JPH11978A - バリア性複合フィルムおよびその製造方法 - Google Patents

バリア性複合フィルムおよびその製造方法

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JPH11978A
JPH11978A JP9172823A JP17282397A JPH11978A JP H11978 A JPH11978 A JP H11978A JP 9172823 A JP9172823 A JP 9172823A JP 17282397 A JP17282397 A JP 17282397A JP H11978 A JPH11978 A JP H11978A
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JP
Japan
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layer
composite film
film layer
barrier composite
thin film
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JP9172823A
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English (en)
Inventor
Ryuta Miyake
竜太 三宅
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Daicel Corp
Original Assignee
Daicel Chemical Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】アンカーコート層を介して、基材フィルム
層の少なくとも一方の面に無機質薄膜層が形成された複
合フィルムであって、前記アンカーコート層が、(A)
エーテル型ポリエステルと、(B)ポリイソシアネート
化合物と、(C)ガラス転移温度−10〜20℃を有
し、前記ポリイソシアネート化合物に対して実質的に非
反応性の飽和ポリエステル樹脂で構成されているバリア
性複合フィルム。 【効果】 本発明のバリア性複合フィルムは、基材フィ
ルム層と無機質薄膜層との間に特定のアンカーコート層
が介在するので、基材フィルム層と無機質薄膜層との密
着力およびバリア性を大きく改善できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水蒸気、酸素や香
気成分などに対するバリア性に優れ、乾燥食品の保存用
フィルム、食品のレトルト処理や電子レンジ加熱用フィ
ルム、医薬品、精密電子部品などの包装フィルム、風船
や気球などの製作用フィルムとして好適なバリア性複合
フィルムおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】基材フィルムを極めて薄い無機酸化物で
被覆すると、基材フィルム層のバリア性を大きく改善で
き、耐熱性、機械的特性などの他の特性との関係から基
材の選択幅を拡げることができる。無機酸化物の薄膜層
を備えた複合フィルムは、以下のように大別できる。
【0003】(i) 基材フィルムに直接形成された無
機酸化物薄膜層を備えている複合フィルム。 例えば、特開昭60−27532号公報には、ポリオレ
フィン系フィルムに酸化マグネシウムの透明薄膜層を形
成し、この薄膜層にドライラミネート又は押出ラミネー
トによりポリマー層を形成した複合フィルムが開示され
ている。特開平1−202435号公報や特開平1−2
02436号公報には、基材フィルムの表面に、ケイ素
酸化物の蒸着層と、ヒートシール層又は保護層とを形成
した電子レンジ用包装材料やレトルト食品用包装材料が
開示され、前記ヒートシール層は、ポリプロピレンなど
のヒートシール性樹脂フィルムのラミネートにより形成
され、保護層は、フィルムのラミネートや、熱硬化性樹
脂のコーティングにより形成されている。特開平1−2
9723号公報には、フィルムの無機酸化物の薄膜への
二軸延伸ナイロンフィルムのラミネート、特開平3−8
6539号公報には、フィルム上の無機酸化物の薄膜へ
の塩化ビニリデン系樹脂などのラミネートや塗布が開示
されている。しかし、これらの複合フィルム(i)は、
バリア性などの特性が変動し易く、高いバリア性を安定
に発現させることが困難である。そのため、通常、10
0℃以上の水蒸気釜中で殺菌又は滅菌処理されるレトル
ト処理用フィルムとして利用すると、レトルト処理後に
層間の密着性や、バリア性などの特性が大幅に低下す
る。さらに無機酸化物層を基材フィルム上に直接形成す
ると、複合フィルムがカールしやすく、加工工程での取
扱い性が損なわれる。
【0004】(ii) 基材フィルムの前処理面に形成
された無機酸化物薄膜層を備えている複合フィルム。 例えば、特開昭53−12953号公報には、基材フィ
ルムの前処理面に硅素酸化物透明薄膜を形成した複合フ
ィルムが開示され、特開昭63−237940号公報に
は、酸化インジウムや酸化スズなどをスパッタリングし
たフィルムに、エチレン−プロピレン共重合体などのヒ
ートシール層を形成した複合フィルムが開示されてい
る。しかし、前記複合フィルム(ii)をレトルト処理
用フィルムとして用いると、基材フィルムと無機酸化物
薄膜層との密着性が大きく低下するとともに、バリア性
も顕著に低下する。
【0005】(iii) 基材フィルムに形成された樹
脂層又は下塗層と、この下塗層上に形成された無機酸化
物薄膜層とを備えている複合フィルム。 例えば、特開平4−173137号公報には、フィルム
に形成した下塗層上に無機酸化物の薄膜層を形成し、こ
の薄膜層上へ塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリア
ミド、ポリエステル、アクリル樹脂を塗布したり、ホッ
トメルトコーテング剤を塗布することにより、ヘリウ
ム、水素ガスに対する高いバリア性のバルーン用積層体
が開示されている。特開平3−86539号公報には、
基材フィルムの表面に、ポリイソシアネート化合物と飽
和ポリエステルポリオールとで構成された反応性の二液
硬化型の樹脂組成物を塗布し、塗布面にケイ素酸化物薄
膜層を形成し、レトルト適性を有する包装用フィルムを
得ることが開示されている。さらに、特公平8−183
95号公報には、基材フィルムに、二液硬化型ポリウレ
タンと5〜30重量%の塩化ビニル−酢酸ビニル共重合
体の混合物層を形成し、この混合物層に酸化マグネシウ
ムなどの金属酸化物の蒸着層を形成した蒸着フィルムが
開示されている。この文献には、水分の浸透を防止する
ため、ポリオール成分とポリイソシアネート化合物とで
構成された反応性の二液硬化型ポリウレタンを用い、蒸
着層の密着性を向上させるため、塩化ビニル−酢酸ビニ
ル共重合体を用いることが開示されている。これらの複
合フィルム(iii)では基材フィルムと無機酸化物薄
膜層との密着力を改善できる。しかし、常態(レトルト
処理前のフィルム)で高い密着性やバリア性を有する複
合フィルムであっても、レトルト処理用フィルムとして
用いると基材フィルムと無機酸化物薄膜層との密着性だ
けでなくバリア性も大きく低下する。特に、常態および
レトルト処理後の双方において、基材フィルムと無機酸
化物薄膜層との密着性、およびバリア性をそれぞれ高い
レベルで両立できない。さらに、反応性の二液硬化型の
樹脂組成物の塗布面が粘着性を有するため、ブロッキン
グしやすく、フィルムの巻取りおよび巻き戻しが困難と
なり、生産性の低下をもたらす。しかも、ポリオール成
分とポリイソシアネート化合物とが反応性を有するた
め、一旦調製した二液硬化型ポリウレタンは繰り返し使
用することができず、廃棄せざるを得ない。そのため、
下塗用樹脂組成物を有効に利用できない。また、これら
を改良したものとして、特願平8−113082がある
が、これは塩素含有樹脂を含んでおり、無機酸化物薄膜
を有する、バリア性フィルムの特徴の一つである、焼却
時に有害なガスを発生しないという効果を損失してい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、基材フィルム層と無機質薄膜層との密着力、バリア
性、および環境適性が大きく改善されたバリア性複合フ
ィルムおよびその製造方法を提供することにある。本発
明の他の目的は、常態のみならずレトルト処理、電子レ
ンジ加熱などの過酷な条件に晒されても、基材フィルム
層と無機質薄膜層との高い密着性を維持しつつ、バリア
性の低下を抑制できるバリア性複合フィルムおよびその
製造方法を提供することにある。本発明のさらに他の目
的は、高い密着性および高いバリア性により、内容物を
長期保存する上で有用なバリア性複合フィルムおよびそ
の製造方法を提供することにある。本発明の別の目的
