライマー層と、該プライ
マー層上に熱可塑性ウレタン樹脂と熱可塑性アクリル樹
脂から選ばれた少なくとも１種を主バインダーとする着
色インキで印刷模様層を形成した基材と、透明アクリル
系樹脂フイルムからなるオーバーレイヤーとが、前記基
材の印刷模様層側を接合面として接合されていることを
特徴とするポリオレフィン系樹脂フイルムを基材とする
積層化粧シート。 - 【請求項２】 ポリオレフィン系樹脂フイルムの片面
に、２液硬化型ウレタン樹脂プライマー層と、該プライ
マー層上に熱可塑性ウレタン樹脂と熱可塑性アクリル樹
脂から選ばれた少なくとも１種を主バインダーとする着
色インキで印刷模様層を形成した基材と、透明エチレン
−ビニルアルコール共重合樹脂フイルムあるいは透明ポ
リエステル系樹脂フイルムの片面に感熱接着樹脂層を設
けたオーバーレイヤーとが、前記基材の印刷模様層と前
記オーバーレイヤーの感熱接着樹脂層とで接合されてい
ることを特徴とするポリオレフィン系樹脂フイルムを基
材とする積層化粧シート。 - 【請求項３】 基材のポリオレフィン系樹脂フイルム
は、予めコロナ放電処理した面に、２液硬化型ウレタン
樹脂プライマー層が形成されていることを特徴とする請
求項１または請求項２記載のポリオレフィン系樹脂フイ
ルムを基材とする積層化粧シート。 - 【請求項４】 ポリオレフィン系樹脂フイルムの片面を
コロナ放電処理した後、その処理面に２液硬化型ウレタ
ン樹脂プライマー層を形成し、該プライマー層上に熱可
塑性ウレタン樹脂と熱可塑性アクリル樹脂から選ばれた
少なくとも１種を主バインダーとする着色インキで印刷
模様層を形成した基材を製造する工程と、 前記基材と、透明熱可塑性アクリル系樹脂フイルムから
なるオーバーレイヤーとを、前記基材の印刷模様層側を
接合面として熱ラミネートする工程と、 からなることを特徴とするポリオレフィン系樹脂フイル
ムを基材とする積層化粧シートの製造方法。 - 【請求項５】 ポリオレフィン系樹脂フイルムの片面を
コロナ放電処理した後、その処理面に２液硬化型ウレタ
ン樹脂プライマー層を形成し、該プライマー層上に熱可
塑性ウレタン樹脂と熱可塑性アクリル樹脂から選ばれた
少なくとも１種を主バインダーとする着色インキで印刷
模様層を形成した基材を製造する工程と、 前記基材の印刷模様層と、透明エチレン−ビニルアルコ
ール共重合樹脂フイルムあるいは透明ポリエステル系樹
脂フイルムの片面に感熱接着樹脂層を設けられたオーバ
ーレイヤーの感熱接着樹脂層とを熱ラミネートする工程
と、 からなることを特徴とするポリオレフィン系樹脂フイル
ムを基材とする積層化粧シートの製造方法。 - 【請求項６】 基材を製造した後、３０〜７０℃で１時
間以上の加熱処理を施す工程を含むことを特徴とする請
求項４または請求項５記載のポリオレフィン系樹脂フイ
ルムを基材とする積層化粧シートの製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9279353A JPH1199598A (ja) | 1997-09-29 | 1997-09-29 | ポリオレフィン系樹脂フイルムを基材とする積層化粧シートおよびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9279353A JPH1199598A (ja) | 1997-09-29 | 1997-09-29 | ポリオレフィン系樹脂フイルムを基材とする積層化粧シートおよびその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1199598A true JPH1199598A (ja) | 1999-04-13 |
Family
ID=17609997
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9279353A Pending JPH1199598A (ja) | 1997-09-29 | 1997-09-29 | ポリオレフィン系樹脂フイルムを基材とする積層化粧シートおよびその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH1199598A (ja) |
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2003213055A (ja) * | 2002-01-22 | 2003-07-30 | Bando Chem Ind Ltd | 木質板エッジ用化粧シート |
| JP2005349584A (ja) * | 2004-06-08 | 2005-12-22 | Nippon Purai Kk | 自動車用フィルム |
| JP2006051694A (ja) * | 2004-08-11 | 2006-02-23 | Dainippon Printing Co Ltd | 化粧材及びその製造方法 |
| JP2006051695A (ja) * | 2004-08-11 | 2006-02-23 | Dainippon Printing Co Ltd | 化粧材及びその製造方法 |
| CN1319728C (zh) * | 2001-02-20 | 2007-06-06 | 拜尔公司 | 装饰层压材料 |
| WO2022211115A1 (ja) * | 2021-04-02 | 2022-10-06 | 日本ペイント・オートモーティブコーティングス株式会社 | 加飾用積層体、加飾用積層体の製造方法および車両 |
-
1997
- 1997-09-29 JP JP9279353A patent/JPH1199598A/ja active Pending
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| WO2022211115A1 (ja) * | 2021-04-02 | 2022-10-06 | 日本ペイント・オートモーティブコーティングス株式会社 | 加飾用積層体、加飾用積層体の製造方法および車両 |
| JP2022158662A (ja) * | 2021-04-02 | 2022-10-17 | 日本ペイント・オートモーティブコーティングス株式会社 | 加飾用積層体、加飾用積層体の製造方法および車両 |
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