JPH1197U - 急速継手のプラグ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 エアコンプレッサへ接続されたホースのプラ
グをソケットから取外す際に、ホース内に残存する高圧
空気が噴出してホースが躍動し、周囲の人間等に損傷を
与える危険を解消する。 【解決手段】 プラグ２のソケット１への嵌合部位に、
軸心と直交する孔１０，１０…を放射状に設けると共
に、該プラグ２の先端部であって、ソケット１側からの
エアの流入路となる軸方向の先端開口部１１を小径に形
成する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は急速継手に関するものであり、特に、高圧エアホースの接続に用い る急速継手のプラグに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、エアコンプレッサと空気工具等のホースは急速継手を介して接続され、 エアコンプレッサ側に急速継手のソケットを設け、ホースに急速継手のプラグを 取り付けてワンタッチでホースを着脱することができる。プラグをソケットへ挿 入すると、プラグの先端がソケットのセルフシール弁を開くと同時にソケットと プラグが結合される。ソケットからホースを取り外す際には、ソケットのロック リングをスライドさせるとプラグがソケットから外れ、ソケットのセルフシール 弁が閉鎖される。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

エアコンプレッサへ接続されたホースを取り外す際は、空気工具等の端末機に 接続したホース内の高圧空気がプラグから噴出し、噴出空気の反力によってホー スが笞の如く躍動して周囲の人間や物品に損傷を与える場合がある。

【０００４】 一方、プラグにセルフシール弁を設け、ホース内の高圧空気を密閉してプラグ からの空気の噴出を防止すると、ホースをエアコンプレッサから取り外した状態 で、ホース内に密閉された高圧空気によって端末機を駆動することができる。従 って、釘打ち機等において誤って事故を引き起こす危険がある。

【０００５】 そこで、ホース取外しの際における噴出空気による推進力を減殺してホースの 躍り運動を防止し、作業者等に損傷を与える危険性を解消するために解決すべき 技術的課題が生じてくるのであり、本考案は該課題を解決することを目的とする 。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

この考案は、上記課題を解決するために、ソケットとプラグから成るエアホー ス接続用の急速継手のプラグに於いて、ソケット側からのエアの流入路となる軸 方向の開口部をプラグ側流路径よりも小径に形成するとともに、前記プラグのソ ケットへの嵌合部位にプラグの内部空間と外部とを連通する孔を放射状に設けた 急速継手のプラグを提案するものである。

【０００７】

【作用】

この考案は、プラグのソケットへの嵌合部には内部空間部と外部とを連通する 孔が放射状に設けられており、且つ、該プラグの先端部であって、ソケット側か らのエアの流入路となる軸方向の先端開口部が小径に形成されているため、ソケ ットからプラグを取外すと、プラグ側のホース内に充満した高圧空気の一部は前 記小径の開口部から前方へ噴出するが、その大部分は前記孔から周囲へ噴出する 。従って、空気が放射状に噴出することにより反力が相殺され、空気噴出による 推進力が減少するのでホースが跳ねることはない。

【０００８】

【考案の実施の形態】

以下、この考案の一実施の形態を図に従って詳述する。図１は、急速継手のソ ケット１に請求項１記載のプラグ２を接続した状態を示している。高圧空気供給 側へ接続されるソケット１はセルフシール弁３を内蔵し、該セルフシール弁３は ばね４によって開口部側へ付勢されており、プラグ２を取外すとセルフシール弁 ３がシート５へ圧接して空気の流出を防止する。ソケット１とプラグ２は、ソケ ット１のロックリング６、ボール７，７…、ばね８からなるジョイント機構のボ ール７，７…がプラグ２の外周面に設けた溝９へ嵌合することによって結合され 、ばね８によって先端方向へ付勢されているロックリング６を後方へスライドさ せてボール７，７…の圧迫を解除することによりプラグ２を着脱することができ る。

【０００９】 プラグ２は、ソケット１への嵌合部の先端部近傍に、軸心と直交する孔１０， １０…が放射状に設けられている。同図に示すようにプラグ２をソケット１へ接 続した状態ではプラグ２の先端がソケット１のセルフシール弁３を押圧して流路 を開き、孔１０，１０…の開口部はソケット１の内周面によって遮蔽され、空気 供給側のソケット１からプラグ２を嵌着したホース（図示せず）へ高圧空気が供 給される。

【００１０】 ホースの他端に接続した空気工具の作業を終了し、ソケット１からプラグ２を 取外すと、ホース内に充満した高圧空気は、図２に示すようにプラグ２の先端開 口部１１と孔１０，１０…とから噴出する。而して、該孔１０，１０…から噴出 される高圧空気は周囲に放射状に噴出されるので反力が相殺され、また、小径に 形成されている先端開口部１１からの噴出量が減少することにより、空気噴出に よる推進力は極めて小さくホースが躍ることがない。

【００１１】 尚、この考案は上記一実施例に限定するものではなく、孔１０，１０…の数や セルフシール弁２４等の構成は種々の改変ができ、この考案がそれらの改変され たものにおよぶことは当然である。

【００１２】

【考案の効果】

この考案は、上記一実施例に於て詳述したように、プラグのソケットへの嵌合 部には内部空間部と外部とを連通する孔が放射状に設けられており、且つ、該プ ラグの先端部であって、ソケット側からのエアの流入路となる軸方向の先端開口 部が小径に形成されているため、ソケットからプラグを取外すと、プラグ側のホ ース内に充満した高圧空気の一部は前記小径の開口部から前方へ噴出するが、そ の大部分は前記孔から周囲へ噴出する。従って、空気が放射状に噴出することに より反力が相殺され、空気噴出による推進力が減少するのでホースが跳ねること はない。よって、ホースの跳躍によって周囲の人間や物品が損傷される虞れが解 消され、安全性の向上に寄与する実用的価値ある考案である。

【図面の簡単な説明】

【図１】請求項１記載のプラグをソケットへ結合させた
状態を示す断面図。

【図２】請求項１記載のプラグの断面図。

【符号の説明】

１ ソケット ２ プラグ ３ セルフシール弁 １０ 孔 １１ 先端開口部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ソケットとプラグから成るエアホース接
   続用の急速継手のプラグに於いて、ソケット側からのエ
   アの流入路となる軸方向の開口部をプラグ側流路径より
   も小径に形成するとともに、前記プラグのソケットへの
   嵌合部位にプラグの内部空間と外部とを連通する孔を放
   射状に設けたことを特徴とする急速継手のプラグ。