は、アンカーコート剤を有効に利用できるとともに、生
産性の高いバリア性複合フィルムおよびその製造方法を
提供することにある。本発明のさらに別の目的は、高い
透明性および内容物の視認性を有し、食品、医薬品、精
密電子部品などの包装フィルムとして有用なバリア性複
合フィルムおよびその製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的
を達成するため、鋭意検討した結果、基材フィルム層の
表面に形成した非硬化性の特定のアンカーコート層上
に、無機質薄膜層を形成すると、レトルト処理後であっ
ても、基材フィルム層に対する無機質薄膜層の密着性の
みならずガスバリア性を大きく改善できることを見いだ
し、本発明を完成した。
【0008】すなわち、本発明のバリア性複合フィルム
は、アンカーコート層を介して、基材フィルム層の少な
くとも一方の面に無機質薄膜層が形成された複合フィル
ムであって、前記アンカーコート層が、(A)エーテル
型ポリエステルと、(B)ポリイソシアネート化合物
と、(C)ガラス転移温度−10〜20℃を有し、前記
ポリイソシアネート化合物に対して実質的に非反応性の
飽和ポリエステル樹脂で構成されている。このバリア性
複合フィルムにおいて、エーテル型ポリエステルには、
エチレンテレフタレート−ジエチレングリコール系共重
合体などが含まれ、ポリイソシアネート化合物には、分
子中に少なくとも2つのイソシアネート基を有する分子
量150〜1000の化合物などが含まれる。前記飽和
ポリエステル樹脂は、水酸基価0〜15mgKOH/g
又は酸価0〜10mgKOH/g程度の非結晶性飽和ポ
リエステルなどであってもよい。アンカーコート層の成
分の割合は、例えば、(A)エーテル型ポリエステル1
00重量部に対して、(B)ポリイソシアネート化合物
10〜500重量部、(C)飽和ポリエステル樹脂1〜
50重量部程度である。
【0009】また、前記基材フィルム層には、ポリプロ
ピレン、ポリアルキレンテレフタレート、ポリアミドな
どが含まれ、無機質薄膜層は、例えば、周期表2A族元
素、遷移元素、2B族元素、3B族元素、4B族元素、
6B族元素などの金属酸化物などで構成できる。
【0010】本発明のバリア性複合フィルムには、例え
ば、(i)基材フィルム層の少なくとも一方の面に、ア
ンカーコート層を介して、無機質薄膜層が形成されたバ
リア性複合フィルムであって、前記アンカーコート層の
弾性率が0.1×101〜1×103N/mm2であるバ
リア性複合フィルム、(ii)基材フィルム層の少なく
とも一方の面に、アンカーコート層を介して、無機質薄
膜層が形成されたバリア性複合フィルムであって、温度
120℃、時間30分のレトルト処理後の基材フィルム
層に対するアンカーコート層の剥離強度が100g/1
5mm以上であるバリア性複合フィルムも含まれる。こ
れらのバリア性複合フィルムも、レトルト処理などの過
酷な条件に晒しても高いガスバリア性を示す。
【0011】本発明の方法では、基材フィルム層の少な
くとも一方の面に、(A)エーテル型ポリエステル、
(B)ポリイソシアネート化合物、及び(C)ガラス転
移温度−10℃〜20℃を有し、前記ポリイソシアネー
ト化合物に対して実質的に非反応性の飽和ポリエステル
樹脂で構成されたアンカーコート層を形成した後、この
アンカーコート層上に無機質薄膜層を形成することによ
りバリア性複合フィルムを製造できる。
【0012】
【発明の実施の形態】
[基材フィルム層]基材フィルム層を構成するポリマー
としては、成膜可能な種々のポリマー、例えば、ポリエ
チレン、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、アイオ
ノマー、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合
体、ポリ−4−メチルペンテン−1などのポリオレフィ
ン;ポリアルキレンテレフタレート(ポリエチレンテレ
フタレート、ポリブチレンテレフタレートなど)、ポリ
エチレン−2, 6−ナフタレートなどのポリエステ
ル;ナイロン6、ナイロン11、ナイロン12、ナイロ
ン66、ナイロン610、ナイロン6/66、ナイロン
66/610、ナイロンMXDなどのポリアミド;ポリ
塩化ビニル;ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニリデン−塩
化ビニル共重合体、塩化ビニリデン−アクリロニトリル
共重合体、塩化ビニリデン−(メタ)アクリル酸エステ
ル共重合体などの塩化ビニリデン系樹脂;ポリスチレ
ン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−
アクリロニトリル−ブタジエン共重合体などのスチレン
系樹脂;ポリビニルアルコール:ポリアミドイミド;ポ
リイミド;ポリエーテルイミド;ポリカーボネート;ポ
リスルホン;ポリエーテルスルホン;ポリエーテルエー
テルケトン;ポリアリレート;ポリフェニレンスルフィ
ド;ポリフェニレンオキシド;ポリパラキシレン;ポリ
アクリロニトリル;ポリテトラフルオロエチレン、ポリ
トリフルオロクロロエチレン、フッ化エチレン−プロピ
レン共重合体などのフッ素樹脂;セロハンなどのセルロ
ース系ポリマー;塩酸ゴム;前記種々のポリマーの構成
成分を含む共重合体などが例示される。これらのポリマ
ーは、一種または二種以上を混合して用いることができ
る。
【0013】なお、基材フィルム層は、種々の添加剤、
例えば、酸化防止剤、紫外線吸収剤、熱安定剤などの安
定剤;カチオン系、アニオン系、ノニオン系、両性帯電
防止剤などの帯電防止剤;結晶核成長剤;スチレン系樹
脂、テルペン系樹脂、石油樹脂、ジシクロペンタジエン
樹脂、クマロンインデン樹脂などのクマロン樹脂、フェ
ノール樹脂、ロジンとその誘導体やそれらの水添樹脂な
どの炭化水素系重合体;可塑剤;充填剤;高級脂肪酸ア
ミド、高級脂肪酸とその塩、高級脂肪酸エステル、鉱物
系、植物系などの天然ワックス、ポリエチレンなどの合
成ワックスなどのワックス;シリカ系微粉末、アルミナ
系微粉末などの無機滑剤、ポリエチレン系微粉末、アク
リル系微粉末などの有機滑剤などの微粉末状滑剤;着色
剤などを含有していてもよい。
【0014】基材フィルム層の光線透過率は、適当に選
択でき、包装内容物の視認性と美観のためには、白色光
線での全光線透過率が、通常、40%以上、好ましくは
60%以上、より好ましくは80%以上であることが望
ましい。
【0015】基材フィルム層は、オレフィン系ポリマー
(特にポリプロピレン系ポリマーなど)、ポリエステル
(特にポリエチレンテレフタレートなどのポリアルキレ
ンテレフタレート)、ポリアミド、スチレン系ポリマ
ー、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリカーボ
ネート、ポリアクリロニトリルなどで構成されているの
が好ましい。オレフィン系ポリマー、ポリエステル、ポ
リアミドは、透明性、機械的強度及び包装適性に優れ
る。
【0016】レトルト処理、電磁波加熱用食品の包装材
料には、透明性、機械的強度及び包装適性に優れる耐熱
性の高いポリマー、例えば、ポリプロピレン、ポリエス
テル、ポリアミド、エチレン−ビニルアルコール共重合
体、ポリカーボネート、ポリアクリロニトリルなどが好
ましい。特に好ましい層を構成するポリマーには、ポリ
プロピレン、ポリエステル、ポリアミドなどが含まれ
る。
【0017】基材フィルム層は、単層フィルムであって
もよく、一種又は二種以上のポリマー層が積層された積
層フィルムであってもよい。基材フィルム層の厚みは特
に制限されず、包装適性、機械的強度、可撓性などを考
慮して適宜選択される。基材フィルム層の厚みは、通
常、3〜200μm好ましくは5〜100μm、さらに
好ましくは10〜50μm(例えば、10〜30μm)
程度である。ボイル用やレトルト用には厚み100μm
以下の基材フィルム層を用いる場合が多い。
【0018】基材フィルム層は、慣用のフィルム成形方
法、例えば、インフレーション法、Tダイ法などの溶融
成形法や、溶液を用いたキャスティング法などで形成で
きる。また、基材フィルム層は、未延伸であってもよ
く、一軸または二軸延伸処理されていてもよい。延伸法
としては、例えば、ロール延伸、圧延延伸、ベルト延
伸、テンター延伸、チューブ延伸や、これらを組み合わ
せた延伸などの慣用の延伸法が適用できる。延伸倍率
は、所望するフィルムの特性に応じて適宜設定でき、例
えば、少なくとも一方の方向に1.5倍〜20倍、好ま
しくは2〜15倍程度である。
【0019】基材フィルム層の少なくとも一方の面は、
表面処理されていてもよい。表面処理としては、コロナ
放電処理、プラズマ処理、グロー放電処理、逆スパッタ
処理、火炎処理、クロム酸処理、溶剤処理、粗面化処理
などが例示される。尚、基材フィルム層のうち、表面処
理を施した面に、アンカーコート層を形成すると、密着
性を高めることができる。
【0020】[アンカーコート層(下塗層)]本発明の
主たる特色は、特定のアンカーコート層を介して、基材
フィルム層の少なくとも一方の面に無機質薄膜層(特に
透明性を有する無機質層)を形成することにより、基材
フィルム層と無機質薄膜層との密着性およびバリア性を
大きく改善する点にある。前記アンカーコート層は、
(A)エーテル型ポリエステルと、(B)ポリイソシア
ネート化合物と、(C)特定のガラス転移温度を有し、
前記ポリイソシアネート化合物に対して実質的に非反応
性の飽和ポリエステル樹脂とで構成されている。(C)
飽和ポリエステル樹脂として(B)ポリイソシアネート
化合物との反応性を有するポリエステルポリオールを用
いると、架橋反応に起因するためか、レトルト処理後に
おいて、密着性およびガスバリア性が大きく低下する。
そのため、本発明では(C)軟質であるとともに、実質
的に非反応性の飽和ポリエステル樹脂を用いる。また、
(B)ポリイソシアネート化合物と、(C)軟質で非反
応性の飽和ポリエステル樹脂とを組合せても、アンカー
コート層のブロッキング性は(A)エーテル型ポリエス
テルにより改善される。なお、「実質的に非反応性」と
は、架橋した硬化物を生成しないことを意味する。
【0021】[(A)エーテル型ポリエステル]ところ
で、本願発明において用いられるエーテル型ポリエステ
ルは、グリコール成分としてエチレングリコール及び次
の一般式(I)で示される化合物を用いている点でのみ
従来知られているポリエステルと異なるものであり、そ
の合成にあたって従来公知の反応温度、反応圧力、反応
方法および重合触媒を利用できることはいうまでもな
い。
【0022】一般式(I)
【0023】本発明で用いられるエーテル型ポリエステ
ルはこれらの一般式で表わされるジオール成分、エチレ
ングリコール、テレフタル酸の三成分系から得ることも
できる。
【0024】ところでこれらの一般式(I)で示される
ジオールの中でも および (ただし、ここでn、m、x、y、R1、R3はそれぞれ
前で提起したものと同一なものを表すものとする。)の
一般式で表されるものから得られるポリエステルが特に
有効である。
【0025】更に、又、上記一般式(I)で表されるも
のの一種以上と、エチレングリコール、ジエチレングリ
コールまたはトリエチレングリコールの組合せを用いた
ものから誘導されるポリエステルが特に秀でている。
【0026】又、酸成分と特定のジオール成分を用いて
もさしつかえないが、所謂公害の防止あるいは廃棄プラ
スチックの有効利用という見地からみた場合には、一旦
ポリエステルに誘導されたものを更に有効な素材として
使用することが望まれている。したがって、以下、この
廃棄プラスチックの有効利用という立場から詳細な議論
を進める。
【0027】特に限定しない限りは、以下に述べるポリ
エステルは、実質的にテレフタル酸とエチレングリコー
ルとからなるポリエステルである。
【0028】なお、芳香族二塩基酸としては、例えばテ
レフタル酸、イソフタル酸、p−β−オキシエトキシ安
息香酸、ジフェニルスルホンジカルボン酸、ジフェノキ
シエタンジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼ
ライン酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、ジフェ
ニレンジカルボン酸、2、6−ナフタレンジカルボン酸
等が挙げられる。
【0029】エーテル型ポリエステルはポリイソシアネ
ート化合物に対して実質的に非反応性である。すなわ
ち、(A)エーテル型ポリエステルは(B)ポリイソシ
アネート化合物に対して非反応性であるか、反応性の活
性水素原子を有していたとしても活性水素原子の濃度は
低濃度である。エーテル型ポリエステルの酸価は、例え
ば、0〜30mgKOH/g、好ましくは0〜20mg
KOH/g程度である。なお、塩素含有樹脂の酸価は、
重合性カルボン酸又はその誘導体に起因する。
【0030】前記エーテル型ポリエステルのガラス転移
温度は、例えば、15〜80℃(例えば、15〜60
℃)、好ましくは20〜60℃程度であり、20〜50
℃程度である場合が多い。
【0031】エーテル型ポリエステルの分子量は、密着
性を損なわない範囲で選択でき、例えば、数平均分子量
0.5×104〜10×104、好ましくは1×104
5×104、さらに好ましくは1×104〜3×104
度である。
【0032】[(B)ポリイソシアネート化合物]ポリ
イソシアネート化合物としては、分子中に少なくとも2
つのイソシアネート基を有する化合物が使用される。ポ
リイソシアネート化合物には、例えば、2,4−トリレ
ンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネー
ト、フェニルレンジイソシアネート、キシリレンジイソ
シアネート、テトラメチルキシレンジイソシアネート、
ジフェニルメタンジイソシアネート、トリジンジイソシ
アネート[ビス(4−イソシアネート−3−メチルフェ
ニル)メタン]、トリフェニルメタントリイソシアネー
ト、1,5−ナフタレンジイソシアネートなどの芳香族
ジイソシアネート、1,4−テトラメチレンジイソシア
ネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、ト
リメチルヘキサメチレンジイソシアネート、1,10−
デカメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネー
ト、1,3,6−ヘキサメチレントリイソシアネートな
どの脂肪族ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネ
ート、水素添加キシリレンジイソシアネート、水素添加
ジフェニルメタンジイソシアネートなどの脂環族ジイソ
シアネート、ポリイソシアネートの変性体などが例示さ
れる。ポリイソシアネートの変性体には、例えば、多価
アルコールに対してポリイソシアネートが付加したアダ
クト体、二量体、イソシアヌレート環を有する三量体、
アロハネート変性体、ウレア変性ポリイソシアネート、
ビュレット変性ポリイソシアネートなどが含まれる。前
記アダクト体における多価アルコールには、3以上のヒ
ドロキシル基を有する低分子量ポリオール、例えば、グ
リセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエ
タンなどのトリオール、ペンタエリスリトールなどテト
ラオールなどが含まれる。これらのポリイソシアネート
は一種又は二種以上使用できる。
【0033】好ましいポリイソシアネート化合物には、
分子中に3以上のイソシアネート基を有する低分子量化
合物、例えば、トリメチロールプロパン1モルにポリイ
ソシアネート化合物(ジイソシアネートなど)3モルが
付加したアダクト体などが含まれる。ポリイソシアネー
ト化合物の分子量は、例えば、150〜1000、好ま
しくは300〜1000程度の範囲から選択できる。
【0034】[(C)飽和ポリエステル樹脂]飽和ポリ
エステル樹脂としては、多価カルボン酸又はその酸無水
物若しくは低級アルコールエステルと、多価アルコール
との縮合反応により得られる種々のポリエステルが使用
できる。総合反応にはオキシカルボン酸を用いてもよ
い。
【0035】多価カルボン酸成分としては、例えば、フ
タル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット
酸、ピロメリット酸などの芳香族カルボン酸およびそれ
らの酸無水物;コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ア
ゼライン酸、セバシン酸などの脂肪族カルボン酸および
それらの酸無水物などが挙げられる。多価カルボン酸成
分としては、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸な
どの芳香族ジカルボン酸又はその酸無水物、アジピン
酸、アゼライン酸、セバシン酸などの飽和脂肪族ジカル
ボン酸を用いる場合が多い。オキシカルボン酸には、例
えば、β−オキシプロピオン酸、β−オキシ酪酸などが
含まれる。
【0036】多価アルコール成分としては、例えば、エ
チレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレ
ングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタ
ンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキ
サンジオール、ネオペンチルグリコールなどの脂肪族二
価アルコール;ジエチレングリコール、トリエチレング
リコール、テトラエチレングリコール、ジプロピレング
リコール、トリプロピレングリコール、テトラプロピレ
ングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール
などのポリオキシアルキレングリコール;グリセリン、
トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、ペン
タエリスリトールなどの脂肪族多価アルコール;シクロ
ヘキサンジオール、水添ビスフェノールAなどの脂環族
多価アルコール;2,2−ビス(4−ジヒドロキシエチ
ルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ジヒドロキ
シプロピルフェニル)プロパンなどのビスフェノールA
とアルキレンオキサイドとの付加物などの芳香族多価ア
ルコールが挙げられる。
【0037】なお、残存するヒドロキシル基やカルボキ
シル基を封鎖するため、末端封鎖剤として、一価アルコ
ール、モノカルボン酸などを用いてもよい。
【0038】好ましい飽和ポリエステル樹脂は、通常、
ポリアルキレンテレフタレート以外のポリエステルであ
って、(C1)有機溶媒に可溶な非結晶性ポリエステル
(例えば、非結晶性線状ポリエステル)である場合が多
い。このようなポリエステル樹脂には、テレフタル酸、
フタル酸、イソフタル酸などの芳香族多価カルボン酸に
由来する芳香環を有するポリエステル(例えば、オイル
フリー芳香族ポリエステルなど)、(C2)ポリアルキ
レンエーテルグリコール単位(ポリテトラメチレンエー
テルグリコール単位など)をソフトセグメント、ポリア
ルキレンテレフタレート単位(ポリエチレンテレフタレ
ートやポリブチレンテレフタレート単位など)をハード
セグメントとする熱可塑性エラストマーが含まれる。前
記飽和ポリエステル樹脂(C1)には、ポリアルキレン
テレフタレートのアルキレングリコール及び/又はテレ
フタル酸の一部を他のジオール(例えば、ジエチレング
リコール、トリエチレングリコールなどの軟質ジオール
成分など)及び/又はジカルボン酸(フタル酸、イソフ
タル酸、アジピン酸など)で置換した変性ポリエステル
(変性ポリアルキレンテレフタレート)、イソフタル酸
とグリコール(エチレングリコールなど)を主成分とす
るイソフタル酸系ポリエステルが含まれる。
【0039】飽和ポリエステル樹脂は、ポリイソシアネ
ート化合物と組合せて二液硬化性接着剤を構成するため
のポリオール(ポリエステルポリオール、ポリエーテル
ポリオール、アクリルポリオールなど)と明確に区別さ
れる。すなわち、二液硬化接着剤を構成するポリオール
は、ポリイソシアネート化合物との架橋反応のため、通
常40mgKOH/g以上の水酸基価を有しているが、
飽和ポリエステル樹脂は、前記エーテル型ポリエステル
と同様に、ポリイソシアネート化合物に対して実質的に
非反応性である。飽和ポリエステル樹脂の水酸基価は、
例えば、0〜15mgKOH/g、好ましくは0〜10
mgKOH/g程度であり、0〜5mgKOH/g程度
である場合が多い。また、飽和ポリエステル樹脂の酸価
は、例えば、0〜10mgKOH/g、好ましくは0〜
7mgKOH/g程度であり、0〜5mgKOH/g程
度である場合が多い。
【0040】本発明においては、レトルト処理などの過
酷な条件に晒されるか否かに拘らず、基材フィルム層と
無機質薄膜層との密着性、およびバリア性を高いレベル
に維持するため、前記エーテル型ポリエステルとポリイ
ソシアネート化合物と飽和ポリエステル樹脂との組合せ
において、軟質の非反応性の飽和ポリエステル樹脂を用
いる。飽和ポリエステル樹脂のガラス転移温度は、例え
ば、−10℃〜20℃、好ましくは−5℃〜15℃(例
えば、0〜15℃)程度であり、0〜20℃程度である
場合が多い。
【0041】飽和ポリエステル樹脂の分子量は、密着性
やバリア性を損なわない範囲で選択でき、例えば、数平
均分子量0.5×104 〜10×104 、好ましくは1×
10 4 〜5×104 、さらに好ましくは1×104 〜3×
104 程度である。
【0042】[アンカーコート層の成分の割合]アンカ
ーコート層の成分の割合は、密着性およびバリア性を損
なわない範囲で選択でき、例えば、(A)エーテル型ポ
リエステル100重量部に対して、(B)ポリイソシア
ネート化合物10〜500重量部(好ましくは25〜4
00重量部、さらに好ましくは30〜300重量部)、
(C)飽和ポリエステル樹脂1〜50重量部(好ましく
は2〜50重量部、さらに好ましくは5〜30重量部)
程度である。なお、各成分の割合が(A)エーテル型ポ
リエステル100重量部に対して、(B)ポリイソシア
ネート化合物30〜200重量部(例えば、30〜15
0重量部)、(C)飽和ポリエステル樹脂3〜20重量
部(例えば5〜20重量部)程度のアンカーコート層を
形成しても、高い密着性およびバリア性を確保できる。
【0043】(C)飽和ポリエステル樹脂の割合は、通
常、(B)ポリイソシアネート化合物の使用量よりも少
なく、例えば、(B)ポリイソシアネート化合物100
重量部に対して5〜50重量部、好ましくは7〜40重
量部、さらに好ましくは10〜30重量部程度である。
【0044】なお、アンカーコート層は、種々の添加
剤、例えば、酸化防止剤、紫外線吸収剤、熱安定剤など
の安定剤;可塑剤;充填剤;着色剤などを含有してもよ
い。
【0045】アンカーコート層(下塗層)の厚みは、無
機質薄膜層に対する密着性を向上させ、バリア性を損な
わない範囲、例えば、0.01〜5μm(例えば、0.
1〜5μm)、好ましくは0.1−1μm(例えば、
0.2〜1μm)程度の範囲から選択でき、0.2〜
0.7μm程度であってもガスバリア性を低下させるこ
となく、無機質薄膜層に対して高い密着性を示す。
【0046】[無機質薄膜層]無機質薄膜層を構成する
無機物は、透明性薄膜を形成できる無機物であるのがこ
のましく、このような無機物には、例えば、ベリリウ
ム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリ
ウムなどの周期表2A族元素;チタン、ジルコニウム、
ルテニウム、ハフニウム、タンタルなどの周期表遷移元
素;亜鉛などの周期表2B族元素;アルミニウム、ガリ
ウム、インジウム、タリウムなどの周期表3B族元素;
ケイ素、ゲルマニウム、錫などの周期表4B族元素;セ
レン、テルルなどの周期表6B族元素などの単体、これ
らの元素を含む無機化合物、例えば、酸化物、ハロゲン
化物、炭化物、窒化物などが挙げられる。これらは、一
種または二種以上用いることができる。
【0047】好ましい無機物には、例えば、マグネシウ
ム、カルシウム、バリウムなどの周期表2A族元素;チ
タン、ジルコニウム、タンタル、ルテニウムなどの周期
表遷移元素;亜鉛などの周期表2B族元素;アルミニウ
ム、インジウム、タリウムなどの周期表3B族元素;ケ
イ素、錫などの周期表4B族元素;セレンなどの周期表
6B族元素の単体、またはこれらを含む酸化物が含まれ
る。特に周期表3B族元素又は4B族元素の金属単体又
はこれらの酸化物により、 無機質薄膜層が形成されて
いるのが好ましい。
【0048】前記無機物なかでも、前記元素を含む酸化
物(例えば、酸化錫、酸化アルミニウム、酸化インジウ
ム又はこれらの複合酸化物やケイ素酸化物など)は透明
性やバリア性に優れている。特に、ケイ素酸化物は、前
記特性に加えて、緻密な薄膜を形成でき、高温において
も高いバリア性を長期間に亘り維持できる。なお、ケイ
素酸化物には、一酸化ケイ素や、二酸化ケイ素のみなら
ず、組成式SiOx(式中、0<x≦2、好ましくは
0.8≦x≦1.5)で表されるケイ素酸化物が含まれ
る。
【0049】電磁波加熱用包装材料においては、導電率
の低い無機化合物、例えば、酸化物、ハロゲン化物、炭
化物、窒化物などの非導電性無機物が使用できる。好ま
しい非導電性無機物には、酸化物、例えば、ケイ素酸化
物などが含まれる。
【0050】無機質薄膜層の厚さは、通常、100〜5
000オングストローム(0.01〜0.5μm)、好
ましくは200〜3000オングストローム(0.02
〜0.3μm)、さらに好ましくは300〜1500オ
ングストローム(0.03〜0.15μm)程度の範囲
から選択できる。厚さが100オングストローム未満で
は、均質な薄膜の形成が困難であり、十分なバリア性や
機械的強度が得られず、5000オングストロームを越
えても、バリア性はさほど向上しないばかりか、透明性
や外観を損なうなどの問題があり、経済的にも不利であ
る。
【0051】本発明のバリア性複合フィルムは、アンカ
ーコート層が軟質であるという特色がある。すなわち、
本発明のバリア性複合フィルムには、前記バリア性複合
フィルムに加えて、基材フィルム層の少なくとも一方の
面に、軟質のアンカーコート層(弾性率が0.1×10
1 〜1×103 N/mm2のアンカーコート層)を介し
て、無機質薄膜層が形成されたバリア性複合フィルムも
含まれる。好ましいアンカーコート層の弾性率は、0.
5×101 〜7×102 N/mm2 、特に1×101 〜5×
102 N/mm2程度である。
【0052】さらに、本発明のバリア性複合フィルム
は、レトルト処理などの過酷な条件に晒されても、高い
密着性および高いレベルのガスバリア性を示すという特
色がある。本発明のバリア性複合フィルムには、基材フ
ィルム層の少なくとも一方の面に、アンカーコート層を
介して、無機質薄膜層が形成されたバリア性複合フィル
ムであって、温度120℃、時間30分のレトルト処理
後の基材フィルム層に対するアンカーコート層の剥離強
度が100g/15mm以上(例えば、100〜500
g/15mm)であるバリア性複合フィルムも含まれ
る。基材フィルム層に対するアンカーコート層の剥離強
度は、好ましくは150〜500g/15mm、さらに
好ましくは200〜400g/15mm程度である。
【0053】これらのバリア性複合フィルムは、ガスバ
リア性が高く、例えば、基材フィルム層の厚さが10〜
30μm、アンカーコート層及び無機質薄膜層で構成さ
れた被覆層の厚さが0.1〜0.5μmであるとき、温
度120℃、時間30分のレトルト処理した後の酸素ガ
ス透過率は、例えば、5cc/m2・24時間以下(例
えば、0.01〜3cc/m2・24時間)、好ましく
は3cc/m2・24時間以下(例えば、0.01〜2
cc/m2・24時間)、さらに好ましくは2cc/m2
・24時間以下(例えば、0.01〜1cc/m2・2
4時間)程度であり、水蒸気透過率は、例えば、10g
/m2・24時間以下(0.01〜10g/m2・24時
間)、好ましくは0.1〜5g/m2・24時間、さら
に好ましくは0.1〜3g/m2・24時間程度であ
る。
【0054】[ポリマー層]本発明において、バリア性
複合フィルムの無機質薄膜層上には、少なくとも1つの
ポリマー層を形成してもよい。このポリマー層は、無機
質薄膜層の保護、バリア性の向上、印刷性(着色性)や
接着性の付与などのようにバリア性複合フィルムの用途
などに応じて選択でき、透明であってもよい。好ましい
ポリマー層には、例えば、バリア性樹脂層、ヒートシー
ル層などが含まれる。
【0055】なお、「バリア性樹脂層」とは、厚さ2μ
mにおいて、温度25℃で酸素ガス透過率20cc/m
2・24時間以下、温度40℃、90%相対湿度で水蒸
気透過率20g/m2・24時間以下のバリア性樹脂を
含む層を意味する。また、「ヒートシール層」とは、ヒ
ートシーラーによる熱接合に限らず、インパルスシー
ル、高周波接合、超音波接合などの方法により熱接合可
能な層を意味する。
【0056】バリア性樹脂としては、例えば、塩化ビニ
リデン系共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合
体、ポリアミド系重合体、ポリビニルアルコール系重合
体、ポリアクリロニトリル系重合体、ウレタン系重合体
などが挙げられる。なお、バリア性樹脂の組成によって
は、前記バリア特性を示さない樹脂がある。例えば、そ
の一例として、比較的長いセグメント(ポリアルキレン
オキシセグメントなど)を有する熱可塑性ポリウレタン
などが挙げられる。これらのバリア性樹脂は一種又は二
種以上混合して使用できる。
【0057】好ましいバリア性樹脂には、例えば、塩化
ビニリデン系共重合体およびエチレン−ビニルアルコー
ル共重合体などが含まれる。塩化ビニリデン系共重合体
は、塩化ビニリデンと他の重合性モノマーとの共重合体
であり、このような共重合性モノマーとしては、例え
ば、塩化ビニル、酢酸ビニル、クロトン酸、アクリル
酸、メチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピ
ルアクリレート、イソプロピルアクリレート、ブチルア
クリレート、イソブチルアクリレート、tert−ブチ
ルアクリレート、ペンチルアクリレート、ヘキシルアク
リレートなどの各種アクリレート(例えば、C1-8
ルキル−アクリレート)、アクリロニトリル、メタクリ
ロニトリル、メタクリル酸や上記アクリレートに対応す
るメタクリレートなどが例示される。これらの塩化ビニ
リデン系共重合体のうち、塩化ビニリデン−アクリロニ
ロリル共重合体、塩化ビニリデン−メタクリル酸共重合
体、塩化ビニリデン−アクリレート共重合体、塩化ビニ
リデン−メタクリレート共重合体、塩化ビニリデン−酢
酸ビニル共重合体などが好ましい。塩化ビニリデン共重
合体における塩化ビニリデン含量は、通常、85〜99
重量%、好ましくは90〜97重量%程度である。
【0058】エチレン−ビニルアルコール共重合体とし
ては、溶媒可溶性又は分散性のエチレン−ビニルアルコ
ール共重合体が好ましい。このようなエチレン−ビニル
アルコール共重合体において、エチレン含量が、通常5
〜50モル%、好ましくは10〜45モル%、より好ま
しくは25〜35モル%程度であり、分子量(重量平均
分子量)は、例えば、1×104 〜10×104 、好まし
くは2×104 〜7×104 、好ましくは4×104 〜5
×104 程度である。ケン化度は99.5%以上である
のが好ましい。このような溶媒可溶性エチレン−ビニル
アルコール共重合体は、水や、水とアルコールとの混合
溶媒に可溶又は分散可能であり、塗布により薄膜を形成
できる。
【0059】バリア性樹脂層は、所望のバリア性(酸
素、水蒸気、二酸化炭素、有機溶剤のガス、リモネンな
どの香気成分などに対するバリア性)に応じて、前記バ
リア性樹脂(好ましくは塩化ビニリデン系共重合体およ
びエチレン−ビニルアルコール共重合体)の少なくとも
一つの樹脂を含有してもよく、複数の樹脂を含有しても
よい。また、バリア性樹脂層は、バリア性樹脂を含有す
る複数の層で構成されていてもよい。例えば、バリア性
樹脂層は、塩化ビニリデン系共重合体を含有する層と、
エチレン−ビニルアルコール共重合体を含有する層とを
含む複数の層で構成されていてもよい。バリア性樹脂層
中のバリア性樹脂の含有量は、50重量%以上、好まし
くは75〜100重量%、さらに好ましくは90〜10
0重量%程度である。
【0060】なお、バリア性樹脂層は、他のポリマー、
例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−ア
クリル酸エチル共重合体などのオレフィン系ポリマー;
アクリル系ポリマー;スチレン系ポリマー;ポリエステ
ル;ポリアセタール;ポリ酢酸ビニル;ポリ塩化ビニ
ル;塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体;ポリアミド;ウ
レタン系重合体;アクリロニトリル系重合体;ポリカー
ボネート;塩素化ポリオレフィン;セルロース系ポリマ
ーなどを含有していてもよい。
【0061】バリア性樹脂層は、必要に応じて、前記例
示の添加剤を含んでいてもよい。
【0062】バリア性樹脂層の厚さは、フィルムの特性
を損なわない範囲で適宜選択でき、例えば、0.05〜
15μm、好ましくは0.1〜10μm(例えば0.2
〜7μm)、より好ましくは0.25〜5μm(例えば
0.3〜3μm)程度である。バリア性樹脂層の厚さが
0.05μm未満では高いバリア性を付与することが困
難であり、15μmを超えても、さほどバリア性が向上
せず、経済的に不利である。
【0063】無機質薄膜層とバリア性樹脂層との厚さの
割合は、適宜設定することができるが、前記厚みの割合
は、ガスバリア性に影響する。高いバリア性及び耐性を
得るためには、無機質薄膜層の厚さt(μm)に対する
バリア性樹脂層の厚さT(μm)の割合T/tは、例え
ば、0.1〜〜1500、好ましくは0.5〜500
(例えば、0.5〜60、好ましくは1〜200程
度)、さらに好ましくは1〜100程度であり、2〜5
0程度(例えば5〜50程度)である場合が多い。厚さ
の割合が前記範囲を外れると、高いバリア性を付与する
のが困難となり、前記割合が0.1未満では、外力によ
り無機質薄膜層に欠陥が生じ易く、1500を超えて
も、さほどバリア性などが向上せず、経済的でない。
【0064】本発明のバリア性複合フィルムを用いて袋
体とする場合、袋体を容易に形成するため、前記無機質
薄膜層又はバリア性樹脂層はヒートシール層で被覆して
もよい。また、基材フィルム層の一方の面に前記無機質
薄膜層およびバリア性樹脂層が形成されている場合、ヒ
ートシール層は、基材フィルム層の他方の面に形成して
もよい。
【0065】ヒートシール層を構成するポリマーとして
は、熱接合性ポリマー、例えば、オレフィン系ポリマ
ー、酢酸ビニル−塩化ビニル共重合体、ポリエステル、
ポリアミド、ゴム系ポリマーなどが挙げられる。これら
の熱接合性ポリマーは一種又は二種以上混合して使用で
きる。
【0066】好ましい熱接合性オレフィン系ポリマーに
は、例えば、ポリエチレン(低密度ポリエチレンや直鎖
状低密度ポリエチレンなど)、エチレン系共重合体(エ
チレン−ブテン−1共重合体、エチレン−(4−メチル
ペンテン−1)共重合体、エチレン−ヘキセン−1共重
合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−(メ
タ)アクリル酸共重合体、エチレン−(メタ)アクリレ
ート共重合体など)、アイオノマー、ポリプロピレン、
プロピレン系共重合体(プロピレン−ブテン−1共重合
体、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−プロピ
レン−ブテン−1共重合体、エチレン−プロピレン−ジ
エン共重合体など)、無水マレイン酸変性ポリエチレン
や無水マレイン酸変性ポリプロピレンなどの変性ポリオ
レフィンなどが挙げられる。好ましいオレフィン系ポリ
マーには、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合
体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、非晶質ポリ
オレフィン(例えば、アモルファスポリプロピレンな
ど)、エチレン−プロピレン共重合体などが含まれる。
ラミネートによりヒートシール層を形成する場合、好ま
しい熱接合性フィルムには、無延伸ポリプロピレンフィ
ルム、無延伸エチレン−プロピレン共重合体フィルムな
どが含まれる。
【0067】熱接合性ポリエステルには、脂肪族ジオー
ルと脂肪族ジカルボン酸を構成成分とする脂肪族ポリエ
ステルが含まれる。熱接合性ポリアミドとしては、例え
ば、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン6/12な
どが挙げられる。ゴム系ポリマーには、例えば、ブチル
ゴム、イソブチレンゴム、クロロプレンゴム、スチレン
−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共
重合体、スチレン−アクリロニトリル−ブタジエン共重
合体などが含まれる。
【0068】ヒートシール層の厚さは、包装材料の用途
などに応じて、例えば、3〜100μm程度の範囲で適
宜選択でき、フィルムのラミネートによりヒートシール
層を形成する場合には、例えば、20〜100μm、好
ましくは30〜80μm程度である。
【0069】ヒートシール層は、無機質薄膜層又はバリ
ア性樹脂層の表面の所定の部位、例えば、ヒートシール
に供される部位に形成すればよく、パートコート又は全
面コートのいずれであってもよいが、無機質薄膜層又は
バリア性樹脂層の表面全体に形成する場合が多い。又ヒ
ートシール層は、前記のように、基材フィルム層の他方
の面のヒートシール部位又は全体に形成してもよい。
【0070】ヒートシール層は、必要に応じて、前記添
加剤を含んでいてもよい。
【0071】なお、前記ポリマー層として、塩化ビニル
系樹脂(ポリ塩化ビニル及びその共重合体など)、ポリ
アルキレンテレフタレート(ポリエチレンテレフタレー
トなど)などのポリエステル樹脂などの樹脂層を形成し
てもよい。
【0072】[バリア性複合フィルムの製造方法]本発
明のバリア性複合フィルムは、基材フィルム層の少なく
とも一方の面を、前記アンカーコート層と、無機質薄膜
層とで順次被覆することにより製造できる。
【0073】本発明の他のバリア性複合フィルムは、さ
らに、無機質薄膜層の面又は基材フィルム層の他方の面
に、バリア性樹脂層および/又はヒートシール層を形成
することにより得ることができる。より詳細には、
(i)基材フィルム層の少なくとも一方の面を、前記ア
ンカーコート層と、無機質薄膜層と、バリア性樹脂層又
はヒートシール層とで順次被覆する方法、(ii)基材
フィルム層の少なくとも一方の面を、前記アンカーコー
ト層と、無機質薄膜層と、バリア性樹脂層と、ヒートシ
ール層とで順次被覆する方法、(iii)基材フィルム
層の少なくとも一方の面を、前記アンカーコート層と、
無機質薄膜層と、必要に応じてバリア性樹脂層及び/又
はヒートシール層とで順次被覆し、基材フィルム層の他
方の面をバリア性樹脂層及び/又はヒートシール層で被
覆する方法により得ることができる。
【0074】アンカーコート層の形成方法は特に限定さ
れず、前記のアンカーコート剤の成分(A)〜(C)と
溶媒を含むコーティング剤を、ロールコーティング法、
グラビアコーティング法、リバースコーティング法、ス
プレーコーティング法などの慣用のコーティング法によ
り塗布し、乾燥することにより行うことができる。コー
ティング剤は溶液であってもよく分散液であっていもよ
い。溶媒としては、例えば、ヘキサン、シクロヘキサ
ン、ベンゼン、トルエンなどの炭化水素類、酢酸エチ
ル、酢酸ブチルなどのエステル類、アセトン、メチルエ
チルケトンなどのケトン類、テトラヒドロフランなどの
エーテル類、これらの混合溶媒などが例示できる。
【0075】なお、前記アンカーコート層は、ポリイソ
シアネート化合物とポリオールとで構成された二液硬化
接着剤と異なり、非接着性で、耐ブロッキング性が高
い。そのため、アンカーコート層を塗布により形成して
も、フィルムの巻取及び巻戻しを円滑に行うことがで
き、バリア性複合フィルムの生産性を向上できる。
【0076】無機質薄膜層は、慣用の方法、例えば、物
理的方法(真空蒸着法、反応性蒸着法、スパッタリング
法、反応性スパッタリング法、イオンプレーティング
法、反応性イオンプレーティング法など)、化学的方法
(CVD法、プラズマCVD法、レーザーCVD法な
ど)により、アンカーコート層の表面を、前記無機物で
被覆することにより形成できる。無機質薄膜層は蒸着な
どの物理的方法により形成する場合が多い。真空蒸着法
などによる薄膜形成は、ロール状に巻き取られたアンカ
ーコート層を有する基材フィルム層を繰出しつつ、10
-3〜10-6 Torr程度に減圧された巻取式真空蒸着機
内を通過させながら、電子ビーム、高周波誘導加熱、抵
抗加熱方式などにより、無機化合物を加熱蒸発させて連
続的に蒸着させることができる。
【0077】ポリマー層は、慣用の方法、例えば、コー
ティングやラミネートなどにより形成できる。バリア性
樹脂層は、前記無機質薄膜層の表面に、バリア性樹脂を
含有する塗布液を塗布することにより形成できる。塗布
液は、バリア性樹脂の種類に応じて、適当な溶媒を選択
することにより調製でき、溶液又は分散液のいずれの形
態であってもよい。
【0078】例えば、塩化ビニリデン系共重合体を含有
する溶液状の塗布液の溶媒は、塩化ビニリデン系共重合
体の種類に応じて適宜選択でき、例えば、アセトン、メ
チルエチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類;
ジオキサン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランな
どのエーテル類;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの
芳香族炭化水素類;酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエス
テル類;ジメチルホルムアミドなどのアミド類やこれら
の混合溶媒が含まれる。また、分散液は、通常、O/W
型エマルジョンの形態で市販されている。
【0079】エチレン−ビニルアルコール共重合体を含
有する塗布液は、通常、水及びアルコールの混合溶媒を
用いて調製できる。このようなアルコールとしては、メ
タノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノー
ル、シクロヘキサノールなどが例示される。
【0080】上記塗布液は、前記各種添加剤を含有して
いてもよく、又、塗布性を高めるため、例えば消泡剤、
粘度調製剤などの慣用の添加剤を含有していてもよい。
【0081】塗布方法は、特に制限されず、慣用の方
法、例えば、エアーナイフコート法、ロールコート法、
グラビアコート法、ブレードコート法、ディップコート
法、スプレー法などが採用できる。前記塗布液を塗布し
た後、例えば、50〜150℃程度の温度で乾燥するこ
とにより、バリア性樹脂層を形成できる。
【0082】前記バリア性樹脂層の表面には、ヒートシ
ール層の有無に拘らず、必要に応じて、前記基材フィル
ム層の項で例示した慣用の表面処理を施してもよく、表
面処理を施すことなく部分的又は全面に接着層や保護層
を形成してもよい。
【0083】ヒートシール層は、熱接合性ポリマーの種
類などに応じて慣用の方法、例えば、ドライラミネート
法、押出しラミネート法、塗布法などにより形成でき
る。
【0084】なお、本発明のバリア性複合フィルムに
は、フィルムの種類、用途に応じて、種々のコーティン
グ層やラミネート層、例えば、滑性層、帯電防止層、装
飾用印刷フィルム層や、ナイロンフィルムなどによる補
強層などを形成してもよい。
【0085】本発明のバリア性複合フィルムは、基材フ
ィルム層に対する無機質薄膜層の密着性だけでなくバリ
ア性が大きく改善され、レトルト処理、電子レンジ加熱
などの過酷な条件に晒されても、前記のように高いバリ
ア性を示す。また、透明性が高く、内容物を容易に視認
できる。そのため、包装材料は、電子レンジ用食品、レ
トルト食品、冷凍食品、マイクロ波殺菌、フレーババリ
ア、医薬品、精密電子部品などの各種包装用材料や、風
船、気球などのバルーン製作用材料などとして好適に用
いることができる。また、食品などを包装すると、高い
密着性および高いバリア性により、劣化や変質を抑制し
つつ、内容物を長期間に亘り保存できる。このように、
本発明は、前記食品、医薬品、電子部品などの種々の内
容物を包装するためのバリア性複合フィルムの使用も開
示する。
【0086】本発明のフィルムを用いた包装体の形態は
特に制限されないが、例えば、固形物の包装袋、液状物
の包装袋として用いることができる。これらの食品を収
容した包装袋は、そのまま、レトルト処理また電子レン
ジ加熱できる。
【0087】本発明の包装材料による包装形態として
は、袋、カップ、チューブ、スタンディングバック、ト
レイなどの容器、フタ材や、酒、醤油、みりん、油、牛
乳、ジュースなどの紙パックの内貼り材などが例示され
る。
【0088】
【発明の効果】本発明のバリア性複合フィルムは、基材
フィルム層と無機質薄膜層との間に特定のアンカーコー
ト層が介在するので、基材フィルム層と無機質薄膜層と
の密着力およびバリア性を大きく改善できる。また、常
態のみならずレトルト処理、電子レンジ加熱などの過酷
な条件に晒されても、基材フィルム層と無機質薄膜層と
の高い密着性を維持しつつ、長期間に亘り高いバリア性
を発揮できる。さらに、高いバリア性を有するととも
に、透明性も高い。そのため、高い透明性および内容物
の視認性を有し、食品、医薬品、精密電子部品などの内
容物を長期保存する上で有用である。
【0089】さらに、前記アンカーコート層を構成する
樹脂成分はポリイソシアネート化合物に対して実質的に
非反応性であると共に、前記アンカーコート層は非粘着
性でブロキッング性が発現しない。そのため、アンカー
コート剤を繰り返し有効に利用できるとともに、フィル
ムの巻取および巻戻しを円滑に行うことができ、バリア
性複合フィルムの生産性を高めることができる。
【0090】
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明をより詳細に
説明するが、本発明はこれらの実施例により限定される
ものではない。
【0091】実施例1〜10および比較例1 厚さ12μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフ
ィルムの一方の面に、表1に示す組成のアンカーコート
剤を乾燥後の厚み0.3μmで塗布し、乾燥した後、S
iOを蒸発源として、5×103 Torrの真空下で、
真空蒸着法により厚さ500オングストロームのケイ素
酸化物蒸着層を無機質薄膜層として形成し、バリア性複
合フィルムを得た。なお、アンカーコート剤には下記の
成分を用いた。表1中のアンカーコート剤成分の割合は
いずれも固形分換算の割合である。 (A1)エーテル型ポリエステル:富士写真フィルム
(株)製、スタフィックス SOC−30−M、 エチ
レンテレフタレート−トリエチレングリコール共重合
体、固形分 30重量%、ガラス転移温度22℃ (B1)ポリイソシアネート化合物:日本ポリウレタン
工業(株)製、コロネートL、トリレンジイソシアネー
ト−トリメチロールプロパンアダクト体、固形分75重
量%、イソシアネート含量12% (C)飽和ポリエステル樹脂:東洋紡績(株)製、バイ
ロン30SS、テレフタル酸及びエチレングリコールを
主成分とするポリエステル樹脂、数平均分子量22,0
00、ガラス転移温度7℃、水酸基価4.8mgKOH
/g (B2)ポリイソシアネート化合物:日本ポリウレタン
工業(株)製、コロネートHL、ヘキサメチレンジイソ
シアネート−トリメチロールプロパンアダクト体、固形
分75重量%、イソシアネート含量15% (B3)ポリイソシアネート化合物:ヒュルスAG社
製、ベスタナートT1890L、イソホロンジイソシア
ネートの三量体、固形分70重量%、イソシアネート含
量12%
【0092】比較例2〜7 実施例1−8のアンカーコート剤に代えて、下記の二液
硬化性ポリウレタン接着剤を用いる以外、実施例6と同
様にして、バリア性複合フィルムを作製した。なお、比
較例2では、二液硬化性ポリウレタン接着剤を乾燥後の
厚み0.4μmで塗布した。 比較例2:二液硬化性ポリウレタン接着剤(AC1) ポリエーテルポリオール(東洋モートン(株)製、アド
コートAD76H5、水酸基価38mgKOH/g、ガ
ラス転移温度20℃)とポリイソシアネート成分(東洋
モートン(株)製、CAT−10)とで構成されたアン
カーコート剤 比較例3:二液硬化性ポリウレタン接着剤(AC2) ポリエステルポリオール(東洋モートン(株)製、アド
コートAD335AE、水酸基価85mgKOH/g、
ガラス転移温度−15℃)100重量部とポリイソシア
ネート(東洋モートン(株)製、 CAT−10)5重
量部とで構成されたアンカーコート剤 比較例4:二液硬化性ポリウレタン接着剤(AC3) 比較例3のポリエステルポリオール100重量部と比較
例3のポリイソシアネート10重量部とで構成されたア
ンカーコート剤 比較例5:二液硬化性ポリウレタン接着剤(AC4) 比較例3のポリエステルポリオール100重量部と比較
例3のポリイソシアネート20重量部とで構成されたア
ンカーコート剤 比較例6:二液硬化性ポリウレタン接着剤(AC5) 比較例3のポリエステルポリオール100重量部と比較
例3のポリイソシアネート30重量部とで構成されたア
ンカーコート剤 比較例7:二液硬化性ポリウレタン接着剤(AC6) 比較例3のポリエステルポリオール100重量部と比較
例3のポリイソシアネート50重量部とで構成されたア
ンカーコート剤 比較例8 アンカーコート剤を塗布することなく、実施例1と同様
にしてバリア性複合フィルムを得た。
【0093】実施例および比較例で得られたバリア性複
合フィルムについて、テストサンプルを調製するため、
ドライラミネート法により、前記無機質薄膜層上にヒー
トシール層を形成した。すなわち、前記無機質薄膜層上
に、ラミネート用接着剤(東洋モートン(株)製、アド
コートAD−810/CAT−RT8、二液硬化性ポリ
ウレタン系接着剤)を乾燥後の厚み約2μmで塗布し、
シーラント(ダイセル化学工業(株)製、セネシC15
3#40、未延伸ポリプロピレン、厚み40μm)を貼
り合わせ、ヒートシール層を形成した。
【0094】そして、それぞれのサンプルについて、1
20℃、時間30分のレトルト処理の前後において、密
着強度、酸素ガス透過率及び水蒸気透過率を次のように
して測定した。 酸素ガス透過率:同圧法(測定器:Morcon社、O
XTRAN TWIN)により、20℃、相対湿度65
%の条件で測定した。単位はcc/m2 ・24時間であ
る。 水蒸気透過率:測定器(Morcon社、PERMAT
RAN W200)を用い、40℃、相対湿度90%の
条件で測定した。単位は、g/m2 ・24時間である。 密着強度:基材フィルム層とヒートシール層との剥離強
度を測定器(ORIENTEC社、RTM−100)を
用い、300mm/分の引張り速度で測定した。また、
幅5mm、長さ10mm、厚み0.5mmのアンカーコ
ート層の試料を作製し、粘弾性測定装置(岩本製作所
(株)製、VES−FIII)を用い、試料の弾性率
(N/mm2 )を温度30℃、周波数1Hzで測定し
た。結果を表1に示す。
【0095】
【表1】 弾性率の単位:N/mm2 , 密着強度の単位:g/1
5mm, O2−TR:酸素ガス透過率(cc/m2 ・2
4時間), WV−TR:水蒸気透過率(g/m2 ・2
4時間)
【0096】実施例11 厚さ12μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフ
ィルムの一方の面に、実施例6で用いたアンカーコート
剤を乾燥後の厚み0.3μmで塗布し、乾燥した後、S
iOを蒸発源として、5×103 Torrの真空下で、
真空蒸着法により厚さ500オングストロームのケイ素
酸化物蒸着層を無機質薄膜層として形成した。
【0097】実施例12〜15 厚さ12μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフ
ィルムの一方の面に、実施例6で用いたアンカーコート
剤を乾燥後の厚み0.3μmで塗布し、乾燥した後、S
iOを蒸発源として、5×10-3 Torrの真空下で、
真空蒸着法により厚さ500オングストロームのケイ素
酸化物蒸着層を無機質薄膜層として形成した。また、塩
化ビニリデン系共重合体(旭化成工業(株)製、商品
名:サランレジンF216)を、トルエン/テトラヒド
ロフラン=1/2(重量比)の混合溶媒に溶解し、樹脂
濃度15重量%の塗布液を調製した。この塗布液を前記
無機質薄膜層上に乾燥後の塗布量0.5g/m2 (応用
例1、厚み約0.3μm)、1.0g/m2 (応用例
2、厚み約0.6μm、2.0g/m2 (応用例3、厚
み約1.2μm)、3.0g/m2 (応用例4、厚み約
1.8μm)で塗布し、バリア性樹脂層を形成した。実
施例11〜15で得られたバリア性複合フィルムについ
て、酸素ガス透過率及び水蒸気透過率を、120℃、時
間30分のレトルト処理の前後において測定したとこ
ろ、表2に示す結果を得た。
【0098】
【表2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08G 18/42 C08G 18/42 C08L 67/00 C08L 67/00 75/06 75/06

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アンカーコート層を介して、基材フィル
    ム層の少なくとも一方の面に無機質薄膜層が形成された
    複合フィルムであって、前記アンカーコート層が、
    (A)エーテル型ポリエステルと、(B)ポリイソシア
    ネート化合物と、(C)ガラス転移温度−10〜20℃
    を有し、前記ポリイソシアネート化合物に対して実質的
    に非反応性の飽和ポリエステル樹脂で構成されているバ
    リア性複合フィルム。
  2. 【請求項2】 (A)エーテル型ポリエステルが少なく
    とも芳香族二塩基酸および、グリコールをモノマー成分
    とするポリエステル系化合物である請求項1記載のバリ
    ア性複合フィルム。
  3. 【請求項3】(A)エーテル型ポリエステルが少なくと
    も芳香族二塩基酸および、グリコールをモノマー成分と
    するポリエステル系化合物であって、該グリコール成分
    が (i) エチレングリコール (ii) ジエチレングリコールまたはトリエチレング
    リコール (iii) 下記一般式(I)で示されるグリコールの
    一種以上の混合物であることを特徴とする請求項1また
    は2記載のバリア性複合フィルム。 一般式(I)
  4. 【請求項4】 (B)ポリイソシアネート化合物が、分
    子中に少なくとも二つのイソシアネート基を有する分子
    量150〜1000の化合物である請求項1記載のバリ
    ア性複合フィルム。
  5. 【請求項5】 (C)飽和ポリエステル樹脂が、水酸基
    価0〜15mgKOH/g又は酸価0〜10mgKOH
    /gの非結晶性飽和ポリエステルである請求項1記載の
    バリア性複合フィルム。
  6. 【請求項6】 (C)飽和ポリエステル樹脂の数平均分
    子量が1×104〜5×104である請求項1記載のバリ
    ア性複合フィルム。
  7. 【請求項7】 アンカーコート層の成分の割合が、
    (A)エーテル型ポリエステル100重量部に対して、
    (B)ポリイソシアネート化合物10〜500重量部、
    (C)飽和ポリエステル樹脂1〜50重量部である請求
    項1記載のバリア性複合フィルム。
  8. 【請求項8】 アンカーコート層が(A)ガラス転移温
    度15〜60℃、酸価0〜30mgKOH/gの非結晶
    性熱可塑性のエーテル型ポリエステル100重量部にた
    いして、(B)分子中に3以上のイソシアネート基を有
    する分子量150〜1000のポリイソシアネート化合
    物25〜400重量部、および(C)ガラス転移温度0
    〜20℃、数平均分子量1×104〜3×104、水酸基
    価0〜10mgKOH/g又は酸価0〜10mgKOH
    /gの非結晶性飽和ポリエステル樹脂1〜50重量部で
    構成されている請求項1記載のバリア性複合フィルム。
  9. 【請求項9】 基材フィルム層が、ポリプロピレン、ポ
    リアルキレンテレフタレートまたはポリアミドで構成さ
    れている請求項1記載のバリア性複合フィルム。
  10. 【請求項10】 無機質薄膜層が、透明性を有する請求
    項1記載のバリア性複合フィルム。
  11. 【請求項11】 無機質薄膜層が、周期表2A族元素、
    遷移元素、2B族元素、3B族元素、4B族元素および
    6B族元素から選ばれた少なくとも1つの金属酸化物で
    構成されている請求項1記載のバリア性複合フィルム。
  12. 【請求項12】 無機質薄膜層が、周期表3B族元素又
    は4B族元素の酸化物で構成されている請求項1記載の
    バリア性複合フィルム。
  13. 【請求項13】 無機質薄膜層が、ケイ素酸化物で構成
    されている請求項1記載のバリア性複合フィルム。
  14. 【請求項14】 無機質薄膜層の厚みが、100〜50
    00オングストロームである請求項1記載のバリア性複
    合フィルム。
  15. 【請求項15】ポリプロピレン、ポリアルキレンテレフ
    タレート又はポリアミドで構成された基材フィルム層の
    少なくとも一方の面に、アンカーコート層と、組成式S
    iOx(式中、0<x≦2)で表されるケイ素酸化物で
    構成され、かつ厚み100〜5000オングストローム
    の透明性を有する非導電性無機質薄膜層とがこの順に形
    成されているとともに、前記アンカーコート層が、
    (A)ガラス転移温度15〜60℃を有する実質的に非
    反応性のエーテル型ポリエステルと、(B)分子中に3
    以上のイソシアネート基を有する低分子量のポリイソシ
    アネート化合物と、(C)ガラス転移温度0〜15℃、
    数平均分子量1×104〜5×104を有する実質的に非
    反応性の飽和ポリエステル樹脂で構成されている請求項
    1記載のバリア性複合フィルム。
  16. 【請求項16】 基材フィルム層の少なくとも一方の面
    に、アンカーコート層を介して、無機質薄膜層が形成さ
    れたバリア性複合フィルムであって、前記アンカーコー
    ト層の弾性率が0.1×101〜1×103N/mm2
    あるバリア性複合フィルム。
  17. 【請求項17】 基材フィルム層の少なくとも一方の面
    に、アンカーコート層を介して、無機質薄膜層が形成さ
    れたバリア性複合フィルムであって、温度120℃、時
    間30分のレトルト処理後の基材フィルム層に対するア
    ンカーコート層の剥離強度が100g/15mm以上で
    あるバリア性複合フィルム。
  18. 【請求項18】 基材フィルム層の厚さが10〜30μ
    m、アンカーコート層及び無機質薄膜層で構成された被
    覆層の厚さが0.1〜0.5μmであるとき、温度12
    0℃、時間30分のレトルト処理した後の酸素ガス透過
    率が5cc/m2・24時間以下、水蒸気透過率が10
    g/m2・24時間以下である請求項17記載のバリア
    性複合フィルム。
  19. 【請求項19】 アンカーコート層が、(A)エーテル
    型ポリエステルと、(B)ポリイソシアネート化合物
    と、(C)ガラス転移温度−10℃〜20℃を有する実
    質的に非反応性の飽和ポリエステル樹脂で構成され、か
    つ弾性率1×101〜5×102N/mm2の樹脂組成物
    で形成されている請求項17記載のバリア性複合フィル
    ム。
  20. 【請求項20】 基材フィルム層の少なくとも一方の面
    に、(A)エーテル型ポリエステル、(B)ポリイソシ
    アネート化合物、及び(C)ガラス転移温度−10℃〜
    20℃を有し、前記ポリイソシアネート化合物に対して
    実質的に非反応性の飽和ポリエステル樹脂で構成された
    アンカーコート層を形成した後、このアンカーコート層
    上に無機質薄膜層を形成するバリア性複合フィルムの製
    造方法。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002052637A (ja) * 2000-08-09 2002-02-19 Yupo Corp 容易に引き裂き可能なガスバリヤー性積層フィルム
JP2013043296A (ja) * 2011-08-22 2013-03-04 Kohjin Holdings Co Ltd 二軸延伸ポリブチレンテレフタレート系フィルムを含むバルーン用包材
WO2013043652A2 (en) 2011-09-19 2013-03-28 Dow Global Technologies Llc Layered structures and articles prepared therefrom
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JP2014208741A (ja) * 2013-03-26 2014-11-06 東洋紡株式会社 ポリエステル樹脂水性分散体およびこれを用いた接着剤組成物

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